〈葛湯(クズユ)一家。略してクズ家〉

 

お父さん… 猟奇的な一面がちらり。こう見えて臨床心理士。
お母さん… 優しいようで残酷。いや、残酷なようで優しいのか。

お姉さん… 中3。唯一の常識人…かもしれない。

弟くん … 小6。いろいろと現実と妄想の区別が付かない年頃。

 

僕☚   … 弟くんに拾われてきた黒猫。日々逃亡のチャンスを狙っている。






32

 

 京飴が大好きなのです。

 あの小さくてころころした表面に手毬のような模様があるのなど、硝子細工のようでとても美しい。心を擽られます。

 床に溢された飴玉に顔を近づけながらうとうとしていると、頭上から声がしました。

「おまえ、猫の癖に風流だなあ。オレなら食っちまうのに」

 

 いや、だからテメエは一体誰なんですか。