昨日は、ハワイ在住のアーティスト、浅井力也君が、お母様の三和子さんと一緒に、私の所に、歯のクリーニングに来てくれました。力也君(以下、Ricky)は、出生時の酸素不足により、脳性麻痺になってしまい、重度の障害と共に生きています。介護を担当しているお母様から、"一生懸命、毎日磨いているけど、きちんとできているかどうか、一度チェックして、クリーニングもお願いしたい。"との相談を受けて、この日が実現しました。

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まず、私とRickyとの、良い関係作りから、スタート。彼が、私の所に歯のクリーニングに来るのに、なるべくストレスがないように。ただでさえ、歯科医院なんて所は、健常者でも、スキップして楽しみに来る所ではありませんから。お母様が、良く説明して連れて来て下さいましたから、Rickyが私の所に来た時は、良くわかっていて、リラックスさえしているようでした。恐怖心を持って来る患者さんを迎えることほど、診療が困難になることはありません。Rickyは、とても協力的で、私が今まで診た、4人の重度の障害を持つ患者さんの中で、一番クリーニングのしやすい患者さんでした。

お母様の毎日の努力の甲斐あって、Rickyの口腔衛生状態は、重度の障害者にしては大変良好で、私は、日頃歯ブラシの届きにくい箇所(主に舌側)の歯石除去をお手伝いしました。Rickyには、舌を含めた、口腔内の筋肉の硬直があり、口を大きく開けることも難しいので日々の歯磨きは、さぞ困難を伴うだろうと想像に余りあります。部分的に、長らく除去されてなかったと思われる、着色した縁下歯石もあったので、そこもきれいにクリーニングしました。
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一時間ちょっとにわたるクリーニングの最中は、お母様の三和子さんが、Rickyが飽きたり、ストレスで嫌になったりしないように、休むことなく、傍について、Rickyの好きなおもしろいお話しをしたり、冗談を言ったりして、私が診療がしやすいように、ずっと協力して下さいました。唾液の気管への誤入を防ぐために、排唾菅 (Rickyには、マジックストローといってあります。)での唾液吸入は、健常者の患者さんよりも、頻繁に行いました。
スケーリングのあと、フロスをして、いちご味の研磨剤で、ピカピカに磨いてあげて、一回目は、終了です。プロの歯科衛生士としては、もう少し極めたい所もありましたが、初回から長くなりすぎると、Rickyが疲れ過ぎてしまったり、次に来るのが嫌になってしまったりすると良くないので、次回に回すことにしました。お母様の三和子さんは、とても喜んでくださって、早速、6ヶ月後の予約を入れていって下さいました。これから、口腔内衛生担当者(笑)として、大好きなRickyとの長いお付き合いが始まります…
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Rickyのお名前、写真は、お母様の許可を頂いて、掲載させていただきました。

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