2015年04月

冷たい飲み物を飲んだり、アイスクリームや、氷などを食べたりして、歯がしみた経験はありませんか?ほとんどの場合、これは虫歯ではなく、知覚過敏という症状からくる、不快感です。年齢と共に、この不快感を訴える人が増えてきます。これは、歯茎が退縮して、歯根の部分が、露出することによって起こります。

それでは、どうして歯茎の退縮が起こるのでしょう?加齢が一般的な原因ですが、時には、20代後半や、30代で早期の歯茎の退縮をみることもあります。10代での、歯科矯正治療との因果関係もはっきりしてきました。更に、この不快感を、どのぐらい強く感じるかは、人によって個人差が大きく、ほんの少しの歯根の露出で、しみる、と言ってくる患者さんから、かなりの露出がみられても、全く不快感を感じない患者さんまで、様々です。

歯根には、顕微鏡サイズの小さな管が、神経に向かって数多く走っていて、(下記の図参照)この歯根の露出部分に、冷たいものや、歯磨きでの刺激などが加わると、その管を通じて、神経に到達します。これを私達は、"しみる"と認識するのです。

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知覚過敏で、しみる不快感が強くなったら、どんな治療法があるのでしょう。私達、歯科衛生士は、まず、知覚過敏用の、特別な種類の歯磨き粉を、使い始めることを勧めます。市販されている物から、歯科医院で購入できる物、処方箋の物まで、様々な種類があります。(下記の写真参照) これらの歯磨き粉の中の成分(スタナス フロライド)が、この小さな管を塞いで、口腔内からの刺激が、神経に到達しないようにブロックし、不快感を感じるのを防ぐ助けをします。これらの歯磨き粉による効果は、一日や二日では現れませんから、毎日、長く使い続ける必要があります。

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それでも、まだしみる不快感が強かったり、しみる感覚から、痛みに変わってきたりした場合は、歯科医が、歯根の露出部分を、歯の色と同じ、白いコンポジットレジン(強化プラスチック)で覆う治療をすることができます。あまりひどくなると、神経を取る治療が必要になることもあります。知覚過敏を我慢せずに、早めに歯科医の診断を仰ぎましょう。

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歯科医院に限らず、どんな医療機関でも、我々医療従事者が、たまに患者さんになって、患者さんの立場を体験するのは、とても大事なことだと思います。

私自身の、内科医の一年に一回の検診でも、
受付の対応はどうだろうか、
オペレーションはスムースだろうか、
予約の設定は適切だろうか、っと、私の目は、誰よりも厳しくなります。
何故なら、患者になることにより、私自身が、それらから学ぶ事が大変多いからです。

母校のハワイ大学に、わざわざ歯のクリーニングに行くのも、色々な理由があります。
口腔内に、ミラーや、スケーラー等を入れる時、そーっと優しく挿入しているだろうか?
対応は親切丁寧で、心がこもっているだろうか?
スケーリングする時、力が入り過ぎていないだろうか?
患者さん側の立場になって、感じることは、実際、患者になってみなくてはわかりません。
デンタルテェアーをたおす時、急に、100%倒して、患者さんが、血が頭に上ってしまうように思う経験をさせるより、始めに80%程倒して、後から、更に少しづつ倒した方がいいなど、こういう風にしてもらって、いい気分だったな、と逆に今後の患者さんの対応に、アイデアをもらうこともあります。

お昼休みには、たまに、自分の診療室のデンタルチェアーで、お昼寝をしたりもします。
ヘッドレストの高さは、どうだろうか?
天井にしみはないだろうか?
診療室全体が、清潔で掃除が行き届いているだろうか?
普段、私達、歯科衛生士には見えない、患者さんの目線と、患者さんがいつも見ている世界を、チェックするのです…

もちろん、これらの観察から収得した情報は、毎日の診療に活かされていくことに、間違いはありません。
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四月は、米国の歯科衛生士学校の学生にとって、大変忙しい月です。卒業間近で、色々な、レポートや、プロジェクトなどの提出、国家試験の準備、毎日の宿題で、目が回るようです。なかでも、難題は、国家試験に協力してくれる患者さん探しです。何年もかけて、国家試験に最適な患者さんを探します。

日本の歯科衛生士の国家試験と異なり、米国は、筆記だけでなく、臨床の試験もあるので、自身の技術の確認だけでなく、国家試験用の適切な患者さんを見つけなければなりません。私自身、何人かの候補の患者さんが、キャンセルになった後、国家試験用の患者さんを見つけるまでに、30人の人をスクリーニングしなければなりませんでした。試験当日に間に合わせるために、必死だったことを覚えています。

どんな患者さんが、国家試験の患者さんとして、適しているのでしょう?規定では、12歯面に明らかな縁下歯石が着いていること、4mm 以上の歯周ポケットがないこと、事前にレントゲンを撮るので、患者さんが妊娠していないこと、隣接面にかかる充填物がないこと、等、これら全ての条件を満たす患者さんを探すのは、決して容易ではありません。

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先日も、お手伝いに行った友人の病院に、ハワイ大学の、国家試験を二週間後に控えた、歯科衛生士学課の学生が、国家試験用の患者さんのスクリーニングに来ていました。いいかな、と思った候補の患者さんも、歯石の状態が明らかでなかったので、試験当日にはねられるといけないので、残念ながら、採用しないことにしました。更に、新しい情報では、患者さんのバックグラウンド調査にも、合格しなければならない、という条件が増えたそうです。ハワイ州の臨床試験が、米国海軍基地内のクリニックで行われるので、保安上の理由からだそうです…シニア(3年生)の皆さん、国家試験、がんばってくださいね。


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白かったはずの歯が、最近、黄ばんできているようで、気になるんですが…と言ってくる患者さんがいます。私達歯科衛生士は、クリーニングの際に、できるだけ、その悩みを解消してあげたいと思うのですが、歯の黄ばみは、幾つかの種類に分けられます。

誰でも年齢を重ねてくると、歯の色は、少しづつ濃くなってきます。これは、若い頃、厚かったエナメル質が、年月をかけてゆっくりと磨耗し、薄くなっていって、歯の内部組織で、元々色の濃い象牙質などが、透けて見えてくることに起因します。この場合は、歯科医院でホワイトニング施術で、ブリーチをして、歯の色を明るくしていく事ができます。

母親が、妊娠中にテトラサイクリンという、抗生物質を服用したことが原因で、永久歯の萌出時から、既に灰色がかった歯列になるケースもあります。この場合は、残念ながら、ブリーチをしても白くは戻らないので、多くの場合は、ポーセレンクラウンを被せて、新しい白い歯列を獲得します。

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ここまでのコンディションは、instrict stainといって、歯のクリーニングと同時には、歯の色を明るくすることは、難しいのです。それに対して、色の付いた食べ物、飲み物に起因する色素沈着は、extrinsic stainといって、私達、歯科衛生士の手で歯の色を明るくしてあげることができます。歯と歯の間や、歯と歯茎の間に沿って付いた、茶色や、黒いステインは、手動、又は、超音波スケーラーを使ったり、歯冠研磨剤で、研磨することにより、ほとんどの色素を取り除く事が可能です。

色素沈着による、歯の黄ばみの原因は、煙草のヤニを筆頭に、お茶類、赤ワイン、コーヒー、コーラなどの飲み物や、アサイベリー、ブルーベリー、トマトソース、チョコレート、バルサミコ酢など、日常の食べ物が、上位を占めます。6ヶ月に一度の定期健診時に、私達、歯科衛生士にプロのクリーニングをしてもらって、落とす方法の他に、毎日の歯磨き時に、普通の歯磨き粉より、少し研磨剤の含有量の多い、ホワイトニングと書かれた歯磨き粉を使って、歯の白さを維持するのも良いでしょう。

ちなみに、我が家の15歳の息子は、6ヶ月に一度のクリーニング時に、チェックアップと同時に、毎日飲むお茶類で、少し色素沈着のある歯を、ピカピカに白く磨いてもらうのが大好きです。あなたもプロの歯科衛生士によるクリーニングで、白く輝く歯の、魅力的な笑顔を取り戻してみませんか?


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