【追記】迷子のことでもお世話になったミドリさんがコメントくださっていますが、ミドリさんのブログでも、迷子のことを記事にされています。
こちらをお読みください。
また、『動物愛護法を見直す会』も開催されたようです。
審議内容に、私が今回問題にしている点は関わっていませんが、問題点を洗い出そうというこの会の意味は大きいと思います。法改正にも進んでいってもらいたいです。
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1ヶ月前、迷子のチワワさんの保護に関わった私。
これまでも迷子の犬の飼い主を捜すということは何度かあったし、逆に迷子の子を捜すことにも関わったことがあるが、法的なことを気にした事ははっきり言ってなかった・・・。
今回、迷子のチワワさんを保護してくださった方が、生後6ヶ月の可愛い盛りの仔犬の面倒をみていれば、心のうちでは情が移り、きちんとした飼い主でないなら、チワワさんを返したくないな〜・・・と思われるのは当然のことと思う。
そのような中で、保護された方からも質問を受け、また、私も保護された方も色々調べていく中で、現在の法律の中での矛盾点を感じたので、それらをあわせて、迷子の犬を保護した場合のことをまとめておきたいと思う。。。
かなり長くなりますが、ご了承くださいませ。

まず・・・・

迷子の犬を見つけた場合、これは警察に届けるか動物愛護センターのような各自治体の収容施設に届けをすることになると思います。

センター(保健所と呼ぶところももちろんありますし、センターの種類も愛護センター、管理センターなど様々です)に収容された場合、これは自治体によって日数は違うけれど、例えば東京都であれば、5日間プラス土、日曜分で1週間(7日間)のうちに飼い主さんが現れなければ、その仔は”殺処分”の対象となります。
それを避けるために、色々な保護団体さんや、個人の方が、引取りをしたり、また、センターで譲渡会を開いているところもあります。
でも、引取りには限界があり、我が家にいるクリン、美ら、琉那だって、もし、引取りができるスペース(一時預かりさんやシェルター)に空きがなければ、もしかしたら、この世にない命かもしれません。

また、センターは、それこそ自治体にもよりますが、けっして快適な環境ではありません。
狭いケージ内にいさせられたり、大型犬も小型犬も一緒に収容されていたり・・・。
職員の方々は、一生懸命お世話をしてくださっていますが、それは、個人のお宅でケアできるものとはやはり比べものになりません。

・・・というようなことを知っていれば、犬好きの方であれば保護した迷子の子を「飼い主が見つかるまで、うちで預かろうか・・・」となることが多いと思います。

この場合、警察に行き『拾得物』としての届けを出します。
これは、出さなくてはなりません。届出をしないで飼い主がいるであろうと思われる犬を飼育すると、刑法254条の占有離脱物横領罪にあたりますし、窃盗罪にもあたります。
飼い主がいると思われない犬の場合は、これとはまた違う扱いになるようなのですが、今の世の中、特に東京などであれば、飼い主がいない犬というのはまずありえないので、飼い主がいるであろうということが前提となります。

これで、飼い主を捜して見つかれば良いのですが、すぐに見つからなかった場合、警察は動物は預かってくれませんので、その子の引き取り先がない場合は、センターへとなります。

では逆に、「じゃあ、この子をうちの子として引き取りたい」と思った場合はどうでしょうか?

実は、チワワを保護されていた方は、万が一、飼い主として納得の出来ないような人物が「私が飼い主です」と名乗り出た場合、自分がある程度の主張ができるようにありたいと(例えば、飼育の仕方や、守るべきこと)、チワワの所有権(という言い方はちょっと寂しいですが)を明確にしたい、と思われました。
そこで、警察に聞くと「動物は、警察の管轄でないので、センターへ問い合わせてください」と言われ、また、センターでは「センターに収容していないので、警察の管轄です」というようなことを言われ、どちらからも、所有権に関しては明確な答えが出ませんでした。
ただしセンターからは「30日以内に、狂犬病の注射をして蓄犬登録はしてください。(狂犬病予防法です)もし、飼い主が現れたら、それにかかった費用はその飼い主に請求してもらってください」というようなことも言われています。
でも、これは、警察の言い分もセンターの言い分ももっともなんですね。
あくまでも、このチワワさんは、その時点では”拾得物”であって、管轄としては警察だけれど、警察は本来、動物を拾得した場合は、センターに送ることになっているので、管轄外となるのでしょうし、『狂犬病予防法』を当てはめれば、30日以内に、登録をし、犬鑑札と、注射済票を着用することが義務付けられています。

改正遺失物法の概要』を読んでみると・・・

【動物に関する取扱手続の明確化】
・動物の愛護及び管理に関する法律による引取りの対象となった犬又はねこについては、遺失物法の規定の適用外。
とあります。
(遺失物法は、H19年12月10日に改正されていますhttp://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/no4/welcome/kaisei.htm
この”動物の愛護及び管理に関する法律による引取りの対象”というモノが、いったいどのレベルのことを示しているかがわからず、警視庁、行政に問い合わせをしてみました。

が・・・
自治体は、まずもって理解していず・・・。
警視庁には、「どうして、拾得物の検索サイト(拾得物公表システム)があって、その中のカテゴリに動植物→動物と選択ができるのに、拾得した届けのある動物について内容を掲示してないのですか?」とお聞きしても、
「そんな風になっていましたか?ちなみにそのチワワは買ったら高い犬なんですか?」と聞かれ・・・

やっぱり、単なる一人の市民が物申しても、真剣には受け止めてくれないんですね・・・。

在住の自治体の方は、一緒に色々調べてくださいましたが、あまり私と調べられる範囲は変わりません。

今回のチワワは東京都内で迷子でいました。東京では、個人の方が保護している子について、その保護情報は、東京都の動物愛護相談センター収容情報には出ていません。
隣の千葉では、個人の方が保護している情報も掲示されています。
千葉のセンターに問い合わせをして、この掲示は”公示”であるのかお聞きしてみましたが、あくまでも、これはセンター方が「少しでも、迷子の子がお家に帰れるきっかけになるなら」というお気持ちであって、そこに出ている子はやはり”拾得物”の扱いであるとのことでした。

『拾得物』・・・となると、3ヶ月間は元の所有者のものという法律があります。
ところが、”狂犬病予防法”では30日以内に登録をしなくてはなりません。
東京のセンターの方がおっしゃったようにいったん登録する事は出来ますが、遺失物法上は、他人の所有のものに医療行為をしたと言うことになってしまいます。

話は戻りますが、”動物の愛護及び管理に関する法律による引取りの対象”とは、どういうことなのか・・・。
動愛法による引取りというなら、きちんとした管理のもと、飼育する等が、動愛法による引取りとも取れるのですが、法律の言葉はどうにでもとれます。

個人では無理かな・・・・と思い、自民党の動物愛護管理推進議員連盟へ、ダメもとと思って、今回のことをお伺いしてみました。

すると、すぐにお返事をいただきました。
お返事をご紹介します。
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お問い合わせ頂いた迷子犬を保護した際の対処につきまして
関係省庁へ問い合わせ致しました。

回答は2通りあります。

一つ目
まずは警察へ届けます。
警察では、愛護センター、保健所へ引き渡すようアドバイスすると思いますがどうしてもそちらへの引き渡しがいやと言うことであれば、警察が預かります。
ただし、警察では収容施設がないため、いずれは愛護センター・保健所などへ引き渡すことになります。
どうしても愛護センターなどへ引き渡ししたくないということであれば拾得物の届けを出した上で、保護された方ご自身が預かるという形を取るのが一番であるようです。
その場合は、3ヶ月の間は所有権はもとの飼い主さんにありますので他の方への譲渡はできません。

二つ目
ご自身で、保護センター、保健所へ届け出る(引き渡す)
この場合は、2週間ほどで飼い主が見つからない場合は
保護された方が譲り受けることができます。

以上が回答ですが、大筋で○○様が調べられた内容と同じでした。

私どもどうぶつ議連といたしまして、後藤様よりいただきましたご意見を真摯に受け止め法の改正、制度の改善に努めて参ります。

引き続きましてどうぶつ議連を宜しくお願い致します。
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まず、”動愛法による引取りの対象”とは、やはりセンター等行政の管轄に置かれたものを指し示すことになり、個人が保護している場合は、あくまでも拾得物です。。

そして、この迷子の子が、いち早く今の保護主さんの犬となるためには、やはりセンターに収容し、その後2週間たっても飼い主が見つからない場合は、保護した方が希望すれば、保護している方に譲渡することが可能とのことでした。
(改正遺失物法の中に『・大量・安価な物件(傘、衣類、自転車)や保管に不相当な費用を要する物件(動物)については、2週間以内に返還ができないときは売却等の処分が可能。』とあることから、2週間という日数か出ているのではと思います)

普通に・・・考えれば・・・・。

迷子の子を保護し、その間に30日が過ぎ、狂犬病予防法のために注射、登録をしたとして、その後、飼い主が現れた場合、その飼い主が、一生懸命探していた結果であれば、登録にかかった費用などをお支払いいただくことや、注射を打ったこと、また、このチワワさんもそうですが、今の時期ですから、フィラリアのお薬を飲ませることなどについては、「ありがとうございます!ご迷惑をおかけしました」とお支払いはもちろん、心づけくらい(いや菓子折りの一箱でも?)くれるものかな〜なんて思います。
菓子折りは冗談にしても、かかった費用は持ってくれるのがフツウ・・・。

でも〜

この世の中、色んな人がいるんですよね・・・・。
もし、あまり快く思えない飼い主が、名乗り出て、3ヶ月間は、前の所有者のものである、ということを主張してきたら、「金は払わないよ」なんて言って来るかもしれません。
「何で、注射なんてしたんだよ。狂犬病注射なんて必要ないんだ」と言う様な人かもしれません・・・。
まぁ、かなり飛躍的な考えですが、生後半年のチワワさんを見ていると、そんな不安が保護されている方にも出てきたって不思議ではありません。

「弁護士の先生だったらどんなお答えをするだろう?」と思い、お聞きしてみました。
まず、譲渡はやはり拾得物であるので、3ヶ月は出来ないとのこと。
ただ、鑑札などをつけていなかったことに関しては、預かっている側からは、強く主張は出来ないとのことでした。
でも、注射や、登録に関しては、「犬を飼育するに当たって、やるべき事をした」となり、それが、その犬にとって有効であるなら、それは”利益の現存”となり、それらについては、元の飼い主に請求する事は出来るであろう、とのことでした。

だた・・・「これは、あくまでも私の個人的な意見ですけれどね・・・」とおっしゃった上で、「何ヶ月も、そのチワワが今のお家にいて、その家に慣れているならば、そのほうが犬にとっては良いと思われるなら、前の飼い主さんは、今の保護主さんと話して、その子を渡しても良いのでは?と思いますが・・・」
とお話くださいました。

本来であれば、迷子の犬は、センター等へ収容され、1週間ほどで飼い主が現れなければ殺処分の対象となります。
クリンの経緯をみても、2月21日に収容され、3月7日にレスキューされています。
(この15日間は、犬にとってはとてつもなく辛い時間ですが、クリンはレスキューされた時点でCATNAPの保護犬として親権者はCATNAPの代表となり(追記:ただし、正式譲渡の際にはセンターへ譲渡書類を提出しますので、一般的な親権者という意味とは若干違います)、一時預かりのうーちゃんママさんを経て約4ヶ月後我が家の子として登録しています。)
つまり、センターに収容されると、命の期限も付きますが、新しい飼い主を見つけることも早くできることとなるのですね・・・。
しかし、保護した方のご好意で、お家で預かってくださり、その中で、センターと同じだけの期間がすぎても、そのお家では引き取ることも、また、別の方に譲渡すること(新しい飼い主を捜すこと)も出来ないのです。

個人の方が保護している場合にも、せめてセンターと同等、または、狂犬病予防法の30日を目処に、譲渡が可能になるよう、私としては、法の改正を求めたいと思い、お願いできるであろう機関にはお願いの文を送らせていただきました。

もちろん、迷子の子の所有権が3ヶ月間は前の飼い主であることのメリットは逆に迷子の子を捜そうと必死になっている方には大切な時間であろうと思いますし、その方が、事故やご病気で一時的に探すことが出来なかったというような場合も有効かもしれません。
でも、現実的には、保護してくださる個人のお宅がなければ、センターなどに収容され、その子が元の飼い主の元に戻れる期限は2週間なのですから、そこで、ラインを引いてもよいのでは?とも思うのです。

また、3ヶ月もの間、迷子の子を預かると言うのは、レスキューされた子を預かったことのあるような方でないと、なかなか厳しい日数と思います。
うーちゃんママさんもおっしゃっていたのですが、普通、「迷子の子を飼い主が見つかるまで預かりましょう・・・」というのは、やはり1ヶ月ぐらいが一つの目処ではないか。。。ということを考えると、3ヶ月間、新しい飼い主を捜すことも出来ないとなると、今度は迷子の子を見つけても”保護する”こと自体に躊躇されてしまう方も出てこないとも限りません。

やはり、そういったことを考えると、ドイツのようにシェルターに収容され、殺処分されずに保護されているような施設がない日本の場合、この『迷子の犬=(イコール)拾得物(財布等と同じ)』というのは、どうにも矛盾を感じます。

だって、犬は、保護した部分では拾得物扱いなのかもしれないけれど、”生きていて、ご飯を食べて排泄をして、そしてなにより・・・命がある”のですもの・・・。

長くなって、かつ、文才なくてうまくまとめられずすみません。

これらの経緯もあって、チワワさんを預かってくださっているご家庭では、3ヶ月たってから、正式に登録の手続きを取られるとのことでした。
ただし、万が一その後も、遠隔地での盗難等であって、その場所で探されていたなどがあれば、お返ししたいと、おっしゃっています。ありがたいお気持ちです。

遺失物法、狂犬病予防法、動物愛護法・・・。これらが重なって出てくる矛盾点。
うまく糸口が見つかりますように・・・と願います。

迷子を見つけ、保護してくださったり、また、そういった方のお手伝いをされる方は、たくさんいらっしゃると思います。
そういった方に、法律としての本当のきまりだけは、きちんとご理解いただいておくべきと思い、綴らせていただきました。特に、安易に「飼い主さんが見つからないから、それでは新しい飼い主を捜しましょうか〜」や「もぉ、お家の子として登録していいんじゃないですか?」等と言えるのは、3ヶ月をすぎてからであることを、理解しておきたいと思います。

そして、なにより・・・迷子の子が出ないためには・・・
迷子札の24時間常時装着、鑑札、注射済票の装着の義務・・・
さらには、もしも、首輪が抜けてしまったり、取られてしまった場合を考えて、マイクロチップの重要性を伝えたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。