人々は、一体平均どのぐらい歯磨きに時間を
かけていると思いますか?驚くべきことに、大体、たったの20-30秒、もしすごくがんばって磨いていると思っている人でも、45-60秒がせいぜいです。私達、歯科衛生士は、患者さんに、最低2分は磨いて下さい、と言っています。Oral B という会社の出している電動歯ブラシは、2分磨き終わると、ピッピッとお知らせの音がなるようになっています。20秒しか磨いていない人にとっては、2分はとても長い時間です。2分間とは、どのぐらいの長さなのでしょう?私は、患者さんに、大体あなたの好きな曲一曲分ぐらいの長さですよ、と言っています。

歯科衛生士学校時代、OHI (Oral Hygegine Instruction) の中のTBI (Tooth Brush Instruction) で、バス法、ローリング法、チャーター法等、色々な種類の磨き方を学び、
それを患者さんに教えてきました。が、
今、臨床を長く経験して言えることは、方法ではなく、単純に、磨く時間の長さが、実は、患者さんの口腔衛生の向上に、大きく影響しているとわかりました。実際、通常の歯ブラシから、2分の歯磨き時間を知らせる、電動歯ブラシに変えただけで、かなりの口腔衛生の向上がみられます。

飽きずに、慌てずに、どうしたら、じっくりと、最低2分間磨くことができるのでしょう?ここに幾つかのヒントをあげてみました。
1. 時計で、2分間を測りながら磨く。
2. 立って磨かず、座って(腰掛けて) 磨く。
(立って磨くと、どうしても慌てがちで、早く終わらせたくなる傾向がある。)
3. 歯磨き粉は、豆粒程の大きさにする。
(歯磨き粉を沢山つけると、すぐ泡が立つので、早く終わりにして、口をゆすぎたくなる。)

ちなみに、右下のベロ側の後ろの歯2本を、一分間、徹底的に磨いてみてください。きっと不快な味がしてくると思います。それが、何ヶ月かに渡って溜まってきた、プラーク(バクテリア)の味なのです…2分間の歯ブラシでの歯磨きに加え、毎日のフロスが、大切なことは、言うまでもありません。舌についた汚れををとるために、舌クリーナーもつかってみましょう。できれば電動歯ブラシを使えば、より良い結果を期待できます。

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写真に写っているのは、プロフィーアングル、サライバイジェクター、ハイスピードサクションチップ、
そして、エアーウォーターシリンジチップです。これらは全てディスポーザブルです。
アメリカの法律では、患者さんの口腔内に挿入された、全ての物は、高圧蒸気滅菌器で滅菌するか、
各患者さん毎に、完全に使い捨てにしなければならないと、定めてあります。

その理由は大きく分けて、二つあります。
一つ目の理由は、OHSA ( Occupational Health and Safety Act )という機関が、米国内で働く、
全ての医療従事者の健康を守るために、感染防止のための処置を、厳しく取り締まっているからです。
二つ目の理由は、各歯科医院内での、患者さん間の感染防止です。院内感染を防ぐためにも、
厳しい処置は、必須です。

歯科衛生士が行う、予防処置の部屋では、写真にある通りの、使い捨ての器具がが大活躍します。
ドクターサイドでは、歯牙を削る時に使用するバーをはじめとして、ハイスピードタービンの
ハンドピースに至るまで、全て、各患者毎に滅菌します。OHSAは、予告無しで各歯科医院を訪ね、
感染防止処置が適切に行われているか、隅々までチェックして、指導していくのです。

去年、米国オクラホマ州の口腔外科医が、長年に渡り、使用歯科器具の、
適切な滅菌処置を行っていなかったとして、全米で大変大きなニュースになったことがありました。
その歯科医にかかったことのある、約7000人の患者さんが、B型、C型肝炎、更にHIVの感染の危機に
あるとして、オクラホマ州保健局は、過去、この歯科医にかかった、全ての患者さんを対象に、
感染症疾患の無料の検査の実施を決行しました。その歯科医が、巨額の訴訟ケースになったことは、
言うまでもありません。

私が始めて歯科医院で働き始めた、1970年代末は、日本の感染予防処置は、全くもって、
お粗末なものでした。驚くことに、80年代、歯科衛生士学校時代でさえ、私達は、グローブ無しの
素手で患者さんをみていました。今から思えば、よくぞ、いろんな感染症を、
うつされなかったものだと思います。
あれから、四半世紀、1980年代後半のAIDS発症発見から、米国における感染症予防を取り巻く環境は、大きく変わりました。この三十年の感染症予防に関する、ここ米国での、私達、
医療従事者の意識の変化は、目を見張るものがあります。それに伴い、このように、使い捨ての器具も、多く発明され、使用され、現在に至るのです。


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私の歯科衛生士としての仕事は、実際に患者さんを診療することの他に、
様々な、研修会の講師としての仕事があります。それは、3, 4人の個人の歯科医師、
又は、歯科衛生士の皆さんを対象とした、コンサルティングのようなものから、
ひとクラス60人以上の歯科衛生士学校の学生の皆さんを対象とした講義にまで、
バラエティにとんでいます。日本と米国の両国でライセンスを取得し、更に、
両国で臨床経験がある、私のようなユニークな存在で、何か私にしか貢献できない
ことはないだろうか、と考えて巡り合ったチャンスです。
最初のきっかけを 作ってくださった、ハワイ大学、カピオラニ校の関係者の皆様には、
今でも、感謝の気持ちでいっぱいです。 

今月は、日本から、東先生ご夫妻 (御主人が、歯科医師で、奥様は、歯科衛生士
でいらっしゃいます。)と、女医先生の周東先生が研修にいらっしゃいました。 
宿泊先のホテルへ専用車でお迎えに伺い、その後、黒川先生の診療所にご案内しました。
クライアントのご要望に合わせて、日米の歯科衛生士の違い、働き方の違い、
米国歯科業界での、歯科衛生士のあり方などを中心に、一時間程のレクチャーを
パワーポイントを使用して行い、その後、雑談スタイルでのおよそ三十分の質疑応答
を行いました。 続いて、今回のクリニック訪問は、一般歯科の黒川秀樹先生と、
歯内療法専門歯科 (根管治療専門) のJason Joe, DDSでした。
二つのクリニック訪問は、合計で約三十分で、様々な歯科医療器械、器具などの
見学や、説明を受け、又、質問の機会も多く設けられました。 

このような研修会は、米国の歯科事情を垣間見ることができるだけでなく、
お互い、医療従事者として、双方の歯科業界事情の情報交換にも役立っています。
ハワイでの研修会の他、日本でも各種研修会を企画中です。
これらの情報を発信することで、私個人としては、日本における歯科衛生士の質の向上と、社会的地位の向上に、役立てていければ、と思う今日この頃です。
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