現在当局は、移動運用にて自動車用の鉛蓄電池を電源として用いています。
現在の構成は、出発地等の都合により以下の3パターンのいずれか組み合わせで使用しています。

1). 40B19 12V 28AH(5時間率)を4個並列使用
2). 40B19 12V 28AH(5時間率)を2個 115D31 12V64AH(5時間率) を1個の 計3個を並列使用
3). 40B19 12V 28AH(5時間率)を2個 12PE24 12V24AH(20時間率)を2個の 計4個を並列使用

いずれも大体100Ahであり、QSLカードの記載は、12Vバッテリー4個 100Ahに統一させていただいています。

ちなみに並列使用した場合は、新品時から並列使用していない場合は、特性がそろわず 1+1は2にならないそうです。
当局は、2個づづ新品から並列使用しているが4個同時の並列使用していないので偏りがあるかもしれません。 
充電は個別に行っているから厳密には特性はあっていないと思われる。


当局の覚書もかねて、利用方法、注意事項を記載しておきます。
自動車用バッテリー以外の資料からの推測や、Webで見た内容と経験上から総合的に書いているので、専門家からみたら間違っている内容があるかも知れませんがご了承ください。
無線機の定格電圧が13.8V ±10%の場合(FT-450M)はすぐ定格の下限から外れてしまうため、バッテリーを直接電源として使用するのはそもそもメーカー対象外自己責任の世界です。


1.残存容量について

鉛蓄電池の電圧は1セル当たり公証2Vで、満充電時は2.1V,放電終止電圧は1.8V
6セル組み合わせた12Vバッテリーで、満充電12.6V 放電終止電圧 10.8Vになります。

放電終止電圧は、この電圧以下ではただちに放電を終了すべき電圧ですが、負荷により異なります。

メーカーの特性表を拝見して換算すると

10.8Vというのは軽負荷時での値(0.05C )(Ahで示す数値の1/20の電流) 100Ahの場合は5A
0.1Cの時 100Ahのバッテリーならば10A流したとき、10.6V迄
0.5Cの時 100Ahのバッテリーならば50Aの時 10.1Vとなります。

放電終止電圧というのは、実は残容量がほぼ0%で、ここまで放電すると、バッテリーに大きなダメージがあり、
ここまで放電すると著しく寿命を低下させます。
ここからさらに放電すると電解液中のイオンを使い切り、電解液がただの水になり充電できなくなるそうです。

>実際、当局が保有していた長期放置の電池にそうなってしまったものがありました。
充電器をつけても電流が流れなく、充電完了表示になってしまうが、充電されていない。

一般的にはサイクル用途でも30%以下には放電させてはいけないらしい。
自動車用は深放電には弱く残40%以下にはしないほうが良いらしい。
理由は、6セル全てが同じ状態とは限らず、先に容量が尽きたセルが他のセルにより、強制的に電流を流されさせて過放電となり、1セルでもだめになれば、他のセルにも充電できなくなるため。


おおよその容量を知る方法があります。
資料のグラフでも幅がありあくまでも目安です。無負荷の端子電圧を測定します。

100% 12.7〜13.2V 
80% 12.5〜12.9V
60% 12.2〜12.7V
40% 12.0〜12.4V
20% 11.7〜12.2V
0% 11.5〜11.9V

>FT-450Mで電源が落ちる現象が発生したときの送信時の電圧11.2〜3V程度と、そのあとの、受信状態での電圧が11.9〜12Vであったことを考えると、実は、バッテリーにとっては安全な状態で
電源を落としているともいえます。

>FT-450Mで移動運用1ポイント目の2〜3時間程度運用したあとのバッテリー電圧は、12.3〜4V程度で 70%程度の残容量と推定


2.サイクル用途の寿命

あるサイクル用途用の鉛電池の特性をみると、放電終止電圧まで放電を繰り返した場合、200回程度までは、95%程度の容量ほ保っているが300回あたりから落ち始め新品の80%の容量に低下、400回では新品の60%迄に低下するようです。
放電率が50%程度だと倍以上に伸びるようです。
自動車用バッテリーは、あくまでもエンジン始動用でサイクル用途は想定されていません。
サイクル用途では短命のようですが、放電深度を浅く、また、使用したらなるべく早く充電を心がければ、長期にわたり使用することが可能なようです。

>当局の使い方は、この寿命サイクルの実験より、良い使い方ではないかとおもいます。
熊本から持ち帰ったバッテリーは、既に移動運用で300回は超えているはずですし、それ以前に導入しているバッテリーは、もっと多いはずだが良好です。
過去に他のページに書いていますが、10数年使用した密閉型バッテリーが少しずつ、寿命を迎えてリタイヤしています。


3.放電特性

以前、どこかで書いたとおもいますが、並列使用すると、容量が2倍以上になる理由です。
バッテリーの容量に対して、放電させる電流により、取り出せる総容量が異なります。

20時間率で20Ahというのは、1Aの放電電流で放電終止電圧迄20時間ということを示します。

この例えば20時間率で20Ahのバッテリーを 周囲温度20℃時以下の条件で放電させたときの持続時間は次のようになる。

1Cで(20A)で放電の場合、容量は50% (0.5時間)
0.25C(5A)で放電の場合、容量は75% (3時間)
0.1C (2A)で放電の場合、容量は90% (9時間)
0.05C(1A)で放電の場合、容量は100% (20時間)

>例えば負荷が20Aの場合 20Ahバッテリー1個を使い切る毎に交換して使うと、4個でも2時間しか使えませんが、4個を並列にすれば、負荷が同じでもバッテリーからみれば、0.25Cとなり3時間使えるという理屈です。
しかも電圧低下するまでの時間が稼げるので、無線機で使った場合、この理屈以上のパフォーマンスが期待できます。

>当局の実績では、 28Ahx2個並列の場合 FT-450M 7MHzSSB 50W使用 2時間程度 →  28AHx4個並列の場合 SSB 50W 8時間の運用ができました。

(なお FT-857M 7MHzSSB50Wなら 28AH 2個でも8時間可 放電深度は高くなるが)



4.温度特性

冬と夏では、容量に差が出ます。

20℃を100%とすると、
30℃〜50℃ 時 110%
10℃、95%
0℃  85%
-10℃ 75%

夏元気だったバッテリーが、冬に直ぐ上がってしまう原因はこれです。
一般的に自動車バッテリーは、残量が60%以上無いとエンジンが掛けられないそうです。

>当局が12月の移動運用で、以前8時間いけたはずのバッテリーで、6時間程でFT-450がリセット掛かった原因は寒さによる容量低下が原因の1つのようです。


5.充電は
使い終わったらただちに充電するべきです。
1日も放置するとサルフェーションが成長し、容量低下を招くようです。

充電には、1セル当たり2.45V 6セルで14.7V で定電圧定電流法という方法で行います。

14.7V掛けて、電流が設定電流(0.1C〜0.25C)以上流れるようなら電圧を下げて電流を規制
電流が流れなくなってくる毎に電圧を上げ最大14.7Vで充電。
つまり、電流制限を掛けた定電圧
充電が進むにつれ、電圧差がなくなるため、電流が減り、100%に近づくにつれ緩やかに充電していく方法です。
この方法は、80%あたりから満充電になるまで流れ込む電流が低くなってしまうので満充電までの時間がかかります。
充電器によっては、電圧をもっと掛けて(といっても15V-16V程度)積極的に電流を流して充電を行い、100%満充電を検出後、フロート充電(13.8V程度)に電圧を下げるような方式があります。

>車のバッテリーに並列につないで、充電する場合は、車両のバッテリーが常に満充電の状態であるゆえ、13.8V程度しか電圧が上がりません。
1日移動運用で使って50%程度迄容量が減ったバッテリーなら、バッテリー1個あたり2〜3A程度充電電流も流れます。
移動距離が長い場合は(数時間)、車両のバッテリーと並列もしくは、シガライターコネクタ接続しておくことで自宅に戻る前に充電が90%程度付近まで充電完了していることもあります。
当局も以前は、この方法を使っていました。

しかし、泊りがけ多ポイント移動で、1日に3-4箇所回る場合に、途中の移動で少しでも回復させたい場合があります。
1箇所2時間程度の運用では、容量低下が少なく電流は3A程度(4個合計)しか流れず、1時間程度走行したくらいでは、使った分の電力が充電されません。

当局は、九州での運用中は、レンタカーなので、車両の電気系には手をつけられず、ACインバータで一旦100Vにして、充電器2台(3Ax2)を使用していました。 しかしシガライターコネクタがかなり高温になり、注意が必要。シガライターコネクタに内蔵されたヒューズが熱疲労で切れたこともあった。
2エリアでは、最近、DC-DC昇圧インバータ(12V→14.5V 15A)を自作し、車両のバッテリー直結ケーブルで接続し(2QSケーブルを2本)車両の12〜13.8Vを 14.5Vに上昇させ、(電流制限回路を組まなかったので、決め打ちで、電流が流れすぎない程度にした)
移動中の充電に使うことにしました。
4個まとめて充電していますが、充電電流は、10〜12Aにもなり、(昇圧なしだと3A程度)ポイント間の短時間の走行でも、積極的に充電することができます。
2011/01/8-9の愛知、岐阜県の2日間7ポイント移動運用を電池切れなしで運用できました。


6.注意
バッテリーは充放電中、水素ガスが発生します。
車用のバッテリーは車中に置くことは想定されていません。時々窓を開ける、エアコンを外気導入で使うなど、換気に心がけてください。

バッテリーから充電器や無線機等の負荷機器を着脱する際は、あらかじめバッテリーから遠い部分で接続を遮断、電源をOFFしてからにしてください。(バッテリー付近にガスが残留してスパークで引火する可能性がある)

車内でのタバコ喫煙など火気の使用は控えてください。