他の何か、誰かになろうとしない

12日（月）には、一乗谷朝倉氏遺跡を散策。
ここは、リアルに戦国時代の城下町が再現されている。

　「あっ、申し訳ございませぬ」
　「・・・・・・」
　「今、お茶を・・・、お茶をお持ちいたします！」

え？　なにごと？

ばたばたと、戦国時代の衣装を着た人たちが、
小芝居を始めた。
すぐ近くで、幼稚園くらいの男の子が
指をくわえてじっと見入っている。
その様子がなんとも愛らしい。

あとで知ったところによると、
その人たちは劇団員だとか。
どうりで真に迫っていたはずだ。

それにしても、
戦国時代に有名な武将がいた地域は、
こぞって元気がいい。
地元の誇りのシンボルなのか。

地域を活性化させる、とはよく聞く。
観光という面からみると、
ややもすると、ないものを補おうとする傾向があるような。
その地域にはなくて、
大都市にあるものを真似たり、
取り入れようとしたり。
　　
それもひとつの方法だ。

しかし、この地域にしかないものを、
とことんクローズアップさせたほうがいい。
個性をとことん際立たせたほうがいい。
大切なのは、その個性を地元の人たちが
魅力として、ちゃんと認めていることだ。

リピーターはそういうころにつく。

福井を旅して、そんなことを感じた。
東京が何？　都会が何？
うちはうちだけど。
足るを知る、という感じ。

他の何か、誰かになろうとしない。
参考にはするけれど、
自分たちの魅力を伸びやかに表現する。

越前、福井。気に入った！

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