災害の時少しでもリスクを減らすために…家庭でできる簡単減災対策!

いざという時のために家庭でできる簡単減災対策をご紹介します。地震・台風・集中豪雨など自然災害の多い日本で、まったく被災せずに一生を終えるのは難しいです。災害が起こってしまったとき、生死を分けるのはあらかじめの準備と知識といっても過言ではありません。リスクを減らす減災対策は知っていて損はないですよ。

日本で災害は毎年のように起こっています。

そのたびに、被災した地域の映像や、被災者の方々の疲れ切った様子、復興に向けて奮闘する様子などを見て、自分も何かしたい!という思いかられることもありますよね。

復興援助には様々な手段がありますが、災害ボランティアとして現地に入り、直接被災者の方のお役にたちたい!と思うこともあるでしょう。

しかし、実際には生半可な気持ちでボランティアに参加することはオススメできません。

何かしよう!という気持ちは大切ですが、それだけで自分の思うままに突き進んでしまうと「ありがた迷惑」になりかねないのです。

今回は、ボランティアに参加するにあたって、特に気を付けてほしい3つのことをご紹介します。

数あるうちの3つです。実際にボランティアに参加される際には、事前に研修などを受けることをオススメします。

■災害ボランティアに関する保険に入っておこう!

災害ボランティアに参加するときは、実際に被災地に行き、復興作業の手伝いをするケースが多いです。

家屋の倒壊や、土砂の流入、道路のひび割れなどにより、まともに歩くことも難しいかもしれません。また、実際に活動するときには、ゴミの撤去などの活動がほとんどですから、それによりけがをしてしまうかもしれません。

そもそも被災地に入るのですから、まだ災害が続く可能性も、二次災害が起きる可能性も決して否定できないのです。

そのようなときのためにボランティア保険というものがあります。

個人で入ることも出来ますし、参加するボランティア団体によってはまとめて加入してくれる場合もあります。事前に入っておいた方が現地でスムーズですから、被災地に行く前には加入を済ませておきましょう。

■着替えやタオル・飲食物・ボランティアに必要な道具はあらかじめ準備しておこう!

被災地では、常に物が足りていない状態であることがほとんどです。

それなのに、ボランティアに来た人間が「あれが欲しいこれが欲しい」と被災地で言うと本末転倒ですよね。

「水とかご飯は近くの店で買えばいいか」なんて思っていても、実際にお店が開いていない可能性も高いですし、なによりも、お店の飲食物についてはまずは被災者の方に優先的に購入してもらうべきでしょう。

ただし、食事に関しては、食中毒などのリスクを避けるため、参加するボランティア団体・自治体によっては団体や自治体が準備していることもあります。

また、倒壊した家屋の撤去や、土砂の掻きだしなど洋服が汚れるのは覚悟しておき、着替えなども準備しておいた方が良いですね。

参加する自治体やボランティア団体から、持ち物については指示があるはずですから、しっかりとチェックし準備をしてください。

■被災者の気持ちを尊重しよう!

また、最も大切なことは、「独りよがりのボランティアをしない」ということです。

被災者のために何かしたい!という思いは大変すばらしいものです。

しかし、それを相手に押し付けてはいけません。

アナタは「こうした方がイイかな?」と思ったとしても相手が「それはしないでほしい」と言うなら、しないのが思いやりです。

ごみの撤去のときにも注意が必要です。アナタにとってはゴミや不要品に見えても、相手にとっては大切な思い出であるかもしれません。

また、被災地でむやみやたらに写メを取るなんていうことは厳禁です!

被災者の立場に立って、被災者の方の心をこれ以上傷つけるような行動をとらないように節度とマナーを持った行動をとりましょう。

災害が起きた直後の被災地の映像などで「おむつが足りない」「着替えがない」「食べ物がない」など様々な被災者の悲痛な声を聴くことがあります。

このような映像を見ると、手元にあるものを送ってあげたい!と思うかもしれません。

しかし、個人で支援物資を被災地に送るのはとても難しいことです。

支援物資を送りたい!と思ったときに、してはいけないことをいくつかご紹介します。

■支援物資を希望していないのに勝手に送るのはやめましょう

支援物資を送りたい!と思ったときは、まず被災地の自治体の情報をしっかりとチェックしましょう。自治体によって、支援物資の受け入れ状況は異なります。

また、一定の時期が過ぎると支援物資の受け入れを終了することがほとんどです。終了しているのに勝手に送りつけては、かえって被災地の人員を割かせることになりかねません。

そして、被災者の方が欲しいと思うものは刻々と変わってきます。昨日必要だと思ったものが今日は十分あるからもういらないということもあるのです。

どういったものを必要としているのかも被災した自治体でアナウンスしている場合が多いので、そちらもしっかりと確認してくださいね。

支援物資を取り扱うNPO法人などもありますから、まずはそちらをチェックしてみるのもオススメです。

■ひと箱にごちゃまぜに詰めてはいけません!

被災地の方が、支援物資を仕分けするときに困ることがあります。

それが、一つの段ボールに様々なものが入っている場合です。

支援物資というのは基本箱単位で各避難所などに配布されます。そのため、一つの箱に入っているものはすべて同じ種類である方が被災地に届いてからの仕分けに手間がかからず良いのです。

また、開封しないと中身が分からないようになっているのも、人手が足りない被災地では手間になりますので、箱には中身が分かるようにマジックなどで大きく側面4カ所に品名などを書くようにしましょう。

■破れているもの・壊れているもの・開封済みの物を送るのは厳禁!

被災地の方は、どんなものでも有難いとおっしゃいます。しかし、だからと言って、破れている洋服や、壊れている電化製品、開封済みの食品などを送るのは言語道断です!

このような行為は被災された方をバカにしているともとられますので絶対にやめておきましょう。

中古の衣類の場合は、傷や破れ、シミなどのないものが原則です。電化製品などの日用品もまだ現役で使用できるものに限ります。

開封済みの食品や、オムツなどは衛生的に問題がありますので未開封の物を送りましょう。

■物よりもお金が必要になる時期が来る!

東日本大震災のときに、支援物資が大量に届き、さばき切れず倉庫に大量に保管されている様子を見られた方も多いのではないでしょうか。

支援物資は、避難所や被災者の方に振り分けるのに人員が必要ですが、その人員すら確保できない状況であったり、だんだんと生活が落ち着いてくるにつれて、支援物資が不要になってくることもあるのです。

被災から一定の期間がたっている場合は、支援物資よりもお金が必要になるケースの方が多いでしょう。

支援物資を買って送ろうと思っているならその購入資金を、家にあるものを送ろうと思っているならフリーマーケットなどで売ってその売上金を、義援金として寄附する方が、被災者の方に喜ばれるかもしれません。

熊本県で地震が起きた際、SNSの利用については大きな議論となりました。

SNSを利用して、自分や周りの安否情報を発信したり、足りない物資の情報など様々な情報の提供が行われました。

多くの人が瞬時に情報を共有できるというメリットが生かされましたが、それに伴い、様々なデメリットも明るみに出ました。

■悪意あるデマ情報が流れ一気に拡散した熊本地震

熊本地震が起こった後に、あるデマ情報が流れました。

「地震のせいでライオンが動物園から逃げ出してしまった」
「ショッピングモールで火災が発生した」
「強姦事件が起きた」
などです。

これらの情報は悪意のあるデマで、事実ではありませんでした。しかし、SNSで発信されると一気に広がり、被災地の方々に大きな不安を与える結果になったのです。

このようなデマを発信する側の人間は、あくまでも軽い気持ちで行っています。「ちょっと話題になればいいな」程度のものかもしれません。

しかし、災害が起きているときにデマ情報を流すということは絶対にやってはいけないのです。

そして、その情報を見た私たち側も、安易に拡散するのはやめましょう。この情報は本当に正しい情報なのかな?としっかりと見極めることが大切です。

■すでに古い情報を最新情報だと思い込む人も多い

SNSの情報は流れが速く、それこそ1秒にも満たない時間で刻一刻と様々な情報がアップされます。

自分が最新だと思った情報が、既に古い情報となっている可能性も十分あるのです。

例えば、SNSで「A避難所がまだまだ受け入れできます!」というものを見かけたとしましょう。

この情報を拡散しようとするときに気を付けてほしいのは、情報の発信時間です。もしかしたら、この情報は3日前のもので、今はもうA避難所はいっぱいになっているかもしれません。

情報のみを見て、これが最新情報だと思い込むのは危険です。きちんと情報の日付はいつなのか、今はどうなっているのかを確認しましょう。

■むやみに拡散するのはやめましょう!

SNSの情報はすべてが真実ではありません。すべてが最新ではありません。

災害時は特に情報の取扱いについて気を付けましょう。

まずは、その情報の情報源が正しいものなのかチェックしてください。拡散されていくうちにどれが情報源かわからない…なんていう場合は拡散しない方が無難です。

自治体や企業などの公的情報でない個人の情報は、よほど信頼できる情報以外は安易な拡散は危険です。

一番初めにあげられた情報の日時を確認しておきましょう。既に数日たっているような情報は今はもう状況が変わっている可能性があるので安易に拡散しないようにしてくださいね。

また、自分で「○○が欲しい」や「○○探しています」「○避難所は空きがあります!」などの情報を発信した場合は、状況の変化に応じてその結果についてもしっかりと発信するようにしましょう。

被災時に強い味方となると同時に、とんでもないデマに出会う可能性がある―SNSはもろ刃の剣であるということをしっかりと自覚し、活用するようにしましょう。

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