黒猫社労士またの名は・・・解決編!

個人や法人におきる数々の大問題及び小問題を猫的解決

解雇のときに支払ったお金・・・税金は?

エピソード 243

従業員を解雇することになり、解雇予告手当を支払います。
税金はかかりますか?

黒猫社労士

国税庁のHPより

No.2736 解雇予告手当や未払賃金立替払制度に基づき国が弁済する未払賃金を受け取ったとき(退職所得)
[平成26年4月1日現在法令等]

1 解雇予告手当

 使用者が労働基準法第20条(解雇の予告)の規定による予告をしないで使用人を解雇する場合に、その使用者から支払われる予告手当は、退職所得とされます。

2 未払賃金立替払制度に基づき国が弁済する未払賃金

 事業主の倒産等により賃金の支払を受けないで退職した労働者に対し、国がその使用者に代わって未払賃金を弁済するといういわゆる未払賃金立替払制度に基づいて、労働者が国から弁済を受けた給与は、その労働者が退職した日の属する年分の退職所得とされます。

(措法29の6、所基通30-5)


参考 過去記事

解雇予告手当

退職金と確定申告

ところで、解雇を争ったあと裁判で解雇無効となったとき解雇から復職までの給与が支払われるのが一般的です。給与ですから、当然に給与所得となります。
復職時に遡って何ヶ月分かを支払うことになりますが、各月に支払ったとみなして所得税を源泉徴収します。
年をまたぐ場合は、年末調整もやり直しです。

結局退職となったときに和解金が支払われることもあります。
これは、退職を理由としているので退職所得になります。

エピソードと黒猫社労士は架空のお話です。
なお、リンクしている黒猫社労士NOTEはリアル情報です。
ご利用ください。


60歳以上の従業員・・・雇用保険で注意すること

エピソード 242

定年が延長され65歳まで働く従業員が多くなりました。
60歳以上の従業員について注意することを教えてください。

黒猫社労士

国としても高齢化がすすんでいますが、会社も定年が65歳とされたこともあり、従業員の高齢化は今後も続くでしょう。高齢者の雇用については、その経験を生かした本人にとっても会社にとっても、よりよい働き方を検討していくことは大きな課題です。

60歳以上の従業員の雇用保険について注意すべきことを検討してみました。

①高年齢雇用継続基本給付金

60歳から65歳になる前までで、60歳のときの給与より75%未満に下がったときに給付されます。

参考 過去記事 高年齢雇用継続給付とは・・・手続きは?

60歳前より同じ会社であれば、手続きそのものは難しいものではありません。

ところが、60歳時点では他の会社に在籍していて、その後転職された場合(基本手当をもらっていないこと)は60歳時点の給与の登録がなされていない場合が多いので、前の会社に登録を頼まなくてはなりません。

②高年齢再就職給付金

①は、基本手当をもらっていない人が対象ですが、こちらは基本手当を一部もらっていて残日数が100日以上あることなどの要件を満たす人が対象です。
同じように給与が75%未満に下がったときに給付されます。

下記を参考に
ハローワークのパンフ(PDF)

なお、どちらも年金との調整があります。
支給については、年金との関係も検討されることをお勧めします。

③雇用保険料

65歳前から継続雇用されているときは、4月1日時点で64歳以上の人は雇用保険料が本人・会社ともに免除となります。
しかし被保険者であることに変わりはありません。

対象の人から雇用保険料を免除しないよう注意することはもちろんですが、雇用保険料の控除がないことで被保険者でないと勘違いすることのないようにしましょう。
労務担当者が変わったりすると雇用保険料が控除されていないことで被保険者ではないと思い込むことがあります。

過去記事を参考に
64歳前後…いつから雇用保険料が免除になる?

④失業手当

65歳前から継続雇用されている人が退職した場合は、高年齢求職者給付金が一時金として支給されます。
被保険者期間が1年以上でも50日分となります。

65歳前に退職すると一般被保険者なので10年未満で90日、10年以上20年未満で120日分支給されます。
(一時金ではありません)

⑤年金との併給調整

年金機構HPより
雇用保険の高年齢雇用継続給付とは、雇用保険の被保険者期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者に対して、賃金額が60歳到達時の75%未満となった方を対象に、最高で賃金額の15%に相当する額を支給するものです。
 厚生年金保険の被保険者の方で、特別支給の老齢厚生年金などの65歳になるまでの老齢年金を受けている方が雇用保険の高年齢雇用継続給付(高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金)を受けられるときは、在職による年金の支給停止に加えて年金の一部が支給停止されます。
 支給停止される年金額は、最高で賃金(標準報酬月額)の6%に当たる額です。


特別支給の老齢厚生年金などの65歳になるまでの老齢年金(以下「年金」といいます。)と雇用保険の失業給付は同時には受けられません。
ハローワークで求職の申込みを行った日の属する月の翌月から失業給付の受給期間が経過した日の属する月(または所定給付日数を受け終わった日の属する月)まで、年金が全額支給停止されます。
※ 求職の申込みをした後で、基本手当を受けていない月がある場合、その月分についての年金はすぐに支給されず、3ヶ月程度後の支給となります。また、基本手当の受給期間経過後、年金の支払い開始は3ヶ月程度後となります。


65歳前後で退職を予定しているときは、退職日によって支給額にも差がでますし、年金との調整のことも検討しなくてはなりません。

退職を予定されている方は、ハローワークと年金事務所で有利な選択ができるように相談しておきましょう。

エピソードと黒猫社労士は架空のお話です。
なお、リンクしている黒猫社労士NOTEはリアル情報です。
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教育資金の贈与とは・・・よく考えて

エピソード 241

教育資金についての贈与は1500万まで非課税と聞きました。
孫に贈与したいと思っています。
気をつけることは何でしょうか?

黒猫社労士

「教育資金贈与の非課税制度」とは、平成25年4月1日から平成27年3月31日までの間に、30歳未満の人の教育資金にあてるために直系尊属(祖父母など)から教育資金等の口座開設により1500万円まで非課税で贈与できる特例のことです。

簡単にいうと、銀行に教育資金口座をつくり、そこから教育資金(入学金など)を支払い、領収書を銀行に見せて特例適用をしてもらうというものです。

したがって、まずは銀行等と教育資金管理契約を結びます。
銀行は、税務署に教育資金非課税申告書を提出します。
この口座から孫の教育資金とされるものを支払ったときは非課税となります。

もちろん、1500万円を超える場合は課税されますし、教育資金とされない場合も課税となります。

国税庁HP
教育資金とは、次の(1)又は(2)に掲げる金銭をいうこととされています。

(1) 学校等に直接支払われる入学金、授業料その他の金銭で一定のもの

(2) 学校等以外の者に、教育に関する役務の提供として直接支払われる金銭その他の教育のために直接支払われる金銭で一定のもの

(注)
1 学校等とは、次に掲げる施設を設置する者をいいます。以下同じです。
1 学校教育法第1条に規定する学校、同法第124条に規定する専修学校、同法134条第1項に規定する各種学校
2 児童福祉法第39条第1項に規定する保育所その他これに類するものとして租税特別措置法施行規則第23条の5の3第2項に規定するもの
3 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律第7条第1項に規定する認定こども園(学校教育法第1条に規定する幼稚園及び児童福祉法第39条第1項に規定する保育所を除く。)
4 学校教育法第1条に規定する学校若しくは同法第124条に規定する専修学校に相当する外国の教育施設又はこれらに準ずる外国の教育施設として租税特別措置法施行規則第23条の5の3第3項に規定するもの
5 独立行政法人水産大学校、独立行政法人海技教育機構の施設(海技大学校、海上技術短期大学校、海上技術学校)、独立行政法人航空大学校及び独立行政法人国立国際医療研究センターの施設(国立看護大学校)
6 職業能力開発総合大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発短期大学校、職業能力開発校、職業能力開発促進センター及び障害者職業能力開発校(職業能力開発総合大学校及び障害者職業能力開発校以外は、国若しくは地方公共団体又は職業訓練法人が設置するものに限ります。)
2 (1)の一定のものとは、次に掲げる金銭をいいます。
1 入学金、授業料、入園料及び保育料並びに施設設備費
2 入学又は入園のための試験に係る検定料
3 在学証明、成績証明その他学生等の記録に係る手数料及びこれに類する手数料
4 学用品の購入費、修学旅行費又は学校給食費その他学校等における教育 に伴って必要な費用に充てるための金銭
3 (2)の一定のものとは、次に掲げる金銭であって、教育のために支払われるものとして社会通念上相当と認められるものをいいます。
1 教育に関する役務の提供の対価
2 施設の使用料
3 スポーツ又は文化芸術に関する活動その他教養の向上のための活動に係る指導への対価として支払われる金銭
4 1の役務の提供又は3の指導において使用する物品の購入に要する金銭であって、その役務の提供又は指導を行う者に直接支払われるもの
5 (注)2の4の金銭であって、学生等の全部又は大部分が支払うべきものと学校等が認めたもの
※ 教育資金及び学校等の範囲について不明な点がある場合には、文部科学省高等教育局学生・留学生課法規係にお尋ねください。
 なお、文部科学省ホームページ(www.mext.go.jp)にも教育資金及び学校等の範囲に関する情報が掲載されてい


上記のとおり教育資金の範囲は詳細に定められています。

教育に関するものは何でも認められるわけではありません。
留学の渡航費や滞在費・書店で買う参考書やクラブ活動での道具を個人的に買う場合などは認められません。

さらに、銀行でつくることのできる口座は一つだけです。
銀行によって手数料も違いますし、書類や領収書の取扱も違います。
よく検討したほうが良いでしょう。

非課税として取扱ってくれるのは、孫が30歳になるまでです。(死亡時はその時点)
もし、30歳になるまでに口座に使いきれずに残っている金額があれば、贈与税の課税対象となります。

■教育資金贈与と今までの暦年課税贈与とは、併用可能です。
■教育資金贈与は、相続のときに3年以内であっても相続財産への加算はありません。
■孫にその都度必要な教育費や生活費を援助した場合はもともと非課税となります。

No.4405 贈与税がかからない場合
[平成25年4月1日現在法令等]
贈与税は、原則として贈与を受けたすべての財産に対してかかりますが、その財産の性質や贈与の目的などからみて、次に掲げる財産については贈与税がかからないことになっています。

2 夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの
 ここでいう生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、また、教育費とは、学費や教材費、文具費などをいいます。
 なお、贈与税がかからない財産は、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税がかかることになります。


1 生活費又は教育費の全般に関するQ&A
[Q1-1] 扶養義務者(父母や祖父母)から生活費又は教育費の贈与を受けましたが、贈
与税の課税対象となりますか。
[A] 扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるために贈与を受けた財産のうち
「通常必要と認められるもの」については、贈与税の課税対象となりません。
(注)1 「扶養義務者」とは、次の者をいいます。
① 配偶者
② 直系血族及び兄弟姉妹
③ 家庭裁判所の審判を受けて扶養義務者となった三親等内の親族
④ 三親等内の親族で生計を一にする者
なお、扶養義務者に該当するかどうかは、贈与の時の状況により判断しま
す。
2 「生活費」とは、その者の通常の日常生活を営むのに必要な費用(教育費
を除きます。)をいいます。また、治療費や養育費その他これらに準ずる
もの(保険金又は損害賠償金により補てんされる部分の金額を除きます。)
を含みます。
3 「教育費」とは、被扶養者(子や孫)の教育上通常必要と認められる学資、
教材費、文具費等をいい、義務教育費に限られません。


上記の点を上手に利用して贈与していくことが節税のポイントとなるように思います。

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