前回から、患者さんの持っている、様々なコンディションと、口腔内の所見について、お話してきていますが、今回は、嘔吐反応についてお話します。

お口の中が、とても敏感で、特に口蓋から、咽頭に続く辺りに、何かが触れただけで、激しく嘔吐反応を示す患者さんがいます。このようなコンディションを持っている患者さんは、さぞかし、デンタルケアーを受けに来るのに、気が重いことと思います。私に、敏感な部分を触られたくないので、舌は異常なほど硬直し、部位によっては、クリーニングが困難な場合もあります。嘔吐反応の度に涙がにじみ出て、こちらが見ていても、気の毒になるぐらいです。

最も挑戦が必要なのは、レントゲン撮影です。フィルムや、センサーを口腔内の、少しでも奥に挿入しようとすると、すぐに嘔吐反応が起こります。我々クリ二シャンは、一番奥歯まで撮影したいし、患者さんもそれは十分理解しているのですが、体の自然な反応を、コントロールするのは、容易ではありません。私達も、レントゲンのコーンをあらかじめセットして、フィルムを挿入したら間髪入れずに、スウィッチを押す、患者さんに、塩をひと舐めしてもらう、足のつま先を見つめていてもらう、など、最大限の工夫と努力をします。表面麻酔のスプレーを口蓋全体に吹きかける、などの処置をしたこともあります。様々な取り組みの結果、それでも、口腔内にフィルムをセットするのが不可能な場合は、パノラミックといって、口腔外から撮影する方法のレントゲンで、妥協せざるを得ない場合もあります。

歯科医院での処置のみならず、基本的に、口腔内に物を挿入するのが難しい患者さんは、毎日の歯磨きも、隅々まで行き届かせるのが、難しいようです。特に、奥歯や、舌側(裏側)の磨き残しが確認されることが多々あります。プラークや歯石のため、歯肉に炎症が起こり、出血がみられます。歯周病のリスクは、かなり高くなります。このような症例には、できる限り小さなヘッドの歯ブラシを使うことでストレスを軽減させたり、電動歯ブラシを使うことで、効率よく磨けるように指導します。
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