昨日の地元紙を見て、「学芸員はガン、一掃しないと」発言を思い出した読者は多かったことでしょう。
話は回り道になりますが・・

問題の出発点を、webのTBS系ニュースより確認します。

また閣僚の失言です。今度は、山本地方創生大臣です。山本大臣は、博物館などで働く学芸員について、「一番がんなのは学芸員」などと発言、その後、撤回、謝罪に追い込まれました。なぜ、こんな発言をしたんでしょうか。・・・

山本氏には、ある問題意識があったといいます。
  「例えば二条城なんかは、去年の秋まで水も使えない火も使えないということもあった」(山本幸三地方創生相)
  文化財に指定されている京都の二条城。観光資源として活用しようにも、山本氏によれば、文化財保護の観点から「書道もできないし、お花を生けることも、お茶をたてることもできなかった」ということで、それは「おかしい」という問題意識があったということです。真意は真意としても、閣僚の配慮を欠く発言に野党側は批判を強めています。
日々新たな事件が勃発するので、テレビニュースではこの件は一件落着。
「真意は別として」から、視聴者は「学芸員に問題はあるにしても言いすぎた」か、「言い過ぎだったが学芸員に問題もあるんだ」か、どちらかでしょう。

ところが、二条城側の「以前から英語のパンフレットや看板は置いてあったし、重文指定エリアで水を使って生け花展も開催してきた」という反論は、テレビで視聴の機会がないことになります。
こうしたことが日常茶飯事となると、「何だかんだあったし、問題はあるんだろう」という印象・空気が、蔓延していくことになります。こうして、「豊洲、森友はもういい、次は北朝鮮」という世論も作られます。

全国の博物館の事業数激増に比して学芸員数が微増で、イベントと研究の狭間で苦労している学芸員を多少は知っているものとして、気の毒になります。
逆に内実を知っている人は、この大臣だけでなく政治家というのは博物館などへ普段行くものでなく、たまに行くときは「オレが資金を都合つけたから建物ができたと自慢する」ような政治的打算がありそうだと疑うことになります。
これも歴史・美術ファンの政治家(稀少であれ)政治家の不幸です。

オバカ発言の止まらない政治家ですが、「言ってることは大分間違っている」と知るために、市民も博物館などへ足を運ぶことが必要では。
利用者数はカウントされ、実績として予算編成時に参考にされます。
しばしば「市民は、お出かけ定期券提示で入館料無料」と書いてきたのもその理由です。

ようやく、ここで昨日の地元紙(北日本新聞)記事、文化面。
①「上野サイエンスの杜から」林良博(高岡高校卒)・国立科学博物館長が連載開始。
”初の世界巡回展受け入れ、「日本ゆかり」の展示重視”と科博の特別展「大英自然史博物館展」を紹介。

ここで先日撮った4枚をアップします。

【始祖鳥】初来日の化石

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【博物誌】プリニウス著、印刷された最古の一冊

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【ゾウガメ】ダーウィンがビーグル号で到達したガラパゴス諸島で絶賛したもので、寿命およそ200歳(最高齢!)、小さなゾウガメはペットとして可愛がったもの。

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【ネアンデルタール人のゲノム】

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どれもリスペクトに値する、専門家以外には見学の最後のチャンスです。

②「地方との連携推進」独立法人国立美術館理事長・柳原正樹さん(黒部市宇奈月町)、グループには国立新美術館含み、その「ミュシャ、スラヴ叙事詩」はブログで紹介済。

以上、県人が東京で活躍と伝えていました。
まるで山本地方創生大臣のオバカ発言を予想し、その反論のための記事のようでした。新聞読者も応援するから「学芸員、負けるな!」と言いたいわけです。

③県内政治面では「富山県美術館で国際北陸工芸サミット開催」。
④問題の二条城では「NIE」で「二条城の石垣初調査へ」、社会面では「二条城カレー粉?まかれる」。

二条城、学芸員・・・満載の地元紙でした。