11月29日(金)、「ラトビア音楽って面白い!」の演奏はUZMANIBU(ラトビア語でアテンションの意)。演奏は民族楽器クアクレの溝口明子、ヴァイオリンの秦進一によるもの。

ラトビアは北欧バルト三国の中央に位置し、首都リガは中世ハンザ同盟都市として発達した。ここから東へ進むとドニエプル川上流に至り、この大河を南下するとキーウ(キエフ)、黒海に達する。

富山市でラトビア民族音楽を聴く機会はまず無い!という貴重な機会で、期待していました。弦楽器のクアレレ(説明するのは大仕事につきパス)を演奏する溝口。2019年、訪日した同国大統領の前で演奏したという。

ラトビア雑貨専門店(神戸市)を経営し、関西日本ラトビア協会専務理事。2009年に雑貨店を開き、商品輸入のために同国を旅行したところ、たちまち音楽に魅了されてしまった!
(HPから引用)

民謡などは百万以上あり、人口200万超の国民には音楽が浸透し、知る人ぞ知る音楽大国。しかし日本では余り知られていなく、わずかに「百万本のバラ」がある。加藤登紀子がロシア経由で日本に紹介したものである。

森と湖の国、歌と踊りが大好きな国民。時間いっぱいにスピーチ、演奏。どれも軽快で明るく、子供から高齢者まで一緒に楽しむムード溢れる演奏でした。これらの音楽、ダンスが、過酷な同国の歴史の中で育まれたと考えると、別種の思いが湧きます。

トークにはなかったが、南隣のリトアニアは大戦末期、日本大使館職員杉原千畝がビザを発給してユダヤ系難民救出に協力したことで知られる。また西にロシアの飛び地カリーニンラードが位置している。ウクライナ侵攻後、ロシアはカリーニングラードに核兵器搭載可能なミサイルを設置し、対抗してリトアニアは、ロシア~カリーニングラードの鉄道輸送を制限したことで、緊張が高まっている。関係して、一方でラトビア内のロシア系は人口の27%を占めながら無国籍とされ、その扱い方がロシアの非難を受け、国際的にも問題視されている。ウクライナを支援するバルト三国の対露関係悪化がひしひしと伝わる情勢である。

ラトビアの難しい国際問題に思いをいたせば、民俗音楽にも別の味わいが湧くのではないか。

12月に入り急に冬に急接近です。先日、城南公園の秋の最後の輝きの一枚。



21201 (1)