自転車トレーニング入門

ロードレースに向けてのトレーニングを綴るブログ

カテゴリ:ペダリング

あくまでも私の感覚なので、その程度の事として読んでください。

■カタチAを保ち、上から踏むことが大事

自転車に乗らず、普通に地面を、つま先というか母指球の辺りで思いっきり踏み込んだとき(カカトが少し上がり地面をギュッと踏みつけている感じ)の

「母指球」
「ヒザ」
「股間というか脚の付け根」

の位置関係を仮に「カタチA」とし、これをペダリングの踏み込むカタチと考えてみる。ペダリングではこのカタチAを保ち、上から踏み込むという感覚が大事である。


つづく

自転車ロードレースにおいて「疲労」の原因は

―杜蓮幣紊蟶筺
空気抵抗
スピードの変化

の3つであると思う(それ以外ないでしょう?)。
逆に言えば、上り坂でなく、空気抵抗がなく、スピードの変化もなければ、疲れずに高速で走り続けることができるということである。
実際、トラックをオートバイの後ろをついて走り続ける練習があるが、そこでは、かなりのスピードで走り続けることができる。

私が選手として走っていたころ、レース中先頭を(自分にとっては結構速いペースで)引き続けていると、先輩の選手から「タイムトライアルやってんじゃねえんだぞ!」と発破をかけられたものだが(私はトライアスロン出身だった)、それはロードレースでは一定のペースで走るということはあまり良くないことだからである。
なぜよくないかというと、後ろを走る選手は、オートバイについていくのと同じでまったく疲れないので試合にならないからである。
一方ヒルクライムなどのタイムトライアルでは一定のペース(心拍数)で走るのがセオリーだろう。

つまり、タイムトライアルとロードレースでは、いろいろと考え方が違うということである。
また、ヒルクライムもタイムトライアルだし、単独でどこかを走るのもタイムトライアルと同視して考える。

ポジションとペダリングの違いについてざっくり書くと
【タイムトライアル】
・ポジション
自分の好きなポジションでいい。前乗りでもいい。ワンポジションでいい。
・ペダリング
自分にとって効率のいいペダリングでいい。
高回転しなくていい。
ダンシングの必要性はあまりない。

【ロードレース】
・ポジション
集団内での微妙な位置調整ができるよう、バランスがいいポジションであることが必要。
例えば、コーナーの連続する下り坂を、時速60キロ且つダンゴ状態(肩が触れ合うぐらいの密度)で下ることもあるが、前走者との間隔をせめて20センチ程度に保っていないと下手な選手と見なされ、他の選手に強引に横入りされる原因となる。
また、疲れを分散させることが大切なため、ワンポジションでずっとというわけにはいかない。
・ペダリング
自分にとって効率のいいペダリングはもちろんだが、急加速に対応するため高回転、ダンシングは必要。
踏み込んだり回したり、色んなペダリングができると疲れが分散できて良い。
私が感じるタイムトライアルとの一番の違いは、ロードレースの場合、試合中自分にとって快適な回転数で回せるわけでなく、集団によって決められた回転数で回さなければならないということである。

つまりまあ何が言いたいかというと、ポジションにしろペダリングにしろ、色んな考えがあり、答えは一つではないということである。(なので、前提となる条件を何もつけず「正解はこれ!」と言い切る人の理論理屈は、私は好きではない)

冒頭で、疲れる原因を挙げたが
ロードレースは´↓についての対策が必要であり
タイムトライアルでは、主に,梁从だけが必要となるところも、結構大きな違いである。

以前このブログで、引き脚について

C.引き脚は推進力となる
D.引き脚は推進力にはならない

については、ちょっと考えるところである。
なぜなら、選手の間でも意見が分かれるところだからだ
引き脚を積極的に使っている選手もいれば、そうでもない選手もいる。
(ちなみに、今中さんは本の中で『プロライダーはエスケープなどでは踏み脚と引き脚を5分5分で使うこともある。』と書いている)

と書いたが、誤解のないように補足すると
当たり前すぎることだが、引き脚が推進力にならないわけはない。

トラック競技でスタートが大事な種目では、スタートのときガンガン引き脚を使って加速している。(私は、トラックを走る時でもトークリップではなく、ロード用のビンディングペダルを使っていたためスタートは苦手だった)
また、ロードでも、スプリント時は引き脚をガンガン使っていて、練習でもスプリントのときは引き脚を意識した練習していた。

ただ、ロードでは引き脚が微妙だと考えるのにはいろいろ理由があって
引き脚は対費用効果が悪い場合があるというか、結構練習しないと「踏み足だけで走るレベル」を超えられないのではないか?
という事や、ヒルクライムなどスピードの変化があまりない場合、踏み足だけでも結構速いという事(実際そういう選手がいた)など、
あと、ロードは「いかに疲れずに走るか」を考えるのが基本だと思うが、引き脚に限らず雑誌で見かける筋肉の使い方などにも通ずるところで、そりゃたくさんの筋肉を使えば速くなるのは当たり前だけど疲れるよという、つまり

たくさんの筋肉を使う → 速い が疲れる
引き脚使う → 速い が疲れる

ということもある。

私は競技をやっていた当時、スプリントがかなり強かったが、いっしょに走っていたトップクラスの先輩が
「俺はスプリントが得意と思われてるけど、今(お互い疲れていない状態で)おまえとスプリントで競争したら勝てないよ」
「俺はゴール前で、みんなと比べて疲れてないから勝てる」
というようなことを言っていた。いかにフレッシュな状態でゴールまでたどり着くかが
スプリントで決着をつける際のカギとなるということである。

チームプレイの場合、アシストは自分の勝ち負けでない部分で脚を使うが
個人での競技の場合「疲れずに走る」というのはロードの基本であると思う。

最近雑誌などに、骨盤を立てるとか背中のアーチを意識するとかいう話が出ている。それについて勝手に思うところを書いてみたい。ちなみに私自身実際に骨盤がどうなっているのかはよくわからない。アーチと言われればそういうイメージでペダルを踏んでいる時もある。また、医学的なことはよくわからずに書いてます。


・骨盤を立てるとか背中にアーチをつくるといった、単純にその部分だけの話には違和感がある。

・あたりまえの事だが、骨盤を立てる事や背中にアーチをつくることが目的なわけではない。

・目的は、自転車で速く走るということであり、考え方は次のようになる。

・速くなりたい→○○なペダリングがいい→そのペダリング効率よく行うには骨盤を立てたり、背中にアーチをつくるのがいい。

・なぜ「速くなりたい」の次にペダリングがくるかというと、結局のところ、進むチカラが加えられるところはペダルしかないからである。自転車で中心に置かなければならない事はペダリングだと思う。

・また、単純に「速くなりたい」といっても、いろいろな「速さ」がある。200メートルを速くなりたいのと10キロを速くなりたいのでは速くなる道筋が全然違う。

・要するに「速さ」にはいろいろな速さがあり、それに対応するためのいろいろな「ペダリング」があり、そのいろいろなペダリングを効率よく行うために、いろいろなポジションや筋肉の使い方などがあるということである。

・その骨盤を立てるとか、背中のアーチを意識するとかいうのは、いろいろなペダリングの中の「あるペダリングをする時の心得」みたいなものであり、自転車選手の全てがその「あるペダリング」ばかりをしているわけではない。骨盤を立てたり背中のアーチをあまり意識してない選手もいるということである。

・こう書くと、私がその「あるペダリング」に否定的であるように見えるかもしれないが、実は私の最終目標もその「あるペダリング」がうまくできるようになることである。

・その「あるペダリング」はロード選手の間では主流なのではないかと思う。(「いろんなペダリング」と書いたが、基本的なところ、それほど多くのペダリングがあるわけではないが)

・その「あるペダリング」の名前を知らない(というか選手のそれに対する認識自体私にはわからないので・・・アレだが)ので説明調に書くと「あるペダリング」とは「なるべく早く踏み始めることにチカラを注ぐペダリング」である。

・「なるべく早く踏み始める」ということは、ペダリングを時計回りで12時から踏み始めるということである。そうすると、脚を下方向ではなく前方向に蹴りだす(私の感覚は蹴りだすというより、踏み出すという感じ)ことになる。

・そしてここから骨盤が関係してくるのだが、ヒトの骨盤の自然な角度(自然なというか、チカラを出したり受け止めたりし易い角度)が地面に立ったり歩いたり走ったりする時の角度だとすると、自転車に乗って脚を前に蹴りだすというのは、ヒトの立ったり歩いたりといった動作のときの角度と比べて少し角度がつくのではないかと思う。自転車にまたがりそのままの角度(おそらく自転車にまたがった時の骨盤の角度というのは大抵の人にとって地面に立った時の角度とさほど変わりないと思う)では前方に蹴りだす動作の際、骨盤の性能を十分に発揮できないので角度を修正する。というのが、骨盤を立てるという言葉の意味ではないかと思う。

・簡単に書くと、地面に立った時の骨盤は真下方向のチカラの出入力に強いが、前方向へ蹴りだすペダリングは斜め前へのチカラの出入力となるため、骨盤の角度に修正が必要となる。というようなことである。


あまり雑誌などに書いていない(書けない)マニアックな仮説を適当に書いてみる。
私は難しいことが言えないので「感覚的な説明」になってしまうので、あらかじめ。


■初心者は踏み込むスピードが間違っている

ペダリングで大事なわりに、あまり言われていないのが「踏み込むスピード」だと思う。


■回っているクランクのスピードは、すぐには変わらない

例えば10のスピードで回っているクランクに90の力を加えたからといって次の瞬間クランクのスピードが100になるわけではない。
踏み込んでいる間に変化するスピードには限りがあるからだ。

仮に自転車のスピードを上げようとして、クランクの1時の位置から5時の位置まで踏み込んだとしても、そのとき変化する(速くなる)スピードには限度がある。
その「変化するスピード」の限度が50だとしたら、50の力を加えるのが自転車のスピードを上げる最も効率的な踏み込みといえるのではないかと思う。

もしその時、100の力を加えてしまった場合、50を超えた部分の力はクランクを曲げたり、フレームを曲げたり、チェーンを伸ばしたり、タイヤをスリップさせたり、自分のヒザを痛くしたりする力となっているんだと思う。(要するに前に進む力にはなっていないということ)

なので、これはよく言われることだが
・じわっと踏み込む。
・脚に引っかかるぐらいのギアを選び回し続けることにより、薄く力を加え続けることを覚える。
を意識した練習を取り入れ、無駄に踏み込むクセ(力とその方向)をなくすことが大事だと思う。

また「自分の踏み込んだ力は、前に進む力以外に使われていないか」を常に確認(感覚的に)するとよいと思う。


■一定の速度で走る場合

ペダリングの基本はクランク(ペダル)の動きに合わせて脚を回すことであると思う。
もちろんクランクの動きに脚を合わせるといっても脚を浮かせる必要はない(結果的にそうなることはあるが)。踏み込む時には脚の重さをペダルにのせ、引き上げる時には軽く引っ掛ける程度(これは難しい)で引き上げる。
このとき、向かい風やちょっとした上りでスピードが下がってきたら「薄く力を加え」てスピードを維持するのである。


■引き脚について
引き脚についてはいろいろ考え方があると思う。まずは

A.引き脚は大事だ
B.引き脚は大事ではない

で、意見が分かれるところだが、私は引き脚は大事だと思う。
まあ、ペダリングの半分を占めるので、大事でないわけはないだろう。しかし次の

C.引き脚は推進力となる
D.引き脚は推進力にはならない

については、ちょっと考えるところである。
なぜなら、選手の間でも意見が分かれるところだからだ
引き脚を積極的に使っている選手もいれば、そうでもない選手もいる。
(ちなみに、今中さんは本の中で『プロライダーはエスケープなどでは踏み脚と引き脚を5分5分で使うこともある。』と書いている)

ただ次の

E.引き脚が踏み脚の抵抗になってはいけない

というのは、そのとおりである思う。
初心者でも結構自転車に乗っている人でも、引き脚が抵抗になっている人は多いと思う。具体的には、引く時にただペダルに足を乗せているだけといった状態である。
そんなことはないと思っていても、実際に片脚でペダリングしてみて違和感がある場合、引き脚が抵抗になっている可能性が高いと思う。

両脚でペダリングしているときは引き脚を使っていなくても反対側の脚(踏み脚)がそれをカバーしているので違和感は感じないが(というかその感覚があたりまえになっている)、片脚でペダリングしてみると、引いていないのが露呈してしまい違和感を感じるのである。
重いギアで引けないのは仕方がないが、すごく軽いギアでもスムーズに引けない場合は、引き脚がうまくいっていないということだ。

また、すごく軽いギアで、片脚ペダリングの最高回転数を計ってみると、どの時点(回転数)で引き足が抵抗になっているのかがわかる。
たとえば、片脚ペダリングの最高回転数が110だとすると、両脚でペダリングしたとき、その回転数が110を超えると引き脚が抵抗になってくるということである。
要するに、脚を引くスピード(引き脚の回転数)は110を超えられないので、両脚でそれを超える回転数を出したとき、引き脚の部分が抵抗になるということである。

実際のペダリングでは、ペダリングのスピードを微調整できないといけないので、引き脚での最高回転数が110だとしても、その付近のペダリングは不安定になっているはずなので、実際に抵抗なく回せる回転数はもっと下がる(110より下がる)と思われる。

回転数を上げてもスピードが伸びないという場合は、引き脚が抵抗になっているのかもしれない。


最近また回転力の不足を感じている。

単純な回転力(ペダリングのスキルやギアの重さは関係なく)は、
スタミナがある状態で、ガッチリ練習すればすぐに取り戻せるものであるが
今の私にはスタミナがない。のでコツコツ練習するしかない。


スタミナが十分ある場合
単純な回転力をつける方法としては

・120rpmで1時間
・回転数MAXで10秒ぐらい維持

などの練習を繰り返せばいいと思う。

また、選手であれば
4、50キロのスピードで走るバイクやクルマの後ろを延々とついていく
ペーサーと呼ばれる練習をして回転力を磨くこともある。

ペーサーとなるバイクやクルマは、向かい風やゆるい登り坂など
あまり関係なく走るため、ゆるい登りを45キロとかで引かれると
ついていくほうは相当厳しい。が、回せばなんとか付いていけるので
とにかく回して付いていく。といった練習である。

踏み込むペダリングは、ある限界を超えるとピタッと踏めなくなるが
回すペダリングは、スタミナが続く限り回し続けられるというのが私の感覚だ。
回すペダリングは相当に無理がきくのである。
(ただし、回すだけでは「上り」は登れない)

試合などで
自分の脚が死んでしまって踏めない状況で、
「集団の先にいる逃げをつぶせ」などという指示が出た時に
活躍というか、それをこなすのが回すペダリングだった。

そのような状況への対応するため、私は
高回転維持練習と追い込む練習(ハードなインターバルなど)は
セットで行っていた。


選手をやめた今は、急いで実践的な能力(高回転維持+痛みに耐える)を身につける必要はない。

1.超高回転(200rpm以上)で神経を刺激し

2.低回転(90rpm以下)で正しい筋肉(自分で正しい感じる範囲だが)とスキルをつけ

3.高回転(110rpmぐらい)で使える筋肉にする

のステップを繰り返し、自分なりに理想的なペダリングを追求したい。


前回は、腰踏みペダリング(「回転系」と「踏み込み系」)の、回転系について考えてみたが、今回は踏み込み系について考えてみる。
(あくまでも私の中での感覚、イメージである)

ーー腰を入れた踏み込みを体感する方法ーー

下記のように歩いてみる。

1.右足を前に出す時に、右手も前に出す。
2.その時、腕だけ前に出すのではなく、右半身全部が前に出るようにする。
  「足のつま先」と「手の指先」が一緒に、そして同じぐらい前に出るようにやってみる。
 (ヒジを極端に曲げたりしない)  
 (自分の胸が左側を向くぐらい極端にやるとわかりやすい)
3.左足を前に出す時も、同じようにする。(左右は逆になるが)

(これは一般的に「ナンバ歩き」と呼ばれる歩き方であり、陸上の末續慎吾選手(2003年の世界選手権200mで3位に入賞)のナンバ走りは有名である。だが「ナンバ走り」は、このように単純に右足と右手を同時に前に出す走り方ではない)

どうだろうか、少しぎこちなく感じるかもしれない。
ぎこちないながら、足に体重が乗っているのを感じるだろうか。
この動作を「スムーズに行なおうとする」とき、カラダの重心(右半身又は左半身の重さ)がスッ、スッと右足(または左足)に乗るのを感じるだろうか。

「スムーズに行なおうとする」と、腕の位置などが多少変わるかもしれない。が、大事なのは体幹(肩、胸、腰)と足の関係であり、「右足が前に出た時、右上半身も前に出る」といったような、足と上半身の連携を意識することである。
(肩、胸、腰、足の位置関係は、前とか後ろとか言葉で表現するのは難しい。というのも、いろんな要素について考えた場合、必ずしも位置的にそうなるとは限らないからである)

まあ、要するに、踏み込みのとき、このように上半身も使うことが大事だということである。下記のイメージも役に立つかもしれない。

ーー踏み込みに関して、有効であると思われるイメージーー

1.「胸のあたり(裏は肩甲骨のあたり)まで「足」である」というイメージ。
→踏み込みのときはそのあたり(肩甲骨)を意識する。

2.胴体部分を左右に分けて、その左右を使って踏み込むイメージ。
→実際やってみると、上体が「ぶれる」と思うが、はじめはそれでいい。トップクラスの選手は「内部処理」により(上体が)動いてないように見えるだけである。(と思う)

3.足はただの棒である。(体重など)上半身の力を「腰」に乗せて、腰が「棒である足」を押してペダルに力を伝えるイメージ。
→以前にも書いたが、足をただの「棒」として使う場合も「関節を固定するぐらいの筋力」が必要である。また、腰についても上半身の力を受け止めるぐらい鍛えてないと、力はうまく伝わらない。

最後に、今回書いた「腰を入れた踏み込みを体感する方法」はあくまでも「きっかけ」にすぎない。それは、「下半身が動く時には、上半身も関連している」ということを意識するきっかけである。その動きによって「何を」感じたか「なぜ」そう感じたかを、自分なりに分析し、その感覚をペダリングにつなげることが大事である。

スポーツにおいて「自分との会話」というものは大事である。そして、それを続けている限り、自分に「限界」はないと言えると思う。

ペダルの踏み込みのとき、腰を使うという感覚が全くわからない人は、足(下半身)と比べて器用に動かすことが出来る手(腕、上半身)を使って感覚を確かめることが有効かもしれない。

ーー腰を使う感覚を確かめる方法ーー

1.普通に立って、パンチ(ジャブではなくストレート)をしてみる。
(足は平行にして立つ)

2.今度は、両肩を壁につけたまま、パンチをしてみる。
(ジャブにしかならないと思うが)

実際やってみると、1と2の感覚は明らかに違うと思う。
1は腰をひねっているのに対し、2は手だけを動かしている感覚だと思う。
簡単に言うと、腰踏みとは1のようなことになる。

なんだか簡単そうだが、なぜこの明確な違いが実際のペダリングではわからないのだろうか?
この場合の理由は単純に、ペダリングは「動きが速い」ため意識できないのである。

試しに、先ほどのパンチを、1の姿勢で連打してみるとわかると思う。
(あなたにボクシングの経験などがなければ)2と似たような感覚になったのではないだろうか?

「腰の入ったパンチを素早く連打する」ためには「素早く腰を動かす」必要があり、それは「素早く腰を動かせるような筋肉や神経」がないと出来ないのである。
要するに、腰を入れたペダリングが出来ない理由のひとつとして、「(ペダリングに合うぐらい素早く)腰を動かせない(又は動かしていない)からだ」と言うこともできる。

再びパンチでの例えとなるが、足を平行にして立ち、パンチを連打してみる。その速度を上げていったとき、腹筋が使われているのを感じないだろうか?

腰を支え、制御し、上半身のパワーを下半身につなげる(逆も然り)のが、腹筋などの腰周りの筋肉である。ここが弱いと、いくらハンドルを強く握っても、上半身の力が逃げてしまい下半身に届かないといったことになるので、しっかり鍛えておきたい。
(練習時間が相当多い人は自転車に乗るだけでもよいが)普通の人であれば、補助的な筋トレ(腹筋運動など)が効率いいのでコツコツと鍛えるといいと思う。

ちょっと違った角度から考えてみる。
先ほど「素早く腰を動かす必要があり・・・」と書いたが、それほど早く動かさなくても腰踏みは実感できる。というか、それとは違う踏み方もある。さっきのを「回転系」とすると「踏み込み系」ともいえる踏み方である。(今回は「ペダルの踏み方」ということだったので、こちらから書くべきであった)

おそらく多くのロード選手は、ケイデンスが70、90、110と上がっていくとき、カラダの動きや感覚は「徐々に速くなっていく」のではなく「切り替わる」といった感覚だと思う。(切り替わるといっても、回転数が急に変わるわけではなく、あくまでもカラダの内部の「動作のしくみ」が変わるのである)
この場合、回転数により切り替えるというより、「状況」によって回転数と踏み方(もしくは回し方)を選択すると言ったほうがいいだろう。

坂を登る時「踏んで登る」とか「回して登る」といった表現はイメージしやすいかもしれない。

(しかし実際に、坂を登る時のペダリングを使い分けられるようになるには相当な練習が必要である。「回して登る」とはよくある言葉だが、「軽いギアを踏んでるだけ」の人も結構いるような気もする。回転数が高いという意味では「回している」と言えるが。
まあ、それを経て、本当に回せるようになることもある。
意識的に行うのであれば「登りでの高回転」は、回転を覚えるには有効な練習だったりする)

普通の人にとっては、ペダルの踏み方などどうでもいい事だと思う。しかし、この「踏む」という動作は、自転車に乗ってる間、何千、何万回も繰り返す動作である。それだけに選手にとっては、この動作の向上が「競技力に直結する」ということは想像に難くないだろう。
「ペダルの踏み方」というのは、自転車選手であれば常に考えていなくてはいけない大事なことである。

とまあ、そんなわけで、ペダルの踏み方について考えてみた。
ペダルの踏み方としてよく聞く言葉に「腰を入れて踏む」というのがある。よく聞く割に、実際どのような踏み方なのか初心者にはよくわからないものでもあると思うので、今回は、私自身の「腰踏みイメージの整理」をかねて、初心者にとってヒントになるような事を書こうと思う。

まず、「腰を入れて踏む」という事と「完全にイコール」ではないが、イメージとして説明しやすいので、「体重を乗せて踏む」という事について、書いてみたい。
(一応断っておくが、あくまでも私の中のイメージであり、人によってイメージは異なる場合もある)

はじめに、普通に立っている状態で、足元から30センチほど前方にある、「20センチぐらいの高さの台」(台のようなもの、段差でも何でもいい)に片足を乗せる動作を例に考えてみる。

1.上半身を特に動かさずに、なんとなく足を台の上に乗せるやり方
これが、自転車でいう「足だけで踏んでいる状態」で
2.まず、その場でモモを上げて、その「ヒザ」の角度を保ったまま上半身を前方に倒して台に足を乗せるやり方
これが「体重を乗せた踏み方」である。このとき、ふくらはぎや太もも辺りの筋肉はリラックスしていて、足の付け根あたりに力がかかっているのを感じるのがよい。

2つの踏み方(ここでは台に片足を乗せるだけだが)の違いがイメージできただろうか?実際に立ってやってみるとよくわかると思う。

体重を乗せるという動作は、基本的に筋肉を使う動作ではないので、足の付け根から下は、「固定しているだけでいい部分」ということになる。
簡単そうだが、実際に自転車に乗ってのペダリングでは、この感覚がわからない人も多い。

なぜだろうか?原因は2つ考えられる。
ひとつは、「(ヒザや足首などの角度を)固定する力が足りない」ということだ。足を固定する力というのは誰でも持つことが出来る「基礎的な能力」だと思う。例えば「立ち続ける」とか「歩き続ける」といった運動のイメージの延長である。

これが出来るかどうかというのは、才能や素質の問題ではなく、その部分が、「自分の体重プラスα」の重さを支え続けられるぐらい、鍛えられているかどうかの問題である。以前にも書いたが、自転車に乗ってペダルの上に立ち続けることが出来るか?という類いのことで、これができない場合「体重を乗せる」というスキル以前の問題ということになる。

そして、もうひとつの原因は、足の関節の角度と、体重をかける「方向」の問題である。細かく説明すると長くなるので今回は書かないが、大まかに書くと、「ヒザの角度や足首の角度が、自分にとって合わない角度の時にペダルに体重を乗せようとすると、力がうまくペダルに伝わらず、その逃げた力を制御するためにふくらはぎや、腿の筋肉が使われる」ということだ。

この考え方で言うと、サッカー選手やラグビー選手がグランドを走り回るとき、足は、いろんな方向からの突然の力に対応しなければならないため、たくさんの筋肉が必要であり(そのため足は太くなる)、自転車選手のペダリングは常に円であり(というかビンディングペダルをつけている以上、円でしかありえないが)力を入れる方向も一定であるので、それ以外の筋肉はいらない(そのため足は細い)ということになる。(もちろんスプリントなど例外的な事もある)

その、力を入れるタイミングや方向が一定でなかったり、力を入れたときの関節の角度が、一定ではないときは、(「立ち続ける」といった時に使う基礎的な能力以外の部分を使ってしまうため)多くの筋肉が必要であり、なおかつ疲れるのである。

「体重をうまく乗せる」とは「立つ」を例にすると、

1.普通に立つ→基礎的な筋肉のみを使うので疲れない
2.空気いすのようにして立つ→太ももの筋肉などを使うので疲れる
3.空気いすのようにして立つが、ヒザの角度はそのままに(足の付け根から上の)上体を前に倒しバランスをとる(スキーのダウンヒルのようなカッコウになる)→主に基礎的な筋肉を使うので、疲れにくい

上記の3.の状態である。

このバランスの取れた状態は、一見誰でも簡単に出来そうだが、実際に自転車に乗るときは、両足が同時に地面についているわけではない。片足ずつタイミングよく「力を乗せたり、抜いたり」を繰り返さなくてはいけないのである。
その力を乗せるタイミングは(ケイデンスが90として、だいたい)0.2秒である。これが自転車のペダリングの特徴であり「スキル」ということになると思う。

ペダルを回す時の足の動きは非日常的だ。

日常生活での動作(筋肉の使い方)の違いから、人によっては、ペダルを回す時に使う筋肉(の一部)が極端に不足している場合がある。
ペダリングの時に使う筋肉を、普段、歩く時などの日常生活で使っていれば、一般的な「ペダリング技術の記事」を読んで、その筋肉を動かし「なるほど」とか思えるのだが、ペダリングの時に使う筋肉を、普段の動作で全く使っていない人は、その筋肉が極端に少ないため、本を読んでも実践できず、その結果、正しくないペダリングを身につけてしまう。(踏むだけのペダリングになりやすい)

ペダリングの筋肉が全くついていない場合、特効薬はない。ひたすら練習するしかない。
無い筋肉は意識しづらく、非常に動かしにくい(というか動かせない)ので、とにかく足を回す事から始める。踏み足には力を入れず、引き足を意識して出来るかぎり速く回す。ペダルと足がくっついている以上、引き足の筋肉が有る無しに関わらず、丸いレールをなぞるように足は回っているはずだ。
「踏む力」を入れない練習を続ければ、ペダルで円をなぞるだけでも少しずつ引き足の筋肉がついてくる。それで、普通の人の倍の回転数で足を回していれば、いつも漫然と回している「筋肉のある人」にはすぐ追いつくはずだ。無い筋肉もかならずつく。努力は必要だが。

引き足の感覚というのは説明しづらい。誰かに、つま先かカカトと持ってもらい、それを引っ張る動きというのが、わかりやすいたとえかもしれない。

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