姫と穢欲のサクリファイスのレビュー。
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各10段階評価
シナリオ…7
キャラクター…8
絵…8
エロ…8
音楽…7
システム・演出…8
総評…8

【感想】
姫と穢欲のサクリファイス、同じ調教SLGのプリマヴェールシリーズと比べるとメインヒロイン一人に絞った分物足りなさは確かに有ったんですが、それ以上にメインヒロインのフィアナを調教していく過程が綿密に描かれていたので個人的には満足できる出来でした。

シナリオの流れとしては、国家によって生贄にされた挙げ句に使い捨てにされようとしていた主人公が復讐を果たす為に国王を幽閉して娘のフィアナを調教していくという話ですね。
ソリデ国が戦争で勝利する為に禁忌である伍悪魔召喚の儀を国王自らが行い、その儀式によって悪魔憑きとなってしまった主人公・カルド。
設定が設定だけに割とシリアスな感じで物語が進んでいき、復讐の為にフィアナを堕とそうとするカルドとそれに抗おうとするフィアナ。そしてフィアナを救う為に動き出すテレサ達という感じでしょうか。
カルドがフィアナを犯して闇の糧を集め、ある程度集まった所で新たな悪魔を召喚して再び闇の糧を集めていくというのがこの作品における一連の流れですね。
単にフィアナ姫を調教していくだけの代物かと思いきや、シナリオの方にもそれなりに力が入っていて割と読み応えはありました。
カルドを始め、フィアナやテレサ達が独自に動くことで物語にも緊張感が生まれて徐々に真相が明かされていくという展開が個人的には良かったです。
テレサ達が必死でフィアナを助けようとしているからこそ、よりフィアナの調教にも力が入ってくるという相乗効果が上手いこと表れていました。
やっぱり、各キャラの個性がキッチリと立っているので読んでいて面白いんですよね。
特に五人の悪魔のヒロインが個人的には際立っていたように感じられました。
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一番の古株として常にカルドの傍で支え続け、冷静沈着な一方で悪魔が揃ってくると実質的なまとめ役となっていたカテナ。
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戦士気質で猪突猛進の気があり、力任せなきらいがあるウィレス。
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淑女な振る舞いをしているつもりでも何故かオチに使われるティオ。

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寡黙でも職人気質でしばしば毒舌を放つファケル。

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五人の中では一番個性的で、カルドに対しても馴れ馴れしく接してくるソニアム。
この五人の悪魔のヒロイン、どのキャラも個性的で面白いんですよね。
だからこそ、悪魔のヒロインが増えてくると個性がハッキリとしていくようになって悪魔同士の掛け合いが面白くなってくるんですよ。
五人全員が揃った時とか、ずっと悪魔達の掛け合いを見ていたいと思ったくらいには悪魔同士の掛け合いが気に入りましたね。
元は一つの魂だったという事もあって、何か姉妹同士での掛け合いにも感じてしまって微笑ましかったですね。
単純にキャラの話なら、ある意味でフィアナ以上に伍悪魔のヒロインが個人的には気に入りました。

この作品はエンディングが4つに分かれていますが、ある意味でカルドの復讐心がどの方向性に行くようになるのかを描いた結果が4つのエンディングに繋がっていると言えるでしょう。
テレサの強情な信念にカルド達が根負けし、テレサと共に贖罪の旅に出るのがED3 結びの旅。
逆にテレサを障碍として排除し、ネイ・ミオと共にテレサを手中に収めたのがED4 夢の果て。
フィアナを堕としてニーヴァラナとして復活した後、欲望のままにニーヴァラナと享楽に耽るのがED2 古き闇の女王。
同じくニーヴァラナが復活した後、空虚な気持ちに陥っていたカルドがテレサ達に協力し、再びフィアナを取り戻すのがED1 新たな女王。
それぞれのエンディングでカルドの立ち位置が異なっている所も見逃せないですね。
完全に復讐者として生きる道を選んだのが、ED4とED2。真っ当な心を取り戻したのがED3とED1という所でしょうか。

エロシーンに関してはほぼフィアナ一人に絞った分、フィアナに関してはかなり綿密な描き方でした。
調教SLGという事もあり、フィアナ一人に様々な責め苦を味わわせて堕としていくのですが、その多彩なシチュエーションは正しく調教SLGならでは。
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悪魔達との契約や再契約によってよりバリエーションが増え、緊縛から磔、オーク化や触手化、果ては機械姦や精神操作までよりどりみどりという幅広いシチュエーションで過不足ない。
調教の進行具合によってフィアナの心壊のLvが上がっていくのですが、この心壊のLvの変化で同じエロシーンでもフィアナの反応が徐々に変わっていく所がもう最高でしたね。
最初は嫌悪感しかなく、快楽も碌に感じてなかったのに、心壊のLvが上がっていくにつれて徐々に快楽を貪るようになり始め、MAXになると自ら快楽を欲していることを隠そうともしなくなるという変化が良すぎました。
とはいえ、MAXでも完堕ちとまではいかず、飽くまでも快楽に対して貪欲になるだけという所が個人的には一番良かった所ですね。
こういう調教SLGって最終的な所まで行くとほぼ完堕ち状態になるじゃないですか。それに対して、この作品はMAXまで行っても快楽に貪欲では有るけど最後まで抵抗を続けるという所が上手いなと思いました。
調教パートだけでは最後まで堕ちないというギリギリの所を突いたいい塩梅でしたね。
だからこそ、調教が終わった後に完全にフィアナを屈服させるシーンがよりグッと来るんですよね。
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ここの選択肢によってエンディングが変わったりするんですが、ここの3つめの選択肢を選んだ際のシーンが個人的には一番良かったシーンですね。
フィアナを鞭で叩いて気持ち良いって言ってみろって言うシーンなんですが、フィアナもつられて気持ち良いって言ってしまう所が良すぎ。
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後はテレサがロザリオを破壊された時のシーンもかなり良かった。
テレサの信念がロザリオと共に破壊されて何もかも無くしてしまった絶望の表情が個人的には凄く唆りました。
まあ、調教出来るのはフィアナ一人なので、必然的にフィアナ以外のヒロインはかなり割を食っていて、2〜3シーンしかないヒロインが居たりします。
その分、フィアナに注力しているのでフィアナさえ気に入れば不満はあまりないですね。
少なくとも調教SLGをあまり見かけなくなった昨今でここまで作り込んでくれただけでも十分に評価したいです。

絵に関して。今回は闇染Revengerでサイレンスを描いていたB-銀河氏がメインヒロインのフィアナ担当ということで期待してましたが期待通りでした。
サイレンスも良かったですが、今回のフィアナも良いですね。
快楽に染まるトロ顔の描き方が絶妙でエロかったです。

総合的に見ると、エロシーンだけじゃなくてシナリオでも満足できる出来でした。
やっぱり、メインヒロインをフィアナ一人に絞ったのが結果的に奏功した形になったんでしょうか。
調教SLGとして見てもかなり出来の良い作品だと思います。