2014年09月27日

DTM (45) D-Sub 25 ピンアサイン

オーディオ用D-Sub 25 のピンアサインを調べてみました。

1.YAMAHA、TASCAM、Digidesign ってなに?
2.アナログは TASCAM フォーマットのみ
3.デジタルは TASCAM/YAMAHA 2フォーマット
4.インチネジ、メートルネジ

A.API Lunchbox: TASCAMフォーマット、インチネジ
B.Lynx Aurora: YAMAHAフォーマット、インチネジ

...YAMAHA製品以外は、インチネジでOK?
【1.YAMAHA、TASCAM、Digidesign ってなに?】
D-Sub25(DB-25) オーディオケーブル製品には、YAMAHA、TASCAM、Digidesign...といった標記があります。 どうも、ピンアサインのパターンになるらしく...たとえば、DB-25〜XLRコネクタ x 8個 のケーブルの場合、機器側のピンアサインに合致するケーブルを接続しないと...とんでもないことになるようです。

DB-25 ケーブルを選択する場合、接続先機器のピンアサインを確認する必要がありますが、メーカーによって、標記方法がマチマチなので、基本となるピンアサインのパターンを理解していないと、訳がわからないことになります。

なお、「ピンアサイン」は、英語では「PINOUT」と呼ぶ場合が多いらしく、日本の楽器屋さんは「フォーマット」と呼ぶ場合があるようです。 例えば「TASCAM PINOUT」とか「YAMAHAフォーマット」といった感じです。



【まず、D-Sub 25 のピン番号を理解する】
D-Sub 25(DB-25)のピン配列は、2段配列で、上段が13ピン下段が12ピンになります。 下段のピンは上段のピンの間に来るように配置されております。

D-Sub25-F機器側F型コネクタ、右から左にピン番号が振られ、上段は1〜13番、下段は14〜25番。

D-Sub25-Mケーブル側M型コネクタ、ピン番号はF型とは左右対称になります。

ケーブル製品の場合はM型、機器製品の場合F型になるので、ピン配列イメージによる仕様標記の場合、左右対称であることを理解しながら確認しないと...わけがわからないことになるので、注意しましょう。 上記の図のように、1番ピンが右(機器側F型)か左(ケーブル側M型)かで...確認できます。 図が縦の場合もあるので、この場合は(頭の中で)90度回転させてから確認しましょう。



【2.アナログは TASCAM フォーマットのみ】
アナログ信号用のDB-25ケーブルは、バランスHot/Cold/GND x 8ch = 24 ピン配線となり、余った1 ピンが未使用(open)になります。 ピンアサインは、YAMAHA、TASCAM、Digidesign 共通です。 DB-25 をオーディオ用 IF に最初に採用したのがTASCAM だったらしく、「TASCAM PINOUT」(TASCAMフォーマット)と呼ばれる場合があるようです。

D-Sub25-F-Analog-tascam機器側F型ピン配列のピンアサイン標記。 上記数字はCH番号、HはHot、CはCold、GはGND。

ピン番号の若い方(右側)から3ピンずつ Hot/Cold/GND の順に、各CHに割り当てられます。 なぜかCH番号は老番から割り当てられます。 一番左側上段の13番ピンが余るので、未使用になります。

D-Sub25-F-Analog-v機器側F型ピン配列のピンアサイン縦標記。 上記、横標記と同じピンアサイン。 Hot は +、Cold は -、GND は接地イメージの標記になっております。 26/27番は、どうも Digidesign 特有の標記で、DB-25コネクタを固定する2つのネジ(ネジ穴)に相当するようです。


ch番号HotColdGND
8ch1142
7ch15316
6ch4175
5ch18619
4ch7208
3ch21922
2ch102311
1ch241225
未使用13
表形式での標記の場合、こんな風になります。
上記、機器側F型ピン配列のピンアサイン縦標記と見比べると、理解しやすいと思います。

ch番号HotCold
8ch114
7ch153
6ch417
5ch186
4ch720
3ch219
2ch1023
1ch2412
未使用13
GND2,5,8,11,16,19,22,25
ちなみに、YAMAHA 標記方式では、GND をCHに割り当てず、ひとまとめに標記します。


表形式の場合、CH番号が降順だったり昇順だったり、横長(列と行の項目が逆)になったり、様々な標記になりますが、基本パターンを頭にいれつつ、ch と ピン番号の関係に着目すれば、確認しやすいと思います。

D-Sub25-M-Analogケーブル側M型コネクタの標記例です。 機器側F型と左右対称となってますが、ピンアサインは全く同じであることがわかります。
まー、左右対称でなければ、同じピン番号に接続できないので...あたりまえなのですが...何の予備知識もなく、いきなりこの図を見ると...パニックに陥ります...orz




【3.デジタルは TASCAM/YAMAHA 2フォーマット】
TASCAM とdigidesignのピンアサインは共通で、アナログと同一「TASCAMフォーマット」になります。 ただ、デジタルの場合、1物理チャンネルに2チャンネル分の信号が通るため、物理1〜4ch が「IN 1〜8ch」、物理5〜8chが「OUT 1〜8ch」に割り当てられます。

ch番号HotColdGND
out 7-8ch1142
out 5-6ch15316
out 3-4ch4175
out 1-2ch18619
in 7-8ch7208
in 5-6ch21922
in 3-4ch102311
in 1-2ch241225
未使用13
表形式での標記です。 CH番号だけが差し替わっており、ピンアサインはアナログの「TASCAMフォーマット」とまったく同じです。

YAMAHA はデジタル信号用に、独自のピンアサイン「YAMAHAフォーマット」を採用しました。 Hot/Coldのみ、若番よりピン番号順に、これも若番よりCHにアサインされるので、表形式標記では、非常に自然に見えます。

GNDは老番側のピンに割り当てられますが、アナログのように8ピンではなく7ピンだけに割り当てられ、未使用(open)が2ピンに増えます。 これは、DB-25コネクタ〜XLRコネクタのケーブル配線を考えると、GND配線は必ず「短絡」していることになります。 YAMAHAの仕様ではGNDをひとまとめにしてるので、各CHのGNDを独立させない(あるCHのGNDがショートしたら、他のCHもお亡くなりになる)設計思想のようです。 ちなみに、Digidesign は「TASCAMフォーマット」ですが、PINOUT図より、機器内部にてGNDは短絡させる仕様になっているようなので、特に問題はないかと。


ch番号HotCold
in 1-2ch114
in 3-4ch215
in 5-6ch316
in 7-8ch417
out 1-2ch518
out 3-4ch619
out 5-6ch720
out 7-8ch821
未使用9,11
GND10,12,13,22,23,24,25
「YAMAHAフォーマット」は、ch番号とピン番号の採番方向が一致しており、Hotが上段ピン、Coldが下段ピンに固定的にアサインされるので、理解しやすいです。




【4.インチネジ、メートルネジ】
DB-25コネクタを固定するネジも2種類あります。 1つ目はインチネジ規格「#4-40」。 #4 はネジのサイズ番号、40は Thread per inch...1インチあたりのネジ山の数...ピッチを表します。 2つ目は、メートルネジ規格(ミリネジ)「M2.6」。 2.6は、ネジの直径が2.6mmであることを表します。

面倒なのは、DB-25を有する製品も、DB-25ケーブル製品も、固定ネジがインチかミリか明記されていないものが少なくありません...orz

しかし、私が確認した範囲では、TASCAMの現行製品もインチネジ「#4-40」を採用しており、メートルネジ(ミリネジ)「M2.6」を採用しているのは、YAMAHAだけでした。 国産製品を利用する場合は、ミリかインチか確認した方がいいかもしれませんが、海外製品ならば、インチでほぼ間違いなさそうです。

なお、最悪間違えてケーブルを購入しても、ネジだけ交換すればいいので、何とかなるかも。 また、交換ねじ付で、ミリ・インチ両方OKのケーブル製品もあるようです。



【A.API Lunchbox: TASCAMフォーマット、インチネジ】
lunchbox_specs_aAPI lunchbox (500-6B/8-slot lunchbox) のピンアサイン。 「TASCAMフォーマット」であることが確認できます。
仕様にはネジの標記がありませんが、海外掲示板等の情報より、インチネジと推測します。



【B.Lynx Aurora: YAMAHAフォーマット、インチネジ】
業務用DAコンバーターとして有名な Apogee や Lynx のデジタルIFは「YAMAHAフォーマット」ですが、インチネジのようです。




[参考ページ(御三家 DB-25 ピンアサイン)]

yamana - 総合カタログ
〜このページにて「インターフェース 」を選択するとPDFのカタログをZIP形式でダウンロードできます。
〜PDF6ページ(78ページ)に、デジタル・アナログ 両方のピンアサインが掲載されております。 GND標記が、ch にアサインされておらず、ビン番号順に記載されています。

tascam - DB-25_Pinout.pdf
〜デジタル・アナログ 両方のピンアサインが掲載されております。

digidesign - HD_IO_Guide_v81_JA_68854.pdf
〜PDF37〜38ページ(33〜34ページ)にアナログ、38ページ(34ページ)にデジタルのピンアサインが掲載されております。 アナログは、out/in(+4dB)/in(-10dB)...3っつ掲載されておりますが、ピンアサインは同じです。

avid.force.com -
The pinout diagrams in 192 manual list MH1 going to pin 26 and MH2 to pin 27. Since it's a 25 pin cable, what are these?
〜Digidesign の pinout 図には、26/27ピンがあります。 これにアサインされている MH1/2 は Metal housing の略で、コネクタ固定ネジ穴が接地されていることを意味します。



[参考ページ(元祖TASCAMフォーマット )]

g200kg - TDIF
「「TASCAM Digital Interconnect Format」の略。コネクタはD-Sub 25ピンを用い、入出力それぞれ8チャンネル(往復あわせると16チャンネル)の信号を1本のケーブルで扱う」
「TDIFを搭載した最初の製品はTASCAMのマルチトラックレコーダー、「DA-88」」
「基本的にAES/EBUを束ねたもの」
〜TASCAMフォーマットは、TASCAM DA-88あたり?から始まったようです。 なお、TDIFは汎用的なAES/EBUではなく独自IFになり、ピンアサインも全く違うようです。

tascam - DA-88_manual.pdf
〜元祖?「TASCAMフォーマット」は、12ページに記載されております。

apiaudio - block_diagram_8_slot_lunchbox.pdf
「DB-25 TASCAM PINOUT」
〜API Luchbox の仕様にて「TASCAMフォーマット」と呼んでます。




[参考ページ(サードパーティーの DB-25 はYAMAHAフォーマットが多い?)]

lynxstudio - AuroraUserManual.pdf
〜PDF13ページ(10ページ)に記載。 デジタルは「MY8AE96 YGDAI Digital I/O pinout:」、アナログピンアサインは「Tascam DA-88 Analog I/O pinout」。 「YAMAHAフォーマット」「TASCAMフォーマット」のルーツ製品を正確に標記してます。

apogeedigital - Symphony I/O: Pinout Configurations
〜デジタルは「Yamaha pinout」。



[参考ページ(DB-25/メートルネジ )]

elecom - Q.【RS-232Cケーブル】ネジはインチネジ、ミリネジのどちらですか?
「D-Sub25ピンコネクタでは、機器によってインチネジを使用している場合があります」
〜DB-25 はインチネジ(#4-40)またはメートルネジ(M2.6)です。

yamana - 総合カタログ(再掲載)
〜再掲載、「インターフェース 」を選択するとPDFのカタログをZIP形式でダウンロード。
〜YAMAHAデジタルミキサー用インタフェースカード「Mini-YGDAI Card」におけるDB-25ピン配列が、PDF6ページ(78ページ)に掲載されておりますが、ネジ穴の直径「φ 2.6mm」と標記されており、メートルネジ(ミリネジ)であることがわかります。



[参考ページ(DB-25/インチネジ )]

TASCAM - X-48MKII仕様
「TDIF入出力 D-sub 25ピン・メス(8CH)×6(M2.6 ミリねじ)」
「バランス入力 D-sub 25ピン・メス(8CH)×3(#4-40インチねじ)」
「AES/EBU入出力 D-sub 25ピン・メス(8CH)×3(#4-40インチねじ)」
〜これを見ると、TDIF(TASCAM独自仕様)のみメートルネジ(ミリネジ)で、汎用的な入出力はアナログ・デジタルともインチネジになっています。 元祖TASCAMもインチネジを採用しているので...YAMAHA以外のメーカーは、ほとんどインチネジではないかと推測します。

Digidesign - Control|24 Guide (PDF)
「The thread type of the screw connection onthe 25-pin D-Sub connectors is a US (non-metric) 4-40 thread.」
〜PDF14ページ(4ページ)。 インチネジみたいです。

apogeedigital - Symphony I/O Features
「8 Analog I/O + 8 AES/Optical I/O Module...Analog IN - This DB-25 connector...The hex screw (to secure mating connectors) accepts a 4-40 threaded thumbscrew. 」
〜Analog IN/OUT、AES IN/OUT...全部、#4-40...インチネジみたいです。

Lynx Support Forum - Aurora Threads 4/40 or Metric
「Everything should be 4/40」
〜Lynx Aurora、全部、#4-40...インチネジだそうです。

gearslutz.com/board - 500 series screws???
〜DB-25 について直接コメントはないですが...API lunchbox もインチネジみたいですね。

apiaudio - rackears_installation.pdf
〜API lunchbox のラックマウント用金具の取説ですが...インチネジみたいです。




[参考ページ(D-Sub25 ケーブル製品)]

tacsystem.com - Dsub25M 変換 アナログケーブル(MOGAMI#2932ケーブル使用)
「digidesign(注1)...注1:インチネジ仕様でご注文ください 」
〜アナログDB-25ケーブル「ATAS-*」のピンアサインは1タイプ...「TASCAMフォーマット」。 こちらの製品は、型番とは別にネジをインチかメートルか指定可能なようです。 YAMAHAのカタログに掲載されているので、YAMAHA推奨ケーブルになるかと。 MOGAMI を使用している...高級ケーブルです。

tacsystem.com - Dsub25M 変換 AES/EBUデジタルケーブル(MOGAMI#3162ケーブル使用)
「digidesign(注1)...注1:インチネジ仕様でご注文ください 」
〜「DAES-*W」は「TASCAMフォーマット」、「DAES-* , DDAES-*」は「YAMAHAフォーマット」。
「対応ブランド」を見ると「TASCAMフォーマット」を採用しているのは、TASCAM/digidesign 以外ではRAMSA(国産)だけみたいです。 「注1」にてインチネジ指定を推奨しているは digidesign だけですが...私が調べた範囲ではTASCAM(現行品) も Apogee もインチねじのような気が...

tomoca - ECDF-1908A-□-*
「D-subの仕様はDigidesign、YAMAHA、TASCAMをご用意しました」
〜アナログなのに3パターンありますが...全部「TASCAMフォーマット」でOK?
YAMAHAはミリネジとして、TASCAMとDigidesignの違いはなに? もしかしてGNDの配線が違う...???

tomoca - DAC-46266-□□-**
「※ □ … D: Digidesign Y: YAMAHA T: TASCAM」
〜デジタルケーブルも3パターンあります...「TASCAMフォーマット」のTASCAM と Digidesign の違いはなに? ??...「YAMAHAフォーマット」でミリ/インチネジ指定は可能???

hosa - DTF-800_Spec.pdf
〜アナログケーブルですが、上記製品より一桁安いです...ケーブルで数万円とうのもきついので、まずはこれを購入するってのも手かも...

もし、購入する機会があったら、BELDEN(単線)とブラインドテストしてみたいと思いますが...おそらく有意差はでないような気が...

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/kutasala/52670352