第一次安倍政権の思想には感銘を受け全面支持をしていた。
しかし、第二次政権後の2014年衆院選を終えてから安倍政権に疑問を持ち始めた。
その疑問は現実的なものとなり、今では失望でしかない。


私は現政権をこう呼んでいる。


「憲法改正するする詐欺政権」


▼安倍政権への期待から失望

「戦後レジームの脱却」このフレーズと中川昭一などの骨太が閣僚に当然のように配置され、首相補佐官には小池百合子、中山恭子と言った豪華ラインナップ。
あ、これは早いうちに憲法改正が実現するなと安心した。

しかし、第二次政権になり、腑抜け腰抜け感が否めず、遂には憲法改正するすると言いながら5年の歳月を経た。そして出て来たのが「加憲」という公明党とどう違うのかわからない政党に成り下がった訳だ。これを見て腑抜け腰抜けと言わない、現在の保守論客はただただ「保守」という言葉に自己陶酔しているだけにしか思えない。

何も憲法改正を急かしているわけではない。威勢の良いことだけを言うつもりは毛頭ない。
ある程度の時間と足場を固める必要もあるだろう。

それでも2014年に衆院選で3分の2を獲得し音沙汰なし。
2016に参院選でも3分の2を獲得して音沙汰なし。

ここで声を上げずにただただ待つ。そんなことは私には出来ないし、これで安倍政権最高!と叫ぶ保守は、腑抜けで腰抜けであるとしか思えないのだ。

安倍晋三の狙いは一つ、最も長く首相の椅子に座りたいだけの政権だ。
それを後押ししているのが、いわゆる保守の論客だ。


▼劣化した保守の論客

最近では櫻井よし子はじめ、保守の論客は商業保守になりさがり、政策など他所にやり盲目的に安倍を応援している。あれだけ「消費税増税反対」と威勢の良いことを言っていた保守の論客が、今回の衆院選で安倍率いる自民党が消費増税を掲げたもんだから黙秘を続けている。ああ情けない。

テレビやネットの媒体を駆使し、罪なき無知の自称保守のネット民や有権者を政府と一緒になって騙し続けている。

言っておくが、安倍に経済など何一つ期待はしていない。
期待したのは戦後レジームの脱却であり、憲法改正だ。

本来はここまで肩透かしにあい続ければ見放し、安倍に憲法改正を強く要望し愛ある批判をすることこそ真の保守思想の持主だろう。しかし、安倍でなくとも憲法改正を実現してくれるかもしれないライバルが登場すると、メディアを利用し叩きに叩き安倍のライバルの影響力を奪うのに必死になる。

その最たるが、小池百合子だろう。


▼小池百合子ならとっくに憲法改正は行われている


2013年衆院代表質問―。

衆議院時代の小池百合子は、こう切り出す。

「国権の最高機関である国会で、最高法規の憲法について議論するのは当然のことであります」

そして、こう賛同を求めたのだ。

「ここにおられる方々には是非、是非ご賛同の方よろしくお願い申し上げます!」

私は感銘を受けた。
第二次安倍政権になっても、第一次の思想を忘れてないんだなと安心した。
よし、やる気だな。総裁選でいろいろあったが、一致団結してるんだな。
そして小池に質問をさせて、それに応える形で安倍が憲法改正に舵を切るんだな。
そう思っていたが、大きな誤解だった。

安倍はこの質問後に待てど暮らせど動かない。

おそらく、この質問は政権を奪取してから1年、憲法改正に対する安倍の意気込みが感じれず、小池は業を煮やしての質問だったのかもしれない。安倍との予定調和だったのではないと踏んでいる。

以来、2017年の5月まで憲法改正に関する議論は国会でほとんどされて来ない。
代表質問など強烈なメッセージを出したのは小池百合子だけだ。

そしてようやく出たのが、5月に安倍が発信したのが加憲だ…。
自民党は公明党に吸収合併された方が良いのではないか。

憲法改正と威勢良く叫ぶ保守の論客が、安倍のライバルになりえる改憲論者の小池を攻撃し、憲法改正を遅らせるという、マッチポンプ状態が今の状況だ。しかも、お前らが応援する安倍の坊ちゃんが出した案は加憲…。呆れてものも言えない。こんなものに5年の歳月をかける必要がどこにあったのか?情けなくて怒りを通り越して笑ってしまう。

これで失望せずして、改憲だ!と威勢良く叫ぶ資格はあるのかと言いたい。


▼実は保守の補完勢力は左翼

これは周知の事実であるが保守の補完勢力は左翼であり、左翼の補完勢力は保守なのだ。
実はお互い対立軸があることで、それなりの支持層を強固なものにするのだ。

また左翼はいつまでも経っても憲法改正反対と言っているおかげで、安倍は憲法改正せずとも、するかもしれない、安倍さんならやってくれるだろう、そんな期待だけを持たせてここまでやって来れたのだ。だから安倍は、小池が絶大な影響力を持つ政党が国会の影響力を及ぼす数を獲得することは、非常に怖かったろう。

なぜなら早く憲法改正をするべきだと訴えられるからである。

安倍の目標は戦後最長の総理大臣、それだけである。
総裁選で3選することが何より大事で、憲法改正など今の段階でやろうなんて考えてない。
考えてれば、もうやっているはずだ。

とにかく3選までは大人しくしておき、保守の支持者が集まる所で「必ずやる」くらいのメッセージを出して騙し騙し引き延ばしたいのだ。

消費税もそう。首相補佐官の今井は増税反対の筈。
しかし、財務省に気を使って増税を打ち出した。
財務省が反旗を翻せば、3選が危うくなるからだ。

それが小池や中山恭子がいる政党が100以上の議席を獲得してみろ。
もう、この詐欺は通用しない。憲法の議論に早急にとりかかるべきと圧力をかけられる。
3選前にそんな危険な橋を、安倍は渡りたくないのだ。

有名な話だが、自民党の幹部は衆院選中に立憲が勢いを増しているとの情報を得ると、大変喜んだという。それは何でも反対してくる政党の方が、自民党からすれば与し易いのだ。


とにかく3選を実現し、無駄に年数をかけた挙句3項を加えるというなんちゃって憲法改正で実績だけ欲しいのが見え見えな訳だ。

保守を自負する者ならば、今こそ立ち上がり安倍の尻を叩かなくてはいけない。

悪者になれずに権力の椅子にだけ座るだけの権力欲。私はこうした人間は応援できない。


安倍よ、目を覚ませ!


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