2016年07月16日

不定期ではありますが…

随分と更新を滞っており、もうさすがにブログを辞めたんだろうと思いながらも、時々見に来てくださっている方がおられれば、それはもう本当にありがとうございます。少なからずとも見てくださる方がおられるので、ここはひとつ不定期ではありますが、気が向いた時にちょくちょくと更新をしてみようかと考えております。

しかしながら、モルト高騰中のこのご時世。なかなか気軽にモルトを紹介できる機会も少ないと思いますが、いろいろと楽しいお酒を紹介していければと考えておりますので、また更新止まってると思われても、気が向いた時にでも覗いて頂ければ光栄です。


【伊江島蒸留所】
Ie Island Disttillery

2005年から2009年まで、アサヒビールと九州沖縄農業研究センターの共同研究として、バイオマスエタノールの製造、E3ガソリンとしての車での使用までを検証するための施設として設立。研究終了後 伊江村への施設譲渡が決まっていた為 有効な活用法を検討し 2011年村の第3セクターである伊江島物産センターがラム蒸留所として改修し製造を開始。沖縄特有の泡盛を生産する酒造所がなかった伊江島にとって、伊江島で収穫されたサトウキビを用いて作られる「本当の意味での島酒」を造る事が出来る施設が完成し、多くの人々に愛されている。


【イエラム サンタ・マリア Gold】
SANTA MARIA GOLD伊江島と言えばタッチュー(城山)がすぐに頭に浮かぶのですが、それともうひとつ 沖縄を代表する花のひとつでもあるテッポウユリが有名な島でもあります。このタッチューとユリをデザインに取り入れたシンボルを持ったサンタ・マリア。そう言えば白いユリの花言葉は「純潔」と「威厳」。まさに聖母マリアの名前にふさわしく、伊江島の想いがぎゅっと詰まったラムであると言えると思います。そんな、ラムの中から樽熟成をされたゴールドを今回は紹介してみたいと思うのですが、その味を一言で言えば、「さらりとしたキャラメル」とでも申しましょうか。まず最初にミントトフィーを感じるのですが、続いてキャラメルのような甘さへとゆっくりと変化していきます。しかし、どちらも口の中で強い主張はなく、それらのクリーミーさの上から、徐々に若草のような風味が現れてくると、若さは徐々にサトウキビを連想させる風味となり、柔らかな黒糖の風味をまとった若葉の風味が口の中を長い時間漂っているのです。

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kyamaha at 23:33|PermalinkComments(0)clip!ラム 

2011年06月06日

禁断の酒

お酒を熟成させる過程において、年次熟成(樽や瓶に詰めて時間経過で熟成させる方法)が一般的ではありますが、シェリーのみソレラ・システムという独自の熟成方法があるのは、以前ご紹介した通りです。では、通常年次熟成させるお酒をソレラで組むとどうなるのでしょうか?

【レジェンド・オブ・キューバン・ラム Pre-1962】
Legend of Cuban Rum Pre-19621940~50年にかけて、当時のボデガ・バルデスピノのオーナーであるミゲル・バルデスピノはキューバのラムを購入して自分で楽しむために、シェリー樽に詰めて熟成をしたそうです。その後もラムの購入を進め、そのシェリー樽に詰めたラムは徐々にソレラ・システムを構築するに至りました。しかし、ソレラ樽は2~3樽のため世の中に出すためのモノではなく、あくまで個人的に楽しんだり、客人に振る舞ったりしていました。しかし、ボデガを売却する際に、この樽も同時に売りに出した為に長年かけて構築された貴重なラムを口にする機会が生まれました。そんなラムを一言で言えば、「甘みとレーズン」とでも申しましょうか。口に含むとまずカカオ、ついで甘みが増してきます。その甘みは徐々にレーズンへと変化をしていき、ナツメやドライマンゴーのような甘みをも持ち始めていくのです。その甘みは思ったより重くはないため、意外とあっさりとした後味を残していき、その風味は長いフィニッシュとなっていくのでした。

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kyamaha at 19:00|PermalinkComments(0)clip!ラム 

2011年06月05日

微妙な違い

モルトに限らず、昔のモノを色々と詮索していると真贋という問題に突き当たってしまいます。幸いシングルモルトではあまり大きな問題になる事は少ない(マッカランではありましたが)のですが、細かな違いが大きな違いになる事もあるのです。

【グレンゴイン (17yo:80年代流通品?)】
GLENGOYNE 17yo (Official, Old 1980s 70cl)その違いの多くは内容量やアルコール度数だったりするのですが、これは同じ時期であっても輸出先の地域によって異なっていたり(輸出先が異なるとそれぞれの地域に合わせて味が違う場合も多い)、生産された年代が異なっている場合など様々な理由があります。実は、今回紹介するボトルは2006/11/26に紹介したボトルと同じ年代に流通した商品と思われるのですが、前回のモノの内容量は75cL 今回のモノは70cLと微妙な違いがあるのです。そんな今回のボトルを一言で言えば、「年代物のオルガン」とでも申しましょうか。口に含むとまず熟成感のある甘みが現れ、それが少しずつ酸味を持つことでオレンジのような風味となっていきます。その後、熟成感はりんごのようにも変化し、果物の味わいがお互いを刺激し合って協奏曲を奏でてだすのです。その音色はオルガンを連想させ、その音色に長い時間酔いしれる事ができ、その風味がそのまま長いフィニッシュとなっていくのでした。

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2011年06月04日

たまには家で

何やらバタバタしており、家でゆっくりとお酒を楽しむ時間というのが取れておらず、ブログも再び停滞気味になっておりました。しかし!驚異の東京4泊5日という飲んだくれスケジュールのおかげでブログネタも充実しております。

【ダルモア 1990(18yo):シグナトリー】
DALMORE 1990 18yo (Signatory)そんな飲んだくれネタを公開中ではあるのですが、中休みで今日はおうち飲みのボトルを紹介してみたいと思います。見返してみると家飲みモルトの前回の紹介が2/11なので、これは間に挟んでも紹介をしておかないとと言う訳です。と言っても、家でもシングルモルトを飲む時は、ほとんどインディペンデント・ボトラーのものですから、飲んでる内容が大して変わっていないという意見はこの際目を瞑って頂ければと思います。そんな久しぶりに紹介するボトルを一言で言えば、「作りたての木のチェスト」とでも申しましょうか。口に含むとまず金木犀やアプリコットの香りが広がるのですが、次の瞬間に麦芽飴の甘さが現れます。すると木の落ち着いた香りが口の中に広がり始め、それと引き換えに金木犀の香りは落ち着いていき始めるのです。その頃にはリコリスを感じるようになり、甘さと苦みが口の中に残ります。最後には、アプリコットとリコリスが長いフィニッシュを作り上げていくのでした。

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2011年06月03日

アンオフィシャル

蒸留所名を明かさない事を条件で購入された樽は、もちろんのように蒸留所名を表記することができません。最終的に蒸留所と話し合いで決着をしていると思われるのですが、見るからにバレバレなネーミングがされているのもあるのが面白いです。

【タリンブルグ 1986(20yo):リンブルグ・ウイスキー・フェアー】
TALISKER 1986 18yo (Limburg Whisky Fair)蒸留所名を他の名前にする事で有名な蒸留所のひとつにタリスカー蒸留所があります。ダグラス・レイン社からリリースされる時にはタクティカルという名前だったりするのですが、多くの場合スカイ島のモルトと書いてあり、スカイ島にはタリスカー蒸留所1つしかないために、それだけで解ってしまうという訳です。今回は「タリスカー」+「リンブルグ」で「タリンブルグ」という名前という事でしょうか。なかなか、考え込まれた名前に困惑してしまいました(笑)。そんなこのモルトを一言で言えば、「海辺のリンゴ」とでも申しましょうか。口に含むとまず麦の香りに甘さが合わさり、その甘さが徐々に増していくのです。その甘さは時間が経過すると、熟したリンゴのようを連想させてくれるようになります。その後、磯の香りが現れると、胡椒のスパイシーさが現れ、リンゴの甘さと合わさることでベイクドアップルを少し感じるように変化するのです。しかし、刺激が思ったより早くおさまり、りんごの甘さと潮の香りが長く残っていくのでした。

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2011年06月02日

メジャーとマイナーの差

スポーツでも芸能界でもメジャーでいれる人間とマイナーから上がれない人間の差というのは、実際のところ大きな差がない事が多いように思うのです。大切なのは、タイミングとそのキャラの需要と認知度なのかもしれません。

【グレンロッシー 1966(40yo):アデルフィ】
GLENLOSSIE 1966 40yo (Adelphi)それは、まさにお酒の世界でもしっかり当てはまると思われ、財力のあるバックが付いている蒸留所ではかなりの認知度があると思われますが、ブレンドの原酒をメインに作っているような蒸留所の認知度はあまり高くありません。しかし、そうした蒸留所のモルトが悪いかと言えば、決してそうではなく逆に安定して質が高いためにブレンド原酒に選ばれている蒸留所もあるくらいです。そんな中からヘイグやディンプルの原酒になっている蒸留所のモルトを紹介したいと思うのですが、その味を一言で言えば、「古家具と果物」とでも申しましょうか。口に含めばまず果物の甘味が現れると、その果物は徐々に熟成を初めていくのです。そして南国系の果物は少し時間を置いて、古い木の香りを放ち初めます。それは由緒ある古民家に足を踏み入れたような、古い家具の持つ木の香りを彷彿とさせてくれるのです。これらの古い家具の香りと熟した南国系の果物が合わさった風味は、そのまま長いフィニッシュとなっていくのでした。

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2011年06月01日

特徴と時間

ウイスキーというと長く熟成されているものは高いというイメージがとても強いと思います。それは、基本的に保管にかかるコストや時間が経過する事により目減りすために、そうしたロスが価格に加わるからで、決して味と比例しているという訳ではありません。

【ロングロウ 1992 (9yo):ケイデンヘッド】
LOMGROW 1992 9yo (Cadenhead)アイラを含むアイランドモルトやロングロウ・レダイグなどのような特徴を持つモルトの多くは長期熟成する事で、個性が熟成感の中に消えてしまう事も少なくありません。しかし、若いと個性の部分だけが引き立って熟成感をあまり感じない。そんなジレンマはあるものの、その丁度バランスの良いモルトに出会った時には、かなり得をした気分に浸れるというものです。今日紹介するモルトもそんなバランスの良さだったのですが、その味を一言で言えば、「スモークされた果実」とでも申しましょうか。口に含むとまずスモークが口の中に広がります。すると、次の瞬間にベイクドアップルの風味が現れてくるのです。さらに時間が経過するとスモークの中にパフュームが現れ、これらは複雑に交錯していきます。パヒュームは時間と共に徐々に弱くなっていき、最後にはスモーキーさが最も強く残るのですが、甘さと果実香も消える事はありません。そして、その風味がそのまま長いフィニッシュとなっていくのでした。

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2011年05月31日

魅惑のローランド

ローランドモルトというとあっさりとしたイメージが強い方も多いと思うのですが、その分熟成が早く進んだりする場合もあるので、個人的には好きな地域のひとつです。それを言えば、すべての地域に個性があって全部好きな地域のひとつと答えるとは思うのですが…

【ブラッドノック 1980(17yo):ケイデンヘッド】
BLADNOCH 1980 17yo (Cadenhead)このボトルを見て懐かしいと思った方は、かなり年期の入ったモルトファンだと思いますが、懐かしのケイデンヘッドのグリーンボトルでございます。往年のモルトファンからしてみれば、このボトルを見ただけで、意味もなくわくわくしてしまったりもする訳ですが、肝心なのは中身ですよね。そんな、中に詰まった魅惑のローランドモルトの味を一言で言えば、「燃えるショートブレッド」とでも申しましょうか、口に含めばまず葡萄のような果実の風味を感じる事ができます。すると、次の瞬間に麦の香りが現れ、甘みがどんどんと増していくのです。その甘みと麦の香りが合わさる事で、ショートブレッドのような風味へと変化をするのですが、そこに燃えるような熱い感覚が面白さを与えてくれます。この燃えるような感覚は、徐々に薄れて行くのですが、その後もほのかな果実香とショートブレッドの風味がが長く残り、そのまま長いフィニッシュとなっていくのでした。気が付けば、ブラドノック率の高い今日この頃だったりしています。

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2011年05月30日

嬉しい悲鳴

個人的にこの言葉を考え出した人はすごいと思うのですが、今の世の中を見ると逆説的な繋がりの言葉が多くなっているので、考えようによっては時代の先端を行っていた言葉なのかもしれません。

【ハイランドパーク 1984(23yo):SMWS(4.128)】
128)ここまで来ると、同じボトルばかりじゃないか!というお叱りの声もありそうですが、ブログをいつも読んで頂いている方にはご存知の通り、中に詰まっているモノはすべて違うという訳です。そして、今回紹介するボトルはタイトル通り嬉しい悲鳴だった訳ですが、これは書き手からすると単なる悲鳴なのかもしれません。そんなボトルを一言で言えば、「オークニーの土と洋梨」とでも申しましょうか、口に含むとまず甘味を感じます。そして、その直後にヒースの香りが口の中を満たしていくのです。その中に少しピート香も感じるのですが、そのヒースを含んだモスピートの香りがスモークされたかのように良いアクセントとなっていきます。その後、少しの酸味を感じるとオレンジのような風味を生み出し、複雑さを増すことでベイクされた洋梨を感じるようになっていくのです。こうして、果物の風味とスモーキーさとを合わせ持った風味は、まるでオークニーの息吹のようであり、この複雑な風味が長いフィニッシュとなっていくのでした。

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2011年05月29日

香辛料

私たちの日常の中には沢山の香辛料が使われています。から揚げを食べるだけでも、塩や胡椒、場合によっては山椒などを使う場合もあります。カレーや中華料理なんて香辛料のオーケストラですが、いざ香辛料単味を当てなさいと言われると難しいですよね。

【モートラック 1995(15yo):SMWS(76.78)】
78)そんな香辛料なのですが、意外とお酒の味を表現するなかにも現れたりしてきます。リコリス・ナツメグ・ペッパー・グローブなどウイスキーやワインの風味を表記する時にも良く目にしますよね。そうした表記の幅を広げるために、さまざまな食材を食べたり、興味本位で単味で口にしたりするなど、文章の幅を意識したりもするのですが、なかなか活かすとなると難しいモノもあります。それが活かされているかは謎ですが、今日のボトルを一言で言えば、「スパイシーなバナナタルト」でも申しましょうか、口に含めばまずバナナの濃厚な風味が口の中に広がっていきます。そこに少しホットなスパイスが加わるのですが、それがバナナの甘味をより濃厚なモノへと変化させていきます。また、バナナの風味は熱が加えられてたように変化していき、まるで贅沢にバナナをあしらったタルトのようを連想させてくれるようになるのです。そのバナナの熱せられた甘い味わいは、そのまま長いフィニッシュとなっていくのでした。

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