楠木新(くすのき あらた)
楠木新の自己紹介

*講演・セミナー・研修および取材などの
お問い合わせは、kusunoki224アットマークnifty.comまでお願いいたします。
※アットマークを@に代えてください

2016年06月20日

第三回 こころの定年/研究会(IN東京)のご案内

7月19日(火)に「第三回 こころの定年/研究会(IN東京)」を浅草で行います。

前回5月16日(月)の研究会では、ゲストに海運会社の人事部の課長職から
転身して、人事コンサルタント、社会保険労務士として活躍されている田代
英治さんをお迎えして、楠木新とともに、「もう一人の自分」作りの事例研究
と参加者との質疑応答を行いました。25人を超える参加者がありました。

今回は、その時に疑問に出た、私の10年間の会社員とフリーランスの複業
体験を包み隠さず報告して、質疑応答を受ける事例研究を行いたいと思って
います。

また今後どうしていくかを迷っている人もおられたので、二名程度の方に
自分のキャリアやこれからの道筋を簡単に報告いただき参加者から質問や
助言をいただく、「よってたかってアドバイス」のコーナーも設ける予定です。
(3分ほどで語っていただき、10分余りで参加者から質問、助言を受ける)

「自分はこんなことを研究、活動しているがどうだろう」と語り掛けていた
だいてもかまいません。

時間は短いですが、研究会後のラウンジの場で、参加者からアドバイスを
いただくと良いと思っています。田代さん、楠木新も協力させていただきます。
*「よってたかってアドバイス」の参加者を募ります。
  ぜひ手を挙げてください。なければ当方からお願いいたします。

今回も事例研究をとおしての研究会となります。

会場は前回と同じです。21時からは、ホテルのラウンジで1時間程度自由に
懇談という運びです。もちろん田代さんと私も一緒です。
(少し時間が遅くなりますので、さっとドリンクを飲んで途中退出していただいても結構です)

どなたでも参加は可能です。
ご興味のありそうな方にはご紹介ください。
多くの方のご参加をお待ちしております。

お名前とメールアドレスを必ず記載の上、下記メールにて申し込みください。
※参加希望の申し込みは、すべて下記のメールにてお願いいたします。 
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************
*最大でも30人。超える際には先着順といたします。
*上述のとおり「よってたかってアドバイス」の参加者を募ります。
  ぜひ手を挙げてください。なければ当方からお願いいたします。
*準備の都合上、最終の締切日は、7月14日(木)といたします。
*なお、お名前以外の領収書が必要な方はその旨を事前に連絡ください。

              記

<第三回こころの定年研究会(IN東京)内容>
1.日時:7月19日(火)  研究会 :19:00〜21:00
             情報交換会:21:00〜22:00(ホテルラウンジにて)

2.会場:〒111-0032 東京都台東区浅草2丁目6-7
リッチモンドホテルプレミア浅草インターナショナル
   会議室:SAKURA{さくら}5F
TEL.03(5806)3155 FAX.03(5806)315
http://richmondhotel.jp/asakusa-international/

・フロントも、SAKURA{さくら}の会議室も、ラウンジも同じ階にあります。

3.会場へのアクセス(下記のサイトを参照)
  http://richmondhotel.jp/asakusa-international/guide/
  ・「まるごと日本」という表示のある大きなビルです。
  ・東側のホテルへ上がるエレベーターをお使いください。
(となりに、リッチモンド浅草ホテルがあるのでお間違えの無いように)

4.当日の研究会の内容(予定)
  ―「もう一人の自分」事例研究+「よってたかってアドバイス」―
‘鑢攷靴痢峅饉勸とフリーランスの10年間」<30分>
∋臆端堝瓜里隆響杆魎后楜抃董20分>
参加者との質疑・意見交換に基づく事例研究 <30分>
ぁ屬茲辰討燭ってアドバイス」<15分×2名>
チ澗里里泙箸瓠5分>        

Ε薀Ε鵐犬任琉娶交換〈60分〉

5.参加人数:最大30人まで

6.参加費:5,000円(ラウンジでのワンドリンク付き)         
                             以 上
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2016年06月19日

『WEDGE Infinity』に「左遷論」の書評が掲載されました

『菅原道真も森鴎外も池上彰も……
 人はなぜ「左遷」されたと感じるのか』というタイトルで
『WEDGE Infinity』に『左遷論』の書評を掲載いただきました。

読売新聞東京本社の中村宏之氏の書評です。

下記の記事をぜひご覧ください。
オトナの教養 週末の一冊

なお、文言だけについては、下記に紹介させていただきます。

菅原道真も森鴎外も池上彰も……
人はなぜ「左遷」されたと感じるのか


*『左遷論』
2016年06月16日(Thu)  中村宏之 (読売新聞東京本社調査研究本部 主任研究員)


会社員の一人として身につまされるタイトルの本である。「左遷」という文字は、言葉としても暗く、重苦しいイメージが漂う。長年この言葉のネガティブな印象が刷り込まれてきたせいかもしれないが、よくよく考えて見れば、「ご栄転おめでとうございます」とは言うものの、「左遷お悔やみ申し上げます」とは決して言わない。つまり左遷というのは、決して表には出ない、組織や人の心の中にある極めて抽象的な概念であるともいえる。


『左遷論 ー組織の論理、個人の心理』(楠木新 著、中央公論新社)

左遷とは辞書的には「それまでよりも低い官職・地位に落とすこと。中央から地方に移すこと」である。本書での定義も著者は、〈それまでよりも低い役職や地位に落とすこと。外面から見て明らかな降格でなくても、組織の中で中枢から外れたり、官職に就くことを含む。ただしこの場合は、当の本人が主観的に左遷と理解していることが要件になる〉としている。

本書は、日本企業の中でなぜ左遷という概念が生まれるのか、組織の論理のほか、働く人の感情や行動パターンにわたる部分にも焦点を当てて論としてまとめ上げた、類いまれな一冊である。

「人は自分のことを3割高く評価している」

 本書で面白いのは様々な例が紹介されていることだ。古くは菅原道真、森鴎外、最近では池上彰氏、そして著者自身の経験である。菅原道真は日本史の授業で習ったとおり京都から遠く離れた太宰府に転任させられた話であるし、森鴎外が東京から小倉に転属になった人事を悔しがって過ごした時期があったことは、高校の現代国語の授業の時に習った。また池上彰さんについては、NHKで望んだ部署への異動がかなわず、NHKを飛び出した後に活躍したことは広く知られている。菅原道真の例は、現代的には古すぎるとも思うが、森鴎外や池上彰さんの話はリアルな実感としてわかる気がする。

 そして第二章にある「定期異動日は大騒ぎ」という部分は、経済記者として多くの企業を見てきた経験から、確かにそうだな、と合点が行く描写である。企業人である限り人事に関心があるのは自分も含めて当然であるが、金融関係、特に銀行の人はその傾向が強いという印象がある。企業も役所も人事は組織の活力を生み出す原点であり、だからこそ多くの人が関心を持ち、内示日はそわそわして仕事が手につかないとか、社内のみならず社外の人にすら影響をあたえるということが起こるのだろう。
本書で指摘するように、左遷にもいろいろな形があることがわかる。例えば、セクハラやパワハラ、その他の不祥事などはっきりした理由があるものから、そうでないものまで様々だ。それぞれ明確な区別をするべきである、という主張があるのももっともである。

 社員に様々なキャリアを積ませようと、会社がこれまでのキャリアと異なる分野に配置したところ、左遷と思いこんだ経理マンのエピソードが本書に出てくるが、こうしたケースは個人にも会社にも不幸な構図であるといえる。人事の意図を十分に説明できていなかったのが原因なのだろうが、大企業で膨大な数に上る異動対象者にいちいち説明などしていられないということもまた現実ではあろう。

 「人は自分のことを3割高く評価している」という指摘も興味深い。「人間自分の評価は甘い」ということはよく言われる話ではあるが、人事部や組織が決して左遷でないと思っている正当な人事を、本人は左遷だと受け取ってしまうケースがあることなどは十分理解できる。

左遷を乗り越えて

 本書を読み進めてゆくと、人事をめぐって悲喜こもごも、といったドラマのような部分を超越して、企業が人材をどう使うのかという部分にも鋭い考察を加えていることがわかる。

 〈左遷を生み出す仕組みを企業組織の中で考えてゆくと、やはり終身雇用(長期安定雇用)、年功制賃金が頭にうかぶ。ある程度安定した組織の中の出来事であるからだ〉

 著者がこう指摘するように、左遷は日本の会社や役所の組織に根ざす独特の特徴である。日本の伝統的な組織では、採用、人事運用、評価方法、管理職や役員など上位職の選別などが一気通貫で関わってくるからだ。会社のピラミッド構造の中では、どこかで誰かが押し出されてゆくということを考えれば、社長にならない限り「ほぼ全員が何らかの左遷体験をする」ことになる。

 ただ左遷が全てネガティブでないことも本書は説いている。左遷を乗り越えてチャンスにした人は多くいるし、自分を見つめ直して新たな道を見つけ、人生の充実感を味わっている人もいる。心の持ちようも大切であるというメッセージを読者に送っているのだ。

 ゆえに本書は一瞬、どきりとするようなタイトルとは異なり、読み進めるうちに自分が応援されているような感じにとらわれる。実は自分が自分の生かし方を考えるための一級の「ヒューマン・リソース論」として読める本なのである。

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2016年06月17日

「飛ばされた…」 それでも強い人の共通項(日経ビジネスオンラインに登場)

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昨日に引き続き、日経ビジネスオンラインの対談がアップされました。
後半は、『「飛ばされた…」 それでも強い人の共通項』というタイトルです。

河合 薫さんは、長くフリーで活躍されt来た人なので、会社員とフリーランスとの
働き方の違いを対談の中でも意識していました。

そういう意味では、私はやはり中途半端というか、両生類的だなぁ、と感じた次第です。
会社員でのようでも会社員ではない、フリーランスのようでもフリーランスではない、
それは何かと尋ねたら、「〇〇〇〇」。という感じです。

「〇〇〇〇」の中に何を入れるかがポイントです。

河合さんの「レインボー理論」に対して、白と黒の二色刷りの話もしています。

最後ににこやかに映っている写真が掲載されて、ほっと、しています。

まずは下記の記事をご覧ください。
「飛ばされた…」 それでも強い人の共通項」

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2016年06月16日

いつか、あなたも必ず「飛ばされる」(日経ビジネスオンラインに登場しました)

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本日の日経ビジネスオンラインに対談で登場しました。

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」というコーナーで、
対談のタイトルは、『いつか、あなたも必ず「飛ばされる」』です。

河合 薫(かわい・かおる)さんは、健康社会学者(Ph.D.,保健学)、
気象予報士で、この日経ビジネスオンラインで連載されています。
その中の一つとして、対談を入れていただきました。
今日と明日、2回にわたって掲載されます。

テーマは、拙著『左遷論』から始まり、河合さんからいろいろなお話し
をいただいて大変気持ち良く話すことができました。

あっというまに時間が経ってしまったのが印象的でした。
やはり書くよりもしゃべる方が私には合っているような気がしました。

まずは下記の記事をご覧ください。
いつか、あなたも必ず「飛ばされる」

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2016年06月14日

「就活は最後の子育て 〜親ができること〜」

昨年11月に、玉川大学の「父母のための教育講座」で
講演をさせていただきました。
タイトルは、「就活は最後の子育て 〜親ができること〜」です。

玉川学園・玉川大学は、駅の近くの広いキャンパスの中に
幼稚部、小学部、中学部、高等部、大学、大学院がすべてあって
落ち着いた雰囲気のある学園でした。

大学での講義の時は、年代の違いもあって多少のアウェー感の
なかで進めることが多いのですが、今回は父母の方が対象だった
ので真剣に聞いていただき気持ちよく話をさせていただきました。

講演中に、父母の方々に互いに意見交換をしてもらったり、、「もし自分が
人事課長だったらどのような学生を採りたいか?」といったワークもはさん
でみたのですが、驚くほど積極的に取り組んでいただき、子どもさんを思う
愛情が伝わってきました。

玉川大学の「父母会報」に講演抄録を掲載いただきましたので
大学さんの了解をえて下記に紹介させていただきます。

特集
平成27年度 講演抄録 「父母のための教育講座」

就活は最後の子育て
 〜親ができること〜


◉マスコミ報道では就活は理解できない
 皆さんこんにちは。今回初めて玉川大学に来させていただきました。
駅からも近いし、何より幼稚園から大学まで一つの場所にあるという
のは、非常にいい環境ですね。
今日は私も気持ち良く、話をさせていただこうと思っています。

私は今年の3月に、日本生命を定年退職いたしました。それまでは
採用責任者を担当したこともありますし、関西大学の非常勤講師として
学生を指導した経験もあります。

また、娘が就職活動をした際に、その経過を「父と娘の就活日誌」という
タイトルのルポとして、ネット雑誌に掲載したこともあります。

それらの経験から、今日はお子さんの就職活動に対して親ができること
などについてお話しさせていただこうと思っております。

数年前まで、就職氷河期というフレーズがニュースなどでよく見られました。
そしてそれは不況が原因といった報道がよくされていたのですが、本当に
そうだったのでしょうか? 

今日お集まりいただいた皆さんの中にも、就職活動を体験された方がい
らっしゃるかと思います。かつての就職活動と現在のそれとの大きな違いに、
大学進学率があります。私の学生時代、大学進学率は25%程度でしたが、
現在はほぼ50%ですから、そういう状況の変化を見ても、もう並列では比べ
られないんですね。そうした状況の変化と同時に、マスコミ報道は総論的
ですし、内容も大企業の採用が中心になりがちです。

必ずしも一人ひとりの就活とは一致しないというのが、個人的な感想です。
ですからマスコミ報道を聞いても「就活ではこうしないといけない」と、安易に
決めつけないほうがいいと思います。

世の中に企業が何十万社あるとしても、お子さんが就職される会社はその
中の一社だけ。お子さんの就活は総論で語るマスコミ報道とは違い、非常に
各論の世界なんです。

◉就活の変わった部分、変わらない部分
いま大学進学率のことを申し上げましたが、他にも親世代の就活と子ども
世代で変化した部分があります。同時に、変化していない部分もあるんで
すね。そのことについても触れたいと思います。

まず大きく変わったこと。それはインターネットの導入です。これによって、
極端に言えばパソコンのキーをクリックするだけで、企業に応募できるよう
になりました。

こうしたネットがなかった時代は、企業側もある程度大学を絞って、リクルー
ターと呼ばれる若手社員のツテで学生を集めていました。サークルやゼミ
の後輩の学生に声がけをしていたのです。それに比べて現在はクリック一つ
で応募ができるわけですから、開かれた就活になったといえるでしょう。

ただ、オープンになった分、就活が長期化し複雑になったともいえます。
今年は8月、そして来年は6月と言われていますが、それまでは4月が解禁
だったため、学生も3年生の10月頃から準備に入ったものでした。ですから
半年以上、就活にかかりっきりになるわけです。

ここで皆さんが就活をした当時のことをちょっと思い出してください。そんなに
長くは就活をしていなかったと思うんですね。私が採用担当者だった頃も、
就活で忙しいのは3週間から1か月程度でした。そして容易に企業に登録で
きる分、エントリーシートも大量に書かなければなりません。

それともう一つ、男女雇用機会均等法が施行されて、皆さんが就活した当時
に比べると、女子学生の就活は大きく変わりました。こうしたことが、親世代
の就活との大きな変化といえます。

その一方で、変わらない部分もあります。現在の就活には会社説明会、エン
トリーシート提出、面接という一連の流れがありますが、かつては面接からが
就活の中心でした。

そして現在も、この面接以降の段取りは変わっていません。何回かの面接を
経て、最終的には40分程度の最終面接で内定を出す企業が多いようです。

これらの親世代と子世代の就活の変わったところと変わらないところは、皆さん
にもぜひ理解しておいてもらいたいと思います。

◉就活に対する、学生の最大の勘違いとは
さて、こうした中で就活に臨む学生が感じている疑問は、どんなものなので
しょうか。
私が関西の大学で就活の指導をしていたときにアンケートを取ったことが
あります。学生の疑問のトップ3は以下の内容でした。

• 採用担当者が重視していることは?
• ぜひ採用したいと思われるには何が大切か?
• 適性テスト、筆記試験、履歴書(エントリーシート)、面接のうち、
採用担当者が重視している割合はどれくらいか?

これらは学生側の疑問です。
ではここで皆さんがもし人事課長だったら、どういう基準で採用するのか、
ちょっと考えてみてください。

[︱父母から10人程度発表いただいた︱]

「やる気と前向きな姿勢」、「忍耐力」、「専門分野に対する思い入れ」、
「あいさつ」、「志望動機」、「明るさ」、「コミュニケーション能力」、
「協調性」、「第一印象」…。いろいろと挙げていただきましたが、
これらの意見は私が企業の採用担当者から聞いた内容に近いですね。

四、五十人の採用担当者にヒアリングをしてみたのですが、最大公約数
の答えは、「自分の部下や同僚として一緒に働けるかどうか」でした。

そのため最後は、人事課長が採用の可否を決めるにしても一人では
判断しません。何人かの異なる年代の社員と面接した上で、一緒に働
ける人材なのかどうかを見極める。

ですから就活では、圧倒的に面接が重視されます。
皆さんにもこのことを知っておいていただきたいんです。なぜなら、
これが就活生の最大の勘違いにつながっているからなんですね。

就活はそれまでお子さんたちが体験してきた受験とは異なります
。受験なら、点数によって合否が決まります。けれども、就活には
全国統一就職試験なんて実施されていません。

先程申し上げた通りあくまでも個別なんです。企業もいろいろ、学生さん
もいろいろ。一緒に働きたい人材は業種によってだけでなく、個々の
企業によっても異なっていますが、そして、成績や能力が採用の合否に
直結するわけではありません。

もちろん大学の勉強は大事ですし留学の経験や取得資格、そして志望
動機など、どれも重要です。ただ、企業の側はそれと同時に、別の視点
でも学生を見ているんです。
そこに採用する側とされる側の、大きな誤差があります。

会社側は、一緒に仕事ができるかどうかの視点でみているのに、学生
側は、能力やスキルがある人、または、キチンと話ができる人が採用
されると思っている。ここが両者の最大のギャップです。

そのため、面接では暗記してきた志望動機を一方的に話し続ける学生は
少なくありません。一生懸命なことは伝わってきますが、一緒に働けるか
どうかは見えてきません。

就活は、「コンテスト」ではなくて、「コミュニケーション」の場だということを、
皆さんにも、お子さんにも知っておいてもらいたいと思います。

◉子どもの成長する姿が見られるはず
 皆さんは、もし子供さんが就活をするようになれば、子供さんと就活の
話をしますか? 

[︱父母の中で、3人程度のグループで話していただいた︱]

いかがでしたでしょうか? 皆さん、すごく「いい顔」で一生懸命話し合っておら
れましたね。子供さんに対する愛情が伝わってきます。

 私は、就活を始める前の学生に、アンケートをとったことがあります。
ちょうど半数が親と話す。残りの半数は話したくないという結果になりました。
親子の関係もいろいろです。

また、大学3、4年生になると、ある意味大人なので一方的に指導するのは、
難しい面もあります。また、親は旧来の考え方で語りがちなので価値観の
ギャップも生じる。

何かアドバイスをする際は、そうした価値観の違いを頭の隅に入れながら話
をしてはどうでしょうか。
私が出会った親御さんの中には、エントリーシートの内容にアドバイスしたり、
若い社会人を紹介している方もありました。
就活では、交通費など何かと費用がかかるので、経済面の援助をされている
方もおられました。

いずれにしても何をすれば良いかのノウハウはないので、できる範囲で支援
してあげればよいでしょう。

ここからが大切なポイントだと思うのですが、子供の就活を全くの放任にする
のではなくある程度の関心をもった方が私は良いと思います。

一つは、就活における学生の負担が大きいことです。
先程述べた通り、長期間にわたります。また、普段は会ったこともない社会人
との面接は疲れますし、不合格が続いた時のストレスは大きいものがあります。

子供さんを見守ってサポートしてあげてほしい。ただし、押しつけや出しゃばり
はいけません。ここが難しいところです。

もう一つは、子供さんの成長を見ることができるということです。
就活の負担が大きい分、成長が期待できるのです。

私が取材していた時のことです。就活が終了すると、ゼミ生の顔つきの中に
明らかに成長の跡が見られました。
私の妻も、娘が就活を終えた時に「成長した」と言ったので、理由を聞くと
「簡潔に話すことができるようになった」と言いました。
やはり社会人と毎日対話することで自分を磨くことができるのです。

社会に出たら子どもはもう親の相手はしてくれません。
決して放任することなく、就活を通して親子の関係をきちんと築くことも、
非常に重要なのではないかと思っています。

私の話は以上です。本日はありがとうございました。
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                                      以 上

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2016年06月10日

「阪急三宮西口、マグドの前」という待ち合わせが嬉しい

ちょうど一週間前の金曜日に高校時代の友人から突然電話がかかってきた。
同級生が東京から出張で神戸に来ているので会わないかというお誘いだ。

午後3時に電話があったので、プータロ―の私であれば携帯に出るという
計算だったのだろう。ハッピー、ハッピーと答えると、
「阪急三宮西口、マグドの前に17時に」という回答が返ってきた。

「阪急三宮西口、マグドの前」の待ち合わせなど、記憶にない位前のことだ。
梅田の紀伊国屋書店前や丸の内丸善の4Fの喫茶でといったものばかり
だからだ。

最近のように、どこの組織にも属せず、一人で暮らしていると、なぜか
生まれ育った神戸のことが懐かしく、愛おしくなることがある。
もちろん宝塚に住んでいるのだから、すぐと言えばすぐなのだが。

誘ってくれた友人M君は、ずっと神戸。東京からやってくるO君は、全国を転々
として東京に居を構えている。

友人M君は、二人の希望を聞いてどこの店にでも連れて行ってあげるという
感じだった。それに比べると自分は全然神戸の店は知らない。

M君は以前から「みんな神戸に帰ってこいや」と言い続けている。
以前は何も感じなかったが、最近は本当にそうだという感じになってきた。
もちろん妻や子どものこともあって、首都圏から簡単に動けない人も多いだろう。

でも会社生活が終わったりすると、生まれ育った街に帰りたいとどれくらいの
人が思うのだろう。京都ー大阪ー名古屋ー大阪ー東京ー大阪と神戸を離れて
いたが、結局戻るところは神戸しかないような気がする。

関東の人はすぐ隣じゃないというかもしれないが、神戸に根付いている人は
大阪にもあまり出ていかない。

40代後半で会社の仕事を投げ出して時間ができた時には、会社員から転身して
独立した人たちが私の目の前に現れた。彼らに大いに助けられた。

会社を退職して時間ができた今回は、神戸の街や友人が現れている。
これは本物のような気がしている。
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2016年06月02日

『左遷論』(中公新書)の3刷が決まりました。

文章に入る前に、皆さんは、『重版出来!』をどう読むかご存知でしたか?
そう今、黒木華さん主演のTBS系のテレビドラマのタイトルでもあります。

恥ずかしながら、私は『左遷論』の編集者に聞いて初めて知りました。
正解は、「じゅうはんしゅったい」です。それまでは「じゅうばんでき」と読んでいました。

この4字熟語の初めの二文字があまりにも重いので、全体の読み方までは関心が
及ばなかったのが正直なところです。

今回、中央公論新社さんから『左遷論』の3刷りが決定したとの連絡をいただいて
もう一度春が来たような心持です。4月の重版の時には、「サクラ咲く」というサブ
タイトルで書いたからです。

今回の『左遷論』の特徴は、書評をたくさんいただいたことでした。
中央公論新社さんが書評掲載案内で挙げていただいている内容は以下の通りです。

書評掲載案内
・TEIKOKU NEWS2016年5月19日号/嶋田宏実(ジャーナリスト)
・プレジデント2016年5月16日号/渋谷和宏(作家・経済ジャーナリスト)
・週刊エコノミスト2016年4月26日号
・サンデー毎日2016年4月24日号
・産経新聞2016年4月24日
・沖縄タイムス2016年4月23日ほか(共同通信配信)/田中俊之(武蔵大学助教)
・読売新聞(夕刊)2016年4月18日
・公明新聞2016年4月18日
・週刊ダイヤモンド2016年4月16日号/昼間匠(リブロ営業推進部マネージャー)
・週刊東洋経済2016年4月16日号
・聖教新聞2016年4月9日
・プレジデント2016年4月4日号/自著紹介
・企業実務2016年4月号
・週刊文春2016年3月31日
・日本経済新聞(朝刊)2016年3月27日
・朝日新聞(朝刊be〔週末別冊〕)2016年3月26日/著者コメント
・WEB労政時報2016年3月25日付/和田泰明(和田人事企画事務所所長)
・賃金事情2016年3月20日号
・AERA2016年3月14日号/著者コメント
・夕刊フジ2016年3月9日

著者コメントとあるのは、私が文章を書いたものです。
それを除いても今まででは考えられないくらいの多さです。
全くご縁がなかった媒体も数多くあります。

一つは、出版が2月下旬のタイミングでしたので、定期異動の時期に重なって
いるため取り上げやすかったこともあるでしょう。
いずれにしてもありがたいことです。

この連絡をいただいて、今週の『重版出来!』のドラマもはじめてチラチラとだけですが
見ました。面白そうなので続けて見るつもりです。

ただ最終的は、どのように講釈をつけても、サイフからお金を出して購入いただいた
一人一人のお客さんのおかげであることだけはまちがいありません。

本当にありがとうございました。

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kusunoki224 at 15:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)出版 | 左遷

2016年06月01日

「左遷をチャンスに変えるためには」(月刊「企業実務」5月号)

月刊「企業実務」5月号に、「左遷をチャンスに変えるためには」が掲載されました。
「楠木新のビジネス生活をラクにする発想」というコラム欄の連載です。

下記に内容を紹介いたします。

*左遷をチャンスに変えるためには

読者のなかには、4月に不本意な異動辞令を受けた人がいるかもしれない。

私はこの一年余りの間、「左遷論」(中公新書)を執筆するために、左遷を
契機に改めて自分を見つめ直した人を数多く取材してきた。そのなかで、
左遷を転機にしてチャンスに結び付けていく人と、やる気を失ってしまう人と
の違いが見えてきた。

左遷は詰まるところ、会社という同質的な共同体のなかで位置付けが下がる
ことを意味する。だから、降格でもなくとも、給与が下がらなくとも、左遷だと
いってがっかりしてしまう。会社の外にいる妻や子ども、個人事業主には、
理解しにくい感情だろう。

左遷を転機にする人は、自らの出世や利益を中心に考える姿勢から、一緒に
働く仲間とのつながりや家族など、一歩離れたところに視点を移行させている。
誰かの役に立つという姿勢に転換しているわけだ。それができない人は会社の
枠組みのなかで、自分のポジションにこだわったまま、次第にやる気を失って
しまうのである。

この姿勢の切り替えは、順風満帆な状況では難しい。そう考えると、左遷だと
感じることはまたとない転機である。会社という枠組みを外から眺め、客観化
することから変化は始まる。

左遷をチャンスにするためには、左遷自体のことや、その背景にある会社組織
のことをよく知ることだ。くわえて自分自身に正面から向き合うことが求められる。

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2016年05月30日

声に出して読まれた文章はすごい

有名な文学賞の選考委員もされている作家さんが登場する会に出席した。
もう30年以上も第一線で活躍されてきた人で、若い時の作品を読んだ
ことがあったので興味を持った。

彼は朗読の大切さを強調していて、マーク トウェインも自身の作品を
売り込むときには朗読を前提に書いていたと説明された。

カフカのサロンでの朗読、ドストエフスキーの話もされた。
谷崎潤一郎も声に出して読むことを前提に書かれていると話されていた。

そのうえで、自分の作品を朗読された。
2編ともエッセイ的な内容だったが、身の回りのことを、ある時は大きく、
または小さく分析したり、国境を越えた例も挿入しながら面白く書かれた
作品だった。

明らかに自分が黙読したよりも興味がわいたことは間違いない。
もちろん作品自体もいくらこれから修行をしても、死ぬまでには
絶対書けないレベルなのだが。

今回学ぶべきことは、とにかく朗読の大切さだ。
今から雲の上までは登れない。

以前に、浅田次郎さんの講演会に出席したときに、原稿を書き上げると、
声を出して読み上げるということを聞いてから、私もおそれながらマネを
している。

浅田次郎さんは、一冊読み終えるのに4時間かかり、それ以上
時間がかかるともう一度文章を見直すという趣旨のことを語られた。

その時に浅田さんの「勇気凛凛ルリの色 福音について」 (講談社文庫)
を声にだして読んでみると、今まで以上に文意が伝わってきた。

リズムが良くて文章が勢いよく流れる感じがした。また一文一文がきちんと
区切られていて、間延びしたセンテンスがなかった。

もちろん私の本を声を出して読まれる読者はいないだろう。
ただ、自分と読者との間にある障害物を取り除いたり、その通りを良くする
には声を出して読み上げるというのは良い手だと思う。

門前の小僧はお経を読まなければならない。
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kusunoki224 at 16:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)執筆 | 日々の雑感

2016年05月26日

行ってきました「綾小路きみまろ 笑衝ライブ」

さだまさし、中島みゆき、井上陽水と死ぬまでにみたいステージを経てきて、
やっと最後の大物、綾小路きみまろ師匠の笑衝ライブ(吹田)に行ってきました。

まさに撃たれたの一言。漫談では、
かつて子どもの頃、神戸新開地の松竹座で、西条凡児さんの漫談にしびれて、
また成人してから上岡龍太郎さんの毒舌に感服した以来の出来事でした。
(西条凡児さんは、『素人名人会』、『おやじバンザイ』、『凡児の娘をよろしく』
の司会者としても活躍された人です)

かつての漫談の時間は、せいぜい15分。今回は1時間を少し超えるステージでした。
ステージ上のファッションはカツラと扇子、それに背広に燕尾服。
「気力の無い拍手を頂き、誠に有難うございます」からはじまる内容は、単なる
漫談ではなく総合演芸でした。

漫談+落語+漫才という感じです。
従来の漫談に加え、落語さながらに年配の夫婦が登場。
しかもかつての漫才のように前にいるお客さんをイジリ倒す。
その3つを区切りよく織り交ぜながら展開していきます。

1時間以上も大観客をまえに一人で、しゃべり倒すなんて、このミックスが
なければとても持たないでしょう。

最後の方で、きみまろ師匠は、「関東の芸人は、関西ではなかなか受けない」
という話をされていました。
しかしそんな定説はどこ吹く風、ガンガン受けまくっていました。

それもそのはず、すべての話のテーマは、年を取ること、最後は死ぬことに
集約されています。焼き場で骨を拾うネタまでありました。

これは関西であろうと、関東であろうと、アメリカであろうと究極のテーマだと
思うのであります。
芸人の明日は分からないと師匠はおっしゃっていましたが、この点を外さない限り、
人気が落ちるということはないでしょう。それはご本人さんが一番分かっていると思います。

しかも終活や介護なども笑いの中で考えさせてくれます。
私の横にいたおばあちゃんは、笑いながら泣いていました。
ひよっとしたら師匠は藤山寛美さんに近づいているのかもしれません。

現在、内館牧子さんの『終わった人』を読んでいます。
主人公に感情移入してやはり泣いてしまいます。

今は、綾小路きみまろ師匠のステージと、『終わった人』がミックスされて
奇妙な週末を過ごそうとしています。
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2016年05月23日

神戸松蔭女子学院大学の公開講座で話します(7/23(土))

神戸松蔭土曜講座【第24回】(後援/神戸市教育委員会)
にて、『左遷はチャンス』をテーマに話す機会をいただきました。
日時は、2016年7月23日(土)10:45〜12:10、
場所は、神戸松蔭女子学院大学 2号館1階213教室です。
公開講座総合案内リーフレット

受講料無料。事前のお申込みも不要で、男女不問ですので
ぜひご参加ください(ただし自家用車での来学はご遠慮ください)。

左遷は「低い役職・地位に落とすこと」の意味で幅広く用いられます。
欧米にはない左遷の概念は、なぜ生まれるのか?
「組織の論理、個人の心理」を見比べながら、個人がどのように
左遷に対処すべきかを具体事例を織り交ぜながら考えていきたい
と思っています。

今回の「左遷論」(中公新書)をベースに、そこで書ききれなかった
内容も盛り込むつもりです。

講座の詳細は、上記の公開講座総合案内リーフレットをご参照ください。
私以外にも興味ある内容(化粧、お酒、神戸・ドイツの食文化など)の講座があります。



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kusunoki224 at 10:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)左遷 | 講演

2016年05月22日

第63回「こころの定年/研究会(IN大阪)」のご案内(再連絡)

皆さま

前回は、「ホンマの定年」になった時の過ごし方について
いろいろ話してみました。

最近は、定年を迎えた男性社員について書かれた、内館牧子
さんの小説「終わった人」がベストセラーになっています。

それにちなんで、今回は、定年後にも、
「終わる人、終わらない人、終われない人」というテーマで
やってみたいと思っています。

私も定年退職して1年が過ぎて、退職後の生活をどうすれば
イキイキできるかの課題は本当に大事だと思っています。
やはりまだまだ先は長いという感じです。
(本当はどうかは、分かりませんが)

また在職中の過ごし方も大切だと感じています。

今回は、参加者各々から
「終わる人、終わらない人、終われない人」とは、どういう人かをシートを
通して意見を聞いたうえで、参加者で話し合ってみたいと思っています。

どなたでも参加できます。
ふるって申し込みください。

出席の連絡は、下記メールにお願いいたします。
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************
>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<研究会内容>
1.日時:5月27日(金) 18:30〜21:00

2.場所:大阪産業創造館 6F 会議室C
  http://www.sansokan.jp/map/

3.当日の研究会の内容(予定)
  ―「「終わる人、終わらない人、終われない人」―
楠木新からのテーマ説明
参加者からみた「終わる人、終わらない人、終われない人」         
各自記載のシートに基づき全員参加での相互討議

4.参加人数:20人限度

5.参加費:1000円

※参加希望者【自由参加】があれば喫茶店でのダベリ(21:00〜)
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2016年05月20日

「左遷論」の書評をいただきました(PRESIDENT(5月16日号))

作家・経済ジャーナリストの渋谷和宏氏から「左遷論」についての書評を
いただきました。

『共同体型の左遷ではない「新たな左遷」が生まれている』というタイトルで、
PRESIDENT(5月16日号)の「本の時間」に掲載されています。

特に、「(左遷について)著者は日本企業の共同体的な性格に起因すると書く」
とズバリと切り込んでいただいているのがうれしい点です。

「共同体」ということをキーワードにすると、漠然とした議論ととられかねないので、
拙著では意識して控えめに記載していたからです。

今後の日本企業をどうするかの議論は、「この共同体的な良さも保ちながら、
どのように変えていけばよいかがポイント」になります。
欧米の組織論では解決できない課題です。

以下に、書評の内容を紹介します。
◉新刊書評
作家・経済ジャーナリスト 渋谷和宏(PRESIDENT 2016年5月16日号)

『共同体型の左遷ではない「新たな左遷」が生まれている』

中堅と呼ばれる年齢のビジネスパーソンで、意に沿わない人事異動を発令された経験がない幸運な人は少数だろう。「日の当たらない部署に異動させられた」「今の仕事にやりがいを感じていたのに配置転換させられた」――多くはそんな人事を一度ならず経験しているはずだ。なかには「左遷させられた」との思いを味わった人もいるに違いない。

『左遷論』は、左遷というビジネスパーソンにとっては聞き捨てならない人事のあり方に焦点を当てて、日本企業が持つ人事制度・組織文化の特徴や、それらが今や制度疲労を起こしつつある実情を冷静に分析したビジネス書だ。

著者は左遷を「それまでよりも低い役職や地位に落とすこと。外面から見て明らかな降格ではなくても、組織の中で中枢から外れたり、閑職に就くことを含む」と定義し、こう指摘する。

「欧米では、個々の仕事が個人と結びついているので、そもそも定期異動自体が存在しない。欠員が出た時にその仕事に見合った人材を募集して補充すれば足りるからである。そのため左遷という概念は生まれにくい」

給与の削減を伴う降格や指名解雇はあっても左遷はないというわけだ。

確かに、明らかに格下の役職に飛ばされながらも、雇用が守られ、しかも給与はほぼ変わらない人事をも含む左遷は日本企業に特有の人事かもしれない。

ではなぜ左遷が生まれたのか。その分析こそが本書の読みどころなので詳しくは触れないが、結論だけ紹介すると著者は日本企業の共同体的な性格に起因すると書く。

すなわち――正社員としての入社は会社共同体の一員になったことにほかならず、どの部署に配属されるか、どんな仕事に就くかは辞令1本で決められる。そして同期入社同士で競争しながら役職の階段を上っていく。しかし年齢を重ねるにしたがって、枢要なポストの数は相対的に減り、さらに組織自体に暗黙の格付けもあるので、誰かが格下の役職に就かなければならなくなる。会社は共同体だから心ならずも格下の役職に異動させられた社員は仲間の視線が気になり、それが左遷された意識をいっそう募らせる――。

著者はそのうえでさらにこう警鐘を鳴らす。

グローバルな競争にさらされた日本企業では今、リストラや組織の縮小、吸収・合併などによって、共同体的な性格に起因する旧来型の左遷とは違う、新たな左遷が大量に生まれている。日本企業を共同体たらしめた人事制度や組織文化ではもはや社員のモチベーションを維持させられなくなっていると。

企業はどうすべきなのか。そして私たちビジネスパーソンはどう意識を変えたらいいのか。示唆に富んだ一冊だ。
                                                             以上
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2016年05月19日

「こころの定年/研究会(IN東京)」ご報告。次回は、7/19(火)です。

5月16日(月)に「第二回 こころの定年/研究会(IN東京)」を浅草で行いました。
おかげさまで、25人で色々検討することができました。

今回は、ゲストに、海運会社の人事部の課長職から転身して、人事コンサルタント、
社会保険労務士として活躍されている田代英治さんをお迎えしました。
田代さんは、転身後も元の海運会社の人事部で週に3日引き続き働かれています。
まさに「もう一人の自分」を創り上げた好例だと思います。
http://www.tashiro-sr.com/

一方で、私こと楠木新は、生命保険会社に勤めながら、50歳頃から本格的に、
取材や執筆をはじめ10年間「もう一人の自分」を作ることに取り組んできました。
http://blog.livedoor.jp/kusunoki224/
在職中に13冊の本を書き、たまに講演やセミナー、マスコミ出演もありました。
昨年定年退職。今はプータローで、次の「もう一人の自分」を目指しています。

この二人が各自20分ずつ自分のキャリアを紹介して、参加者同士での簡単な
グループ討議を経た後に、参加者全員から質問票を集めて、それを一覧にした用紙を
全員に配布して、田代さんと私がドンドン回答していくという内容でした。

その後、会場の横にあるラウンジで1時間ほど懇談してお開きとなりました。

一番遠い方は、山形から来られていたので、モトが取れるか心配だったのですが
「モトはとりました」とメールでいただけて安心もしました。
また、「おかげで、ますますやる気が出てきてしまい、現在も気分一新ワープロに
向かっております。」といった嬉しいメールも何通かいただきましたので、
次回も必ずやろうと思っています(7/19(火)で会場も押さえました)。

ラウンジでの皆さんの声に耳を傾けていると、
田代さんについては、「もう一人の自分」のきっかけとなった「よく会社に申し出ること
ができたなぁ。会社側が良く認めてくれたなぁ」という点に関心を持っている人が多かっ
たようです。誠実な人柄とともに会社での仕事内容は違和感なく受け止められていた
ように感じました。

一方、私に対しては、「なんかうまいことやっていたのではないか?」という疑問、憶測
なども感じました。
でも大切なのは、どちらも現実としてそうなっているという事実だと思うのです。
私がこだわる事例研究の醍醐味です。

次回は、「私の会社との10年について具体的に話し、質問を受ける形でどうか」
と思っています。

またラウンジでの話しで、これからの動きを模索している人や悩んでいる人もいたので
2,3人、短時間で発表いただいて、どうしたら良いかについて参加者から意見をもらう
コーナーもやります。
「よってたかってアドバイス」という感じでしょうか。全員参加型ですね。

また、今回のー「もう一人の自分」事例研究―について、要請があれば田代さんと
ユニットを組んでみたいと思います。
「叶姉妹」や「KinKi Kids」のようなものです(そんなええもんか)。
「おじ様キングス」はどうでしょうか?(もう二つやなぁ)
まぁ、名前は改めて考えるとして、「もう一人の自分」ユニットは成立しています。

よろしくお願い申し上げます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 
*5月27日(金)18:30から、 第63回 こころの定年/研究会(IN大阪)を行います。
ご案内は、前回(5/9)のこのブログでご確認ください。
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2016年05月18日

「左遷」だと思ったら「転機」かもしれない

本日、President ONLINE(プレジデントオンライン)に、
『「左遷」だと思ったら「転機」かもしれない』が掲載されました。
http://president.jp/

前回の記事、
『理不尽な人事「左遷」のメカニズムを解明する』
に引き続いて、

『なぜ「左遷」は社員と組織の矛盾をあぶりだすのか【2】』
のシリーズ2回目となります。

以前から思っていた、「会社は所詮は幻想ではないか」と
いうことを取り入れて書いています。

もちろん幻想だからと言って、意味がないとか、重要ではない
ということではありません。

ぜひ、お読みください。
(左遷)img_73cf7b1bb2f663f75a232f1b9d2d32c751704



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2016年05月15日

虎姫一座(浅草)、大相撲(両国)に遊びます

これから虎姫一座(浅草)、大相撲(両国)に遊びます。

このまえ浅草のことを書いたところ、二人の友人から虎姫一座を
紹介されました。

今までは、ワハハ本舗のヴァチスト太田さんの「妖怪昭和歌謡」の
ライブは何回か見に行っています。

今回はどう響くか?

還暦を越えた今、70年代ヒット歌謡曲の問題も何とかしなければ
なりません(ソンナコトイウテ、ドウスルンヤ)。

阿久悠さんは「歌謡曲の時代」の中で、「昭和と平成の間に歌の
違いがあるとするなら、昭和が世間を語っていたのに、平成では
自分を語っているということである。それを「私の時代」と言うかも
知れないが、ぼくは、「私を超えた時代」の昭和の歌の方が
面白いし、愛するということである」と書かれています。
私の共感する言葉です。

HPでは、「虎姫一座とは、日本のエンターテインメント発祥の地、
浅草で古きよき昭和歌謡のリバイバルをコンセプトに練り上げた
スペシャル・コンテンツを上演する為に結成され、歌は勿論のこと
パントマイム・踊り・アクロバットなどを交えたショーを魅せるスーパーユニット」
とあります。


大相撲は、今までと同じ両国国技館。
親族と一緒に見物予定です。
稀勢の里は、嘉風と。負けるな。
白鵬は、琴勇輝と。
「ほぅ!」はやってほしいのだが。

とにかく行ってきます。
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2016年05月13日

Westlawは優れもの

現在執筆中の案件で、どうしても確認したい判例が2件あった。

社会保険労務士さんのHPに掲載されていたもので、今の
考えている課題では非常に興味ある案件だった。
そこで、まずは社労士さんの事務所に照会した。

そうするとその記事の出所は、ある事務所だと分かった。
そこの代表者に照会すると、その記事に関わったライターさんは、
今は海外にいるということで調べる線が一旦途切れた。
自分で調べることになった。

いくつか心当たりのところを当たったが見つからず。
どうしようかと途方に暮れかけた。

そして大阪の中之島の図書館に調べに行くと、「Westlaw」
という検索がサイトがあるという。
図書館には、それがあるというので、想定された地裁名と日時を
入れると2件ともヒットしてくれた。

内容は、判例の要旨と原文まで入っている。
裁判所が事実認定した内容が事細かに読むことができるので
大変助かった。伝聞のままではやはり原稿は書けない。

ウエストロー・ジャパン株式会社をネット検索すると、
*法曹のための充実した法令・判例データベース
「法令は、実務法曹、研究法曹の皆様方が必要とする全分野の現行法令
及び廃止法令、未施行法令、法案を収録。
判例は、戦前の判例を含む約26万件以上(2016年3月現在)を収録し、
実質的に日本で最大の判例データベース。
90%以上に全文が、83%以上に要旨が付いており、また、出典、評釈、
参照条文、関連判例、裁判官情報、 関連ニュース等、付加価値の高い
関連情報を編集済み」とある。

このほかにも、法令の改正や最新の判例情報をいち早く取り上げ、
豊富な法令、判例情報に加え、特許庁審決など知的財産関係のコンテンツ
や労働経済判例速報、NBL、資料版商事法務など実務に役立つ解説記事
も充実しているとのことだった。「法学論叢」も収録しているという。

最近は、判例に取り組むこともなかったので、こんな優れものがあるとは
気が付かなかった。該当者には、おススメです。

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2016年05月11日

第二回 こころの定年/研究会(IN東京)のご案内(5/13締切、再連絡)

5月16日(月)に「第二回 こころの定年/研究会(IN東京)」を浅草で行います(4/24の再連絡です)。

今回は、ゲストに、海運会社の人事部の課長職から転身して、人事コンサルタント、
社会保険労務士として活躍されている田代英治さんをお迎えします。
http://www.tashiro-sr.com/

田代さんは、転身後も元の海運会社の人事部で週に3日引き続き働かれています。
まさに「もう一人の自分」を創り上げた好例だと思います。

一方で、私こと楠木新は、生命保険会社に勤めながら、50歳頃から本格的に、取材や
執筆をはじめ10年間「もう一人の自分」を作ることに取り組んできました。
http://blog.livedoor.jp/kusunoki224/

在職中に13冊の本を書き、たまに講演やセミナー、マスコミ出演もありました。
昨年定年退職。今はプータローで、次の「もう一人の自分」を目指しています。

今回は、この二人の事例研究を徹底してやります。
一般の議論は廃して、二人の事例からヒントを読み取っていただくための研究会です。
21時からは、ホテルのラウンジで1時間程度自由に懇談という運びです。
もちろん田代さんと私も一緒です。
(少し時間が遅くなりますので、さっとドリンクを飲んで途中退出していただいても結構です)

どなたでも参加は可能です。
ご興味のありそうな方にはご紹介ください。
多くの方のご参加をお待ちしております。

お名前とメールアドレスを必ず記載の上、下記メールにて申し込みください。
※参加希望の申し込みは、すべて下記のメールにてお願いいたします。 
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************
*現在、20人の参加者です。
*準備の都合上、最終の締切日は、5月13日といたします。

              記

<第二回こころの定年研究会(IN東京)内容>
1.日時:5月16日(月)  研究会 :19:00〜21:00
              情報交換会:21:00〜22:00

2.会場:〒111-0032 東京都台東区浅草2丁目6-7
リッチモンドホテルプレミア浅草インターナショナル
   会議室:SAKURA{さくら}5F
TEL.03(5806)3155 FAX.03(5806)315
http://richmondhotel.jp/asakusa-international/

・フロントも、SAKURA{さくら}の会議室も、ラウンジも同じ階にあります。

3.会場へのアクセス(下記のサイトを参照)
  http://richmondhotel.jp/asakusa-international/guide/
  ・「まるごと日本」という表示のある大きなビルです。
  ・東側のホテルへ上がるエレベーターをお使いください。
(となりに、リッチモンド浅草ホテルがあるのでお間違えの無いように)

4.当日の研究会の内容(予定)
  ―「もう一人の自分」事例研究―
‥賃綮瓠楠木新の「もう一人の自分」<30分×2人>
∋臆端堝瓜里隆響曄楜抃董10分>
参加者との質疑・意見交換に基づく事例研究 <50分>        
ぅ薀Ε鵐犬任琉娶交換〈60分〉

5.参加人数:30人程度

6.参加費:5,000円(ラウンジでのワンドリンク付き)         
                             以 上
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 
*5月27日(金)18:30から、 第63回 こころの定年/研究会(IN大阪)を行います。
ご案内は、前回(5/9)のこのブログでご確認ください。
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2016年05月09日

第63回「こころの定年/研究会(IN大阪)」のご案内

皆さま

前回は、「ホンマの定年」になった時の過ごし方について
いろいろ話してみました。

最近は、定年を迎えた男性社員について書かれた、内館牧子
さんの小説「終わった人」がベストセラーになっています。

それにちなんで、今回は、定年後にも、
「終わる人、終わらない人、終われない人」というテーマで
やってみたいと思っています。

私も定年退職して1年が過ぎて、退職後の生活をどうすれば
イキイキできるかの課題は本当に大事だと思っています。
やはりまだまだ先は長いという感じです。
(本当はどうかは、分かりませんが)

また在職中の過ごし方も大切だと感じています。

今回は、参加者各々から
「終わる人、終わらない人、終われない人」とは、どういう人かをシートを
通して意見を聞いたうえで、参加者で話し合ってみたいと思っています。

どなたでも参加できます。
ふるって申し込みください。

出席の連絡は、下記メールにお願いいたします。
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************
>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<研究会内容>
1.日時:5月27日(金) 18:30〜21:00

2.場所:大阪産業創造館 6F 会議室C
  http://www.sansokan.jp/map/

3.当日の研究会の内容(予定)
  ―「「終わる人、終わらない人、終われない人」―
楠木新からのテーマ説明
参加者からみた「終わる人、終わらない人、終われない人」         
各自記載のシートに基づき全員参加での相互討議

4.参加人数:20人限度

5.参加費:1000円

※参加希望者【自由参加】があれば喫茶店でのダベリ(21:00〜)
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************


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2016年05月07日

「いちご白書」を知らない子供たち

昨日は、「神戸新開地音楽祭」に行ってきました。
昨夜、5月7日のメインは、「ノスタルジックフォークナイト」。

湊川公園のステージに、ばんばひろふみさん&杉田二郎さんを
迎えての、懐かしいフォークナンバーを堪能しました。

ばんばひろふみさんの『「いちご白書」をもう一度』や『Sachiko』、
杉田二郎さんの『戦争を知らない子供たち』や『男どうし』、『ANAK (息子)』
などが披露されました。
はじめの曲は、、「はしだのりひことシューベルツ」時代の『風』。
アンコール曲は、『あの素晴らしい愛をもう一度』。

これらの歌を、生まれて高校時代まで過ごした神戸新開地の湊川公園で
聞けるとは。本当に贅沢な時間で、何度も二人の姿が曇って見えました。

当時は、どんな大人になるかもわからず、震災があるなんて思っても
みないことでした。

還暦を越えて、プータローを続けていると、神戸の街が私を呼んでくれて
いることを感じています。
40代後半で会社の仕事を投げ出して、何もしなかった頃は、会社員から
転身した人たちが現れて助けてくれました。

今度は、神戸の街が助けてくれそうな気がします。
今まで、神戸を出て、京都ー大阪ー名古屋ー大阪ー東京ー大阪で
仕事中心に暮してきました。
震災の時に一度戻ろうと思ったのですが、その時は芸名を名乗ることに
とどめました。
これからは神戸です。間違いなく私を呼んでくれています。

今月は、高校当時の古典の先生の授業を拝聴できる機会と小学校当時
の担任の先生を招いてのクラス会もあります。

すべてを神戸に移す準備の始まりです。

また今回のステージで、MCをつとめられたターザン山下さんには、
以前から興味を持っていました。
チャンネルをぱちぱち変える癖のある私には、J:COMの神戸などを
紹介する番組で何回も見て好感を持っていたからです。

今回、ネットなどで調べると、彼は神戸市兵庫区出身で新開地のすぐ近くに
住んでいたようです。やっぱり呼んでくれているのです。
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kusunoki224 at 07:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)神戸新開地 | 音楽

2016年05月06日

「左遷になったと思ったら」(月刊「企業実務」4月号)

月刊「企業実務」4月号に、「左遷になったと思ったら」が掲載されました。
「楠木新のビジネス生活をラクにする発想」というコラム欄の連載です。

下記に内容を紹介いたします。

また同号では、「左遷論」(中公新書)の書評も掲載いただきました。
ありがとうございました。

                      記

*左遷になったと思ったら
3月から4月にかけては定期異動の多い季節。念願かなって新たな職場に
赴任する人、管理職に決まって喜ぶ管理職人がいれば、希望がかなわず
肩を落とす人もいる。他人のことも気になるので、異動について講釈を垂れる
「一日人事課長」も職場に登場する。

定期異動の日はまさに悲喜こもごもだ。私も30数年の勤務で、10回を超える
異動辞令を受けた。振り返ってみれば、嬉しい時は喜び、残念な時は悔しがる
といった素直な感情に従うほうがよさそうだ。

不合理で、理不尽極まりないと思える人事も、会社側から見れば筋が通っている
ことは少なくない。組織が求めるものと社員が希望することとの間にはギャップが
あるからだ。

また人は誰もが自分のことを高く評価して、自身を客観化しにくいという事情もある。

左遷になったと思ったら、「会社が自分に求めていることは何だろう?」「自分が本当
にやりたい仕事は何か?」などを元から考える姿勢があれば新たなチャンスが生まれる。

注意すべきは、左遷されたという感情のなかには、身勝手な強者の論理が潜んで
いるということだ。自分は左遷だと思っても、その転勤先の職場でずっと働いている
人がいる。彼らの心情を顧みないで、自らの不遇をかこつだけでは左遷をチャンスに
結び付けることはできない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*5/16(月)19:00から、 第二回 こころの定年/研究会(IN東京)を行います。
ご案内は、4/24のこのブログで、ご確認ください。現在、18名の参加申し込みです。


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2016年05月04日

四月天神寄席「想い想われ振り振られ」

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宗教人類学者の植島先生が、四月天神寄席の鼎談に登場されるということで
、25日(月)に天満天神の繁昌亭に,会社当時の同僚と一緒に足を運んだ。
「こころの定年研究会」にも出席されている落語好きの2人とも会場で出会った。

鼎談の内容は、「美しい女(ひと)を語る」
テーマは「恋心」。

桂春之輔師匠も、パンフの中で、「幼稚園のときの初恋から、現在進行中の
老いらくの恋まで、もだえ苦しみ続けております」と書いていることから、
春之輔師匠が、植島先生の話に反応しまくり。
いつもは専門家との会話は苦手らしいが、この日は師匠が最も盛り上がっていた。
私ももう少し先生の話が聞きたい気分だった。

植島先生の話を聞いたのは、もう15年くらいも前の話だ。

私は、宝塚の映画館で、映画「ソフィーの世界」を見に行った。
ある日14歳の少女、ソフィーのもとに一通の手紙が届く。
「あなたはだれ?」という一文に、不思議な気持ちを掻き立てられた
ソフィーが、はるかな旅へと出発するという物語だ。

その映画が始まる前に、植島先生が登場して、映画の簡単な説明を
された。たしか、14歳から15歳になるときが、大人になるタイミングで
世界中でそれは共通しているといった内容だった記憶がある。

会社生活に行き詰まりを感じていた私は、先生の話になぜか反応した。

細かいことは覚えていないが、「こんなことをこのまま続けていてはいけない」
と強く感じた。映画館の赤いカーペットを見ながらそう思ったことを今も覚えている。

それから朝日カルチャーセンターのセミナーに出席させてもらっていろいろな
刺激をいただいた。特に「会社が嫌いになったら読む本」(日経)を書いている時に
「偶然とは何か?」の課題にぶつかった時に、いろいろな示唆をいただいた。

当時、映画館で感じたのは、今やっているようなことをやりたかったのではないかと
思っている。そういう意味では、先生は私を立ち止まらせてくれた一人かもしれない。

この日は、春団治師匠がオハコとされていた「お玉牛」や、私の好きな「崇徳院」の
噺も並んでいた。私にとってなかなか充実した夜だった。

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kusunoki224 at 13:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)上方演芸 | 大学

2016年04月26日

「左遷論」が産経新聞の書評欄に取り上げられました

今週の日曜日に「左遷論」が、産経新聞朝刊の書評欄に取り上げられました。
今までは、新聞の書評欄に取り上げられたことはなかったのですが、
先月の日本経済新聞に続いて二度目になります。

一般の方にも幅広く読んでほしいという願いもありますので、
大変嬉しいところです。

産経新聞の内容は、下記の通りです。

「左遷論 組織の論理、個人の心理」(楠木 新著)
長年、大手生保で人事・労務担当を務め、人事異動の季節を迎える
たびに大勢のサラリーマンたちの喜怒哀楽を見つめてきた著者が、
会社の命じる非情な左遷のメカニズムを分かりやすく解説した。

学問の神様、菅原道真の太宰府左遷や、陸軍医として出世街道を
歩んでいた小説家、森鴎外の小倉左遷に豊富な資料を駆使して肉薄。

左遷組たちに取材を重ね、生々しい体験談を盛り込んだ。左遷を経て
第二の人生をどう生きたかについても相当な分量を割いており、丸腰
となった個人が組織との折り合いの付け方を考えるうえで、実に教え
られることが多い。(中公新書・820円+税)」(産経新聞 2016/4/24)』

これと、一か月前の日本経済新聞朝刊の書評を並べてみる。
*「左遷論」(楠木 新著)
「日本で働く組織人への応援歌」(2016/3/27付日本経済新聞朝刊)


タイトルは刺激的だが、読み進めていくと、日本の企業・組織社会の
実情を豊富な取材と著名人が遭遇した左遷話を交えながら解説して
いることがわかる。

企業人でもあった著者自身も決して順風満帆に出世街道を駆け上がって
きたわけではない。いろいろな部署を渡り歩き定年を迎えた。その中で
社内や取引先での会話から垣間見えた身につまされるような組織内の
論理に疑問を持ったようだ。

結論からいえば、左遷は人生のターニングポイントであるかもしれないが、
決して汚点ではないということだ。
人生を見つめ直すいい機会だと著者は指摘する。

欧米の企業社会では左遷という概念は生まれにくいという。職務を厳格に
定義して雇用契約しているからで、それが遂行できないと解雇される。
また、転勤の有無が賃金格差をもたらす職制も存在しない。
これは日本独特のもので、約30年前に制定された男女雇用機会均等法
に対する便法にすぎないと断じる。

日本では「お任せする」「空気を読む」ことで組織内均衡が保たれており、
それを踏み外すと左遷の憂き目に遭う。だが修復を図ろうとするときにも
同じ手法に頼らざるを得ず、現実には難しい。
こうした事情の中でどう生きていくべきか。
本書は「組織人への応援歌」として読める。(中公新書・820円)』

<両者を並べてみた感想です>
・いづれも、長く会社員を勤めてきたこと、多くの人にヒヤリングして
 きたことを指摘いただいている。私の強みだと理解しておかなけ
 ればならない。

・そのうえで、産経新聞では、菅原道真や森鴎外、左遷にあった人々の
 体験談に焦点が当たっている。どちらかといえば個人側の視点だ。
 一方で、日経新聞では、日本型組織の特徴にポイントが置かれている。
 私自身も、この本を書くに際して、組織と個人の間を揺れ動いた。
 副題を、「組織の論理、個人の心理」としたのもそういう意味だ。
 何かそれをわかっていただいたような気持になる。
 ありがたいことだ。

(産経新聞 2016/4/24)
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*5/16(月)19:00から、 第二回 こころの定年/研究会(IN東京)を行います。
ご案内は、4/24のこのブログで、ご確認ください。参加者募集中です。


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2016年04月24日

第二回 こころの定年/研究会(IN東京)<もう一人の自分を作る>のご案内

5月16日(月)に「第二回 こころの定年/研究会(IN東京)」を浅草で行います。

今回は、ゲストに、海運会社の人事部の課長職から転身して、人事コンサルタント、
社会保険労務士として活躍されている田代英治さんをお迎えします。
http://www.tashiro-sr.com/

田代さんは、転身後も元の海運会社の人事部で週に3日引き続き働かれています。
まさに「もう一人の自分」を創り上げた好例だと思います。

一方で、私こと楠木新は、生命保険会社に勤めながら、50歳頃から本格的に、取材や
執筆をはじめ10年間「もう一人の自分」を作ることに取り組んできました。
http://blog.livedoor.jp/kusunoki224/

在職中に13冊の本を書き、たまに講演やセミナー、マスコミ出演もありました。
昨年定年退職。今はプータローで、次の「もう一人の自分」を目指しています。

今回は、この二人の事例研究を徹底してやります。
一般の議論は廃して、二人の事例からヒントを読み取っていただくための研究会です。
21時からは、ホテルのラウンジで1時間程度自由に懇談という運びです。
もちろん田代さんと私も一緒です。
(少し時間が遅くなりますので、さっとドリンクを飲んで途中退出していただいても結構です)

どなたでも参加は可能です。
ご興味のありそうな方にはご紹介ください。
多くの方のご参加をお待ちしております。

お名前とメールアドレスを必ず記載の上、下記メールにて申し込みください。
※参加希望の申し込みは、すべて下記のメールにてお願いいたします。 
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************
*参加者は最大30人程度になりますので、申し込み多数の場合は、
上記メールへの申し込みの先着順といたします。
*準備の都合上、最終の締切日は、5月13日といたします。

              記

<第二回こころの定年研究会(IN東京)内容>
1.日時:5月16日(月)  研究会 :19:00〜21:00
              情報交換会:21:00〜22:00

2.会場:〒111-0032 東京都台東区浅草2丁目6-7
リッチモンドホテルプレミア浅草インターナショナル
   会議室:SAKURA{さくら}5F
TEL.03(5806)3155 FAX.03(5806)315
http://richmondhotel.jp/asakusa-international/

・フロントも、SAKURA{さくら}の会議室も、ラウンジも同じ階にあります。

3.会場へのアクセス(下記のサイトを参照)
  http://richmondhotel.jp/asakusa-international/guide/
  ・「まるごと日本」という表示のある大きなビルです。
  ・東側のホテルへ上がるエレベーターをお使いください。
(となりに、リッチモンド浅草ホテルがあるのでお間違えの無いように)

4.当日の研究会の内容(予定)
  ―「もう一人の自分」事例研究―
‥賃綮瓠楠木新の「もう一人の自分」<30分×2人>
∋臆端堝瓜里隆響曄楜抃董10分>
参加者との質疑・意見交換に基づく事例研究 <50分>        
ぅ薀Ε鵐犬任琉娶交換〈60分〉

5.参加人数:30人程度

6.参加費:5,000円(ラウンジでのワンドリンク付き)         
                             以 上 


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2016年04月21日

「左遷論」が、「週刊エコノミスト」「読売新聞(夕刊)」の書評欄に取り上げられました

「左遷論」(中公新書)が、4/18(月)発売の「週刊エコノミスト」、
「読売新聞(夕刊)」の書評欄に取り上げられました。

おもしろいのは、読売新聞の夕刊は、「帯ヒット」という紹介の
仕方で、帯に焦点が当たっています。

これは本の中身というよりも、編集者さんのセンスや努力を
見ているものと言えるでしょう。
書評欄の中で、こういうコーナーがあることは知りませんでした。

コピーは、「理不尽な人事には理由がある」で、「理不尽」「人事」
の二つの字が大きくなって強調されています。

その下には、人事異動の辞令が絵で描かれていて、対象者は
「菅原道彦」です。誰かはお分かりですよね。

そして右上に、赤丸で「左遷をバネにできる人、できない人」と
入っています。私は、この赤丸が辞令書に対する印章に見えて
とても気に入っています。
本が出る前から、「いいな」と思っていたのです。

タイトルが本にとっては大きいのは当たり前ですが、装丁や帯は
大事だといつも思っています。
ありがたいことです。

「週刊エコノミスト」は、今までご縁がなかったのですが、やはり
書評として取り上げられるのは、原稿を掲載いただくのとは、
また違った感じがします。

「大手生命保険会社に36年勤め」を冒頭においていただいている
この書評には、個人的に何か惹かれます。

理論や理屈のフォーマットで書いていないことを認めてもらったような
気になるのです。でもこれは私の考えすぎ。

どうもありがとうございました。

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2016年04月20日

「クロダイの煮つけ」と「ブルー・ライト・ヨコハマ」

久しぶりに、北浜にある魚料理の店でランチ。
ここの魚はボリュームがあって、いつも満足(下記に写真)。

そのうえ、ここでは自分の心の中にある思い出を蘇えらせてくれる。
店には常にMDから曲が流れていて、細胞の奥にある何かを振動
させるのだ。

今日は、「クロダイの煮つけ」を頼む。
甘いたれに包まれたやわらかい身に箸を入れる。

そうすると、聞こえてきたのは、内藤やす子の「弟よ」だ。
「♪暗い 暗い目をして すねていた 弟よ 弟よ♪」
さすがの歌唱力。

次は、ヒデとロザンナ、出門 英(でもん ひで)さんは、本当に若くして
亡くなった。

その次には、「ブルー・ライト・ヨコハマ」。
違うテーブルのおばちゃんが、高校生の時にビアホールでバイトして
いて、生バンドに合わせて皆で歌ったと語りだした。

「歌手は、由紀さおりや」と言って話しが進んでいきそうだったので、
訂正しなければと思っていると、「いしだあゆみ、やンか」と言葉が挟まれた。

「あぁ〜、ショーケンの嫁さんやなぁ」(「元」です)
「まだ生きてたかなぁ」
すべての発言に訂正が必要なおばちゃんだった。

「ブルー・ライト・ヨコハマ」は、私が中学三年生の修学旅行の時に
口ずさんだ歌だから、この人は私より2年ほど年上だ。

最後は、ベッツィ&クリスの「白い色は恋人の色」だ。
これも中学生の時で、ラジオの深夜放送を懸命に聞いていた頃だ。

この店の曲の主体は、私よりもう少し年上だろう。
「まつのき小唄」が流れてくる時もある。

でもここで食事をしていると、世界経済がいくらグローバル化しても、
その国に固有なローカルなものは必ず残ると実感できる。

だから、ここは最期の1か月に食べる昼食のベスト30からは外せない。
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2016年04月17日

機関誌『Int'lecowk――国際経済労働研究』に掲載されました

この4月に、公益社団法人 国際経済労働研究所 の
月刊の機関誌『Int'lecowk――国際経済労働研究』
(2016 04  通巻1059号)の冒頭にある
「Monthliy Review」に掲載いただきました。

企業や労働組合関係者に読まれる専門の機関紙でも
あるので、先方の許可をいただいて下記に内容を
紹介したします。

タイトルは、「もう一つの本業」を目指そう!」です。

最後の締めは、
『「一億総活躍社会」が提言されている。数千万人単位の
ビジネスパーソンが、先頭を切ってイキイキ働けば大きな
力になると思われる。』と結んでいます。

                   記

*「もう一つの本業」を目指そう!
           楠木ライフ&キャリア研究所 代表 楠木新


ー誰も自分の名前を呼んでくれない
私は、昨年3月に生命保険会社を60歳で定年退職、36年間勤めた。あれからちょうど1年。会社にいたときは「○○さん」「○○調査役」だったが、今は誰も自分の名前を呼んでくれない。声がかからないのは、社会とつながっていないからだ。順番待ちの病院の待合室で名前を呼ばれるととても新鮮だ。
50代になると、定年退職後に向けてライフプラン研修を行う企業や労働組合がある。研修内容は、「健康管理と運動」、「仕事と趣味」、「貯金と投資」、「配偶者との関係」などをバランス良く保ちましょうという話がほとんどだ。しかし実際に定年退職になると、そんなバランスのある生活なんてできない。むしろ、何らかの意味で、現役でいることが大切だ。たとえば、趣味に打ち込む、小さな事業を立ち上げる、NPOで働くなどが考えられる。とにかく社会とつながっていることだ。そうすれば、生活にリズムが生まれてハリが出る、健康もついてくる、わずかであっても経済的な収入を得ることができる、ずっと家にいて妻に嫌がられることもない。長い間、組織で働いてきた人の中で、晴耕雨読を好み、悠々自適に過ごせる人は、ごく少数だろう。

ー「こころの定年」が増えている
私は、ここ10年ほど中高年のビジネスパーソンに対する取材を繰り返してきた。その際に、組織に十分適応している会社員でも、40歳を過ぎた頃から揺れ始める人が多いことに気づいた。この心の揺れを彼らの発言から集約すると、「誰の役に立っているのかわからない」「成長している実感が得られない」「このまま時間が過ぎ去っていいものだろうか」という3点になった。たとえば40代はバリバリ働く時期である半面、自分の社内での位置づけも明確になるので、会社人生の峠が見えてくる。自分の体調や家族の問題、住宅ローンなど仕事以外で抱えているものも重い。
この「こころの定年」状態に陥った時に、私たちは、会社に残るか辞めるかの二者択一にしてしまいがちである。たしかに会社に残って心機一転、気持ちを切り替えて頑張るというやり方もある。しかし40代以降になると、会社内の評価も固まっているので、仕事に打ち込んでも得られるものは多くはない。また起業や独立を志向してみても、現実にはそう簡単にはいかない。そのため現状維持の姿勢になって前に一歩も動き出せなくなる。

ー左遷などを契機に「もう一つの本業」を目指す
それでは、どうすればいいのだろうか。私が勧めたいのは、仕事を続けながら、会社以外で「もう一つの本業」を持つという選択である。会社員を辞めず、会社の仕事だけに注力するのでもない、第三の道を歩むということだ。「二足の草鞋(わらじ)」という言葉が一番近いかもしれない。これなら毎月の収入があるので、腰を落ち着けて取り組むことができる。また趣味にとどめないで、わずかでも収入が得られるレベルを目指すべきだ。収入があるということは社会とつながっているからだ。そうなれば退職後も現役で過ごせる。誰からも名前を呼ばれないというリスクも回避できる。私は会社勤務のかたわら、50歳から物書きの仕事を始めたので、定年後もペンネームの「楠木新」で何とか生きながらえている。

「もう一つの本業」を持つには、会社の仕事の手を抜かないことだ。ここは勘違いする人がいるが、仕事も社外での取り組みも同じ人間がやっているので区分はできない。両者はつながっているので、「もう一つの本業」だけに注力してもうまくいかない。逆に言えば、社外で夢中になれるものがあれば、社内の仕事の質も上がる。
ここでは挫折や不都合な出来事をバネにできるかどうかがポイントである。私は、この2月に「左遷論」(中公新書)を書いた。その取材の中で左遷を契機に、働くことの意味や自分と組織との関係を見直して「もう一つの本業」に取り組み始める人が少なくなかった。

左遷だけではなく、リストラや自分の病気、家族の問題など理不尽と思えることや不条理な出来事に直面する中から新たな自分を見出している人もいる。これらの出来事は個人にとっては大変なことではあるが、見方を変えれば、会社中心の働き方から、人生の後半戦を見据えた働き方へと移行するチャンスだ。
「もう一つの本業」を目指せば、退職以降もイキイキと活動することにつながっていく。私の体験では、50歳から始めても十分間に合う。

ー会社、労働組合が果たす役割
「もう一つの本業」を持つことは、もちろん社員の個人的な営みの中にある。しかし企業や労働組合も、「もう一つの本業」を推奨すべきではないか。それは個々社員がイキイキと働き、結果として企業の生産性を高める可能性があるからだ。
社員に対する副業規定の緩和や廃止を検討しても良いだろう。人事異動の権限も会社がすべてを持つのではなく社員の希望をきめ細かく取り入れる方策もある。また長期勤続の社員に対して自分を見直すために思い切った長期休暇を与えることも考えられる。労働組合も、賃金や労働条件だけでなく、社員が柔軟にキャリアを選択できることをサポートすべきだろう。私も労働組合主催のセミナーで講師を務めたことがあるが、個々組合員は自らのキャリアについての関心は高い。
世上では、「一億総活躍社会」が提言されている。数千万人単位のビジネスパーソンが、先頭を切ってイキイキ働けば大きな力になると思われる。     
以 上  

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2016年04月14日

「週刊ダイヤモンド」と「週刊東洋経済」に、「左遷論」が紹介されました

今週号の「週刊ダイヤモンド」と「週刊東洋経済」(ともに、
2016.04.16)に、「左遷論」が紹介されました。

週刊ダイヤモンドは、「目利きのお気に入り」のコーナーで、
『埋もれている成功のヒント 「視線転換」「反転」の大切さ』
という見出しで、昼間 匠(リブロ営業推進部マネージャー)さんが、
選評の文章を書かれています(P82)。

3冊紹介されている中の一冊として、「反転戦略」という文脈の
中で「左遷論」を取り上げていただきました。

「左遷は、そのときは個人として不満でも、会社生活に警鐘を鳴らす
貴重な機会」の文章を引用して、「今の自分に問題はないと思うが・・・」
という方こそ、今のうちに読んでおいた方がよい著作です」と紹介
いただいています。

東洋経済は、「新刊新書サミング・アップ」というぺージ(P106)で、
「4分で4冊!」というコーナーで紹介いただいています。

菅原道真の例を引いて、左遷のメカニズムを分析、具体的な提言を
している書籍として紹介いただきました。

ご興味があれば、該当のページをご覧ください。

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2016年04月10日

♪ピカピカの一年生♪

来週から、大学の授業が始まる。
聴講生として、大学に通うことにした。
「♪ピカピカの一年生」だ。

次の「もう一人の自分を作る」作業の始まり。
聴講生でも図書館は利用できる。

大学にいた若い人は、
「学校に登録しているクラブはダメでしょうが、
個別のサークルだったら、他大学の学生でも
参加できるから大丈夫ではないですか?」
とのたまう。

たしかに他大学の学生が参加できるのであれば、
その大学の聴講生はサークルには参加できるの
かもしれない。

サークル募集の立て看板が目に入ったが、手続き
の時には見てこなかったなぁ。

若いときのように、野球はとても無理だし、ゴルフも
ここ数年全くやっていない。
いくら宇良さんのファンでも、相撲部は無理だろう。
でも股割ができる様になれば長生きできるかも知れない。

やはり文芸サークルかな。
楽器や歌はダメだから。

しかし「70年代歌謡曲研究会」があれば絶対入る。
「阿久悠さん研究会」を立ち上げることも考えられる。
作れば何人か集まってくれるだろうか?

でも新歓コンパで、還暦過ぎたおっさんが現れたら、
びっくりするやろな、みんな。
面白いかもしれへん。

えっ、何を勉強するかって。
それは秘密秘密のアッコちゃん。

勉学の内容に拘泥しないのは、40数年前と変わって
いない。

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2016年04月06日

植木職人になるため修行中?!(本日、6:15からABCテレビ朝日放送)

今朝、今回の「左遷論」(中公新書)にも登場いただいた、
四国八十八ヶ所霊場会公認先達の山下正樹さんから
下記メールをいただきました。

「本日のABCテレビ朝日放送 夕方6:15からのNキャスト」で、
郡山城跡「桜守の会」の活動が放送されるそうです。

お遍路だけではなく、「植木職人になるために修行中」と書かれていました。
(なんと!知らなかった。70歳を越えても修行中!)。

私も負けてはいられません。
「もう一人の自分」に向けてさらに修行を重ねます。

「左遷論」のあとがきに登場いただいた文章を参考に下記に紹介します。
本日のテレビを見て、ほっこりできそうです。

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<山下さんからのメール>
遍路@山下です。

郡山城跡の桜を後世に引き継ぐために活動する山下! 郡山城跡「桜守の会」

本日のABCテレビ朝日放送 夕方6:15からのNキャスト

「進行する桜の危機を救う・・・・桜守の思い」として

私たちが取り組んでいる郡山城跡「桜守の会」の活動の様子が放送されます。

(実は、山下は今、植木職人になるために修行中です)

どんな放送になるのか、楽しみです。

これからも、よろしくお願いします。

四国八十八ヶ所霊場会 公認先達
      山 下 正 樹
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(あとがき紹介)
P176で紹介した山下正樹さんが、一昨年、Eテレ(NHK教育テレビ)の「こころの時代 〜宗教・人生〜 わたしのお遍路みち」に登場した。勤めていた都市銀行から関連会社に出向になった挫折感をきっかけに歩き遍路を始めた。今では「公認先達・歩く遍路の会」会長として、お遍路文化を後世に引き継ぐために様々な活動をしている。自らも約1,200キロメートルに及ぶ四国八十八か所霊場の遍路道を自分の足だけを頼りに歩いて巡っている。既にその数は12回に及ぶという。
私がテレビ画面にくぎ付けになった理由は、女性アナウンサーの質問に答える山下さんの日焼けした「いい顔」だった。10年ほど前にお話を聞いた時にも、笑顔が印象的だったが、さらに磨きがかかっていた。
そして番組内で会社時代のことを振り返って、出世レースから外れた時は、「なぜあの上司は認めてくれないのだ」と人のせいにして恨みつらみが募ったという。しかし「結果的には、自分には支店長になれるだけの力量はなかったということが分かった」と語っていた。会社生活を見事に総括した発言だった。その柔和な表情からは、左遷を通して新たな自分を発見した喜びを垣間見ることができた。                   
                                                            以 上
                        

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