テレサのだいあり〜

無責任な仮説 不必要な分析 お節介な提言

アド・アストラ

批評家筋では絶賛だそうですが、グーグルユーザーには不評のようで安心しました(笑)。

他人どころか家族を遠ざけていた主人公が、最後は他人との繋がりを求めるという、ネタ的にはエヴァで、展開的には2001年宇宙の旅でした。

やたらとメンタルチェックを求められるところが近未来的なのですが、衛星軌道の作業に命綱を使わないとか、システムトラブルを起こした宇宙船をろくに整備もしないまま外惑星に向かうとか、外惑星探査船を軌道待機じゃなくて火星に着陸させるとか、SF警察の出番はいっぱいあると思います。

押井守というよりタルコフスキーっぽい映画でしたが、クライマックスまでは興味を引かれたので、眠くはなりませんでした。この手の内宇宙映画には貴重な存在だと思うのですが、「家族間トラブルで家出」的なオチなのはいかんともしがたく、時間の無駄としかいいようがないと思います。駄作マニアの方は是非観にいきましょう。

アルキメデスの大戦

左派マスコミが製作に名を連ねていたこの作品、「空母いぶき」のような「異世界平和ニッポン」を舞台とした反日映画だったらどうしようかと思ったわけですが、すばらしい出来でした。

ツッコミどころがなかったわけではないのですが、戦争直前の日本と海軍をうまく表現出来ていたと思います。海軍上層部のお歴々は今までの戦争映画に出てくるようなステロタイプではなく、ひとくせもふたくせもあるように描かれていて、非常に好感が持てました。

付き合いたくはないですが(笑)。

あの描き方が「リアル」だったかどうかはわからないわけですが、今の観客に「リアリティがある」と思わせることには成功したと思います。

登場人物はキャラが立っていて、俳優陣も熱演していましたし、二転三転したあげくの日本的なクライマックスには驚かされました。特にドンパチで売ったわけではない「戦争映画」がここまで面白くなるとは思いませんでした。

私もふくめて、世のミリオタはすべからく反戦平和の徒だと思います。戦争について調べれば調べるほど、唖然とするような史実に直面するのですが、普通に戦争の事実を描けば世の中は反戦平和の機運になると思うんですよね。それを捏造したり偏向したりするから信頼を失うわけで、丹念に歴史を描くだけで目的は達せられると思うんですけどね。

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー

私はアリだと思いました。

序盤から終盤に関しては、説明不足だし、ダイジェストだし、主人公が没個性だし、というわけで、「大作RPGを映画化するのは端から無理だった」と思ったわけですが、最後のアレで、説明不足もダイジェストも没個性も伏線になっていた事がわかって「やられた」と思いました。

しかしクライマックスまでの退屈は忍耐度を試される出来だと思います。無料の地上波で観るのが妥当でしょうね。

「新聞記者」(角川新書)

本の感想を書くのは久しぶりなので、フォーマットを忘れかけています。

映画で興味を持って読んでみたのですが、映画とは違って望月記者の半生を綴ったノンフィクションとなっています。新聞記者の仕事については通り一遍の事しか知らなかったので、なかなか面白かったです。東京新聞は朝日や読売よりも自由な社風のようで、望月記者の「しでかし」も許されてるようですね。

バリバリの反日左翼としてお得意のダブスタや報道しない自由は随所に見られ、貧困調査官の報道には「確たる証拠も何も記されていない」と憤る割には、伊藤詩織事件では物証も無く不起訴になっているのに「なぜベタ扱いなんですか」と不満をもらしたりしています。望月記者は「男性が男性をかばっている」と思い込んでる模様で、おかげであの事件の内幕が垣間見えましたね。

あとは、反権力をうたいながら警察や検察幹部とズブズブで、情報提供をもらって紙面を作っているようですし、警察だけでなく暴力団とも懇意なようで、暴力団組長逮捕の誤報の時などは支局長とキャップが謝罪に行ったそうですが、

そっかー、東京新聞は誤報を出したら「暴力団には」幹部が謝罪に行くのかー。

しかも「懐の深い人だった」とか好意的に書く始末。新聞記者が「おかしいと思っていないおかしな事」が沢山書かれており、そういう意味では興味深い本だと思います。リテラシーの高い人は是非読んでみてください。

新聞記者

色々とヤバくて望月記者の脳内が心配になったのですが、原作はノンフィクションですので、映画の内容とはだいぶ趣が違っていました。でも、あの脚本を許可したのならやはりヤバいとは思うのですが、映画と原作からの感想では、「妄想癖が強く空気の読めないリテラシーの低いマジメな女性記者」という印象であまり悪人とは思えませんでした。映画でも原作でも社内で浮いてる様子は垣間見えます。

主演女優が見つからなくて韓国人女優がキャストされたのですが、日本語の舌滑が悪いところは口下手な望月記者の雰囲気にピッタリで、問題はなかったでしょう。映画の中の望月(吉岡)記者は姿勢が悪くてオタクっぽいのですが、「妄想癖が強くて空気が読めない」雰囲気はバッチリ出てたと思います。

おおまかには、現実の伊藤詩織準強姦訴訟と加計学園疑惑をモデルに、エリート官僚とKY新聞記者が政権の陰謀を暴くストーリーです。ある程度のリアリティがあるのなら、別にどうという事は無かったのですが、ツッコミどころが多くてですね、、、

・内閣府職員によるネガキャンシーン

高級官僚が勤務中にパソコン部屋でツイッターでネガキャンしたりはしないと思います(笑)。ネットには「工作員」っぽい人が散見されますから、「政権サイドのネガキャンはない」とは言いませんが、アルファツイッタラーとか保守系まとめサイトを利用すると思いますよ。そもそも、ツイッター社がIPを暴露したらどうするのかと(笑)。

・内閣府の幹部がデモ参加者に丸をつけて「公安に調べさせろ」

最近ではキッズ向けアニメでも「公安」が出てくる時代ですが、一昔前は大人向けのハードボイルド小説での悪役として馴染みが深い存在でした。基本的に、「反政府デモ」の監視や参加者の調査は日常的にやってるはずですし、そもそも内閣府とは直接の繋がりはないはずです。もちろん諜報機関の幹部同士が個人的に繋がっている可能性はありますが、そういう連絡を部下に頼んだりしないというか、ツイッターに顔を晒すデモ参加者をいちいち調べないと言いますか、、、

・生物化学兵器研究

加計学園ネタが飛躍しすぎて、もの凄いネタをぶっこんで来ました。これがタダのフィクションならどうでもいいのですが、けっこうリアルとリンクさせてるから風評被害もいいところでしょう。加計学園問題、もし安倍総理の関与があったとしても「ゴルフ代」くらいの利益供与だから、ネタとしては小物だからといって、いくらなんでも(笑)。

この内容で世論の喚起を狙っているのなら相当にヤバいと思いますし、この作品を好意的に述べているタレントは「あちら側」の勢力だと思っても問題はないと思いますが、「業界的」に「仕方なく」褒めなければいけない方々もいるんでしょうね。最近は政治的発言で炎上するのは珍しくないですが、「出演するために」とか「連載するために」とか色々とあるのかもしれません。

私は、世の中にはこんな妄想を信じてしまう人達がいて「この映画を日本中の人が見れば安倍政権はひっくり返る」と真剣に考えている方がいる事が恐怖でした。

どれだけリテラシーがないのかと。

映画の映像や演出は丁寧な印象で、脚本のトンデモ設定をうまく処理できれば化けた可能性もあります。「妄想記者」の「妄想」を妄想か現実か区別がつかないように恐怖感たっぷりに描き、「これって夢オチ?現実?」みたいな着地点を選べば、オタク(ネトウヨ)層にもフック出来たかもしれないですね。

空母いぶき

原作はチョットだけ読んで切ってました。

かわぐち作品はどこかおかしいと言いますか、彼の漫画に出てくる日本人や日本の組織が「日本っぽく」ないんですよね。そういう意味では、リアル系の創作は「シン・ゴジラ」が最大の壁になるでしょう。

公開前に主要キャストによる「反日発言」が取り沙汰されたのが残念で、妙な先入観を持たないように私が観てから発言して欲しかったです。安倍総理を揶揄したとされるシーンですが、普通に映画を観ていたらまったく気がつかなかったでしょう。逆に言えば「これ言っとかないとワイのファインプレイが埋もれてしまう」とでも思ったんでしょうね。

タイムリーエラーでしたが。

映画の感想としては、おおまかなストーリーラインは余り気にならないのですが、登場人物ほぼ全ての思想が左に振り切れているために、なんだか別世界の日本のように思えました。リアルの日本でも民主党政権が誕生したのですから、総理大臣が9条教徒でも別に構わないと思うのですが、ほぼ全員が9条教徒だと、ヤバめの宗教映画でも観ているような錯覚を覚えます。

原作者はよくコレを許したなぁ、とも思い念のためにコンビニで特売してた原作セットを購入したら、

これ、原作も左がかってますよね?

原作をよく知らないうちは「よく映像化出来たな」と思ったのですが、もしかしたら「日本のマンガファンを9条教徒にしよう」みたいな陰謀(笑)の元に連載されてたのかもしれません。

あの中共から苦情来てませんし。

この映画だけならそんな妄想も感じなかったのですが、「反戦反軍」色の強い「アルキメデスの大戦」が、特に話題沸騰というわけでもないのに毎日新聞が製作に加わって映画化されるそうですので、意外に的外れではないかもしれません。そういう意図を感じながら鑑賞すると、なかなかのツッコミ映画として楽しめると思います。

きみと、波にのれたら

TOHOシネマズが割引ウィークに突入している土曜日に観に行ったのですが、けっこうガラガラだったので宣伝がうまく噛み合っていなかったのかもしれません。もったいないと思いました。

海が舞台の劇場アニメが同時期に公開されるのは偶然なのか運命なのか。アニメファンを自称する方は両方観ていただきたいのですが、普通の映画ファンはこちらでいいでしょう。

予告の段階で主人公の彼氏が亡くなる事はわかっていたので、中盤まで丁寧に描いているのは痛ましく感じますし、おかげで亡くなった後のヒロインの心痛も共有出来ます。その後の展開は劇場でお楽しみというわけですが、この手の作品の王道的なパターンを逸脱するものではありません。それでも、丁寧に描いてあるせいか、退屈さは感じられませんでした。女性向けの作品だと思いますが、男性が観ても楽しめると思います。

海獣の子供

ちいさな子供を連れて行ってはいけない映画です。

キャラクターデザインが独特で好みには合わなかったのですが、アニメ産業に敬意を表して劇場アニメはなるべく観に行くようにしています。タイトルからは、「美しい海を舞台に人間と海洋動物の触れ合いを描くハートフルなストーリー」を予想していたのですが、、、。

所属するハンドボール部でトラブルを起こしたヒロインのルカが、ジュゴンに育てられた謎めいた少年二人と出会うところから物語は始まります。不思議な体験を繰り返すうちに、最終的には宇宙と地球と人間と生物についての始まりと終わりを壮大なスケールで描いた、、、

し、宗教映画?!

登場人物の大半はどこか胡散臭く謎めいていて、意味ありげな台詞まわしと、説明不足なストーリー展開に、否が応でも不穏な雰囲気が醸成されていきます。さらには、有機的かつ幾何学的な、宇宙と海の映像を延々と見せれれて、何か見てはいけないモノを見てしまったような気分にさせられました。監督は神秘体験をアニメーションで表現したかったのかもしれません。

小さな子供には向いていないでしょう。変な影響を受けていきなり海に飛び込んだりするかもしれません。大学生でもカルト宗教にはまりこむきっかけになる可能性があります。ある程度のリテラシーを持った大人向けの作品だと思いました。好奇心旺盛なマニアックな方々は、是非劇場に足を運んであーだこーだと語り合って欲しいですね。

ハンターキラー 潜航せよ

潜水艦と特殊部隊と言えば、フルメタシリーズを思い出しますね。

アメリカでは「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」と同じ週に封切られたそうで、だいぶ昔の印象があります。批評家筋の評価は低いようですが、娯楽映画としては悪くなかったと思います。

ややこしいストーリーは無く、

「ロシア大統領が監禁されて第三次世界大戦の危機」

「潜水艦と四人の特殊部隊員が決死のミッションに挑む」

といった感じです。タイトルからは、緊張感あふれる潜水艦戦が描かれると思ってましたが、アクション的には特殊部隊の方が主役な、タイトル詐欺な映画でした。

アベンジャーズ/エンドゲーム

インフィニティウォーを観ていないのですが、まぁ、なんとなくわかりました。180分とメチャクチャ長い作品なのですが、飽きることもなくけっこう楽しめました。

大きく分けて三本の映画をやってるようなもので、前作の敗北から立ち上がるドラマと、キーアイテムを探す冒険活劇と、最後の全員集合大アクション、だったわけですが、クライマックスのゴチャゴチ感ははどうなんでしょうね。盛り上げ方なら日本のマンガやアニメの方が断然上だと思いました。

ハリウッドがポリコレに制圧されて久しいのですが、シビルウォーやブラックパンサー、キャプテンマーベルなどで挑戦した社会派のストーリーは影を潜め、白人男性主体のよくあるアメコミ映画に着地したのはもったい無かったと思います。

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