災害が起きて避難生活に突入した時に重要になってくるのは「水」です。

水は避難生活においてありとあらゆる面で重宝されます。

■準備しておく水にはどういったものがあるの?

ストックしておく水といえば、飲む用の水を思い浮かべる方も多いですが、それだけでは足りません。

家庭で避難する際に必要な水についていくつかご紹介します。

・命にかかわる水(飲用)
・衛生に係る水(トイレ用・体を拭く用・食器などを洗う用)
・復興作業に係る水(土砂を洗い流したり、家を掃除するときに使用)

これらの水を目的別にある程度ためておくことが大切です。

■命にかかわる水は大体3日分!

被災時、人間が生きていくために必要な水分は1日3L程度だと言われています。このすべてを水で取るのではなく、1Lは何か別の方法で摂取するようにしなくては、栄養バランスが崩れてしまう可能性があります。

1Lは味噌汁や野菜ジュース、経口補水液など他の栄養素も含まれている形で取るようにするのが望ましいでしょう。

また、ストックしておく水の量ですが、命にかかわる水の場合は最低3日間分はあった方が良いでしょう。

被災してから援助の手が届くまで被災状況によっても異なりますが、大体3日程度かかります。

そのため、最低限3日分の水があれば、脱水などの心配をせず救助を待つことが出来るでしょう。

ちなみに、3人家族だと15L必要な計算になります。500mlのペットボトル30本分です。飲み水として水道水をペットボトルに入れて溜めるのはオススメできません。しっかりと密閉されたミネラルウォーターの方が安全でしょう。

■衛生に係る水は浴槽やトイレにストックしておくと○

人が健全に生きていくためには衛生に関する水も欠かせません。また、手洗いなどをして清潔に過ごすことは感染症の予防にもつながり、二次災害を防ぐことにもなります。

トイレは1回流すだけで莫大の水が使われますので、出来れば携帯トイレをあらかじめ準備しておくなど水洗でなくても使えるものもあると安心です。

追い炊きが出来る浴槽の場合は、日ごろから浴槽を洗ったらあらかじめ水をためておくようにするなどをすることにより、無駄なく水をストックすることができます。

トイレに使用する水は別として、基本的に衛生に係る水ですから水道水で構いませんので清潔な水をストックするようにしましょう。

■復興作業にも水が必要です!

豪雨の影響で土砂災害の被害を受けた地域が復興する際に、問題になったのが、家や道路を洗い流すための水がないということです。

雨の被害のせいでこのようなことになったのに、片付けるときに水がないなんてなんとも皮肉な話ですが、雨が上がり、乾燥した土砂が土煙となって大量に舞い上がりました。

そのせいで復興作業がなかなか進まないという事態に陥ってしまうのです。

土や汚れを落とすのに水は必要不可欠です。

もちろん外で使う水ですからきれいなものでなくても構いません。

とにかく大量に必要となるので、例えば45Lのポリバケツを雨どいの下に起き、雨水をためるなど日ごろから水を集めておくようにしておきましょう。

ただし、このような方法で集めた水は飲用には絶対できませんからご注意ください。