昨日、田中信正・林正樹の「のぶまさき」の ジャズ連弾ユニットのコンサートがありました。連弾ユニットの「レ・フレール」は有名ですが、「のぶまさき」というデュオは全く知りませんでした。デュオ名は2人の名前の重なりからうまくつけています。ジャズということで興味津々楽しみに出かけました。会場はいつもの岐阜現代美術館/NBKコンサートホールでした。111















  曲目は「イノシシとの決闘」、ガーシュインの「I got rhythm」・・・等々ありましたが、知っている曲はもちろんありませんし、そのほとんどがテーマだけで、あとはその場のインスピレーションでテーマをどんどんアドリブで進めていくので曲名があってもそれほど意味がないです。中休みの時、ピアノの所に楽譜があったので見ましたが、案の定、簡単な旋律とコード進行だけでした。
  いわゆるスタンダードジャズ、デキシーとかフルバンドとかブギとかは大好きですが、この手のジャンル?はいわゆるモダンに属するのでしょうが、2・3曲聴いてもいわゆるジャズっぽいだけでちょっとも迫ってくるものがありません。退屈で眠くなってきました。 でもある曲をきっかけに俄然面白くなり眠気も吹っ飛んでしまいました。・・・というのもプリモとセコンドの2人の掛け合いがとても面白かったからです。リーダー役?のセコンドがこんな調子でどう〜?と即興でアレンジしたテーマを弾くと、それに応えてプリモがアドリブで応えます。今度はプリモが「こんな感じでいかが・・・?」と挑発的なパッセージを弾くと今度はセコンドがそれに応えます。そうやって挑発、挑発の掛け合いで曲はどんどん盛り上がっていくのです。その場の雰囲気・インスピレーションでどんな風に曲が展開していくのか当事者も分かりません。演奏途中で入り損ねたのか「あっ」とか「エッ?」とか声がします。「もう終わるよ」とかニヤッと笑って「あんたそこまでやる〜っ」といった感じでお互い見合わせながら演奏している姿も面白いです。
  でも99%即興・アドリブの世界でも、お互いの掛け合い・駆け引きの具合で調子に乗りすぎてとんでもない方向に行かないようにお互いにちゃんとプロデュースしながら弾いている、ということを感じさせる部分が随所にあり、ジャムセッションの掛け合いの面白さを味わうことが出来ました。テーマの部分が戻ってきたり、オスティナートの低音部の上で自由にアドリブしたり、2人のアドリブの感覚が違うので曲に変化をつけるためだろうと思いますが、時々弾きながら立って移動しプリモとセコンドを換わったりする時にそういう構成感を感じました。
222 




<外のプールの手前から見たNBKコンサートホール内>












  演奏者は聴衆に如何に満足してもらえるように演奏するか、ということを主眼にコンサートに臨みますが、今日のコンサートで一番楽しんでいたのは演奏者の2人で、我々聴衆は2人がジャムセッションを楽しんでいる姿を生で観る・聴く・感じるという追体験コンサートだったように思います。「兎に角音楽は楽しまなきゃ・・・」ということを直接肌で感じた刺激的なコンサートでした。