松田聖子がデビューしたのがきっかけで、女性の髪型にも流行の変化の兆しがありました。それは何といっても松田聖子の髪型です。当時「聖子ちゃんカット」と呼ばれて大流行しました。

ですがあの「聖子ちゃんカット」は聖子自らが考えだした髪型だったと、聖子本人が話していました。クルクルドライヤーで自分で髪を巻いていたとのことでした。

そういえば聖子がデビューする前は、髪を横に流すようなヘアスタイルは見ることはありませんでした。大抵ロングだとストレートに長いサラサラした髪型が多かった様に思います。

特に1970年代はストレートのロングヘアが流行していました。麻丘めぐみ、アグネス・チャン、岩崎宏美などいわゆる「お姫様カット」が大流行していた時代でした。

ですが聖子がデビューした1980年代をきっかけに、女性のヘアスタイルはどんどん変化していきました。超ロングヘアは終わりを告げ、聖子ちゃんカットのような肩まで髪を伸ばして、両耳サイドのヘアは流れるようなパーマをかけて、クルクルドライヤーでセットすることが日常に欠かせなくなり、殆どの女性がその髪型にするようになりました。

本格的な聖子ちゃんカットブームは、セカンドシングル「青い珊瑚礁」が大ヒットしたことによるものでしょう。あの髪型は当時としては大変珍しく、たちまち大流行したのも無理はありません。

でもあの髪型を真似たのは何も世の中の若い女性ばかりじゃありません。聖子の後輩に当たる1982年にデビューした早見優、小泉今日子、松本伊代なども少々聖子ちゃんカットを意識してデビューしています。ですが聖子の方は82年には、聖子ちゃんカットのイメージを打破して、ショートカットになっています。

ショートカットになっても、聖子にはまだ何処か聖子ちゃんカットの名残はありました。

聖子は、一気に女性アイドルとして、ライバルたちを圧倒して爆発的にヒット曲を出しました。「青い珊瑚礁」から「風は秋色」「チェリーブラッサム」「夏の扉」以降いきなりシングルを出すとたちまちベストテン1位に輝く百恵ちゃんをしのぐ第2の昭和の歌姫になりつつありました。

百恵ちゃんと違うところは、聖子は可愛いアイドル路線です。フリフリの可愛いドレスを着て、当時「ぶりっこ」言葉が流行したように、常に愛嬌があって、可愛い女の子のイメージで売り出していました。

百恵ちゃんはどちらかと言えば、大人ムードの冷静的なイメージのアイドルでした。バラード系、ツッパリ系と両方歌いこなしていました。髪型も可愛いショートから大人女性を感じさせるものに変化しました。

聖子は独特の持ち味で、あの聖子ちゃんカットを生み出したアイドルです。誰もが真似たあのヘアスタイルは一生忘れられません。

聖子ちゃんカット打破後、彼女は次から次へとヘアスタイルを変えていきました。まさしく聖子自身も少女から大人へのアイドル路線を走りだした時期とも言えました。でも聖子ってどんな髪型に変化しても似合ってたんですよね。

1983年「秘密の花園」をリリースした時に、ショートヘアを可愛らしくサラサラヘアに変えた時は「何て可愛いヘアスタイル!」って私が気に入っていました。そして真似をしようとしてました。(笑)

当時聖子は21歳になっていました。百恵ちゃんの結婚した年齢と同じだったのです。しかし、全然タイプが違いますね。百恵ちゃんのアイドル時代がまるで消えていくかの様に、聖子はまさしく80年代のアイドルのクイーンになっていました。