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アルバータ1を聴くと、ボブ・ディランの悲しみがひしひしと伝わってくるような、そのような気持ちにさせられるところの多い楽曲となっています。

また、「アルバータ1」というタイトルの通りで、アルバータ2も存在します。つまり、「前半、後半が存在する楽曲」という仕様になっているので、ボブ・ディランにしては珍しく独特な音楽をまとめた楽曲となっているのです。

なので、今回はアルバータ1でどのようなことをボブ・ディランが語っているのか、歌詞を日本語訳していくことで1つずつ理解していこうと思います。アルバータ2についても内容はほぼ同じとなっているので、今回はアルバータ1のみで理解を進めるという形になっていますので、そのことを理解された上で歌詞の検証を読み進めていただけると助かります。

アルバータ1は、「アルバータ州」がテーマになっているのですが、歌詞の雰囲気からは寂しさ、悲しさ・・・といった「アルバータに対する哀愁」を感じ取れる部分が多く登場します。また、アルバータ1ではアルバータに対して、心という表現により、実際にアルバータという人物がいるかのような表現を巧みに取り入れています。

そのため、歌詞の中には「アルバータ州、あなたの心」というように、アルバータを見つめながら人物が思い描く世界観を、土地に見立てて広げていく・・・という独特な表現が目立つ楽曲でもあるのです。最初は、前述のあなたの心・・・を元にしてアルバータと会話しているような感じのままで、進展らしいものはなにもありません。

ですが、突如として主人公(アルバータを見つめるもの)は「私は心配だ」と、アルバータを心配するようになります。「すべての時間、あなたの心」というフレーズが中盤からは多く登場するようになり、これから先の変化について悩んでいる、気がふさがっている・・・といった心情がありありと伝わってくるような、そのような歌詞まで目立つようになるのです。

そのため、アルバータ1は故郷のような、大事な場所の変化を読み解くのが正しいのかも知れません。そもそもボブ・ディランは、自分の楽曲に対して細かい説明などをまったく行いません。「人によって感じ方が違う・・・」というところを、ボブ・ディランは受け入れているわけです。

作曲についても、ニュースなどのインタビューに応えるだけで、具体的にどのような状況で歌を作っているのか・・・に関しては、基本的に明かされないことが多いのです。

そして、そのようなアルバータと私の関係について、さらに進展を見せる場面では「思いやりのない私」という歌詞に触れることで、自分になにができるのか・・・と気がふさがっている人の気持ちが明確に伝わってきます。そして、何度も「多額のお金」というフレーズが、最初と最後に散りばめられているわけです。

要約すると、懐かしい場所で思いふけているのだけれど、変わっていく世の中と、変わっていけない自分(お金だけはある)・・・が、世に対してどのような影響を持つのか?と悩んでいる主人公、そしてアルバータ州への思いや、悩みが交錯している・・・という内容で、アルバータ1が完結するという流れになっているため、アルバータ2のような次の楽曲へと続いていく仕様になっています。