楠木新(くすのき あらた)
楠木新の自己紹介

*講演・セミナー・研修および取材などの
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※アットマークを@に代えてください

2014年08月

2014年08月31日

「彦八まつりにいらっしゃ〜い」

先日、天満天神繁昌亭で行われた、
「彦八まつりプレイベント2014 彦八まつりにいらっしゃ〜い」
に行ってきた。

多くの落語家さんとともに、多彩なゲストも登場した。

現役日本唯一のプロの紙芝居師の杉浦貞さんのお話と紙芝居の実演も良かった。
昭和6年生まれで、50歳前まで、染色工場の染色技術長として勤務したそうだ。
50歳からの転身だ。
以前だったら、インタビューを申し込んだかもしれない。

80歳を超えた今も大阪の公園などで実演されている。

鶴笑さんの足人形?の落語は爆笑をさらった。
今でもNGKでは、笑いの量は、出色だそうだ。

お茶子クイーンのコーナー、戦国アイドル大阪RONIN5が登場したり、
素人演芸バトルのコーナーでは、老夫婦が、皿回しに挑戦。
最後は、周りの落語家さんも手伝っての曲芸?になった。

9月6日(土)、9月7日(日)に生國魂神社で行われる
「第24回彦八まつり」は、幹事になった落語家さん達からのにぎやかな
説明が披露された。

ネットでは、『彦八まつりの期間中は、ハリー・ポッターのお客さんが減るのでは、と。あそこよりおもしろいことは間違いないし、あそこより安くつくことも間違いありません」と自信まんまん。さらに「ハリー・ポッターのところに行きましても、(映画の)出演者はいませんが、彦八まつりでは、繁昌亭に出ている落語家が生で観られます。こんなにすばらしいイベントはないと思っています」とPRして、記者陣の笑いをさらっていました。』とある。

私は、この両日は参加できないので、プレイベントだけでもと思って
天満天神繁昌亭に行ったのである。

また、後半の桂あやめさんの落語では、江戸落語と上方落語の違いも
話された。

江戸では、決まった席で演じることが多かったが、上方では、通りすがりの
人に向かって演じることも多かったという。
そのため、上方落語では、膝隠しとよばれる小さな衝立の裏に机状の見台
をおいて、拍子木で叩いて音をだすが、それも外を歩く人に目立つために
にぎやかにしたという。またお囃子もそういう賑やかしのために上方落語で
使われたそうである。

この「彦八まつり」は、大阪落語の始祖・米澤彦八の名を後世に残すために、
行われているのであるが、彼は、生 國魂神社の境内などで、人を集める落語を
見事に演じたというのである。

やはり、「彦八まつりにいらっしゃ〜い」

このあやめさんの話を聞いた時に、いろいろな連想が頭の中を駆け巡った。
これは次回以降で。
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楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
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2014年08月25日

働かないオジサンが「ヒラを生きる」極意

先週の東洋経済オンラインの連載は、『働かないオジサンが「ヒラを生きる」極意』です。

働かないオジサンが「ヒラを生きる」極意 』です。

今回は、私のところに相談に来てくれた47歳のサラリーマンのことについて
書きました。

リストラ的な動きのある会社で、自ら役職を降りる選択は、どうだろうかと
彼は考えていました。

『彼が、「役職を降りてもいいかな」と考えた理由は、大きく2つ。
デキレースで降ろされるぐらいなら自分から降りたいと思ったことと、
降りることによって平日も比較的早く退社しやすくなり、自分のやりたい
ことに取り組みやすくなることだ。』という。

ヒラ社員を経験した時に感じたことを含めて書いてみました。

是非一度、お読みください。
なお、読者からの意見も募集していますので、関心のある方は、
つぶやいてみてください。
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楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
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2014年08月19日

「こころの定年」に耳傾けて(朝日新聞に登場しました) 

本日の朝日新聞の朝刊のオピニオン欄の「(耕論)70歳まで働きますか」 
に私に対するインタビュー内容が掲載されました。

「こころの定年」に耳傾けて 』です。

数年前に、朝日新聞beで、「こころの定年」の連載をしていましたので、
見出しを見てとても懐かしく感じました。

『「こころの定年」に耳傾けて』と、良い見出しをつけてくれています。
妻は、一番に見出しのことを言いました。

「政府は高齢者の働き手を増やす新成長戦略を打ち出した。働き手の中核となる
上限を「70歳まで」に見直す提言も出ている。平均寿命が延びる中、私たちは
いつまで働けるだろうか」という課題意識のもと、私を含む3人が各自の意見を述べています。

私はサラリーマンと、物書きの立場から、
上智大学教授の鬼頭宏さんは、歴史人口学、経済史の専門家の立場から
明治大学教授の西川伸一さんは、最高裁裁判官の人事研究の立場から
各々見解を述べています。

その中で、鬼頭さんは、
「日本社会は、何歳のときには何をするという年齢意識が非常に強くて、
18歳で一斉に大学に入り、22歳で就職する。
でも、子どもでも成長段階には一人一人違いがある。まして高齢者の場合は、
同じ70歳でも知識や能力、技術、体力の個人差が非常に大きい。
一律に70歳まで働けということ自体に無理がある。
70歳まで働ける社会をつくる必要はあります。でも、みんなが70歳まで働く
必要はないし、70歳になったら働くのをやめる必要もない。
もっと多様性をもった社会にしていくべきです。」と述べています。

ここは全く同感です。
私と根元は同じことをおっしゃっているのではないかと感じました。

3人の見解を比べることも含めて、「70歳まで働きますか」をこの機会に
考えてみてください。

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2014年08月18日

定年延長は「働かないオジサン」を量産した

最新回の東洋経済オンラインの「なぜあのオジサンは、働かないのか?」
の連載は、実際の事例を多く盛り込んで書いてみました。

定年延長は「働かないオジサン」を量産した 』です。

私の同期は、還暦を迎えることもあって、友人の中にも区切りを迎える
人が多くいます。
でも聞こえてくる話は、必ずしも良い話ばかりではありません。

文中の話を抜粋すると、
*「知人のN君は、60歳。ほぼ40年間、同じ会社で働いてきた。60歳以降も働く制度に手を挙げていたが、数カ月前に会社から提示された条件を見て驚いた。週に3日勤務で、その労働時間は週にたったの20時間だというのだ。特にN君が衝撃を受けたのは、社会保険の付保がないことだった。給与が下がることは覚悟していたが、社会保険が付与されない嘱託扱いになることまでは想像していなかった。
両親とも同居しているN君は、経済的にやっていけないと思い、即座に上司に対して60歳以降は働かないと意思表示をしたという。現在は次の仕事を探している。」

*「年度末に定年を迎える5人が居酒屋で話し合った。Aさんは、60歳の年度末で退職して区切りをつけたいと思っているが、妻が許してくれないという。話を聞いていくと、彼が退職して毎日家にいることに耐えられないと主張しているらしい。そのためAさんは、やむなく65歳までのコースを選択するつもりだという。
また、『退職しても、行くところは地元の図書館くらいしかない。会社に勤めているほうがまだ健康にもいい』と言っている人もいた。

*「『自分の親を見ていると、80歳まで寿命があっても、外に出て元気にやれるのは70歳までだ。そう考えると残りはあと10年だ』と語ったのだ。
その発言を聞いたときに、5人の頭に浮かんだのは「エッ、あと10年? 残りの人生はそんなに短いのか」という共通した思いだった。「妻が許さないから」「まだ健康にいいから」といった理由で惰性的に働き続ける選択が、残りの人生の短さに見合ったものではないことを各自が感じ取ったのである。』

たとえ、会社を辞めても、人生は続きます。
皆が、元気で健やかな第二の人生を過ごすことを望んでいます。

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2014年08月17日

初めての投稿(「さらばファイティング原田」)

前回は、、「思い出のメロディー」に出演した西城秀樹さんのことを書いた。
やはり同世代なので力が入った。

同じ番組で、ファイティング原田さんが登場されていた。

攻めるボクシングで、世界フライ級・バンタム級の2階級を制覇した名王者だ。
当時は、ボクシング団体の数も少なかったので、今よりはさらに価値のある
2階級の制覇だ。

番組では、原田さんが、当時心の支えにしたという「潮来笠」を歌っていた
橋幸夫さんとのエピソードを語った。

私が懐かしく見ていたのは、私が初めて文章を雑誌に投稿した内容が原田さんの
ことだったからだ。

1969年の夏休みに、原田さんは、WBC世界フェザー級王者ジョニー・ファメション
(オーストラリア)に挑戦して、3度のダウンを奪ったが、判定で負けた。

その試合のレフリーだったウィリー・ペップ(元世界王者)の判定がおかしいと
いうことで、70年1月に、ファメションと再戦となったが、原田さんは14RでKO負けし、
この試合を最後に引退した。


原田さんは太る体質で、彼の減量のエピソードは、「あしたのジョー」の力石徹
の話で描かれている。水道の蛇口を針金で巻いてひねることができないように
する場面である。
また、彼は、歴史のあるバンタム級でも偉大なボクサーで、色々なボクシング雑誌
にも今でも名前が挙がることがあるという。

作家の百田尚樹 さんが書いた『「黄金のバンタム」を破った男 (PHP文芸文庫)』
は、原田さんのノンフィクションである。

私は、当時熱烈なボクシングファンで、高校でやりたいと考えた時期もあった。

それで原田選手が引退した時に、「プロレス&ボクシング」という雑誌
(当時は、「ゴング」と人気を二分していた)の緑色の読者のページに、
「さらばファイティング原田」という文章を投稿したら掲載された。

中学3年生の時である。
「金字塔」などの言葉を辞書から探し出して、文章に入れ込み、一人で悦に入っていた。

しばらくして、中学校の職員室に呼ばれた。同じ学年のF君もいた。
「お前たちはいいかもしれないが、みんな今は高校受験を控えた時期だから、
こういうことをするな」と注意を受けたという記憶がある。

同じ頃、F君は、自分で書いた4コマ漫画が神戸新聞に掲載されたのである。
題名は、たしか「道草」だった。

「そんなことまで、言わんでもいいのになぁ。みんな喜んでくれてるで」と
言いながら、二人で職員室を出た。

F君は、漫画の世界ではないが、フリーランスで活躍している。

「思い出のメロディー」に登場したファイティング原田さんの姿を見て、
これだけのことが思い出される。

やはり私には、紅白歌合戦よりも、「思い出のメロディー」だ。

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kusunoki224 at 21:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)スポーツ | 執筆

2014年08月16日

「ヒデキ、還暦(かんれき)!」「ワタシ、感激!」

いつもと同じように「思い出のメロディー」を先週の週末に見ていた。

私くらいになると、年末の紅白歌合戦よりも、圧倒的に思い出のメロディーだ。
知っている歌の数が違う。

昔は、「思い出のメロディー」で知らない曲の割合は大きかったが、今では
完全に紅白と逆転している。

今年の歌で、いいと思ったのは、
・金井克子 「他人の関係」
・西城秀樹 「情熱の嵐」〜「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」
・黛 ジュン 「天使の誘惑」
・八代亜紀 「なみだ恋」
・由紀さおり「手紙」だ。

全部私が、10代の時の曲ばかりである。
歌が、思い出と結びつくのは、なぜか25歳までだ。

私で言うと、「いとしのエリー」「魅せられて」「君の朝」くらいが最後だ。
それ以降の曲は、よいと思っても思い出には結びついてこない。

思い出歌は、25歳限界説だ(誰が言うトンねん)。私は信じている。

病から復帰した西城秀樹さんの歌声は、昔と全く変わらない。
身体のこなしは、まだ十分ではなかったが、ぜひ歌い続けてほしい。

歌の途中から、参加した出演陣の応援もよかった。
「 (♪君が望むなら) ヒデキー!!」
掛け声は、一つにまとまっていた。

天童よしみさんは、力が入っていたし、着物姿の藤あや子さんの
YMCAのポーズ、サッカーの応援よろしく飛び跳ねていた水森かおりさん、
すぐ後ろで応援する五木ひろしさんの表情も、みなよかった。

年を経ると、皆が、何もなく順調に人生を過ごせるわけではない、
応援の出演者も、自分が抱えていることと、秀樹さんの歌う姿を
重ねていたのだろう。

やはり私は、「思い出のメロディー」なのだ。

私と同世代の彼は、公式ホームページを見ると、1955年4月13日の
生まれだ。

それなら、完全復活の証に、
ハウスバーモントカレーのCMで、
「ヒデキ、還暦(かんれき)!」
をぜひやってほしいと思っている。

実はハウス食品の社長さんの自宅は、私の住んでいるところに非常に近い。
町内会の寄り合いで会えば(そんなことないやろ)、お願いしたい。
雨の強い日に、玄関に直訴状を持っていくことも考えられる
(考えるだけにしてほしい)。

辛口の「情熱の嵐カレー」
若者向けの、「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)カレー」
年配向けの「ブーメランストレート カレー」は、どうだろう。
(商品開発にまで口を挟まない方がいい。)。
「ブーツをぬいでカレーを」はどうだろう
(もうひとつ。この辺で止めた方がいい)。

「♪やめろと言われても♪」

録画したビデオを見て、また泣いてしまった。

また、この日の番組では、、ファイティング原田さんも登場された。
この人の思い出については、次回に書いてみよう。


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2014年08月13日

第51回「こころの定年/研究会」(9/24)のご連絡

今回の研究会は、前回の出席者の飯田さんに講師をお願いいたします。
初めての参加の方も歓迎です。
奮ってご参加ください。

以下は、飯田さんのコメントと案内です。
セミナーの内容の資料も同時に添付しております。
ご覧ください。

なお出席の連絡は、下記のメールにお願いいたします。
*******************************************
楠木新(くすのき あらた)
kusunoki224@nifty.com
******************************************

(飯田真弓さんコメント)
前回、7月の研究会でお話させていただきました飯田真弓です。

みなさんと色々お話をさせていただく中
「どのようにしてモチベーションを保っているのか?」
という部分に話題が集中したように思いました。

実は、その問題を解決できるものが「エコラージュ・ワークショップ」
だと思っています。
今回の研究会では、参加者のみなさんにこの「エコラージュ・ワーク
ショップ」を体験していただき、自己理解よりさらに深い、自己覚知、
内発的動機づけとはどのようにして想起されるのかを体験していただけ
ればと思っています。

以下、エコラージュ・ワークショップの説明文です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エコラージュ?・ワークショップとは…
雑誌やチラシなどをその日の気分に任せてチョキチョキ切ってペタペタ貼るだけ!
自分自身も気づいていなかった深層心理を垣間見ることができる楽しいワークショ
ップがエコラージュ?・ワークショップです。
好きなものでもなく、目標やテーマを決めて貼るのでもないという点がポイント!
自己肯定感が高まり、モチベーションがアップし、イノベーションが起こります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<研究内容>
1.日時:9月24日(水)18:30〜20:30

2.場所:大阪産業創造館 6F 会議室C
  http://www.sansokan.jp/map/

3.当日の研究会の内容
  「エコラージュ・ワークショップ」を体験し、自分自身の潜在意識を
   顕在化させよう!

  【講師】飯田真弓(産業カウンセラー、税理士)
      一般社団法人日本マインドヘルス協会・代表理事

4.持ち物
   いらなくなった雑誌2〜3冊、新聞、チラシ、旅行などのパンフレット、
   商品カタログ、観劇などのリーフレット、写真、PCから気に入った
   画像をプリントアウトしてもOK、はさみ(カッターナイフは不可)、
   スティック糊、作品を持ち帰るための百貨店などでもらう紙袋

   ※参加希望者による喫茶店でのダベリ(21:00〜)

5.参加人数:20人

6.参加費
 1000円

************************
 〜こころに気づきともに健やかな未来を育みあう〜
(社) 日本マインドヘルス協会 代表理事 飯田真弓
〒542-0012
大阪市中央区谷町7丁目3-4 新谷町第三ビル310号室
HP:http://www.jamha.org/
Facebookページ:http://www.facebook.com/japan.mhc
************************


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2014年08月09日

習うは、辻説法だけではない

前回は、定年後どうするかに関して、「本を書き、辻説法をやる」?という
表題でブログを書いた。

その時に引用したのは、出口治明・ライフネット生命保険会長兼CEO が、
「スマホ普及で契約数は激減? ネット生保の想定外」という表題で書かれた
新聞記事だ。

この記事の中にある「還暦を超えてゼロから起業した会社の認知度をどのように
高めていくか」の方策を読んで、参考にさせてもらった。

この記事の素晴らしいのは、また別のところにもある。

それは、現役の会長兼CEOが、自社の経営について正面から語っていることだ。
自分の位置づけを「僕はまだ1人前の経営者ではなく、1人の挑戦者にすぎない。」と呼ぶ。

また東日本大震災のときに、「セールスパーソンがいた方がいざという時に安心だ」と
いうイメージを広く植え付けたのではないか」、と自社にはないサービスのことに言及する。

パソコンからスマホへの「急激な変化は想定ができなかった。」と率直に認めている。

このように変化が読めなかったことなどをきちんと文章にして自らが語るところが
素晴らしいと思ったのだ。

そして、最後は、
『「世の中にはうまいやり方などどこにもない、あるのは、当たり前の真実と愚直な努力
の継続のみである」ということを教えられた気がする。』と結んでいる。

参考にすべきは、辻説法だけではなかったのだ。

記事を以下に引用させていただく。

                        記

スマホ普及で契約数は激減? ネット生保の想定外
出口治明・ライフネット生命保険会長兼CEO
ー日経産業新聞(7/26)

2008年に還暦を超えてライフネット生命を開業した時、一番の懸念は、ゼロから立ち上げたこの会社の認知度や信頼度をどう高めていくか、という点にあった。

 いろいろな諸先輩に教えを乞うたが、腑(ふ)に落ちたのは、当時さわかみ投信の社長だった沢上篤人さん(現会長)の次の言葉だった。

 「機会があれば本を書き、僕のように年間300回ぐらい辻説法をやる。それを最初の10年続ければ何とかなるよ」

 開業後6年が経過し、2社で始めたネット生保も今や9社になった。ライフネット生命はそのなかではトップランナーといわれているが、まだ売上高は76億円しかない。生命保険業界の売上高は優に40兆円を超えるので、市場シェアはわずかに0.02%だ。

 装置産業である生保は保守的な会計と相まって黒字転換には10年以上を要するといわれている。当社もまだ赤字だ。平たく言えば、ライフネット生命はまだベンチャーとしては「nothing」の状態。これを「something」に持っていくのが最高経営責任者(CEO)である僕の役割だ。マラソンにたとえれば、400メートルのトラックを何とか走り終えて、競技場の外に出たくらい。僕はまだ1人前の経営者ではなく、1人の挑戦者にすぎない。

 ところで6年間経営をやってきて骨身にしみたことは「世の中は何が起こるか分からない。変化に対応するのが経営の神髄」というごく当たり前の事実だった。

 開業時に当社のウェブサイトに来てくださったお客さまにアンケートを取ったところ、6割を超えるお客さまが「セールスパーソンと相談しなくても自分で保険は選べる」と答えてくださった。僕は意を強くして、この割合が7割、8割と上がっていくに違いないと信じていた。

ところが、昨秋のアンケートでは、その比率が2割以上低下していたのである。このようなお客さまの変化(保守化)は、何故生じたのだろうか。

 一つの仮説は東日本大震災である。生保業界はセールスパーソンを総動員して現場に入りお客さまの安否を確認した。当社も社員総出であたり、1カ月で100%安否確認を成し遂げた。大臣にも「生保はよくやった」と褒めていただいた。

 このことが「セールスパーソンがいた方がいざという時に安心だ」というイメージを広く植え付けたのではないか。

 もう一つはスマートフォン(スマホ)の普及だ。開業時にはスマホはゼロだった。当然のこととして当社は「お客さまはパソコンで保険を申し込む」と想定してシステムを構築した。パソコンなら普通の場合は約15分で申し込みが完了する。

 ところがスマホは画面が小さいため、40分前後かかってしまう。面倒なので途中で止める人が続出する。そうすると同じ数のお客さまが当社のウェブサイトを訪れたとしても、パソコンがスマホに置き換わるだけで契約数が4分の1以下に減ってしまうのだ。正直、開業前にはこのようなデバイスの急激な変化は想定ができなかった。

 以上、当社の実例を挙げたが、お客さまの意識も技術も日々進化し変化し続けているのだ。ダーウィンの進化論ではないが「強いものや賢いものが生き残るのではない。変化に対応したものだけが生き残るのだ」というのが世の実相である。

 そして、経営とは、まさにそういった社会の変化に対応していく適応活動そのものである。わずか6年の経験しかないが「世の中にはうまいやり方などどこにもない、あるのは、当たり前の真実と愚直な努力の継続のみである」ということを教えられた気がする。





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2014年08月03日

「本を書き、辻説法をやる」?

私も今年還暦になり、来年の3月には定年になる。
60歳以降の継続雇用を希望しなければ、そこからプータローだ。

毎日、会社に通って仕事をする時間と労力が急になくなるのだから、
それからどうするかを考えねばならない。

もちろん目標ややりたいことはあるのだが、それと目の前の
一日一日をどう過ごすかは、やはり次元の違う問題だといえそうだ。

今から助走しておきたいのは、「しゃべり」である。
本当はこれに対する憧れが大きい。

小さい頃、神戸松竹座でよく出演されていた西条凡児さんの話芸に
惹かれた。

毒舌もかましながら、司会もやれる。
『素人名人会』(MBSテレビ)や、『おやじバンザイ』(朝日放送テレビ)、
『凡児の娘をよろしく』(関西テレビ)などの司会者として活躍されたが、
舞台の上でも、説得力のある話芸だった。

松竹座の舞台では、腹話術の川上のぼるさんと、西条凡児さんには、
本当に魅せられた。

凡児さんの流れの中に、上岡龍太郎さん、やしきたかじんさんもいるのでは
ないかと勝手に思っている(今は、それを継いでいる芸人さんがいないのが残念)。

話を戻すと、、執筆とともに、「しゃべり」に傾斜してやっていきたいと考えている。
繁昌亭やNGKにもこれまで以上に通い、「しゃべり」の力を高めたい。

そう思っている時に、日経の電子版で面白い記事に出会った。

ライフネット生命保険会長兼CEO の出口治明氏が、ゼロから立ち上げた
生命保険会社の認知度や信頼度をどう高めていくかについて、いろいろな
諸先輩に教えを乞うたという。

その中で、腑(ふ)に落ちたのは、当時さわかみ投信の社長だった沢上篤人さん
(現会長)の次の言葉だったそうだ。
 「機会があれば本を書き、僕のように年間300回ぐらい辻説法をやる。
 それを最初の10年続ければ何とかなるよ」。

全くわが意を得たりの感じだった。
私は、自分の認知度や信頼度をどのように高めていくかを考えてきた
からだった。

会社にも何も言わずに、勝手に動き出した。
でもサラリーマンとしてやれる範囲は、書くことぐらいしかなかった。
会社などの組織のバックもなく、ゼロから一人で社会に発信するには
苦手な執筆しか残っていなかった。

でも会社を辞めれば、「しゃべる」ことも、もっとできる。
もちろん芸人さんのような個性がないことは、重々承知の上である。
それでもどこまでやれるかをチャレンジしていきたい。

そういう意味で、下記の通り、9月に2回と東京で、話す機会を頂戴しました。
もしご興味のある方は、ご参加ください。

また、紹介した日経の電子版の記事には、別の観点でも感銘を受けたので
これは次の機会に書きたいと思います。

                    記

JSHRM2014年度コンファレンス(9月6日(土))
  − 多様化する「働き易さ」と「働き甲斐」〜日本の人事の再生〜ー
  この中での、《トークセッション》のスピーカーとして参加します。
  『「多様化する「働き易さ」と「働き甲斐」〜日本の人事の再生〜 』です。


◆峅I優汽エ塾・長月」(主催:一般社団法人バトン)(9月17日(水))
  私自身が自分のことをしゃべり倒すつもりです。
  『「複数の立場を持てば人生は安定する(仮題)」ほどイキイキと働ける

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