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 この演奏会の出演者が知り合いでチケットをもらったのでワイフと一緒に行ってきました。プログラムを見て少しがっかりしたのは、メインの第九の前に第1部、第2部とあったことです。てっきりちょっとした小曲と第九だけだろうと思っていたし、第九だけ聴きたかったので少しがっかりでした。文化会館は客席600余席の小さめのホールです。今日のメインが市民合唱団の出演なので関係者とおぼしき人たちでほぼ満席になっていました。

 演奏は世界的に有名な指揮者の古谷誠一氏、オーケストラはこれまた世界的に有名な可児交響楽団、ソリストは「魁」というグループに所属する人たちでした。合唱団は市民を中心の参加者138名で12歳から80歳代までの団員構成です。

 第3部の第九は4楽章だけでした。わっち自身は学生の頃テノールのパートを歌ったことがあるので懐かしくある意味楽しみにやって来ました。

 4楽章の荒々しく始まる冒頭部分を聴いたとたん、「えっこんな田舎で生の第九ができるんだ」「生の第九をこんなに身近に感じるなんて」と今回の演奏会が開かれたこと、ある意味、意外さ・頼もしさを感じました。

  当初からオケも合唱もアマチュアなのでそれなりの演奏ということは承知していましたが、随所にアマチュアオケ・合唱団特有の技術的限界や練習不足からくる表現の単調さ、ぎこちなさ、演奏全体の荒っぽさ等々が気になりました。オケではバイオリンの速いパッセージから始まる部分ではテンポについていけず遅れ気味になったり、喜びの歌の静かに始まるコンバスの旋律は微妙にピッチがずれています。ユニゾン部分でのピッチのずれは特によく目立ちます。もう少しパート練習でここに注意してやればいいのに、なんて余計なことを思いつつ聴きました。

  またオーケストラに気の毒だったのは、ステージが狭い上に合唱団・ソリストのスペースもいるので楽団員40余名ほどはステージの前の方に陣取っていました。最悪なのが木管、ホルンがステージ袖際、反対のステージ袖には打楽器類を配置せざるを得なかったようです。最悪はシンバルはステージ右袖の前に位置していたので響きのない直の音が会場に飛んでいました。

  演奏は随所に気になる部分はあったものの、曲の静と動、明と陰や緩と急等曲全体の雰囲気、深みをよく出していました。ソロもそれなりに雰囲気を出していましたし、特に合唱が入ってきてからは、ダイナミックスの点ではオケと合唱が一体となって会場全体を包み込んでとても感動的な演奏に思えました

今回の演奏会でつくづく思ったのは演奏の上手い下手は確かにありますが、大切なことは演奏者が聴衆に何を表現したいのか、ということが明確であれば上手・下手関係なく聴き手にしっかり伝わって行く、ということがよく分かりました。今回の演奏で言えば、自分たちのお手製の音楽「おらが町の音楽」をみんなで共有しようという意図がよくわかった演奏会でした。その意味で大変感動的な演奏会だったと言えます。