2006年06月
2006年06月30日
昨日のネタばらし
昨日は、思わせぶりな書き方をしてしまいましたが、使っていたグラスが解られた方はいらっしゃったでしょうか？ 昔からずっと欲しかったグラスのひとつなのですが、ウイスキーをニート（ストレート）で飲む事が多いので、どうしてもショットグラスを買う機会が多かったのですが、遂に買ってしまいました。同じシリーズのオールドファッショングラスをサントリーの「北杜」が発売になった時に、ハーフロックスタイルとか言ってケミストリーが持ってCMしてましたよね。
【バカラ・アルマニャック・ハイボールグラス】
1952年にバカラからリリースされたこのシリーズは、現在ではオールド・ファッション・グラスとハイボール・グラスの２種類のみが販売されています。このシーリーズのカッティングは、斜めだけのシンプルなカットに見えるのですが、これが幾重にも重なる事で木の葉が重なっているようにも見え、深い陰影をも生み出しています。また、このカットが手に程よいフィット感を生み出し、クリスタルの柔らかい質感を肌で感じさせてくれるのです。今回は、カットが美しく見えるように、VOSSウォーターを氷なしで入れて撮影してみました。（少し殺風景でしたね） 昨日のビター・ジン・トニックだと中が見えませんでしたからね。
続きを読む
【バカラ・アルマニャック・ハイボールグラス】
1952年にバカラからリリースされたこのシリーズは、現在ではオールド・ファッション・グラスとハイボール・グラスの２種類のみが販売されています。このシーリーズのカッティングは、斜めだけのシンプルなカットに見えるのですが、これが幾重にも重なる事で木の葉が重なっているようにも見え、深い陰影をも生み出しています。また、このカットが手に程よいフィット感を生み出し、クリスタルの柔らかい質感を肌で感じさせてくれるのです。今回は、カットが美しく見えるように、VOSSウォーターを氷なしで入れて撮影してみました。（少し殺風景でしたね） 昨日のビター・ジン・トニックだと中が見えませんでしたからね。続きを読む
2006年06月29日
カクテル紀行（最終夜）
カクテル紀行の旅にお付き合い下さりありがとうございました。手持ちの駒もそろそろ尽きてきましたので、今日で最終夜となります。今後の更新は、またいつものペースに戻るのかなぁなんて思ってたりもするんですけど、たまの更新にお付き合い下されば光栄です。そして、最終夜の今日はオシャレな話があるカクテルではありませんが、自宅で愛用しているカクテルをご紹介しましょう。使用しているグラスは… ご存知の方ご名答です！ 先日、遂に買ってしまいました。
【ビター・ジン・トニック】
世界中でポピュラーなカクテルなだけに、作り手によってそれぞれ個性のあるカクテルです。その起源は、熱帯にあるイギリスの植民地で、マラリア除けの保健飲料として飲まれていたトニックウォーターに、ジンを入れてみたら驚くほど飲み口がよかったというのが始まりで、第二次世界大戦後に世界中に広まりました。『老人と海』で世界中にファンを獲得したアメリカの文豪「アーネスト・ヘミングウェイ」も、このカクテルを愛していました。ヘミングウェイのレシピでは、アンゴスチュラ・ビターズを２〜６ダッシュ程度使用していたそうです。ビターにも健胃作用がありますので、暑さも吹き飛ばし、元気を付けるカクテルになりそうですね。
続きを読む
【ビター・ジン・トニック】
世界中でポピュラーなカクテルなだけに、作り手によってそれぞれ個性のあるカクテルです。その起源は、熱帯にあるイギリスの植民地で、マラリア除けの保健飲料として飲まれていたトニックウォーターに、ジンを入れてみたら驚くほど飲み口がよかったというのが始まりで、第二次世界大戦後に世界中に広まりました。『老人と海』で世界中にファンを獲得したアメリカの文豪「アーネスト・ヘミングウェイ」も、このカクテルを愛していました。ヘミングウェイのレシピでは、アンゴスチュラ・ビターズを２〜６ダッシュ程度使用していたそうです。ビターにも健胃作用がありますので、暑さも吹き飛ばし、元気を付けるカクテルになりそうですね。続きを読む
2006年06月28日
カクテル紀行（その３）
カクテル紀行もいよいよ３夜に突入です。アメリカ→フランスときて、今日はイタリアのカクテルを紹介してみましょう。イタリア人といえば、どこか甘美な雰囲気を持っているような気がすのですが、そういう雰囲気を持ったカクテルなのです。
【ネグローニ】
イタリア・フィレンツェのレストラン“カソーニ”の常連客であった「カミーロ・ネグローニ」伯爵が食前酒として好んだカクテルで、この店のネグローニ伯爵専用のアペリティフでした。それを、店のバーテンダー「フォスコ・スカルセリ」が伯爵に許可を得て1962年に発表。伯爵専用だったのもつかの間で、その官尾な味わいから瞬く間に世界中に広がっっていきました。ベルモットの甘さとスライスしたオレンジががジンとカンパリのほろ苦さを和らげた甘さとほろ苦さが同居するカクテルです。もちろん、香りも高くオレンジが加わる事で非常にフルーティーになり、香りも心地良いカクテルなのです。
続きを読む
【ネグローニ】
イタリア・フィレンツェのレストラン“カソーニ”の常連客であった「カミーロ・ネグローニ」伯爵が食前酒として好んだカクテルで、この店のネグローニ伯爵専用のアペリティフでした。それを、店のバーテンダー「フォスコ・スカルセリ」が伯爵に許可を得て1962年に発表。伯爵専用だったのもつかの間で、その官尾な味わいから瞬く間に世界中に広がっっていきました。ベルモットの甘さとスライスしたオレンジががジンとカンパリのほろ苦さを和らげた甘さとほろ苦さが同居するカクテルです。もちろん、香りも高くオレンジが加わる事で非常にフルーティーになり、香りも心地良いカクテルなのです。続きを読む
2006年06月27日
カクテル紀行（その２）
今日は、歓送迎会で焼酎を３杯ほど飲んだのですが、やっぱ飲み足りないですね。そんな訳で、ブログ書きながらモルトをクイッっとやってます。なんて飲んだくれぶりは置いておいて、今日はカクテル紀行の２日目です。昨日はアメリカ生まれのカクテルでしたが、今日はフランス生まれのカクテルで行ってみましょう。
【キール】
フランス・ディジョン市の市長「キャノン・フェリックス・キール」は元は牧師であり、第二次世界大戦後長らくこの街の市長を務めました。このブルゴーニュの中心地で白ワインの産地であるディジョンは、カシス（黒すぐり）の産地でもある事から、1945年頃ブルゴーニュ・ワインを売り出そうと市長が公式の場で白ワインとカシスを割って出したところ市民だけでなく、公用で訪れた来賓にも好評であった事から、このカクテルが世界中に広まる事になりました。そこで、市長の名前を取って「キール」という名前がついたのです。今では、アペリティフ（食前酒）として世界中で愛されるカクテルとなりました。
続きを読む
【キール】
フランス・ディジョン市の市長「キャノン・フェリックス・キール」は元は牧師であり、第二次世界大戦後長らくこの街の市長を務めました。このブルゴーニュの中心地で白ワインの産地であるディジョンは、カシス（黒すぐり）の産地でもある事から、1945年頃ブルゴーニュ・ワインを売り出そうと市長が公式の場で白ワインとカシスを割って出したところ市民だけでなく、公用で訪れた来賓にも好評であった事から、このカクテルが世界中に広まる事になりました。そこで、市長の名前を取って「キール」という名前がついたのです。今では、アペリティフ（食前酒）として世界中で愛されるカクテルとなりました。続きを読む
2006年06月26日
カクテル紀行（その１）
紹介できるシングルモルトも残すところあと１つとなっており、ここらでカクテル紀行と洒落込んで見たいと思うのですが、家でカクテルを色々と造れるほどリキュールを置いてはいませんので、今まで溜め込んでいたカクテルの紹介を少しの間お付き合い頂こうと言うわけです。
【ジャックローズ】
アメリカ東海岸にアップルジャックというリンゴの蒸留酒があります。このアップルジャックを使った薔薇のような色というのが名前の由来となっているこのカクテル。名前の由来こそシンプルなのですが、実はこのアップルジャック、生産量が少なくアメリカ国内でも入手が困難で、日本でお目にかかる事はまずありません。そこで、アップルジャックに代用されるのが、フランスが世界に誇るリンゴのオー・ド・ヴィーであるカルヴァドスとなるわけです。ですので、アップルジャックが入手困難なだけに、薔薇のような美しい色合いを出してくれるバーで飲みたいカクテルですね。それを通常ストレート・スタイルで頂くところを、ロックスタイルで頂いてみました。
続きを読む
【ジャックローズ】
アメリカ東海岸にアップルジャックというリンゴの蒸留酒があります。このアップルジャックを使った薔薇のような色というのが名前の由来となっているこのカクテル。名前の由来こそシンプルなのですが、実はこのアップルジャック、生産量が少なくアメリカ国内でも入手が困難で、日本でお目にかかる事はまずありません。そこで、アップルジャックに代用されるのが、フランスが世界に誇るリンゴのオー・ド・ヴィーであるカルヴァドスとなるわけです。ですので、アップルジャックが入手困難なだけに、薔薇のような美しい色合いを出してくれるバーで飲みたいカクテルですね。それを通常ストレート・スタイルで頂くところを、ロックスタイルで頂いてみました。続きを読む
2006年06月25日
鹿の島
本来ならカクテルの紹介が溜まっているので、そちらから紹介していくべきなのですが、蒸留所紹介をしなくてはならないモルトがありますので、お休みの日に紹介してしまいたいと思います。ですので、この後しばらくはカクテルの紹介が続くかと思いますが、たまにはいつもと違うのんだくれ日記を読んで頂ければ光栄です。
【ジュラ蒸留所】
アイラ島と非常に狭い海峡（Sound of Islay）を挟んで位置するのがジュラ島になります。アイラ島は羊が島に沢山いるのですが、ジュラ島には人口の10倍以上の鹿が住んでおり、古代スカンジナビア語で「鹿」を意味する「ジュラ」という名前の島になったと言われています。そんなジュラ島にある唯一の蒸留所は、1810年頃に建てられ、1876年に立て替えも行われました。しかし、安定した生産をしておらず一時期は全く蒸留されていない時期もあったと言われています。その後1950年代後半から1960年代前半にかけて新しく（一部は、古い初期の施設も利用しているが）造られ、1970年代に拡張されています。
【ジュラ 1989 (16yo)：サマローリ】
ジュラのモルトと言えば、あまりボトラーズで見ることはなかったのですが、最近はよくリリースされているようで時々酒屋で見かけるようになりました。しかし、昨日に続いてサマローリのコールテンのシリーズですので写真はほとんど同じなのですが、よく見て頂くと蒸留所名が違います。そんなこのモルトを一言で言えば、「麦の香りと砂糖の甘さ」とでも申しましょうか。口に含むとまず甘さを感じます。次に麦の香りが口に広がるのですが、またすぐに砂糖のような甘さが現れるのです。この味が、その後交互に現れたり消えたりを繰り返し、そのままフィニッシュへと続いていくのです。
続きを読む
【ジュラ蒸留所】
アイラ島と非常に狭い海峡（Sound of Islay）を挟んで位置するのがジュラ島になります。アイラ島は羊が島に沢山いるのですが、ジュラ島には人口の10倍以上の鹿が住んでおり、古代スカンジナビア語で「鹿」を意味する「ジュラ」という名前の島になったと言われています。そんなジュラ島にある唯一の蒸留所は、1810年頃に建てられ、1876年に立て替えも行われました。しかし、安定した生産をしておらず一時期は全く蒸留されていない時期もあったと言われています。その後1950年代後半から1960年代前半にかけて新しく（一部は、古い初期の施設も利用しているが）造られ、1970年代に拡張されています。
【ジュラ 1989 (16yo)：サマローリ】
ジュラのモルトと言えば、あまりボトラーズで見ることはなかったのですが、最近はよくリリースされているようで時々酒屋で見かけるようになりました。しかし、昨日に続いてサマローリのコールテンのシリーズですので写真はほとんど同じなのですが、よく見て頂くと蒸留所名が違います。そんなこのモルトを一言で言えば、「麦の香りと砂糖の甘さ」とでも申しましょうか。口に含むとまず甘さを感じます。次に麦の香りが口に広がるのですが、またすぐに砂糖のような甘さが現れるのです。この味が、その後交互に現れたり消えたりを繰り返し、そのままフィニッシュへと続いていくのです。続きを読む
2006年06月24日
お酒の紹介も様々です
季節の変わり目、特に暑い季節が到来してくるとモルトだけでなく幅広いお酒を飲みたくなってきます。そこで、最近の紹介も幅広くなっていますね。今回を入れて過去10回を見れば、�．轡鵐哀襯皀襯� 5件，�▲�クテル 2件，��カルヴァドス・ラム・リキュール 各1件となっていますし、更新できていないモノは�．�クテル 4件，�▲轡鵐哀襯皀襯� 2件となっています。その為、しばらくはカクテルの紹介が増えるかもしれませんね。
【カリラ1995 (10yo)：サマローリ】
サマローリ社はイタリアのカリスマ・ボトラーとも言われていますが、その理由のひとつにボトリングされた商品に大きく外した商品が少ないからと言えるかもしれません。そんなサマローリが瓶詰めしたカリラの10年モノ。よく見てみると２つのカクスをヴァデッドしているようです。そんなこのカリラを一言で言えば、「穏やかな時間の後に吹き寄せる潮風」とでも申しましょうか。口に含めばまず軽やかな甘みとピートを感じます。しかし、ピートはすぐに弱まり甘さが前面に出てくるのです。そのまま軽やかな味わいが続くのですが、再度ピートが現れてくると潮風を伴って一気に口の中を磯の風味に変えてしまいます。
続きを読む
【カリラ1995 (10yo)：サマローリ】
サマローリ社はイタリアのカリスマ・ボトラーとも言われていますが、その理由のひとつにボトリングされた商品に大きく外した商品が少ないからと言えるかもしれません。そんなサマローリが瓶詰めしたカリラの10年モノ。よく見てみると２つのカクスをヴァデッドしているようです。そんなこのカリラを一言で言えば、「穏やかな時間の後に吹き寄せる潮風」とでも申しましょうか。口に含めばまず軽やかな甘みとピートを感じます。しかし、ピートはすぐに弱まり甘さが前面に出てくるのです。そのまま軽やかな味わいが続くのですが、再度ピートが現れてくると潮風を伴って一気に口の中を磯の風味に変えてしまいます。続きを読む
2006年06月22日
夏ですから…
さぁ、いよいよ夏本番！と言う事で、モルトの話題から少し離れていますが、今日も少し離れて夏らしくラムの話題を行ってみようと思います。今回は、ブラジルの北に位置するラムの産地で有名なガイアナ協同共和国のラム（デメララ川流域にある為、デメララ・ラムとして表記されています）を紹介してみましょう。
【ヴェルサイユ蒸留所】
英国領ガイアナ・ヴェルサイユ州で操業を開始した蒸留所で、1963年に閉鎖されポットスチルだけが同じガイアナにあるエンモア蒸留所に移設されました。しかし、このエンモア蒸留所も1996年に閉鎖されており、この時にエンモア蒸留所にあった全てのポットスチルがダイアモンド蒸留所に移設されています。こうして、ヴェルサイユ蒸留所は、40年以上前に閉鎖された蒸留所ではあるのですが、そのポットスチルは大切に使われ、今でもヴェルサイユ・スチルで蒸留されたモノの多くは、その旨が記載されています。
【デメララ・ヴェルサイユ・スチル1990 (15yo)：バンダイク】
エチケットの裏にはダイアモンド蒸留所所有の樽と記載されており、1990年にはヴェルサイユのポットスチルはエンモア蒸留所にあった事から、1990年にエンモア蒸留所のヴェルサイユ・スチルで蒸留され、2005年にダイアモンド蒸留所に貯蔵されていたものと思われます。その味を一言で言えば、「若いサトウキビをしがんだような青臭さと甘さ」とでも申しましょうか、口に含むとまず若干のにがみがある水のようにさらりと流れます。その後、草のような青臭い風味が立ち、黒砂糖の風味が微かに感じる事ができるのです。甘さが弱い分だけ、にがみが時間の経過と伴に強くなり、そのにがさが落ち着くとオイリーさが口の中に残っていきます。
続きを読む
【ヴェルサイユ蒸留所】
英国領ガイアナ・ヴェルサイユ州で操業を開始した蒸留所で、1963年に閉鎖されポットスチルだけが同じガイアナにあるエンモア蒸留所に移設されました。しかし、このエンモア蒸留所も1996年に閉鎖されており、この時にエンモア蒸留所にあった全てのポットスチルがダイアモンド蒸留所に移設されています。こうして、ヴェルサイユ蒸留所は、40年以上前に閉鎖された蒸留所ではあるのですが、そのポットスチルは大切に使われ、今でもヴェルサイユ・スチルで蒸留されたモノの多くは、その旨が記載されています。
【デメララ・ヴェルサイユ・スチル1990 (15yo)：バンダイク】
エチケットの裏にはダイアモンド蒸留所所有の樽と記載されており、1990年にはヴェルサイユのポットスチルはエンモア蒸留所にあった事から、1990年にエンモア蒸留所のヴェルサイユ・スチルで蒸留され、2005年にダイアモンド蒸留所に貯蔵されていたものと思われます。その味を一言で言えば、「若いサトウキビをしがんだような青臭さと甘さ」とでも申しましょうか、口に含むとまず若干のにがみがある水のようにさらりと流れます。その後、草のような青臭い風味が立ち、黒砂糖の風味が微かに感じる事ができるのです。甘さが弱い分だけ、にがみが時間の経過と伴に強くなり、そのにがさが落ち着くとオイリーさが口の中に残っていきます。続きを読む
2006年06月21日
飲んだくれの週末
飲んだくれの週末は、街に出るとタダでは帰ってきません。シングルモルトを飲むなら、普通のバーより珍しいボトルが揃っている事もあり、シングルモルトにはこだわらないからなのです。家から最も近い繁華街が熊本になるのですが、熊本には個人的にカクテルで非常に信頼を置いているバーテンさんがいます。そこで、カクテルを飲む機会も実は多いのですが、これからは積極的に紹介して行く事にしますね。
【アフター・ミッドナイト】
このカクテルは、パリのジャン・ビオラット氏がレシピを考えたカクテルで、カカオの甘さとペパーミントの心地良い香りが気持ちをリラックスさせてくれるのです。そこで、このカクテルをナイトキャップにと「真夜中を過ぎて…」という題名を付けたのだと思われます。個人的にも、真夜中過ぎに最後の１杯とかで注文するのが多く、深夜の楽しみにしているカクテルなのです。但し、それ程メジャーなカクテルではない為に、いきなり注文してもバーテンダーの方がカクテルブックを開いたりするのは愛嬌と思って見てあげてくださいね。決して、「知らないのかよ」みたいな態度は取らないようにしてください。お互いが楽しく飲む為のマナーでもあります。
続きを読む
【アフター・ミッドナイト】
このカクテルは、パリのジャン・ビオラット氏がレシピを考えたカクテルで、カカオの甘さとペパーミントの心地良い香りが気持ちをリラックスさせてくれるのです。そこで、このカクテルをナイトキャップにと「真夜中を過ぎて…」という題名を付けたのだと思われます。個人的にも、真夜中過ぎに最後の１杯とかで注文するのが多く、深夜の楽しみにしているカクテルなのです。但し、それ程メジャーなカクテルではない為に、いきなり注文してもバーテンダーの方がカクテルブックを開いたりするのは愛嬌と思って見てあげてくださいね。決して、「知らないのかよ」みたいな態度は取らないようにしてください。お互いが楽しく飲む為のマナーでもあります。続きを読む
2006年06月20日
夏到来！
梅雨というのに真夏日を何度か経験するようになり、初夏というよりも夏本番の前哨戦と言ったところでしょうか。週間天気予報を見ると、結構雨と予想されていますが、日が近づくと晴れに変わっていくのは、これやいかにって感じですね。そんな暑い夏、早速ライムを買って来て食後の１杯にビタージントニックを飲んでおります。カクテルの紹介は後日として、それに使うビターの紹介を今日はしてみたいと思います。
【アンゴスチュラ・ビターズ】
このビターを造ったのは、ドイツ生まれのフランス人軍医「ヨハン・ゴットリープ・ベンジャミン・シーゲルト」が1824年、南米ベネズエラのアンゴスチュラ町の英国陸軍病院で軍人のための健胃強壮剤としてレシピを造りました。現行の品は1828年に完成し、「ドクター・シーゲルツ・アロマティック・ビターズ」という名で市販されるようになりました。その後、1846年アンゴスチュラ町が、革命家であり、大統領にもなった「シモン・ボリバル」にちなんでボリバル町と改名したのを機に、酒名を「アンゴスチュラ・ビターズ」に変え、現在ではトリニダード・トバゴのポート・オブ・スペインで造られています。
続きを読む
【アンゴスチュラ・ビターズ】
このビターを造ったのは、ドイツ生まれのフランス人軍医「ヨハン・ゴットリープ・ベンジャミン・シーゲルト」が1824年、南米ベネズエラのアンゴスチュラ町の英国陸軍病院で軍人のための健胃強壮剤としてレシピを造りました。現行の品は1828年に完成し、「ドクター・シーゲルツ・アロマティック・ビターズ」という名で市販されるようになりました。その後、1846年アンゴスチュラ町が、革命家であり、大統領にもなった「シモン・ボリバル」にちなんでボリバル町と改名したのを機に、酒名を「アンゴスチュラ・ビターズ」に変え、現在ではトリニダード・トバゴのポート・オブ・スペインで造られています。続きを読む
2006年06月19日
多分期待されてるので…
週末の熊本飲んだくれ紀行の１ページをもう１つ捲ってみましょう。きっと、このモルトを飲んだ店のマスターは、どう書かれるのか気にしているはず。実は、まったく無関心だったりして…。その時は、ジョニ黒持ち込んで一緒にガブガブ飲んでもらいます。（ぇ
【ロッホ・ローモンド蒸留所】
この蒸留所ほど、複雑な歴史を持った蒸留所は他にないのかもしれません。まずこの蒸留施設の建物は、英国で最も古い車工場と染色工場でした。そのため、この建物の歴史は今でははっきりと解らず、蒸留施設となったのもいつなのか断定する事はできません。ただ、この蒸留所を所有しているロッホ・ローモンド・ディスティラー社の委員長であるアレクサンダー・ブロックの家系を遡れば、J.H.デュワーと組んでウイスキーの卸売りを始めたのが1842年である事までは解るようです。その後、様々な試みを取り入れており、今では３対のポットスチルがあり、そのうち２対には精留塔が取り付けられており、少なくとも６種類の異なるモルトを造る事ができるのです。また、もう１つ５塔連続蒸留器も有しており、モルトだけでなくグレーンの蒸留も可能で、自社でシングルモルトからブレンデッドまでを販売する事ができる施設を有している事になります。実際、「ロッホ・ローモンド」という名前でシングルモルトはもちろん、シングルブレンド（同一蒸留所で蒸留されたモルトとグレーンで造られたウイスキー）も造られており、他にもインチマリン、グレン・ダグラス、クレイグロッジ、インチモーン、クロフテンギア（ピートの弱いものから順になってます）と言ったモルトが蒸留されています。
【クロフテンギア1992 (12yo)：SMWS(122.10)】
ロッホ・ローモンド蒸留所で一番ピートを効かせているのがクロフテンギアです。このボトルはSMWSの26Maltsシリーズのひとつで、スコットランドの若手のデザイナーがテイスティングノートをアーチスティックに描いています。そんなこのモルトを一言で言えば、「バナナとピートの煙の追いかけっこ」とでも申しましょうか。口に含むとまず湿った土、そして草の香りを感じます。続いて甘さが現れるとバナナ・リンゴを感じるようになります。その後、微かにピートを感じ始めるのですがが、その頃にはバナナの味わいと追いかけっこをしているように感じる事でしょう。これらの味わいがしばらく続いた後に、バター臭が現れ最後にはバターだけが残るのです。
続きを読む
【ロッホ・ローモンド蒸留所】
この蒸留所ほど、複雑な歴史を持った蒸留所は他にないのかもしれません。まずこの蒸留施設の建物は、英国で最も古い車工場と染色工場でした。そのため、この建物の歴史は今でははっきりと解らず、蒸留施設となったのもいつなのか断定する事はできません。ただ、この蒸留所を所有しているロッホ・ローモンド・ディスティラー社の委員長であるアレクサンダー・ブロックの家系を遡れば、J.H.デュワーと組んでウイスキーの卸売りを始めたのが1842年である事までは解るようです。その後、様々な試みを取り入れており、今では３対のポットスチルがあり、そのうち２対には精留塔が取り付けられており、少なくとも６種類の異なるモルトを造る事ができるのです。また、もう１つ５塔連続蒸留器も有しており、モルトだけでなくグレーンの蒸留も可能で、自社でシングルモルトからブレンデッドまでを販売する事ができる施設を有している事になります。実際、「ロッホ・ローモンド」という名前でシングルモルトはもちろん、シングルブレンド（同一蒸留所で蒸留されたモルトとグレーンで造られたウイスキー）も造られており、他にもインチマリン、グレン・ダグラス、クレイグロッジ、インチモーン、クロフテンギア（ピートの弱いものから順になってます）と言ったモルトが蒸留されています。
【クロフテンギア1992 (12yo)：SMWS(122.10)】
ロッホ・ローモンド蒸留所で一番ピートを効かせているのがクロフテンギアです。このボトルはSMWSの26Maltsシリーズのひとつで、スコットランドの若手のデザイナーがテイスティングノートをアーチスティックに描いています。そんなこのモルトを一言で言えば、「バナナとピートの煙の追いかけっこ」とでも申しましょうか。口に含むとまず湿った土、そして草の香りを感じます。続いて甘さが現れるとバナナ・リンゴを感じるようになります。その後、微かにピートを感じ始めるのですがが、その頃にはバナナの味わいと追いかけっこをしているように感じる事でしょう。これらの味わいがしばらく続いた後に、バター臭が現れ最後にはバターだけが残るのです。続きを読む
2006年06月18日
週末飲んだくれてます
今週末も飲みに街へと繰り出して参りました。８時ごろから飲み始めて３時ごろまで延々と飲んでましたね。数えてみれば８杯ほど… ほどほどにしないと肝臓…もとい我が家の経済状況が悪化してしまいそうです。（汗
【フレンチコネクション】
以前、カクテル名だけで紹介したのですが、写真付きで再アップです。このカクテルは、1971年に公開されたアメリカ映画「フレンチコネクション」にちなんで作られました。フランスの港町マルセイユとアメリカのニューヨークを結ぶ麻薬の秘密結社「フレンチコネクション」。それ以上は、実際映画を観て頂ければと思うのですが、フランスの誘惑だけに、コニャックをアマレットで甘く魅惑的な味わいに仕上げたこのカクテル。一度口にすると、その誘惑に負けてしまうかもしれません。通常はロックスタイルで飲むのですが、今回はストレートスタイルで頂いてみました。
続きを読む
【フレンチコネクション】
以前、カクテル名だけで紹介したのですが、写真付きで再アップです。このカクテルは、1971年に公開されたアメリカ映画「フレンチコネクション」にちなんで作られました。フランスの港町マルセイユとアメリカのニューヨークを結ぶ麻薬の秘密結社「フレンチコネクション」。それ以上は、実際映画を観て頂ければと思うのですが、フランスの誘惑だけに、コニャックをアマレットで甘く魅惑的な味わいに仕上げたこのカクテル。一度口にすると、その誘惑に負けてしまうかもしれません。通常はロックスタイルで飲むのですが、今回はストレートスタイルで頂いてみました。続きを読む
2006年06月13日
暑くなってきました！
最近は、めっきり暑くなりましたね。なんか梅雨入りしたかと思ったら、すでに真夏日を記録するなど、ホントに困ったものです。暑くなると、モルトから徐々に暑い地方のお酒が飲みたくなる日が増えるのですが、この週末は早速ライムを仕入れてこようかと思っております（もちろん、自家製ビタージントニック用）。ラムは何本か在庫があるのとコニャックも１本あるので、なんとか乗り切れそうですが、カルヴァドスがありませんので近いうちに仕入れて参ります。 ('◇'；ゞ
【シャトー・ド・ブルイユ】
1950年頃より、ペイ・ドージュ地区のブルイユ村にシャトーを所有しており、原料はペイドージュ地区およびその周辺の農家より直接買い入れたりんごのみを使用しています。製法は古典的で、りんごの果汁を自然発酵させた後、単式蒸留機で蒸留。できたスピリッツをリムーザン産かトロンセ産のオーク材樽で熟成させるのですが、初期段階では新樽で後に古樽に移して熟成させる製法を守り続けているのです。
【シャトー・ド・ブルイユ 12yo カスクストレングス】
カルヴァドスのカスクは意外と珍しく、ほとんどのモノは加水されて商品化されています。そんな中、シャトー・ド・ブルイユは時々12年モノをカスクで瓶詰めした商品をリリースしており、今回はその中の１本を紹介してみたいと思います。その味を一言で言えば、「熟したリンゴと焼きリンゴのハーモニー」とでも申しましょうか、口に含めばまずカラメルのような甘さがあるのですが、続いて熟したリンゴと焼きリンゴの味わいが口の中に広がっていくのです。この味わいが口の中に長い時間とどまるのですが、最後には熟したリンゴの甘さと味わいだけが残っていきます。
続きを読む
【シャトー・ド・ブルイユ】
1950年頃より、ペイ・ドージュ地区のブルイユ村にシャトーを所有しており、原料はペイドージュ地区およびその周辺の農家より直接買い入れたりんごのみを使用しています。製法は古典的で、りんごの果汁を自然発酵させた後、単式蒸留機で蒸留。できたスピリッツをリムーザン産かトロンセ産のオーク材樽で熟成させるのですが、初期段階では新樽で後に古樽に移して熟成させる製法を守り続けているのです。
【シャトー・ド・ブルイユ 12yo カスクストレングス】
カルヴァドスのカスクは意外と珍しく、ほとんどのモノは加水されて商品化されています。そんな中、シャトー・ド・ブルイユは時々12年モノをカスクで瓶詰めした商品をリリースしており、今回はその中の１本を紹介してみたいと思います。その味を一言で言えば、「熟したリンゴと焼きリンゴのハーモニー」とでも申しましょうか、口に含めばまずカラメルのような甘さがあるのですが、続いて熟したリンゴと焼きリンゴの味わいが口の中に広がっていくのです。この味わいが口の中に長い時間とどまるのですが、最後には熟したリンゴの甘さと味わいだけが残っていきます。続きを読む
2006年06月11日
20周年！
東京全日空ホテルが20周年を迎えました。それを記念して詰められたボトルが、今東京全日空ホテルで飲む事ができるのです。実は、以前帝国ホテルが記念ボトルとしてインペリアル（※紹介ボトルは違います）をスコットランドのキングスバリー社に依頼して瓶詰めしたモノを飲んだ事があるのですが、その時のボトルも非常に印象に残っているのを覚えています。また、センチュリーハイアット東京も、スキャパ蒸留所のモルトを記念ボトルとして詰めましたが、こちらは飲む機会がありませんでした。こうして、ホテルの記念ボトルとして詰められるモノもあるのですが、今回は日本の蒸留所が昨年より始めたオーナーズカスクで販売されたモノで、東京全日空ホテルの20周年を微力ながらもお祝いしたいとメインバーに飲みにお邪魔しました。
【山崎蒸留所】（所有者：サントリー）
1923年、「日本人の手で、日本人の風土に合った、日本人に愛されるウイスキーを造ろう」という情熱を持ったサントリー創業者・鳥居信治朗によって大阪と京都の境にある天王山の麓・山崎という土地に、日本で初めて「うすけぼー」を造る蒸留所が操業しました。この土地には水無瀬川の伏流水である「離宮の水」という名水があり、この伏流水を用いて造られたウイスキーは長い年月を経て日本人に愛されるようになりました。今では多種多様なモルトが仕込まれており、世界でもこれだけ様々なモルトを造る蒸留所は極めて珍しいといわれています。
【山崎1986 (20yo)：オーナーズカスク（東京全日空ホテル20周年記念）】
ホテルの創業20周年記念ボトルと言う事で、その味わいも非常に厳選されたと思われます。それだけに、ショットで飲むのもお安いとは決して言えないのですが、その味に満足される方には決してお高くはないと思います。その味を一言で言えば、「20年をかけて完熟したマンゴー」とでも申しましょうか、口に含めばまず木香が漂います。これが少し落ち着くと完熟マンゴーの味わいが口いっぱいに広がっていくのです。その後、枝付きレーズンが現れてくるのですが、この甘さは酸味をともなう事で重厚感が出ているのです。そして、その甘さは変わる事なく長いフィニッシュとなっていきます。
続きを読む
【山崎蒸留所】（所有者：サントリー）
1923年、「日本人の手で、日本人の風土に合った、日本人に愛されるウイスキーを造ろう」という情熱を持ったサントリー創業者・鳥居信治朗によって大阪と京都の境にある天王山の麓・山崎という土地に、日本で初めて「うすけぼー」を造る蒸留所が操業しました。この土地には水無瀬川の伏流水である「離宮の水」という名水があり、この伏流水を用いて造られたウイスキーは長い年月を経て日本人に愛されるようになりました。今では多種多様なモルトが仕込まれており、世界でもこれだけ様々なモルトを造る蒸留所は極めて珍しいといわれています。
【山崎1986 (20yo)：オーナーズカスク（東京全日空ホテル20周年記念）】
ホテルの創業20周年記念ボトルと言う事で、その味わいも非常に厳選されたと思われます。それだけに、ショットで飲むのもお安いとは決して言えないのですが、その味に満足される方には決してお高くはないと思います。その味を一言で言えば、「20年をかけて完熟したマンゴー」とでも申しましょうか、口に含めばまず木香が漂います。これが少し落ち着くと完熟マンゴーの味わいが口いっぱいに広がっていくのです。その後、枝付きレーズンが現れてくるのですが、この甘さは酸味をともなう事で重厚感が出ているのです。そして、その甘さは変わる事なく長いフィニッシュとなっていきます。続きを読む
2006年06月04日
まだある蒸留所
今まで色々な蒸留所を紹介してきましたが、実はまだまだスコットランドだけでも蒸留所はあるんです。そして、閉鎖される蒸留所もあれば、新たに稼動し始める蒸留所、閉鎖されていた蒸留所が再稼動を始めるなど、まだまだ紹介し切れないくらいです。中には、世の中にあまり出回らない蒸留所のモノもあり、そうした蒸留所の紹介は遅くなったり、今後紹介していく中でも登場する機会は少ないでしょう。
【ティーニニック蒸留所】（代理店：ディアジオ・モエ・ヘネシー）
グレンモーレンジ蒸留所とダルモア蒸留所の近隣にあるこの蒸留所は、まだ世の中ではあまり知られていない蒸留所のひとつです。しかし、この蒸留所の歴史は古く1817年にまで遡ります。操業を開始した当時は、自家用のモルトを作る事を目的としたもので商業ベースでの操業ではありませんでした。しかし、ブレンデッドウイスキーが普及するにつれ、この蒸留所のモルトが必要とされていき、VAT69・ヘイグ・ディンプルといった有名なブレンデッドウイスキーに供給する蒸留所になりました。1970年代には伝統的なスチルハウスを得る事になり、1990年代に入りユナイテッド・ディスティラーズ社の「花と動物シリーズ」でボトリングされた事をきっかけに世の中でその名を聞く機会が増えるようになったのです。
【ティーニニック1983 (21yo)：SMWS(59.31)】
ボトラーズからのリリースも少ないこの蒸留所のモルトだけに、なかなか蒸留所の特徴をつかみ取りにくいのが現状です。そんな蒸留所で作られたこのモルトを一言で言えば、「焚火で暖を取っているように穏やか」とでも申しましょうか、口に含むとまず柑橘系の果物を感じる事ができ、しばらくすると口の中から全身に暖かさが広がっていきます。その味わいは柔らかく穏やかな甘みを感じ取る事ができ、微かな木の香りがその感じをより広げていってくれます。その味わいが続いた後に、ピートの香りが微かに香ってくるのですが、このアクセントは味わいに奥深さを与えてくれ、そのまま長いフィニッシュへと続いていくのです。
続きを読む
【ティーニニック蒸留所】（代理店：ディアジオ・モエ・ヘネシー）
グレンモーレンジ蒸留所とダルモア蒸留所の近隣にあるこの蒸留所は、まだ世の中ではあまり知られていない蒸留所のひとつです。しかし、この蒸留所の歴史は古く1817年にまで遡ります。操業を開始した当時は、自家用のモルトを作る事を目的としたもので商業ベースでの操業ではありませんでした。しかし、ブレンデッドウイスキーが普及するにつれ、この蒸留所のモルトが必要とされていき、VAT69・ヘイグ・ディンプルといった有名なブレンデッドウイスキーに供給する蒸留所になりました。1970年代には伝統的なスチルハウスを得る事になり、1990年代に入りユナイテッド・ディスティラーズ社の「花と動物シリーズ」でボトリングされた事をきっかけに世の中でその名を聞く機会が増えるようになったのです。
【ティーニニック1983 (21yo)：SMWS(59.31)】
ボトラーズからのリリースも少ないこの蒸留所のモルトだけに、なかなか蒸留所の特徴をつかみ取りにくいのが現状です。そんな蒸留所で作られたこのモルトを一言で言えば、「焚火で暖を取っているように穏やか」とでも申しましょうか、口に含むとまず柑橘系の果物を感じる事ができ、しばらくすると口の中から全身に暖かさが広がっていきます。その味わいは柔らかく穏やかな甘みを感じ取る事ができ、微かな木の香りがその感じをより広げていってくれます。その味わいが続いた後に、ピートの香りが微かに香ってくるのですが、このアクセントは味わいに奥深さを与えてくれ、そのまま長いフィニッシュへと続いていくのです。続きを読む
2006年06月03日
歴史の詰まった蒸留所
最近開けたり、飲んだりしたボトルの多くが蒸留所紹介がまだのモノが多かった為、なかなか更新ができない状況でしたので、休みの日を利用して更新に励みたいと思います。と言っても、それ程多くはないんですけどね。（汗）
【ロングモーン蒸留所】
1894年から1895年にかけて建てられたこの蒸留所には、蒸留技術の歴史が詰まっています。それは、現在は使用を停止しているものの現存している水車や、稼動可能な蒸気エンジン、昔ながらの印象的なスピリッツセーフに、搬送に使われていた廃線となった鉄道の駅など、蒸留所の歴史を知る上で参考となる様々な施設が残されているのです。そこで生産されるモルトは、知名度こそ低いモノの個人的には非常に偉大なる蒸留所であると思います。それは、ビッグな香りや長いフィニッシュを持っているからであり（味わいは熟成樽などで様々ではありますが）、その良さは熟成の若いものでもあり、長熟になるほど複雑で重厚な味わいへと変化していくのです。
【ロングモーン1973 (28yo)：ムーン・インポート】
ムーンからリリースされた爬虫類シリーズ（過去にハイランドパークを紹介）のロングモーンをご紹介したいと思うのですが、いきなりの長熟モノという事で後に若いモノも紹介できればと思います。このシェリー樽で28年間寝かされた長熟の味わいを一言で言えば、「南国の熟した果物と森の香りの融合」とでも申しましょうか、口に含めばまずマンゴーを感じます。続いて焼いたリンゴに変化し、それと同時に口の中を熱さが駆け抜けるのです。その後サンダルウッドが現れると、それらが複雑に絡まり合っていきます。それらの香りや味わいは喧嘩する事なく、同居しているのがなんとも不思議であり、この味わいが最後まで長いフィニッシュとなっていきます。
続きを読む
【ロングモーン蒸留所】
1894年から1895年にかけて建てられたこの蒸留所には、蒸留技術の歴史が詰まっています。それは、現在は使用を停止しているものの現存している水車や、稼動可能な蒸気エンジン、昔ながらの印象的なスピリッツセーフに、搬送に使われていた廃線となった鉄道の駅など、蒸留所の歴史を知る上で参考となる様々な施設が残されているのです。そこで生産されるモルトは、知名度こそ低いモノの個人的には非常に偉大なる蒸留所であると思います。それは、ビッグな香りや長いフィニッシュを持っているからであり（味わいは熟成樽などで様々ではありますが）、その良さは熟成の若いものでもあり、長熟になるほど複雑で重厚な味わいへと変化していくのです。
【ロングモーン1973 (28yo)：ムーン・インポート】
ムーンからリリースされた爬虫類シリーズ（過去にハイランドパークを紹介）のロングモーンをご紹介したいと思うのですが、いきなりの長熟モノという事で後に若いモノも紹介できればと思います。このシェリー樽で28年間寝かされた長熟の味わいを一言で言えば、「南国の熟した果物と森の香りの融合」とでも申しましょうか、口に含めばまずマンゴーを感じます。続いて焼いたリンゴに変化し、それと同時に口の中を熱さが駆け抜けるのです。その後サンダルウッドが現れると、それらが複雑に絡まり合っていきます。それらの香りや味わいは喧嘩する事なく、同居しているのがなんとも不思議であり、この味わいが最後まで長いフィニッシュとなっていきます。続きを読む
