〈葛湯(クズユ)一家。略してクズ家〉

 

お父さん… 猟奇的な一面がちらり。こう見えて臨床心理士。
お母さん… 優しいようで残酷。いや、残酷なようで優しいのか。

お姉さん… 中3。唯一の常識人…かもしれない。

弟くん … 小6。いろいろと現実と妄想の区別が付かない年頃。

 

僕☚   … 弟くんに拾われてきた黒猫。日々逃亡のチャンスを狙っている。







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 さっきから家の中に知らない男の人がいるのです。

 何の警戒もなしに、お姉さんがその人の方へ寄って行きます。ダメですお姉さん、危ないのです。そうやって僕が遠くの方で固まっていると、

 

「あれ、黒吉、どうしたの。お兄ちゃんの顔、忘れたの?」

 

 お兄ちゃんて誰ですか。お姉さん、寝ぼけていてはダメなのです。危険なのです。

 

「おい、黒吉ー。毎日見てる家族の顔忘れるなんて、ひどいな」

 

 

 え、なんですか。何が起こっているのですか。

 いつの間にか家族が増えたのです。怖いです。






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いつの間にか増えた家族…。
単なる記憶違いなのか?それとも…。