仕事で、とある販売業者に在庫の確認をしていた際、電話口の担当者が急にため息をつきながら、
「ないものはないんですよ!」
「買いたいのはそっちの勝手でしょ!」
と発狂した。
もちろん私も憤慨してしまい、言い争い、その会社の上層部にもその男について当たり散らした。

そのときは私も怒りをあらわにしてしまったが、よく思い出すとその男は通常の精神状態だったのだろうか、と逆に心配になってしまった。
翌日、本人から落ち着いた様子で謝罪の連絡があった。

ありかなしかといったら、もちろんあり得ない。
しかしながら、私は彼が彼だけの問題であるようにはどうしても思えないのだ。
後に調べたら、その会社は子会社の清算などに追われているようだった。


鬼さんこちら。
手のなる方へ。

追いかけるのも、追いかけられるのも魅力的だったあのころ。まるで高校生の恋愛のように。
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坂本龍一『Solitude Theme』