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    「ベッキー」と「ゲス川谷」というキーワードがいたるところにあふれかえった1週間が終わったが、両者への厳しい風当たりはやむ気配がない。

    【なぜベッキーは謝罪会見で、メディアからの「質問」を受け付けなかったのか】

    ご両人がしたことについては、多くのメディアが報じられているので、今さら何かをとやかく言うことはないのだが、
    個人的には非常に興味深いことがあった。それは、ベッキーが行った謝罪会見の「質問禁止」だ。

    繰り返し放映されたのでご覧になった方も多いと思うが、会見ではベッキーから「私の軽率な行動で誤解を与えてしまった」という釈明が一方的になされ、
    メディアからの質問は一切受け付けないというスタイルだった。

    会見の場にいたメディアが、「後方では大手広告代理店の関係者が見守っており、スポンサー向けの釈明会見に見えた」(スポーツニッポン)とにおわしているように、
    あれはファンやゲス川谷氏の妻へ向けたものではなく、自身をイメージキャラクターに起用した大企業10社へ向けた「釈明」であることは誰の目にも明らかである。

    ただ、しっくりこないのは、なぜそこで「質問禁止」という道を選んだのか、だ。

    もちろん、LINEのやりとりや、ホテルで撮影したという写真などさまざまな「ブツ」がある以上、鋭い追及を受けたらもちこたえられないというのはよく分かる。
    「お友だち」という防衛ラインを突破された瞬間、スポンサー企業10社は潮が引くように去り、多額の損害賠償請求をされる可能性が出てくることに加え、
    ベッキー個人としてもゲス川谷氏の妻から訴えられてしまうというリスクがあるのだ。

    ただ、その一方で「広告のイメージキャラクター」である以上、社会から反感を買うリスクを回避しなくてはいけなかったはずである。
    「質問禁止」では、「誠意をもって説明をする気がない」という姿を印象づけ、「不倫」に加えて「うそつき」というマイナスイメージがつく恐れもある。
    そのようなタレントを広告に起用する企業はない。どちらにせよ「アウト」だ。

    ならば、多少なリスクはあろうとも、隣に弁護士を同席させ、ディズニーシーやらLINEというクリティカルな質問は代理回答をさせるなりにして、
    形式だけでも本人が質疑応答をしているという戦略もあったはずだ。
    実際に、スマップのクサナギくんの「裸でなにが悪い」騒動や、稲垣メンバーの道交法違反で逮捕された際の会見では、高名な弁護士が脇でサポートをしている。

    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160112-00000026-zdn_mkt-bus_all
    ITmedia ビジネスオンライン 1月12日(火)8時16分配信

    http://ringosya.jp/wp-content/uploads/2016/01/syuukanbunsyun-becky-line-3.jpg

    http://image.excite.co.jp/jp/friends/channel/3f2671b62c28a2f101e1d05ca4082e7a6d71d5d1.jpeg


    ●「質問禁止」という戦い方を選んだ理由

    そういう前例もあるなかで、なぜあえて「質問禁止」という戦い方を選んだのか。

    所属事務所サンミュージックや広告代理店という「ベッキーの周りの大人」が頭脳をフル回転させて出した結論だ。それなりの「狙い」があったとみるべきだろう。

    それを考えるうえで参考になるのが今から18年前、女優の三田佳子さんの未成年だった次男が自宅で、覚せい剤所持容疑で逮捕された事件だ。

    覚えている方も多いと思うが、三田さんはベッキー以上の「CMの女王」だった。
    「日本のお母さん」のイメージでライオンの「スーパートップ」、味の素「ほんだし」など多くの一流企業のCMに出演。
    加えて、多くのドラマにひっぱりだこで「国民的女優」ともいわれていた。
    そんな三田さんのイメージキャラクターとしての価値をぶち壊しにしたのが、息子さんの逮捕だった。

    今回の「ベッキーショック」以上の大騒ぎのなか、三田さんはホテルで謝罪会見を開いた。

    100人近い報道陣に囲まれて「お騒がせして申し訳ない」と頭を下げると、「一生をかけて原因究明をする」と表明。弁護士同席のもとでメディアからの質問を受けた。
    ここまで聞くと、失敗を潔く認めていいじゃないかと思うかもしれないが、この会見からほどなく、
    33年間契約をしてきた「土佐鶴」をはじめ放映中だった6社のCMすべてから降板することになる。

    三田さんサイドの意向ということだが、そうせざるえなかったのは、メディアからの質問で「失言」を誘導されてしまったことが大きい。
    「全国の親御さんへ一言」という質問を受け、三田さんはこんなことを言った。

    三田 本来なら、少年法によって守られなければならないことを、親が私(有名女優)ということで、踏みにじられ大変切ない思いです。
    少年といえども、重みのある事件となれば、今回のようになることを受け止めてほしい(報道陣を見渡しながら)(日刊スポーツ1998年2月7日)

    どういう意図かは分からないが、マスコミに「自制」を求めるようにもとれなくもない。それが一部レポーターに「スイッチ」を入れてしまったのである。


    ――(リポーターの1人が怒ったように)有名女優の息子だからではなく、ガキが覚せい剤をやるのはとんでもないことなんですよ。そういう思いはありますか

    三田 もちろんあります。最初に聞いた時は、口に出せませんでしたから。

    ――親子の触れ合いが不足していたのでは

    三田 そのようなことはございません(きっぱりと)。女優は華やかな仕事に見えますが、仕事以外の時間は全部子供に、そして主人との交流に使っていました。

    ――お母さん(三田)が女優ということが重荷だったのでは

    三田 そうかもしれません(絶句)(日刊スポーツ1998年2月7日)

    これが謝罪会見における質疑応答の恐ろしさだ。ちょっと口をすべらせただけで、全方向から集中砲火を浴び、数々の大舞台を踏み、
    「日本を代表する女優」といわれた三田さんですら対応ができないほどの吊し上げをくらう。こうなってしまえば、もはや脇にいる弁護士もなにもできない。

    ●苦肉の策として「質問禁止」

    こういう歴史の教訓から、サンミュージックが「質問禁止」にこだわったというのは容易に想像できる。
    いくらベッキーが、数々の番組でMCを務め、コミュニケーション能力が高いとはいえ、LINEの文面など動かぬ証拠がある以上、
    三田さん以上に厳しい追及に合い、「絶句」するのは目に見えているからだ。

    つまり、「質問禁止」によって嵐のようなバッシングを受けようとも、へたに質疑応答をして「失言」するよりはマシというギリギリの判断が働いた、というわけだ。

    そのように聞くと、「どうせなにをしてもイメージ悪化は避けられないんだから、会見などせず謝罪のコメントだけ出してればよかったんじゃないの」と思うかもしれないが、それもかなり難しい。

    大企業10社を相手に各社と数千万規模の取引をしていれば当然、「説明責任」がある。
    また、イメージキャラクターが速やかな情報開示姿勢を示さないというのは、起用している企業イメージまで巻き添いをくらう。
    それを避けるため、企業側が独自の判断で「縁を切る」こともある。

    実際に、あの矢口真里さんがそうだった。「自宅で不倫」の疑惑が報じられた時、矢口さんは会見を行うことなく、メディアの前から姿を消して沈黙を守っていたが、
    騒動は沈静化するどころかバッシングが激しくなる一方となった。
    これには便秘薬「新ウィズワン」のCM契をしていたゼリア新薬も耐えかねたようで、所属事務所が把握しないうちに、同社公式サイトから矢口さんの画像をひっそりと消去している。

    とにかく会見は絶対に催さなくてはいけない。しかし、質疑応答を認めてしまったら、
    それこそ獲物をライオンの群れに放り込むようなものである。そこで苦肉の策として浮かび上がったのが、「質問禁止」だったのだろう。

    ●スポンサー離れをどこまで食い止めることができるのか

    そのような視点で対応をみると、ベッキーと妙にかぶる人物が海の向こうにいる。タイガー・ウッズだ。

    ウェイトレスからポルノ女優まで大量の愛人が発覚し、元妻にゴルフクラブで襲撃されるというダイナミックな不倫スキャンダルに見舞われたのも記憶に新しいが、
    実は3カ月の活動自粛の後に催した復帰会見は、ベッキー同様に「質問禁止」という条件がもうけられた。

    事情もよく似ている。当時、最大のスポンサーであるアクセンチュアから手を引かれ、AT&T、P&G傘下のジレット、
    飲料大手ペプシコなどの有力スポンサーも「うちもそろそろ」という雰囲気を醸し出していた。
    この復帰会見は、そのようなスポンサー離れを食い止めるために催された。事実、ウッズの代理人も「これは記者会見ではない」と明言した。

    もちろん、そんな都合のいい会見を、米国メディアも許すわけがない。今のベッキー以上に激しいブーイングの嵐が巻き起こった。
    だが、興味深いのはスポンサーの動きだ。復帰表明も虚しく、AT&Tやジレットなどはサクッとウッズに見切りをつけたが、
    ナイキなどの一部スポンサーは世間のバッシングどこ吹く風でしっかりと支援を続けたのである。

    報道によると、ベッキーのスポンサー離れは着々と進んでおり、「半数」になるという見方もある。
    「太田胃酸」はCM打ち切りを決定。花王、NTT都市開発は当初の予定通りということだが今月末で契約終了、
    ローソンは一時取りやめ(期間は未定)、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険は検討中らしい。

    世界的トップゴルファーと、日本のタレントを一緒くたにはできないが、「ウッズ方式」を採用した彼女のコミュニケーションで、
    スポンサー離れをどこまで食い止めることができるのか、というのは非常に興味深い。

    ●「ウッズ方式」で「失言」だけは守り切ったベッキー

    また、日本の広告市場が彼女の「禊(みそぎ)」をいつと見るのか、というのも気にかかる。
    興和株式会社の外用消炎鎮痛薬「バンテリンコーワ」が不倫騒動から1年半後、世界ではじめてウッズを広告に起用した。
    当時はツアー未勝利で絶不調、左ひざとアキレスけんの故障で大会も欠場中。
    日本の広告マンは、ゴルファーというよりも、「タイガー・ウッズ」に価値が戻ってきたと見たわけだ。

    世間の好感度はガッツリ失ったものの、致命的な「失言」だけは守りきったベッキー。
    この「ウッズ方式」が吉とでるか凶とでるか。そして、1年半後にはウッズのように広告イメージとしての「復活」を果たしているのか。注目してみたい。




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