楠木新(くすのき あらた)
楠木新の自己紹介

*講演・セミナー・研修および取材などの
お問い合わせは、kusunoki224アットマークnifty.comまでお願いいたします。
※アットマークを@に代えてください

2011年12月

2011年12月31日

「人事部は見ている。 」に基づいて、市議会で質問

何気なく、gooのブログを見ていたら、下記の記事が目に飛び込んで
来ました。

少し長くなりますが、下記にそのまま引用します。
http://ameblo.jp/sakuraishu/entry-11114228524.html

「補正予算案(職員給与) についての議案質疑の続きです。

職員給与について、「人事部は見ている。 /楠木新著/日本経済
新聞出版社」という本に基づいても質問しました。

この本の中には、「昔は、大学卒業後7年目の係長登用試験は、
同期の全員が受けたものだ。ところが最近は、優秀であっても
チャレンジしない職員が少なくない。」
「昇進しても賃金はそれほど変わらないのに、責任は重くなり、司会
議員や住民との対応でも気苦労が多い、から職員が試験を受けな
い」という記述がありました。

そこで、このような職員の士気の低下が、伊丹市役所でもあるのか
質問しました。

伊丹市役所では、主査級(いわゆる係長級)に承認する試験での
新規受験対象者の受験率について、一般の事務・技術職では、
例年8割を超える高い受験率ということでした。また、副主幹級
(いわゆる課長代理級)の昇任試験の受験率も高いとのことでした。
ということで、上記書籍にある「士気の低下」は伊丹市においてその
傾向は少ないとのことでした。
引き続き、能力主義で昇任管理を行って行っていただきたいと思
います。

ところで、少々気になったのが主査試験の内容です。地方自治法
などの法規の理解と小論文が中心と聞いていますが、市議会議員
が受験したら・・・ちゃんと合格できるのだろうか?というか、自分が
受けてちゃんと合格できるのだろうか、と心配になりました。
いくらなんでも、市議会議員が主査(係長)よりも地方行政の基礎
的な理解が低いとなるとさすがに不味いでしょうし。。。」

「人事部は見ている。」が、市議会の質問に使われるとは、全く
想定外でした。
引用いただいた箇所は、ある地方公共団体の部長職に人事運用
の話を聞いていた時の彼の発言です。

この市会議員さんが、どのようなきっかけで、拙著を手にとったの
かは分かりませんが、本というのは色々な読まれ方をするのだなぁ
と最近感じるようになりました。

これも多くの方が、「人事部は見ている。」の内容に目を通してくれ
ているおかげだと感謝しています。

mixiチェック

2011年12月30日

ありがとう、旭屋書店本店。

旭屋書店本店に、昨日と今日やって来た。

昨日たまたま立ち寄ると、今年12月31日(明日)で閉店する
ことが決まっているというではないか。

大阪・キタにある、この旭屋書店本店は、私の学生時代から
よく通った店である。ゆっくり本を眺めることができたので
お気に入りのスポットでもあった。

特に、会社を休職している間には、頻繁に来ていた。
2階の新書・文庫コーナーと3階のビジネスのコーナーに行くことが
多かったが、3階の目立たないところにある、ジャーナリズム、出版
関係などの書棚にいちばん目が向いていたかもしれない。

ただ、最近は、キタにできたMARUZEN&ジュンク堂書店やブック
ファーストにも押されて元気がないように見えた。
実際、「やっていけるのかなぁ」と感じたこともあった。

平成27年春に再オープン予定だというが、今日は全く普段の
様子と変わらない。違うといえば、いちばん上の段の棚に本が
置かれていないことくらいだ。

閉店に伴う告知も地味で、気がつかない人も多いのではないか。
ただ、年末にも関わらず、懐かしさで来たのではないかと思われる
私のようなお客さんの姿もみえる。

拙著の書籍の検索をしてみると、6冊中、5冊を置いていただいて
いた。「人事部は見ている。」も1階で平積みにしてもらっている。
個人的にも最後までお世話になった。

また新しい店に通えることを楽しみにしている。

長い間、ありがとうございました。

mixiチェック
kusunoki224 at 18:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)読書 | 執筆

2011年12月21日

就活に関するインタビュー内容

前回のラジオでのインタビューでは、人事部の話の後に、就職活動
に話が展開してきました。聞き手もそれに対して関心があったようです。
前回からの続きで紹介します。

――その人事部の仕事の一つ、採用に関してですが、人事部の方はどのような人材を採りたいと考えているのですか。

楠木 会社によっても異なりますが、最大公約数でいえば、「一緒に気持ちよく働ける人」「仲間として一緒に働きたい人」を採用したい、という気持ちが強いですね。ただ、最近の学生さんは、他の人より優れたところをアピールする必要があると誤解をしている人が少なくありません。採用担当者は「競争の勝者」ではなく「仲間」を探しているので、「私はこんなことができます!」といった話ばかり聞かされても採用したいと思えない。そこのギャップで損をしている学生さんは結構いると思います。

――学生さんからするとアピールをしているつもりでも、面接する側からすると単なる自慢話をされているように聞こえると。

楠木 極端に言えばそういうことになります。面接は「コンテストではなくてコミュニケーションの場」だということを忘れないようにしてほしいものです。また昨今は、就活のプロセスの中に完全にネットが組み込まれているので、ワンクリックで応募ができます。かつては学校の先輩が後輩を連れてくる、といったこともあり、そうした過程の中で互いに相手のことがわかってくるものでしたが、今はそういったプロセスを経ずに面接を行う会社も多いのです。
――学生の側から見ると、選択の余地が広がっているとも言えるのですか?

楠木 たしかに応募できる会社の数は飛躍的に増えています。しかし選択肢が増えれば増えるほど、逆に選ぶのが難しくなっているのが現状ではないでしょうか。また学生さんは、受験勉強の延長で発想しがちなのですが、就活は、他の学生よりも高い点数を取れば合格するものではありません。 採用責任者を務めますと、リクルートがいかに運やタイミングや相性に支配されているかを痛感します。受験のように客観的なレベルに達しているかどうかではなくて、会社や採用責任者が求める基準に合致するかどうかがポイントなのです。だから「努力だけではうまくいかない」のです。就活の途中にこのことに気づく学生さんも少なくありません。

――では逆に、採用側は、どのような学生さんに対して、「一緒に働きたい」「仲間になりたい」と思うのでしょうか。

楠木 一人ひとりの面接官との相性も大きな要素なので、ノウハウ的に説明することは難しいですね。一番大事な点は、「自分を素直にだせる」ことだと思います。ただ、ありのままの自分を出すということは、何も準備しなくてもいいということではありません。年代も考え方も違う人に、短い時間で自分のことを理解してもらう。これはこれで大変なことです。自然体の自分をどう出すかということについて、日常的に取り組み、考えておくことが必要になります。

――日常的にというと、具体的には?

楠木 普段から年代や立場の異なる人たちとコミュニケーションをとることに慣れる、というのが一つあげられます。私が非常勤講師を務めている受講生に個人面談をしたことがあります。その時に、同じクラスやゼミの仲間同士でだけ意思疎通をしている人が多いと感じました。実際、同年代とだけ交流していても、うまく過ごせてしまいます。でも、あえて異質な人と接するようにしてほしい。たとえば大学の先生であるとか、サークルの先輩であるとか、バイト先の人であるとか、とにかく年代や立場の違う人の前で自分から発信することを心掛ける。そうすると、特別な就活の対応をしなくても、日常生活自体が準備になります。

――普段から慣れておくことが大事ということですね。

楠木 たとえばアルバイト先の社長がいれば、彼はどういう理由で、あるいはどういう思いをもってこの事業をやっているのか、どのような姿勢でアルバイトと接しているのか、など。相手がどのように考えているかをきちんと掴み、自らも積極的に彼にアプローチすることで得られるものは大きいと思います。そうすれば、面接も大丈夫ですし、入社してからもうまくやっていけます。

――なるほど。採用側からすると、そこがきちんとできていれば、一緒に働きたいと思うということでしょうか。

楠木 はい。面接官も生身の人間ですから、派手でなくても、喋りがうまくなくても、自分の言葉で喋ってくれる人に対して気持ちが動きます。面接マニュアルのようなものを暗記してくる人もたまにいますが、ノウハウで外見を飾っているので、その人の本当の中身が見えてきません。そうなると、たとえ能力的には高い人であっても、採用することはできません。

mixiチェック

2011年12月20日

やはり、「インタビューは面白い」

最近、ありがたいことにインタビューの依頼を受けることが多い。
やはり『人事部は見ている。』が12万部を突破したことが大きい。

今までは、インタビューをお願いするほうだったのだが、最近は
主客が逆転したかもしれない。内容も人事の専門雑誌からのこと
もあれば、ビジネス誌からのこともある。
また、やり取りをそのまま記事にしてくれる場合もあれば、雑誌の
テーマがあってそれにコメントする形の場合もある。
この前の「SPA!」などはそうだ。
ラジオ出演のように、音声でそのまま流れるケースもある。

私はインタビューはする方もされる方も、面白くて大好きだ。
話を聞かれる立場でも逆に自分がインタビューすることもたびたび
なのでどうしても時間が長くなる。

私はモノを考えるのは、書いているとき、読んでいるとき、しゃべっ
ている時が一番充実している。
一人で何もせずにぼんやり考えるのは苦手だ。

相手と楽しく一つの課題を前提に対話できることはエキサイティン
グだ。
今回は、秋に流れたラジオの場面の一部を紹介してみよう。
インタビューアーというかパーソナリティの方は、医師でもあるので、
ビジネスとは直接つながっていないのも新鮮だった。

(インタビュー内容 
――楠木さんの著書、『人事部は見ている。』一番後ろの句点がとても良いですよね。句点があることで、じっと見つめられているようなイメージが生まれていると思います。

楠木 これは私ではなく、出版社さんがつけてくれたタイトルです。私は題名をつけるのが苦手で、「なんてったって人事部」であったり、「憎みきれない人事部」といった昔の歌謡曲をもじった案しか出せなかったんですね。今回はとてもよいタイトルをつけていただいたと感謝しています。

――帯にも「たちまち十万部突破」とありますが。

楠木 三カ月で一二万部刷っていただきました。思い切ってバットを振ったら、たまたま当たったという感じなのですが、多くの人に手にとってもらえるという意味でとても嬉しいですね。

――「人事部」は、秘密のベールに包まれているような印象があります。読者の「興味があるけどよくわからない、知りたい」といった気持ちを刺激したのではないでしょうか。そもそも、この本を執筆するきっかけはなんだったのですか。

楠木 私は三十年あまり会社員として勤めています。人事関係の仕事は十数年ほどやっているのですが、社員から見ると、人事部の仕事はよくわからないものとして映っているんですよね。自分の評価や働く場所がどのようにして決まるのか分からない。それこそベールに包まれているような感じなのでしょう。ですから、この本を通じて人事部の仕事や考え方をもう少し理解してほしい。そうすれば、普段の仕事に取り組む際にも少し異なる視点を持つことができたり、視野が広がったりするはず。そういった思いで、多くの人事担当者に取材を重ねてこの本を書きました。

――本書の中に、「人事部内で知ったことは家でも喋るな」とありますが……。

楠木 人事部に配属された日に、当時の人事課長からそう言われました。「やはりそういう点はきちんとしているんだなあ」と話を聞いていたことを思い出します。ただ、人事部だからといって、人に関することをすべて自分達で決めているわけではありません。経営層からの要望もありますし、各職場のマネージャーと相談して進めていくのです。周囲が思っているよりもフリーハンドで人事を決めるわけではありません。また人事制度の企画・運営、労働条件、給与システムなど、個々の社員とは直接関係のない業務も少なくありません。

――人事部以外の社員から見たら、どういう経緯で人事異動が行われたのかは、わからないわけですよね。本書のプロローグで人事異動を伝える場面の描写がありましたが、あれも実際の光景を描いているのですか。

楠木 そうですね。あの場面は、私が体験してきたことと、人事担当者への取材をベースにしています。それらのエピソードをいくつか統合して、「サラリーマンの一番長い日」として書きました。「うちの会社にもアルアル」「こういう人はたしかにいるよ」などとリアル感をもって冒頭の部分を読んでいただいているようです。

――人事部が行なう評価や異動に関して、納得する方と納得がいかない方がいると思いますが。

楠木 納得がいかないという社員が圧倒的に多いと思います。本書にも書きましたが、だいたい七割から八割くらいにのぼるのではないでしょうか。私の体験も踏まえて考えると、自分のことを周囲が評価しているよりも、2〜3割高く評価している人が大半です。もちろん私も含めてそうなのです。ですから人事部の側が公平な判断をしたとしても、結果として七〜八割の人が不満を抱くという構図ができてしまいます。だからといって等身大の自分を把握すればよいかというと、必ずしもそうとは限りません。自分を高く評価する、自己を肯定するということは仕事だけでなく、生きていくうえでも大切なことですから。この辺りはなかなかむつかしいところですね。

――生じた不満を、次回の人事異動で解消していくといった動きはあるのでしょうか。

楠木 不満を直接取り入れて反映する、といったことはありません。ですが、本人の意図に反して遠い場所に配属することになったり、適切な評価でなかったことが後に判明した時には、次の人事異動や考課で勘案することはあると思います。

(次回は続きを掲載します)

mixiチェック

2011年12月18日

第38回「こころの定年/研究会」のご案内

今回は、若いながらも、多くの職歴、経験をお持ちの岩瀬 密雄さんに登場いただきます。ここ数回は、研究会にも参加されているのでご存知の方も多いと思います。

題名は、「巡礼の素晴らしさと私の職歴(キャリア)について」です。
巡礼研究者として、様々な巡礼の道を歩いた経験を踏まえ、
巡礼の素晴らしさについて語っていただきます。

また、これまで紆余曲折のあった職歴(会社員→僧侶→研究者→英語教師→会社員)について、皆様のキャリアプランの一助になればという思いからお話をいただけるそうです。

なお、最近はブログもはじめられました。
(私が少し焚きつけたかもしれません)
http://blogs.yahoo.co.jp/santiago20030724
ぜひご覧ください。

今まで多くの転身者にインタビューしてきましたが、これほどの多彩な職歴をもたれている方ははじめてです。
私も楽しみにしています。
多くの方の参加をお待ちしております。
今まで参加された方以外でも、どなたでも参加できます。

               記

1.日時:1月13日(金)18:30〜20:45

2.場所:「大阪産業創造館」 6階 C会議室
  http://shisetsu.sansokan.jp/access.html

3.当日の研究会の内容

タイトル:「巡礼の素晴らしさと私の職歴(キャリア)について」

内 容:
1 スペイン巡礼
2 悩みを抱えた若者たちとの四国遍路
3 スリランカ巡礼
4 これまでの職歴
5 街づくりへの思い
6 これからの人生

<プロフィール>
岩瀬 密雄(いわせ みつゆう)
高野山真言宗 高野山駐在布教師
元高野山真言宗布教研究所教化研究員(巡礼研究)
現在はサラリーマンとして法人営業も行っている。

4.会 費:一般1,000円、学生500円

参加される方は、メール kusunoki224@nifty.com にてご連絡ください。

参加者は20名までを予定しております。
お気軽にご参加ください。
*********************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
*********************

mixiチェック

2011年12月16日

「日経プレミアシリーズPLUS 日本経済がわかる」に書いています

「日経プレミアシリーズPLUS 日本経済がわかる」に文章を
書いています。新書版にも関わらず多彩な論者が書いている
なかに加えていただきました。

私は3回連続で書いて行くことになります。
現在発売分は、第一回目です。

題名は、「サラリーマンの一生」で、一回目は「学生から社会人への
切り替えは大人への通過儀礼」 です。
若い人から中年までの変化を書いていくつもりです。

イラストが入ったりで手に取りやすく、読みやすい内容になっています。
短い文章ですので一度お目通しください。
プラス4154iad+ABL__SL160_


mixiチェック
kusunoki224 at 00:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)執筆 

2011年12月06日

「明確にビジネスと位置づけた方がいい」(メンター)

前回、前々回でメンターとして紹介した橋本氏が私にアドバイスくれた
話を紹介しよう。

「あなたの取り組みは特殊な領域だから、そこでは誰にも負けない
フロントランナーのポジションをとることが大事だ。
その道の権威になり、いいものを提供すれば誰かが必ず見つけ出し
てくれる」と私を励ましてくれた。

「たとえお金が稼げなくても、自分の力を引き上げていきたい云々」
と私が話すと、
「そんな言い方をしないで、明確にビジネスと位置づけた方が自分を
グレードアップできる。あなたの営業センスなら大丈夫だ」とアドバイスしてくれた。

私からその営業センスについて聞いてみると、彼は二点を挙げた。
「一つはコミュニケーション力やマーケティング力と言い換えてもいいかもしれないが、物事を商売につなげていく力だね。もう一つは商売っ気。いやらしい意味ではなくて、自然体で入るものと出すものを計算できる感覚だ。あなたの場合は、面白いコンセプトを持ち始めているから、あちこちで登録することが大事だ。机の前で考えているよりも、売り込みのほうが得意でしょう(笑)。私の頭に浮かぶ人を紹介する」と言ってくれた。

橋本さんの話を聞いて、書くことでメシを食っている人(プロ)にできる
だけ会おうと思った。

当然ながら私が目指していることを実現するには、他者による評価を
得なければならない。その最も分かりやすい尺度の一つがお金と
いえるのである。
もちろんたくさん稼ぐことを目的にするわけではない。
それまでは自分のやっていることはビジネスとは別次元のことと考えていた。

また私のテーマは、組織と個人の関係、組織の中での人の働き方、
会社や人事部門のありかた、ビジネスマンの生き方、キャリアチェン
ジなどであるので、会社での仕事はテーマに直結していた。

逆にいえば組織で働くことを離れては発信することが価値を持ちえな
いことを再認識した。


mixiチェック

2011年12月04日

「三年位収入がなくても人のためにやってあげると必ず戻ってくる」(メンター◆

メンターとして書いた前回の橋本氏(仮名)は、私が休職して復帰した
日に、「Take It Easy!」のメールをくれた。
最初に出版した時にも「チャンスは逃すな」と励ましてくれた。
三回目の休職の絶望的なときに自宅に配慮のある電話もくれた。

またブログを始めるよう私の背中を押してもくれた。いつも会うわけで
はなったが、私の区切りのタイミングでは必ず彼の姿があった。

彼は私の五年先輩で、米国のビジネススクールへの留学経験もあり
仕事をこなす能力も高かった。それでも社内の出世競争に距離を置
き、常に自分の大切なことを追い求める姿勢に私は魅力を感じてい
たのだ。

7年前に退職してからも私の次ぎステップへのロールモデルになってくれた。

5年前に私が文章を書き出した頃、当時橋本さんは早期退職して金
融サービスの会社を立ち上げる準備に没頭していた。事業化に向け
てサービスを提供する側の人々をとりまとめユーザーの信頼も獲得
しつつあったようだ。

昼間は人と会ってマーケティングを行い、夜はそれらをペーパー化す
る作業を中心に取り組んでいた。睡眠時間は四―五時間とのことだ
ったが、全然疲れも見せず土日も都内の自分の事務所で仕事をして
いたという。

退職してからの印象的なことを聞くと、実際の展開は思い通りになら
ないことをまず挙げた。
チャンスが向こうから転がり込んでくるケースもあれば、万全の準備
をしていても空振りしたこともあったらしい。

同時に人との出会いの大切さを学んだという。エンドユーザーにまで
売り込みに行かなくても、情熱を込めて情報発信すると人を介して商
売が進むこともあったそうだ。

橋本さんが尊敬する先輩からもらったアドバイス、
「三年くらい収入がなくても人のためにやってあげると必ず戻ってくる。まず君がいい人とわかってもらうことが大切だ」は、私にとっても有効な助言だった。

「この一年間で本当に自分は成長したと感じている」という彼の発言を
聞いて我がごとのように嬉しくなったものだ。

また私自身のことに対しても適切なアドバイスをいただいた。
(次回へ)



mixiチェック

2011年12月02日

私にとってのメンターの存在

メンターという言葉を時々聞くことがある。
「助言者、師匠、教育者、後見人」などの意味を持つようだ。
私なりに考えてみると、
・自分の今後のキャリアを考える際に多くのヒントを得ること
ができる、
・自分が求める新しい自己イメージを描く援助者になる、
・仕事に対する姿勢や考え方を教えてくれる、
・働く楽しさや生き方を学べる、
などを挙げることができる。

私も若い頃は、社内にも将来こういう人になりたいと思えた人が
何人かいた。学歴には恵まれていなかったものの部下の信頼も
厚く営業一筋で常に実績を挙げていた上司、常務会に出席する
時も、部下の私たちと話すときも全く同じ姿勢で接してくれた企画
部長、何回書いてもOKをもらえず、結局私の書いた文章が
残らなかった役員の挨拶原稿で、行事が終わったのち、
「あそこの部分は、お前の表現の方が良かったな」とフォローして
くれた上司などだ。

しかしいつ頃からだろうか社内にそういう人がほとんど見当たら
なくなった。経済成長が減速して組織のエネルギーが減少した
からかもしれないし、私が社内の仕事に刺激を感じにくくなった
ことや、齢を重ねたことも影響していたのかもしれない。

いずれにしても当時の私にとって唯一メンターと言えたのは、
橋本(仮名)さんだけだった。彼には私が三十代前半に東京で
同じ職場になって以来ずっとお世話になってきた。

その彼に先月東京に行った時に会って、まとまった時間互いに
話すことができた。
その時に気がついたのは、今でも彼は私のメンターであることに
気がついた。

彼から学んでいたのは、ノウハウや技術的なことではなく、生き
方、そのものであるからだ。
これからの50代半ばの生き方、退職した後の身の振り方など
今でも私の未来を先取りしてくれる。

こういう人を数人持てば、人生は本当に充実したものになると
実感した2時間半の会話だった。

mixiチェック