クライミライ3のレビュー。
WS038881














各10段階評価
シナリオ…7
キャラクター…8
絵…8
エロ…8
音楽…8
システム・演出…6
総評…8

【感想】
クライミライ3、ミライシリーズの集大成として製作されただけあってかなり気合の入った作品でした。

クライミライとクライミライ2のそれぞれの世界線を融合させた上で、楓と紫苑の二人をメインヒロインとして据えたのがクライミライ3。
WS003186














序盤の選択肢で柾が紫苑を選ぶか、楓を選ぶかで楓編と紫苑編に分岐していくのがクライミライ3の最大の特徴とも言えるでしょう。
柾が紫苑を選んだ場合は紫苑が柾と結ばれて幸せな結末を迎える一方で、楓は男達に犯され続けて破滅の未来を迎えるという結末。
柾が楓を選んだ場合は楓が柾と結ばれて幸せな結末を迎える一方で、紫苑は男達に犯され続けて破滅の未来を迎えるという結末。
完全に二者択一の物語であり、どちらの未来を選ぶかはプレーヤー次第というのがまた嫌らしい。
これまで以上に単純明快で分かりやすい物語なだけに最初の選択でどちらを選ぶかは凄く悩みましたね。
楓編は楓一人が最後まで犯され続けているのに対して、紫苑編は周りのヒロインも巻き込んでいく展開になるので個人的には紫苑編の方がよりクライミライらしい展開だなと思いました。
そして、両者の物語が終わると楓・紫苑バッドエンドが開放されるのですが、このバッドエンドがまた強烈でした。
楓と紫苑が堕ちていく展開で、最終的には柾の前で二人が痴態を晒す格好になるのでかなり寝取られ感も強かったです。

また、ミライシリーズの中でも相川亜利砂さんの絵が一番洗練されていてCGの質も高かったのが3で良かった所でもあります。
楓と紫苑の新規の立ち絵を見ているだけでも十分に唆られます。

エロシーンに関しては、クライミライやクライミライ2と同様にコスプレ系のシチュエーションがメイン。
バニーガール、スク水、変形水着、シスター、メイド服、巫女服等、今回もバリエーション豊かなコスプレシーンが多かったです。
ただ、無印や2にあった3段階によるエロシーンが無くなって段階毎のヒロインの反応の変化が楽しめなくなったので若干エロさが薄れた感じでした。
とはいえ、楓編や紫苑編で片方のヒロインが破滅へと向かって突き進んでしまい、徐々に快楽に対して貪欲になっていく過程が丁寧に描かれているのでその分を差し引いても十分なエロさでした。
特に楓・紫苑バッドエンドはかなり強烈で、楓と紫苑の二人を入念に堕とす為に段階を踏んで展開していくのでこれだけでもかなり良かった。
中でも楓の永き一日は秀逸と言っても良い程。
犯され続ける内に徐々に快楽に対して抗えなくなっていく楓の姿が凄くエロかった。
WS037602














熱に浮かされ、只々快楽だけを欲するようになるシーンはCGの構図も含めて一番良かったシーン。
その後、楓が堕ちて紫苑も連鎖的に堕ちていくという展開が楓・紫苑バッドエンドの見所と言っても良いくらいでしょう。
後は楓のショートヘアがかなり新鮮で、ショートヘアの姿で輪姦されるシーンがまた良かった。
WS013003














アカルイミライの頃から楓といえば目立つほどのポニーテールが目印と言っても良いくらいだったんですが、その楓がポニーテールを捨ててショートヘアにした辺りは今までの自分を全て捨て去るという覚悟の表れでしょうか。
WS013168














ショートヘアの状態で雨に濡れる楓の姿はアカルイミライの椿とほぼ同じ構図なんですが、こちらの方がより唆られます。
ショートヘアの楓はクライミライ3でしか見られないので、かなり貴重でしたね。
WS025771














また、紫苑も徐々に快楽に対して抗えなくなり、寝ている柾の前でオナニーを始めてしまうシーンがかなり良かった。
それだけ快楽に貪欲になっている証拠であり、男達に犯される事を期待してしまっているのが分かります。
楓と紫苑の二人をメインヒロインとして据えただけあって二人のエロシーンはかなり気合が入っていて、堕ちていく過程が凄く丁寧に描かれていました。

主題歌も楓編と紫苑編でそれぞれ別の主題歌を用いるという気合の入れよう。
楓編が花天、紫苑編がClose to Youとなり、それぞれ無印の花葬、2のMiss Youから曲名を引き継いでいるのが分かります。
花天が楓の心境を、Close to Youが紫苑の心境を綴った曲なのですが、どちらの曲も二人のヒロインの心境を上手く綴ったなと思いましたね。
花葬やMiss Youとは曲調を変えながらも、歌詞の内容の本質自体はそんなに変わらないという所がミソですね。

総合的に見ると、クライミライ3として名乗るのに相応しいと思えるくらいに上手く纏めた作品でした。
正直、クライミライ4の出来の酷さを見てると、ミライシリーズはこれで終わりにした方が良かったんじゃないかと思えたほど。