2006年05月14日
加治橋のたもとに重度障害者のためのクッション座面と室内用の木製車椅子を製作する工房があります。
人間が椅子にまっすぐ座るということは大変高度なバランス能力を要しています。
出来る人にとっては普段何気なく行っているような事でも、様々な事情によって、それが難しい人も沢山いらっしゃいます。
ここでは、そんな方々のために体の負担を和らげるクッションを使って安定感を提供します。室内用に温かみのある木材を使用したフレームや、移動用にちょっと便利な枕など、ご相談に応じて対応できます。
人は皆体系が違うので、製作の基本はオーダーメードです。
背中がねじれていたり、肩甲骨が飛び出していたり。うつぶせの方が心地よい、または仰向けでは危険を伴うという方もいらっしゃいます。
それでも、介護する側・される側にとっては脚付の台に乗っていることが不可欠です。一口に椅子と言えない、様々な用途に対応した形のものがあるということを知りました。
費用はおよそ20万円から。複雑になるほど料金が加算されます。このような器具は国からの補助金で購入できますが、まずは書類申請が先で、購入者が好きなものを好きなところで買うというよりは、通所先のお医者様の許可や承認が必要だそうです。
それでもご自宅に近いところで実際に見て、相談して購入したいという方も多くいらっしゃるようです。
オーダーメード品の製作はご注文をお受けしてから3ヶ月から半年かかりますので、まずは通所先に工房の存在を伝え、担当の方にしっかり評価していただいて検討しましょう。
擦り切れやすいベルトや、フレーム、シートなど、今お使いのものの補修もお受けしますので、FAXにてご相談ください。
Access:
有限会社 わくわく工房
〒357−0045
埼玉県飯能市笠縫8−4
FAX 042−971−2003
地図(livedoor地図情報)
製作の様子はこちら↓
〜製作方法〜
まず写真の椅子に座っていただき型をとります。
座面はやわらかなゴム素材で、中にはパウダービーズが入っています。
ゆったり椅子に身体をまかせた状態で中の空気をゆっくり吸い出すと。。。
真空パックの要領でカチカチにかたまり、型がとれるという仕掛け。
(なるほど〜。この椅子を考えた人もすごいですね!)しっかり型が決まったところで、石膏を塗ってギブスのようなものを作り、原型の出来上がりです。
それから基盤になるスポンジから型を切り出し、さらに用途に応じて薄いスポンジ素材を組み合わせ、削りながら仕上げていきます。
クッション本体が出来てからやっとカバーの縫製にはいりますが、伸縮性のある皮地をあてて、窪みに合わせて細かいダーツを取りながらの作業になります。
寝返りのうてない方たちのために少しでも摩擦がないよう、ゴロゴロしないように、と根気よく調整していきます。(思いやりのお仕事ですね)
この記事へのコメント

はい!また活動再開の兆しが見えて参りました!そのときはよろしくお願いします!