ボブ・ディランは、人の心を歌に含むことが多いのですが、チェンジング・オブ・ザ・ガードでは、多数の人の心を歌っているので、歌詞の内容についても特定の人物のみを表すという内容ではありません。

今回は、チェンジング・オブ・ザ・ガードの歌詞を元にして、1つずつどのような状況なのか整理していこうと思います。

まず、チェンジング・オブ・ザ・ガードでは「良い羊飼いたちが悲しむ土地」というテーマがあります。冒頭から暗い内容・・・と思ってしまいますが、ボブ・ディランの楽曲には、このような表現が多く用いられています。

ですが、どこかチェンジング・オブ・ザ・ガードは幻想的です。というのも、悲しむ土地という表現が、まるで土地そのものが羊飼いたちを見ているような・・・内容となっているからです。

土地に心があるのかどうかはわかりませんが、ボブ・ディランにとってみると、悲しむ土地そのものがあってもおかしくはない・・・、そのような気持ちで歌っているのかも知れません。チェンジング・オブ・ザ・ガードでは、男女の関係について歌っている一節もありますが、この悲しむ土地では男女ともどもに考え方が違っているようです。

チェンジング・オブ・ザ・ガードの歌詞では、「やけになる、男たち、女たち」のような表現が何度も登場します。つまり、悲しむ土地というのは、昔に比べて悲しむことになってしまった土地であり、もしかすると、土地そのものが昔に比べて弱ってしまっている状態で、生産性のない様を歌っているのかも知れません。

そのため、歌詞の中には「ばらばらになり、落ち行く葉、翼を広げている」といった表現も良く登場します。つまり、ばらばらになっていく関係と、落ち葉のように寂れてしまっている情景というものが、チェンジング・オブ・ザ・ガードの中には多く綴られているのです。

ですが、歌詞は後半にわたってから「運命、市場へと前へと進む」というように、気持ちが前のめり気味になっていく様も表現されています。なので、チェンジング・オブ・ザ・ガードというタイトルなのでしょう。

それと、男女の話についても楽曲の中では語られていますが、正確には生産者(男性)、その生産により生み出されたもの(女性)という表現になっています。つまり愛情を込めて生産しているものについて、男性は前述のような気持ちを思っているわけです。

愛しい者・・・ではなく物に対して、チェンジング・オブ・ザ・ガードというタイトルが使われているのでしょう。当然ですが、生産したものを市場に持っていくというのは、生産したものを売るのが目的です。そのため、ようやく市場に持っていけるようになった物に対して、生産者が喜んでいるのですから、予想以上に良い結果が出たという意味なのでしょう。

落ち葉の表現についても、男女の関係だけでなく、これからやってくる冬の到来について表現しているのでは?と思われます。この季節になると別れ離れになってしまう・・・けれど、それは嬉しいことがやってくるという意味でもあるというように、チェンジング・オブ・ザ・ガードでは歌っているのです。