FOLK

2011年10月06日

朝霧までのカウントダウンが始まった感。いよいよ明後日です。
いやあ、今年は天気良さげじゃないですか。もうそれだけで成功みたいなもんですよ、はい。
2003年から毎年連続で参加させていただいています朝霧Jamですが、出演者はもちろん、やっぱりあのロケーションが最高なんですよね。それだけでもう後は何観ててもいいっていうか。富士山をバックにのんびりと酒を飲みながらライブ観て、焼きソバ食って。夜はテントでわいわいやって、朝はお湯を沸かしてコーヒー飲んで。そんな何気ない事があの環境だと全て特別に感じるんですよね。マジックです。魔法。
それだけに天候にかなり左右されるといいますか、去年の1日目は最悪でしたからね。。今年は絶対にいい天気で富士山もバッチリ見えるはず。そう信じて行って参ります。

solomon's seal世間ではApple創業者の方の死去の話題で持ちきりですが、時期を同じくしてまた一人偉大なミュージシャンが亡くなりました。
今日はその偉大なミュージシャン、Bert Janschを追悼して、彼が在籍してたバンド、Pentangleのラスト作「Solomin's Seal」をエントリします。

享年67歳。若いですね。。近年も力作を発表、ペンタングルの再結成など精力的に活動していたので、このニュースはショックでした。
毎日のようにミュージシャンが亡くなったニュースを聞きますが、個人的には久々にショックが大きかったといいますか。彼のレコードは数える位しか持っていないのですが、その数枚とペンタングルのアルバムは、一時期英国フォークにはまっていた時にホント良く聴きましたし、今でも秋口になると聴きたくなるものばかりです。

ペンタングルのアルバムはどれも傑作揃いで、1枚選ぶなんてとても出来ないのですが、彼の喪に服すにはこのアルバムに漂う穏やかな終末感がマッチするのではないかと。

今作は72年に発表されたオリジナル・ペンタングルのラスト作で、ワーナー/リプリーズからの唯一のリリースとなりました。
既にバンドとしての結束感はなく、人間関係も悪化した中で作られたアルバムですが、不思議な事にそのような緊張感はなく、統一感のある曲調とサウンドでバンドとして一体感のある作品となっています。
初期の火花を散らすような緊張感ある演奏を好む向きからはあまり評価されていないようですが、俺はこのアルバムも初期と同様に大好きです。
むしろこの落ち着いてレイドバックしたサウンドは俺好みといいますか、良く聴く1枚でもあります。

9曲中トラッドが5曲、オリジナルが3曲、カバーが1曲という構成ですが、このバランスが絶妙で、トラッド系のアルバムにありがちなツラさも感じませんし、何より演奏自体がそれほどガチな感じでなく爽やかなんですよね。ジョン・レンボーンのエレキギターやシタールがいい具合に調和してくれているというか。ちょっとアメリカンな空気も感じるんですよね。

この後のソロ作ではヤンシュもアメリカンSSW的になっていきますし、その辺の幅の広さというか良い意味でゆるい感じがトラッド命な英国フォーキーとは一線を画す所なのではないかと思います。リチャード・トンプソンもそうですよね。本人もインタビューで自分はトラッドギタリストではない、SSWなんだ的な発言をしていましたしね。

そうは言ってもやはり彼のギタープレイがシーンに与えた影響は大きすぎますし(DADGADチューニングってやつですね)、彼がいなかったらツェッペリンも存在していなかった。。まあこの辺は俺がする話ではありませんねw

ギタープレイに関しては俺はプレイヤーではないので、どこがどう凄いとかうまく言えませんが、彼の弾くギターの独特の音色が大好きですし、同様に朴訥とした歌声も俺の耳によくなじむんですよね。まあ、好きなんです、単純にw

だからねー。。残念です、ホント。一度生で観てみたかったなあ。

さようなら、バート・ヤンシュ。俺はあなたのギターと歌声を忘れない。

kura_mokura_mo at 21:37│コメント(0)トラックバック(0)

2010年12月21日

しわーっす!w
いやあボケッとしてたら今年もあと2週間じゃないですか。早いもんですね遊び呆けてるとw

Bridgetチラシさてそんな遊び呆ける中、先週の木曜日に青山の月見ル君想フにて行われたBridget St.Johnの来日公演に行ってまいりました。

今回の来日は京都在住のSSW、林拓さんの招待により実現したツアーで、彼とのジョイントライブに各会場ごとにゲストを招いて、という趣旨だったようです。この日は俺的には嬉しいカーネーション直枝さんがゲストでした。

会場はシャレオツを絵に描いたような青山のライブハウスというかイベントスペース。吹き抜けの2階建て(地下ですが)になっていて、俺はその2階席から見下ろす形で鑑賞させていただきました。

最初に林さんが登場。初期デヴェンドラ・バンハートぽいアシッドフォークといった趣でしたが、とても温かみのある心地良いステージでした。酒も入っていたのでちょっぴりうつらうつら。気持よかったなあ。CDチェックしてみたいと思います。

続いて直枝さん。ソロのライブを観るのは久しぶりだったけど、やっぱり圧倒的に存在感のあるステージでしたねー。ソロだとギターの腕前もしっかりと堪能できますし。ほんわかした気持ちを一気に目覚めさせてくれました。ブリジットとビートルズの好きなアルバムの話をしたというMCに心温まり、「やるせなく果てしなく」でグッとさせる。相変わらずニクいぜ直枝さん!
この日は珍しい曲もやってましたねー。「雨に濡れながら」なんて初めて聴いたよ。ソロでは結構やってるのかしら。久しぶりに聴いたソロアルバムからの曲、そして「エンジェル」。7曲とはいえ充実の内容でした。一瞬誰のライブに来てたのか忘れる所でしたよ!

そしてブリジットの登場。思ったよりも見た目も若々しく(失礼)そして変わらないあの歌声。。歌い出しから鳥肌でしたねー。。
1曲目はディランの「Just Like A Woman」からスタート。セトリは全曲覚えてはいませんが、「Fly High」をやってくれたのは嬉しかったなあ。
曲名は分かりませんでしたがジョン・マーティンの曲やケヴィン・エアーズの「Jolie Madame」(林さんとのデュエット!)等、カバー曲が多かったように思いますが、それでも贅沢すぎるひと時だったと言えるでしょう。
昔取ったなんとかのドサ周り公演などでは決してない、今この瞬間を切り取ったかのような瑞々しい彼女のパフォーマンスにただただ時間を忘れてうっとりとしてしまいました。
この日聴いたあまりにも美しい「Ask Me No Questions」を俺は一生忘れません。

今月22日(明日!)には未発表曲集を集めた新作が発売されます。伝説はまだまだ終わらない。

kura_mokura_mo at 22:34│コメント(2)トラックバック(0)

2010年11月11日

暖房をつけるかどうか悩んだあげく暖房つけちゃったワタクシです。こんばんは。やっぱ焼酎ロックで飲んでると寒いやね。

さて日にちも迫ってきたんで今日はまず告知から。
来る11月27日(土)、DJイベントに参加します。
タイトルは「SWEETER THAN RADIO」、場所は渋谷Edge End。18:00〜22:00。チャージは800円でワンドリンクつきます。DJはTwitterでお世話になっている方々。主催はパワーポップマスターのyasspopさんです。
パワポを中心にメロディアスなロックで盛り上がりましょう!
ちなみにチラシ(pdfファイル)はこちらから見れます。
皆様のご来場心よりお待ちしております。m(_ _)m

と。いうわけでそろそろ選曲なんぞ始めないとイケナイ時期なのですが。ちょっとまだスイッチが入らないんですよね。。それというのも全部ディランのせいさ。

ウィットマーク本日のエントリは前回からの流れでBob Dylan「The Witmark Demos:1962-1964」です。

はい。前回のMono箱と同時購入なさってる方も多いかと思います。てかあっち買うような人は当然買ってますよね?w

えっと、一応例のブートレグシリーズの最新盤ということで。もうVol.9なんですね。前回は比較的近年の未発表音源だったのですが、一気に時代が飛びましたな。まあ一番ファンが聴きたがっている時期とも言えそうですが。まあブート等もいっぱい出てるんでしょうけど、俺には全て初聴音源。濃厚すぎて鼻血が出そうだぜ。。。
正直例のMono箱とも録音時期がかぶるわけで、同時購入を促すべくリリースされた感もありますが、そんな事はどちらにしろ嬉しいだけなので問題ないさ!

さて内容ですが。一応紹介します?w
まあ、デモです。はい。当時の音楽出版の登録のためのデモテープ音源。正直世に出すものではありません。でも、ディランですからw
このデモテはこの時期以降ももちろんあって、そこから多くのカヴァーバージョンが生まれたのです。時期的にはこれ以降も楽しみですなあ。

所謂レコードに収められた曲以外にも多くの曲が録音されているわけで、これらはそこからの選りすぐりという訳です。もちろん未発表曲も多数あるわけで、それらも聴き所かと。

と、まあこんな御託を並べた所で無意味なだけ。とにかくここでの素のディランのかっこよさといったら。。ああ。。気が遠くなりますよ、まじ。(信者のたわごととお笑いください)
正直デモテとはいえ音も悪くないし(当然Monoミックス!)Mono箱のボーナストラックとしての機能もありますね。ここでのバージョンとの聴き比べも楽しいですねー。

Brandeis Universityで!実はここからが本題といっても過言じゃないんですが。
今回のMono箱およびウィットマークデモにはオマケ特典なるものがありまして。それがこの「Brandeis University 1963」なるライブCDなのです。
しかしながらもらうにはちと技が必要でして。国内盤の場合、Mono箱とウィットマーク両方買った人に特典としてプレゼント(応募制)されるんですが、海外での場合、ある特定のサイト(米Amazon、英Amazonなど)でどちらかを「予約」注文して購入すると特典としてついてくるという、ちょいややこしい事になっていたのです。
俺は幸運にも発売直前にその事実を知ったので、米Amazonにウィットマークを「予約」する事ができまして。結果無事入手あいなったと。

いやーでも届くまでヒヤヒヤもんでしたけどね。そんなインフォがあったとはいえ、海外からの買物ですからね。今作が一緒にパッケージングされていたのを見た時には思わずガッツポーズでしたw
こういうのってやっぱ見逃しますよね、普通。Twitterおよびネット様々です。だって日本のAmazonで買いますもん普通。あ、日本のAmazonでも予約分には着いてきたのか知らん。確認してませんがw

肝心の内容に全く触れていませんでしたが、まあ最高ですよね当然。ディランが最もプロテストに接近した時期の、しかも大学でのコンサートですから。これは熱くない訳がない。超盛り上がり。パンクロックですよ、まじ。選曲も超偏ってるし。若者はこういう批判とかがテーマのものに惹かれますからなあ。これは発表したくなかったのは分かるなあ。
でもそれがねー。かっこいいんですよ。フィルハーモニックホールでのお行儀のいいディランもいいですが、やっぱこういう切れ味鋭いディランにこそ心震えるというもの。いや、これは凄いです。自慢じゃなく。なんでオマケ?もったいない。。

いやはや情報化社会なうって感じのトピックをまさかディランのCDで味わうことになるとは。日本にこの情報があまり入ってこなかったのは日ソニーの陰謀だと思ったりもしますが。セコイ。ホントセコイよ。

まあ、結果英Amazonとかではバラでも売られてるみたいで(ちょっと高いけど)、これは苦労してでも入手する価値ありですよ!ということでディランファンの皆様、是非w

kura_mokura_mo at 22:26│コメント(0)トラックバック(0)

2010年11月03日

11月になりまして。
まあだから何だってわけじゃないんですが。もうそろそろ先が見えてきましたな、今年も。酉の市のポスターもそんな感じを思わせたり。

さて先日Mixiを覗いていたらば、ブリティッシュ・トラッド/フォーク・コミュに驚愕のトピックが!
何と12月にかのBridet St.Johnの来日公演が決定!というニュースでした。過去2回見逃しているだけにこれは何としてでも行かねば。。と気がついたらソッコー主催者様にメールを送っておりました。
今回のツアーは京都在住の林拓さんというSSWが主催したという事で、彼は全公演で共演するみたいですね。
やっぱこういう時携帯がネットできる端末だと話が早いですな。家に帰ってから〜とか言ってると結局後回しになっちゃうもんで。

そして本日、無事チケットが到着。整理番号9番ですよどうです?まあ初心者ですんでお手柔らかにって感じではあるんですがw
しかも青山会場のゲスト共演にはカーネーション直枝さんの名前が!更に嬉しい!やっぱいい音楽ってのは繋がるもんですなあ。とかね。

アンダー・ザ・トーキョー・スカイズという事で前置きが長くなりましたがそんな来日に向けてようやく入手したこちらをエントリ。
Bridget St.John「Under Tokyo Skies」です。
去年発売されてから買おう買おうと思ってはいたんですが。先日ユニオンにて中古でようやく入手しました。

内容は2001年の初来日公演の模様を収めたもので、ギター1本の弾き語り。もちろん彼女のファンであれば気に入らない訳がない逸品でございます。ジャケの雰囲気も凄く良いですねー。
最初聴いた時なんか知らない曲多いな、と思ったんですが、それは俺が持っていない「Take The Fifth」というアルバムの曲が多かったせいで。あのアルバムって今は入手困難ですよねー(確か)、なんとか欲しい所ではあるんですが。
カヴァー曲も2曲入ってて、そのうち1曲は何とJT「Shower The People」!3月の武道館公演でこの曲を聴いてあられもなく泣いてしまった事を思い出しましたよ。意外な選とはいえ嬉しいですね。ファンとしては。

そんなこんなで半分位がここで初めて聴くナンバーという事もあり、なんか俺にとってはちょっとした新作感もあり。そこも嬉しかったですね。

2006年のインタビューでは新作を準備中という話でしたが、リリースの話は伝わってきませんね(My Palaceってアルバムがそれ?見たことないけど)それがちょっと残念だけれど、今回の来日公演でも是非新曲を聴かせてほしいものです。もちろん、数多くの名曲群と共に。

12月16日。ちょっと早いクリスマスプレゼントが届いた気分です。今からホント楽しみです。

おっとその前に今年出たBBCセッション集を買わなきゃだな。。w

kura_mokura_mo at 21:59│コメント(3)トラックバック(0)

2010年07月09日

Twitterユーザーの間で盛り上がっているusteram放送。
ワタクシの知人の方々もそれぞれ選曲DJやトークなどで配信されておりまして、それを毎日のように楽しみにしているのですが。
やっぱり個人の声というか色というかがダイレクトに提示されるので、観ているこちらも興味深いんですよね。所謂企業が絡んだ放送じゃないから100%趣味のものが流せるし。だからこそ共感できる部分も多くって、そこで聴いた曲で持ってないやつとかすぐ欲しくなりますもん。

俺も1回だけ試験的に友人の協力でやらせていただきましたが、うちのPCのスペック的に1人ではちときついのが現状。なんとか定例化したい所なんですがね。。

ブルーさて本日のエントリは、今日中古屋で買いたてのこちら。Blue「Blue」。ずっと欲しかった1枚です。

Blueは元マーマレイドのヒュー・ニコルソンを中心に結成されたグラスゴーのグループで、73年から80年までに4枚のアルバムを発表しています。

俺は「ラビリンス」でその存在を知ったのですが、まあマイナーなグループですよね。グループ名もグループ名だけに、なかなか検索してもひっかからないし、CDが出ているのかどうかもよく分かりませんでした。
数年前、3rdと2ndは本人達のレーベルからの再発されたものを買って持っていたんですが、ジャケの出来も粗末で、いかにも自主レーベルって感じでなんだかグッとこなかったんですよね。後述しますがもちろん内容は良かったですけど。

で、このファーストだけはなかなか見つからなくて。海外のAmazonとかも探したんですけどね。
それが最近になって70sロックのオブスキュアな盤を再発しているBig Pinkというレーベルからめでたく再発されまして。ずっと買おう買おうと思っていたんですが、今日中古でしかも日本盤を格安で入手できましたので、やっぱ待ってみるもんですw

さてBlue。まあBlueというよりもヒュー・ニコルソンなんですが。
英国フォークガイド本「ラビリンス」で、マーマレードの「Songs」というアルバムが絶賛されていたのを読んで即買いした所、案の定俺もすっかりやられてしまいまして。
「Songs」からマーマレードに参加し、メインのソングライターとなったヒュー・ニコルソンの手がける楽曲のクオリティの高さ、地味渋ながらも美しいメロディにすっかりファンになってしまって。
それからというものマーマレイド後に彼が結成したこのBlueを探しまくっていたのです。
最初に買った3rdはエルトン・ジョンプロデュース(!)のポップAOR路線でちょっと期待はずれだったんですが、2ndは初期イーグルス/ディラード&クラークあたりを彷彿させる爽やかなカントリー・ロックという趣でなかなかの出来でした。楽曲はちょっと弱かったけど。

そして満を持してようやく聴けたこの1st。結論はやっぱり素晴らしい内容でした。正直「Songs」ほどのポップさはないんですけれど、やはりまとまりがあって、1曲1曲が実に味わい深い名曲揃いです。
時代柄ちょいとハードな曲やカリプソチックなものもあったりしますが、基本的には穏やかなハーモニー系カントリー/フォークロック。ところどころ70sSSW的なナイーヴな色合いも感じられて(このSSW的な部分が2ndだとなくなっちゃうんですよ)、まあその辺の音が好きな人であれば絶対嫌いになれない音だと思います。
メチャクチャ地味だけど、ハマると抜けられない感じの英国フォーキー、マッギネス・フリントやアンドウェラあたりと共通する空気感。限りなくアメリカンロックなんだけど、どこか憂いのあるメロディと湿り気はUKならではの魅力です。リズムの重さというかべたっとした感じもたまらなくブリティッシュですなあ。ニコルソンの弾くキメのギターソロもいい音してる。この辺の色合いはBig Star的でもあります。
個人的にはスティーラーズ・ホイールと並んで、70s「裏」ビートルズの筆頭とも言えるような、そんなバンド。この1stを聴いて更なる確信と愛着が沸いてきました。こんないいバンド、無視してたらもったいないですぜ。

kura_mokura_mo at 23:18│コメント(5)トラックバック(0)

2010年04月29日

なんやかんやで更新が滞っておりますが。
いやホントは昨日更新しようと思ってたんですけどね。Ustream見てたら(デリック・メイ!)いい時間になっちゃって。て、俺は誰に言い訳してるんでしょう。

いよいよGWですなあ。30日が仕事だったりするんで微妙ではありますがそれでも充分ゴールデンな感じではないかと。
今年はバイト始めたという事もあって金銭的には余裕のあるGWを過ごせそうです。ただ貧乏人に金を持たすとロクな使い方しませんからね。。久しぶりに服でも買うかな。

NHK-FMで小西さんの新番組を聴いてたんですけど、やっぱこのお方は凄いですね、単純にリスナーとして。なんつうか先を行ってます。俺もこういうオトナになりたいものですなあ。

fredneil新譜モノもボチボチ買ってはいるんですがあまり聴けてないんで本日はそのFMの流れでフォーキーものを。
今日のエントリ。Fred Neil「The Many Sides Of Fred Neil」です。

ああフレッド・ニール。。
時代も時間も気分も全てすっ飛ばしてくれる永遠のタイムレスミュージック。彼の歌とギターにはそんな魔法があると思います。

活動暦の長さの割に残した作品が少ないのも彼を孤高の存在たらしめている要因かと思いますが、今作はそんな彼の作品の大部分を聴ける編集盤ということで、かなり意義のあるCDであると思います。お買い得ですし。

まあそうは言ってもワタクシも彼のディスコグラフィの全てを把握しているわけではございませんので悪しからず。(こちらのHPではかなり詳しく見れます)

とにかく彼は「Everybody's Talkin」「Dolphins」といった、数多くのミュージシャンにカヴァーされる名曲を残しただけでなく、ボブ・ディランとの交流やデヴィッド・クロスビーやテリー・キャリアに与えた影響という点でも特筆すべきアーティストであり、その認知度の高さに比べ詳細が謎のミュージシャンの代表って気がするんですが。今作ではキャピトルに残した全音源+未発表音源(!)を聴く事が出来ます。
単体でも「Fred Neil」「Sessions」はCD化されてますし、「Other Side Of This Life」は日本盤「Fred Neil」と2イン1でCD化されています。が!ワタクシは前述した未発表曲の為に今作に買い替えました。コンパクトになってスッキりです。音もちょっと良くなったのかな。。?

単体作品はそれぞれ皆さんフツーに聴いてらっしゃると思うんで(笑)、未発表曲を中心に話を進めさせていただきます。

まずは概発ですが7インチのみのレア音源である2曲「Long Black Veil」「Bottom Of The Glass」。前者はザ・バンドも取り上げた名曲ですが、この2曲はThe Nashville Street Singers名義での録音。正直フレッド・ニールがどこにいるのかもよく分かりません。まあ貴重ってだけの感じですね。

そしてキモなのが6曲の未発表音源。曲自体はエレクトラ時代の「ブリーガー&マグドゥカル」に収録されている曲が2曲。それ以外は初出、なんでしょうか。
問題は録音時期が全く分からないという事。おそらくキャピトル時代ですから66〜71年の間ということになると思います。
この6曲が非常に興味深く高クオリティな出来でして。この路線でもう1枚アルバムを作る予定だったんでしょうな。アシッド・フォークとレイドバックの中間といいますか、まあ結局フレッド・ニールの世界ではあるんですが、ユル過ぎずシリアス過ぎずといったいい塩梅なテンションの演奏が聴けます。中でも「December's Dream」は新たなフレッド・ニール・クラシックになりえるんではないかという名曲で、これは是非一聴の価値あり、だと思います。ちなみに「Ride Stomy Wether」でデュエットしてるのは誰?

ロック/フォークの歴史を変えたというような大きな存在ではないにしろ、彼のオリジナリティ溢れる楽曲群は、正に唯一無二。寡作っぷりも含め、そういう意味で真のアーティストであったと思います。

こういうアーティストは風化しませんね。永遠に聴けます。


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2010年03月09日

くしゃみをひとつ。
すんげえ寒いですね。東京でも雪模様です。
いやあしかし毎日ツイッターでつぶやいているとこのブログの冒頭の日記ネタがどんどんなくなっていきますなあ。かぶってもいいとは思うんですけど。名前一緒でやってるんでよろしかったらフォローミー。

昨日は例の夜バイト初出勤で。なんかコンビニにしては結構広い店だからか、夕方なのに3人+店長体制。恵まれてます。俺のドラッグストア時代と同じくらい人いるじゃん。
初日ってことでユルめに構えていったら、結構店長からの絶え間ない指示が。ちょっと詰め込みすぎじゃないのという感じも覚えつつ、全部そつなくこなしてやりましたよ、ええ。軽く本気でした。特にドリンク補充ね。昔の血が騒いだつーか(笑)
結果、激しい疲労感と筋肉痛で朝を迎えましたがね。キューピーコーワゴールドの力って偉大だなぁ。

今日はゆっくりチョコレート(貰い物)とかつまみつつ、くつろいでおります。外は雪だしなんか静かでいい雰囲気。

La Disparition本日のエントリはそんな静かな雪の夜に似合いの1枚。
Keren Ann「La Disparision」です。

ケレン・アンと読むんですね。調べてて知った。俺はずっとカレン・アンって読んでました。そっちの方がグッと来ませんか?笑

これはー。いつごろ買ったんだっけか?確か出てすぐくらいにジャケに惹かれて手にしたんですよ。タワレコのフレンチコーナーで。アンリ・サルヴァドールのアルバムが話題になってた頃で、そこに作家として参加してたとかいう紹介文が添えてありまして。そのアンリ・サルヴァドールのアルバムは俺も持ってたんで、そういうきっかけもあって購入したと。確か時期的にノラ・ジョーンズも引き合いに出されてたような。
でもこんな美しいジャケ、悪いアルバムなはずないですよね。案の定、実に素晴らしい内容で、未だに愛聴盤の1枚です。彼女のアルバムは他に1枚も持っていませんが、これがあれば俺はいいかな、とか嘯いてみる。

時代柄(2002年作)、ロボ声フォークトロニカ?な曲もあったりしますが、基本的にはギター主体のアコースティックなサウンドで、フランス語のウィスパーな歌声にこの上なくマッチしています。丁度同じ頃デビューしたキングス・オブ・コンビニエンスにも通じる、静かで地味な世界ではありますが、彼らにはないおフランスな歌謡メロとでもいいましょうか、それがそこかしこに感じられてオツな感じです。
数曲ではトランペットも入ってジャジーなムードも感じさせてくれますが、基本的にフォーキーな色合いの強いアルバムであると思います。控えめなピアノや弦、ブラシなどのアレンジがまたいいんですよ。それがこのアルバムの聴き飽きなさなんだと思います。てかね、曲がいいんですよね圧倒的に。どの曲もメロディがキレイで。終曲のハープシコード&子供コーラスの美しさといったら。。
最近だとこういうのもアシッド・フォークって呼ばれるんですか?笑

最近の写真も拝見しましたが、ますます美しさに磨きがかかったようで、しばらく見ないうちに。。という思いでいっぱいでございます。てかアルバム買えよってね。。

kura_mokura_mo at 22:02│コメント(0)トラックバック(0)

2010年02月09日

ここん所の寒さのせいか、Twitter等でも風邪っぴきな方が多いようで(俺含む)
しかし今日は20℃を超える生暖かさ。これでは体がついていけませんなあ。

ちょっとの変化でも、聴く音楽に変化が現れるものなんで、やっぱ気温、気候って重要だなあと思います。

My Father's Faceそんな今日は春の香りも感じさせるほんのり暖かい作品をエントリ。Leo Kottke「My Father's Face」です。
母親の顔を忘れてしまったと歌ったのはかの遠藤ミチロウ氏ですが(笑)父親の顔というタイトルでこんな心温まる作品。レオ・コッケのお父さんはきっと素晴らしい人なんでしょうね。俺の親父はこういう音のイメージのじゃないなあ。

レオ・コッケは数年前、Phisnのベーシストであるマイク・ゴードンとの共演作でロックファンの間にも名前を知られるようになった感のある、アメリカン・ミュージック界でも指折りのギター名手です。俺は学生時代ルーツミュージックマニアだった後輩(サイトウ!)から教わったんですけどね。

その頃もっぱら聴いていたのは70年代の作品で、12弦ギターをまるで3人がいっぺんに弾いているかのような凄いテクニックでバキバキに弾きまくるものだったのですが、
今作はそれからしばらくして中古で買った、89年のアルバムです。500円くらいだったか、凄い安かったんです。
プロデュースは今や大御所であるTボーン・バネット。ここでは70年代の諸作とはうって変わって、非常に穏やかなフォーク路線の曲が中心。後にアメリカーナという名前で呼ばれることになる、楽器のエコー感を生かした、空間を感じさせるサウンドが展開されています。1曲目なんてまるでヴァン・ダイク・パークスみたいだ!

90年代後半のビル・フリーゼルもそうなんですが、この時期アメリカの音楽から距離を置いていたライ・クーダーが鳴らすべきだった、鳴らしてほしかった音、みたいな雰囲気のサウンドを持っているような、そんなアルバムにも感じます。まあ俺の私論ですがね。実際ライがこのテのサウンドに走っていたら今のような評価はなかったと思いますしね。ただあの頃キューバの音楽と言われても。。みたいな所があった人も多かったんでは?

レオ・コッケのギターテクニックを堪能したい向きにはあまりオススメできませんが、彼の意外に親しみやすいソングライティングの妙味と、渋さの中にも優しさを感じさせるビターな歌声を楽しめる好アルバムと思います。アマゾンでも激安なんでリラックスしたい方は是非。なんせどんだけアルバム出してるかも分かんないような人ですからね。。

kura_mokura_mo at 22:40│コメント(0)トラックバック(0)

2010年02月08日

週末は友人と居酒屋でジブリ論を繰り広げてみたり(ポニョ後)、友達んちで唐揚をご馳走になったり、初めて知人数人を俺の行きつけのランチバイキングに誘ってみたり、初めて東京都庁の展望台に登ってみたりと、風邪気味にも関わらず遊びまわった結果、見事に風邪がぶりかえしました。今日の昼間はちょっとツラかった。。しかし俺にはエスタックイブがある(笑)
今夜も早く寝ます。。

浅川マキさんから始まった俺内和モノ熱、まだまだ続いております。先日はテレビで高田渡さんを紹介する番組なんぞを観まして、久しぶりにフォーク再燃。アナログを引っ張り出して聴いたりツタヤでそれ系を借りたりと、今や気分はすっかり昭和な感じです。

うつし絵そんな中、この方も先日のテレビ番組で感銘を受けた一人。本日のエントリは岡林信康「うつし絵」です。

いい意味で期待を裏切る、過去は振り返らないという姿勢は正しくアーティストと言えるものであると思うし、そんな意味でもここ最近の岡林さんの活動には興味深いものがあります。
最近はCDの再発もあったりして精力的に公の場に登場している岡林氏ですが、俺の中のイメージと言えばやはり伝説的なフォークシンガー、孤高のアーティストとしての彼であり、テレビで見るそのリラックスした姿には正直驚きました。まあもういい年だからってのもあるでしょうけど。。

今作は75年作。岡林さんが「演歌」に取り組んだ異色の1枚です。
岡林さんの全ての作品を網羅しているわけではないので、俺が異色というのも変な話なんですが、まあ最初聴いた時はあまりのド演歌っぷりにビックリしましたね。
何度も手放そうと思った1枚なんですが、何故か妙にしっくりくる感触がありまして。それは俺が幼少の頃に親や祖母から聴かされた、あの世界なんですよね。

うちの実家で聴く音楽と言えば、昔から演歌と相場が決まっていました。当時まだ親も若かったと思うんですが、所謂歌謡ポップスは全くと言っていいほど聴いた記憶がありませんね、俺が小学生になって自主的に歌謡番組を観るようになるまでは。
俺はそんな田舎臭い雰囲気が大嫌いで、一生演歌だけは好きになれないと思っていました。今でも別段興味はありませんが。
しかし刷り込みって大きいもんですね。たま〜にテレビでやる「懐かしの演歌特集」みたいなの見てもほとんどの曲知ってますもん。
今作に感じた、妙に懐かしい感じというのも、そういう俺の体質からなのかも知れません。

ただそこは岡林さん、ただの演歌とはちょいと違うテイストも含めつつ。特に歌詞が話題になることが多い「橋〜実録・仁義なき寄合い」は完全に彼の世界です。
まああと歌い方ですかね。基本的に演歌のようなこぶしを効かせるような歌い方ではないので、曲によっては演歌には聴こえないです。
元々「山谷ブルース」とかだって、歌メロはド演歌的な世界だと思いますし、歌謡〜演歌的なセンスは元々彼が持っていたものだったのかも知れませんね。それぐらい自然な感じ。まあ、ディランで言えば「ナッシュヴィル・スカイライン」的位置づけなんでしょうね。ディランの中のカントリー、みたいな。

さらっと聴いてしまうと全部同じ曲に聴こえるのが難点ですが(アレンジも一緒だしね)、やはり美空ひばりさんが取り上げた2曲「月の夜汽車」「風の流れに」が突出しているようには感じます。俺は初期の岡林さんを彷彿させる「春の裾」が好きですね。

最近作は前述した美空ひばりさんの楽曲を歌ったもののようで、今俺が一番気になる新譜です。もちろん、ここからの2曲も入っています。

岡林信康。まだまだ俺には大きすぎる存在です。

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2009年12月03日

寒いですね。ようやく冬到来?
でもなんかスキー場に雪がないとかニュースでやってましたけど、暖冬って感じなんですかね?コタツを出すタイミングとか、コートを着るタイミングとか、そろそろ微妙な時期。

熱燗ってなんか風味がキツく感じちゃうんでやっぱ日本酒は温めがいいなぁ。
。。て何の話?笑

what will we be本日のエントリはデヴェンドラ・バンハート「What Will We Be」です。

年末に滑り込んできましたねーマイ年間ベスト上位候補が。
今月はもうマイルス箱のおかげでいっぱいいっぱいですわ、とか言っておきながらこれだけは買ってしまいました。だって聴きたかったんだもん。

さてバンハート(最近日本のバカメディアが「デヴェ様」とか言い出してウザいんで最近はファーストネームで読んでます)、今作は意外にもメジャーからの初リリースということで。あれ今までのは違ったんだっけ?
まあ最近音楽以外な部分でセレブなお方になってきてらっしゃるデヴェ様(笑)ですから。メジャーも放っておかなかったということなんでしょうけど。なんだっけなんかモデルとかやってんですよね?

な〜んかそんな方面で注目した輩がドギモを抜かれるようなアシッドなヤツ作ってほしいなぁとか思ってたんですけど、今作は予想通りかな〜り聴きやすい作品となっております。やっぱメジャーだから?
まず第一に音質がそんなに悪くないし(笑)歌詞も聴き取れるくらい。今回はプロデューサーがいるんですよねThe Beesていうグループの人。1枚持ってたなぁ、そういえば。そのおかげか、バックトラックもしっかりしてて、基本ユルめロックという趣。もちろん今までみたいなフォーキーなのもありますが、アシッド臭は抑え目。

デヴィッド・リンドレイやライ・クーダーを思わせる南国風なサウンドで始まったかと思えば、ちょい80sな打込みダンス系もあったり、気合の入ってないツェッペリンみたいな曲、ジャズボーカルみたいなムーディな曲、最後はゴキゲンなロックステディと、まあ見事なくらい1曲ごとにサウンドが違うんですけど、それでもなんかうまくまとまってる感じ。初めて聴く人はアレかもしんないですけど。
短い曲、と思ったらまったく違う感じの曲が1曲になってたり、とか、聴きやすいけれどちょっとひねってる。うまいなぁ。やっぱベックの次はこの人だな、とかね。

基本こういうアングラ系(死語)って最近あまり聴きたいと思わないんですけど、バンハートは別格ですね。曲が好きなんですよ。いつもすごくいい曲書く人だなぁと思います。今回は特に分かりやすくなった分、この人のメロディメイカーとしての資質が凄く伝わりやすいアルバムになったんではないかと。バンハート入門者にもオススメです。

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