北国の少女だけでなく、ボブ・ディランが作曲した楽曲の中には、今でも色々な解説が存在する楽曲が存在します。

そのため、北国の少女についても難解と言えば難解な楽曲となっており、今でもあらゆる解説が誕生しては消え・・・ということを繰り返しています。

北国の少女についても、この曲はボブ・ディランの彼女を歌っているのではないか?という説が有名です。なぜ、北国の少女がボブ・ディランの彼女のことなのか?というと、ボブ・ディランは過去に出会った女性に対して、北国の少女以外の楽曲で作曲を行っているからです。

付き合いを大切にする人物でもあったので、男女に関係なく人のことを思ってボブ・ディランが作曲を行う・・・というのは珍しくありません。ハリケーン・カーターの場合、「ハリケーン」という名曲が誕生しましたし、多くの人の活動を謳ったものでは「風に吹かれて」という名曲も存在します。

また、北国の少女には有名な1節もあります。それは、「RememberMeToOneWhoLivesThere、SheOnceWasATrueLoveOfMine」という1節です。

この節ですが、サイモン&ガーファンクルの「スカボロー・フェア」で使われている1節なので、北国の少女はスカボロー・フェアと同じ民謡という扱いを受けていることが多いのです。つまり、姉妹作品という扱いまで存在する、特殊な楽曲として知られています。

先ほどの節(英語)についても、主人公が女性に対して挨拶をしているシーンが想起できます。ですが、どちらかと言うと主人公が主体になっているので、主人公が思いを伝えているシーンという見方ができますし、北国の少女という題名の通りで、北国の少女にボブ・ディランは言葉を伝えたかったのでは?という疑念が巻き起こるのです。

「TrueLoveOfMine」は婚約者、そして「よろしく」の部分が結婚の約束である・・・という解釈では、どう考えてもちょっとした個人同士のお付き合いではありません。深いお付き合いを前提にして、ようやく出てくるようなメッセージが、北国の少女には込められているのです。

また、ボブ・ディランにとっても思い入れのある楽曲であることも確かです。そのようにボブ・ディランが感じ取っている部分も多く、そのことを何気なく楽曲に込めていることでも知られている1曲だからです。

北国の少女の歌詞には、「ああ、もしあなたが厳しい風が吹き荒れる、国境近くの北国の市場に行くのなら、どうかそこに住むあの人によろしくと伝えてくてないか、あの人はかつて僕の愛する人だった」という1節があります。言うまでもありませんが、北国の少女に対しての思いがここに詰め込まれているのです。

そして、「ああ、もしあなたが夏が終わり、川が凍り付く頃に、雪の嵐の中を行くのなら、どうか確かめてくれないか、唸るような風から守る、暖かいコートを着ているどうかを」というように、家族を思うかのような1節すら存在します。それだけ、肉親に近い関係になった相手がいる・・・、そのため、相手のことについてもっと知りたい、できれば守ってあげたい・・・という淡い心が、北国の少女には多く散りばめられているため、ボブ・ディランの楽曲の中でも考えさせられるところの多い1曲となっています。