ボブ・ディランの名曲には「天国への扉」という楽曲が存在しますが、影響を受けたのは、カバーなどを行ったことがあるアーティストだけではありません。

中には、「荒木飛呂彦(漫画家)」のような人物までいるのです。荒木飛呂彦という人物は週刊少年ジャンプで「ジョジョ」を描いている一人物なのですが、個性豊かな人物と言い、長く評価された漫画家と言い、まるでボブ・ディランのような人物なのです。

また、どこで天国への扉が登場するのか?というと、荒木飛呂彦が描く岸辺露伴(ジョジョに登場するキャラクター)が使用するスタンド名「ヘブンズ・ドアー(天国への扉)」として登場します。漫画の中に漫画家が登場するので話が分かりづらいのですが、スタンドの元ネタが天国への扉であることは容易に理解できるかと存じます。

また、荒木飛呂彦は岸辺露伴という人物だけに、音楽を元ネタにしたスタンドを与えているわけではありません。他にも、エアロスミスというスタンドも存在するのですが、こちらも天国への扉と同じでネタは音楽となっています。

スタンドとは、ジョジョという漫画の中に登場する守護霊のような存在です。その力を借りることによって同じスタンドを持つ敵と戦う・・・という内容になっているのですが、荒木飛呂彦の描くキャラクターには信念があります。

敵であっても、使命を果たそうとする嫌いになれない敵、最初から最後まで姿を表すことを徹底的に嫌うような敵・・・というように、個性豊かな敵が登場するなど、なにかと斬新な敵キャラクターが登場することでも知られているのです。スタンドについても、スタンドが倒されてしまうと本体にダメージがフィードバックする仕組みなので、常に戦いには臨場感があります。

音楽で言うところのサウンドとサウンドのぶつかり合いでしょうか。ジョジョの世界では、ジョジョと言われる主人公(もしくは主人公たち)が敵を倒していく漫画なのですが、社会風刺的な内容となっているところもボブ・ディランの表現した音楽に近いところがあります。

こんな敵と遭遇してしまったらどうするのか?と考えさせられる難解さ、そして、それが紐解かれていく心地良さもあり、今ではアニメ化されているほどの人気まで得ているのです。

補足となりますが、岸辺露伴が放つスタンド「ヘブンズ・ドアー」は対象に、好きなことを書き加えられるスタンドです。自分の考えをそのまま敵に反映させられるという、他のスタンドとは一風変わった能力なのですが、それでも敵を倒す際には正確なスタンド能力の把握、そして、一瞬で好きなことを書き加える際に必要となる入力を終える・・・という強さなので、岸辺露伴という人物が良く表されているスタンドでもあるのです。

人物に対して強い影響を持つ・・・というところも、またボブ・ディランに似たところだと感心させられます。なにより、このような戦いにおいて暴力的なタッチはジョジョ内では数が少なく、まるでアーティストのような戦いを繰り広げていくため、何気ない行動にも興味を持ってしまう・・・、そのような人物として描かれている妙味まで存在するのです。