楠木新(くすのき あらた)
楠木新の自己紹介

*講演・セミナー・研修および取材などの
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会社本位スタイル

2007年11月13日

子どもはきちんと親の姿を見ている」(「父と娘の就活日誌」)

今週の「父と娘の就活日誌」は、第四回目。
題名は「子どもはきちんと親の姿を見ている ―
―求められる親の姿勢」である。

<見出し>
親は、もっと迷った方がよい、と私は考えている。組織で
働く意味に悩みながらも、それを正面から受け止めようと
する姿勢は、若者に語れる力を生み出すはずである。

内容は、下記の新書の事例から論を起こしている。

「彼は、50代半ばの大手情報サービス会社の部長職。有名
私大4年生の息子に、「回ってみたら?」と著名な企業数社
のメモを渡した。
息子は、薦められるままに5社ほどの面接を受けたが、
いずれも不合格。意欲を失い、途中で就職活動をしなくなった。
それを見た父親は、立ちすくみ、それ以上何もできなくなる。
結果的には、母親が、自分に合った仕事を探すのを目的とする
NPOに息子を参加させ、1年留年の後、内定を得た。
なぜ父親は、戸惑い、立ち往生したのか。」
を問題提起した。

原文は、下記をご覧下さい。
http://diamond.jp/series/jobhunt/10004/?page=1


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2007年01月22日

2)(突然ですが)修士論文を提出しました

論文の内容は、キャリアチェンジされた方83名の分析を
中心にした。また内容は折に触れて書いていきたいが、
各人がキャリアチェンジしたプロセスを3つのフェーズから
解析してみた。
第一フェーズ:各人の「きっかけ」について。
       全体をSPSSを活用して6つのグループに分けた。
第二フェーズ:各人のプロセスの具体的事実を
       「行動」と「人的ネットワークの変化」から
       細かく見ていった。
       その際に
        崚梢覆料択肢を模索する段階」
       ◆崚梢覆料択肢を絞り込む段階」
       「選択したものを実践していく段階」
              3つの各段階ごとに整理した。
       「きっかけ」は各人多様であるがプロセスの
       「行動」や「人的ネットワークの変化」には
        共通項も多い。
第三フェーズ:「キャリアチェンジで変化したもの」を各人の
       発言から拾い出した。なかなか興味ある結果が
       出た。

以上が分析の概略である。
これで1枚1500字で、100枚少しの量になった。
楽しく意味を感じて取り組んだが最後にへとへとになったのは
昨日書いたとおりである。
いろいろ首を突っ込みすぎて自分で苦しくした部分もある。
                    

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2006年12月16日

4)なぜ偶然に人は出会うのか?

(前日から続く)

このようにして私のメモの下記の部分を紹介いただいた。

「私は、関西での勤務の傍ら「組織に一定期間以上在籍
した後に転進して、次のステップで『いい顔』をされて
いる方」に長時間のインタビューをしています。
この中で転進プロセスの「人との出会い」を見ると同じ
会社で働いている同僚は見事に話に現れません。
会社勤めの範囲外にある人から刺激を受けて展開する場合
が多く、しかも偶然に支配されているとしか思えない状況が
語られます(また「きっかけ」でも阪神大震災や自分の病気
など「偶発的な事象」が思ったより多いことに気がつきます)。


その上でU教授は、大まかに言うと下記のように語った。
「人と人の出会いは、継続した日常生活の中では現れない。
これは仕事でもそれ以外でも同じだが、
『機会がやってこないというのは、機会がやってくるような
所に身を置いていない』からやってこないだけで、単純な話、
恋愛に例をとってみると(これは分かりやすい例だー楠木)
、、、、、。」
この時に、誰か紹介して欲しいと頼んでいる女性が
「タバコを吸う人は絶対だめ」とかの条件をつけている例を
あげて自分から機会を失っている趣旨のことを述べた。

これは私にも思い当たる節があって「会社本位スタイル」の
働き方というか、会社中心でものごとが進んでいるときには
出会いはかなり限定されるということだ。
インタビューした方も偶然の出会いが増えるのは、その
「会社本位スタイル」の働き方を緩めているからのような気が
する。


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2006年05月15日

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この「自己決定」の例を以前に紹介した竹原さんの例でみると
「東京本社経済部長への内示を受け取ったのは52歳の時だった。
だが、日本工業新聞大阪経済部長竹原氏の出した答えはNOだった。
『2日後思い切って、辞表を出しました。今まで大阪で培ったネット
ワークが途切れるのはつらかった。大阪でひとり暮らしている母の
世話もあったので。』住宅ローンも頭に浮かび、重い気持ちでいた
前夜、妻は声をかけた。『やめてもいいんよ。』ほっとした。
今後の収入の当てがないまま、机に向って辞表を書いた。」

上記の竹原氏は、退職後、自分一人で新聞社を立ち上げ、元気な
中小企業の社長を取材して「日本一明るい経済新聞」を発行する
とともに、講演、セミナーなど幅広い活動を行っている。

彼の「自己決定」の内容を見ると前述のように「経済的基盤の課題」
や「家族との関係」も考えた上で、独立する道を選んだ。
「新聞社や部長といったバックや肩書きのない、竹原個人として、
どれだけやれるかを試してみたいと前から思っていた。」と
「会社本位スタイル」との距離感を以前から測っていた。

また「社会的要請に応える姿勢」を持ち、「自分の意味あること」
を実現しようとしている。
「経済評論家やマスコミは、暗いことばかりを報道する。不景気でも
明るく好調な中小企業はたくさんある。そういう会社を紹介して
関西を活性化したいんです。」
現在、自転車で廻りながら、毎月40社の元気な中小企業を取材して
紙面を作っている。

「会社本位スタイル」と「自己決定」の関係をご理解いただける
だろうか。


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2006年05月14日

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第2回「キャリアチェンジ研究会」ご案内
5月17日(水)18:30〜20:45(大阪産業創造館)
(4/24のブログ参照)ご参加の方は楠木まで。


(昨日からの続き)
インタビューで聞いていることは、各人さんの「会社本位スタイル」
を脱却したプロセスである。
 ー「きっかけ」
 −「家族」
 −「経済的課題」
 ー「自分の好きなことをする決断」
 −「社会的要請に応える姿勢」
 −「一定のリスクをとる決断」
等が中心となる。

現在MDの書き起こしをしているが、既に30数万字になり拙著の
5冊分くらいになっている。
これからこれをどのように編集するかが今年の課題であると思って
いる。

一つの方向性としては、「自己決定」とも呼ぶべき個人の姿勢の
転換があるということだ。
少し定義っぽくいうと、
「これまでの会社勤め中心のライフスタイルから自分の内面的
価値観、動機に準拠した独自のスタイルに再構築(=自己決定)
すること」位になるか。

その中にもいくつかのポイントがあるが「意味あることを行動に
結びつける情熱」や「社会の要請に応えようとする姿勢」(「会
社本位スタイル」の反対語は、「自分本位スタイル」ではない)
がその中に含まれているかどうかが重要である。

この「自己決定」に絡んで、個人がどのようにキャリア形成に
取り組むか、また、組織側が、どのように人事マネジメントを
運用するかが求められている。


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2006年05月13日

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従来からキャリアをチェンジしたかたのインタビユーを続けて
きたのは、この「会社本位スタイル」を探るためでもある。

具体的には、私は、一定期間(原則、勤続13年程度以上)組織に
所属した後に、キャリアをチェンジして、『いい顔』で『雇われ
ない立場』で、活躍されている方に長時間のインタビューを
行っている。
現在約150名の方々にご協力をいただいた(この内、キャリアを
チェンジされた方は、およそ90名)。
この方々は、「会社本位スタイル」から脱出して、自立、自律を
遂げた人々の姿である。

一見すると、組織から離れた方のキャリアの経緯を見ることは、
「個人と組織の関係」には、意味がないと思われるかもしれない。
しかし、その会社を離れるプロセスを詳細に確認すれば、その組織
の「会社本位スタイル」の実態が浮かび上がる。同時に、個人の
状況に加えて組織の姿が見えてくる。ある意味、「個人と組織の
関係」が最もあぶりだされる事例といえる。

 ただ、個別論に流れないために、量(回数)が増えて臨界点を
超えて質へと変化するまで、インタビューを行った(これが今回
の120名)。いいかえれば、個別の特殊事例を詳細に見て、それを
たくさん集めることによって普遍性を見ていこうとしている。

かつて私は、高度な特殊技能を持つ従業員の人事課長をしていた。
彼らは、外部に働き先を容易に見つけられるので、一般の総合職に
比べて退職者も格段に多かった。その退職の際に、個人個人に時間
をかけて丁寧に話を聞いて、人事運用に大いに役立てることが
できた経験がある。このインタビューもその延長線で取り組んでいる。
また、「会社本位スタイル」からの脱却は、組織から離れること
とは、必ずしもイコールではない。この方々の仕事に対する自律性
や姿勢は、組織の中においても実現できることも多い。


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2006年05月12日

「会社本位スタイル」について

第2回「キャリアチェンジ研究会」ご案内
5月17日(水)18:30〜20:45(大阪産業創造館)
(4/24のブログ参照)ご参加の方は楠木まで。


(昨日からの続き)
「会社本位スタイル」(会社勤め中心のライフスタイル)という
のもの私の造語であるが結構必要な概念ではないかと考えている。

*「会社本位スタイル」の背景
ビジネスパーソンが働く根拠は、雇用契約であるが、それを意識し
ている人は極めて少ない。これは、社内外の規範よりも、実際の
「職場のルール」を優先しているからである。

 今までは会社が圧倒的に強い立場にあったので、そこに勤める
ものは、その組織から離れると、社会的な多くの権益も一挙に失う
のではないかと考えて、過度に組織への帰属を強めてしまう。
極端になると、不当な労働環境、サービス残業、持ち帰り仕事など
労働のダンピング化が生じる。

 このような「会社本位スタイル」の結果、自分の信念を貫いて
仕事を進めることが難しくなり、内面の価値観や動機との間に
葛藤を抱える。
過労死事件に詳しい川人弁護士は、「(日本の)中高年労働者の
過労自殺の根底には個人の会社に対する強い従属意識があり、
(中略)、これを「会社本位的自殺」と呼ぶことが可能であろう」
と述べる(注)。過労死事例というやや極端な例を元にしている
が、考え方の根本は同じものである。

(注)「過労死」川人博 岩波新書1998年4月

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2006年05月11日

◆峇殃え」から「1対1の関係」へ

第2回「キャリアチェンジ研究会」ご案内
5月17日(水)18:30〜20:45(大阪産業創造館)
(4/24のブログ参照)ご参加の方は楠木まで。



(昨日からの続き)
キャリア課題やメンタルヘルスが、労務雑誌などに頻繁に取り
上げられるようになったのは、ここ10年のことである。
これは、日本の会社―従業員間の大きなな変化を反映している
と思っている。

しかし、昨日にも述べた「自立、自律型人材」を求めるマネジ
メントは、会社―従業員間が丸抱えであった頃に比べると、
双方の利益はより相反的である。

かつては、従業員は、とにかく会社が提示した業務を懸命にやれば
足りた。ところが、昨今は「成果主義」や「雇用保障の揺らぎ」が
日常化して個人と組織の1対1の関係作り[業務内容=評価]が
要求されている。

当然ながら、両者に求められるものが変わってくる。
同時に、組織が、雇用保障の見返りに保持していた広範な人事異動
(含転居、単身赴任)や能力育成の主導権は、失われつつある。

では、なぜ、丸抱えでは持たなくなったのか。一言で言えば、
従来はこの丸抱えのやり方でうまくいく業種や発展段階の産業が
日本に多かったということであろう。

その後、生活水準の向上と規制の緩和、及びソフト的産業
(金融、通信、情報、諸サービスなど)が経済の中心を占める
ようになって、多くの企業で丸抱え的な働き方が急速に陳腐化
している。加えてIT化の加速度的な進展もそれを後押している。

ところが、このような急激な変化の中でも、会社―従業員間では
「会社本位スタイル」(会社勤め中心のライフスタイル)の働き方
が、依然として中心である。
                     (明日に続く)



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