2015年08月

この度は、大手歯科技工所の、Aso International の阿曽社長の多大なるサポートのお陰で、日本での講演が実現致しました。
しかも、講演場所が、日本歯科大学という、歯科業界に30年以上も身を置くものにとっては、夢にまで見る素敵な舞台を用意していただいて、余りある光栄でした。

8/2(日)の講演は、歯科医の渡辺恵子先生とのジョイント、という形で行われました。私の講演は、景子先生の講演に挟まれる形で、12:30-2:30の2時間でした。本題の、どうやったら、米国で歯科衛生士になれるか、に続いて、日米歯科衛生士の業務内容の違いや、その働き方の違い、毎日の仕事風景を、写真を交えて紹介したり、米国歯科衛生士の現状や、将来の展望など、普段は、ハワイでしかお話していないことも、今回、特別にお話させて頂きました。

日本で、歯科衛生士として働き、縁があって、ここ米国ハワイに移住し、ハワイ州の歯科衛生士免許を取得してから、私の中に常にあったのは、日本と米国の、歯科業界、歯科衛生の架け橋になりたい、ということでした。(少なくとも、私のクラスメートは私がいつも言っていたので、覚えています)日米両語を話し、日米両国で診療経験がある、私のようなユニークな存在だからこそ、そして、私にしかできない、何かがあるのであれば、それは私の使命だと、感じていました。このような機会がどんどん増えていくのは、私にとって、大変嬉しいことです。

今回の、日本歯科大学での講演の集客の為、広く告知した結果、東京には遠すぎて行かれないが、富田さんにいらしていただけるなら、っと、更なる講演の依頼と、地方の歯科衛生士学校の教員の方々とのミーティングのお話もいただきました。Aso International の阿曽社長からは、新潟の歯科衛生士学校の先生を御紹介いただき、今後に繋がる有意義なミーティングを、持つことができました。

皆さんがハワイにいらっしゃる場合は、私達がこちらで、お迎え致しますが、私が日本に出向いて、お話する機会も、もっともっと増えると良いと思います。

最後になりましたが、今回の帰省でお世話になった、特に、Aso Internationalの阿曽社長を始め、沢山の方々に、心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。image


ハワイで歯科衛生士・スタッフ研修会を!
Three-quarter, Inc.のWebサイトをご覧ください➪







8/22(土)、ホノルル市内ににある、アラモアナホテルにて、ソフトティッシュー用レーザーの講義、実習のセミナーが行われ、同じオフィスの同僚の歯科衛生士と共に、参加してきました。講師は、アメリカ人女性の歯科衛生士で、22年の臨床経験があり、現在も、カリフォルニア州、サンディエゴで診療しています。スポンサー会社、Biolaseからは、担当者が、私達が、実際実習で使って試せるように、レーザーの機械そのものを持って来てくれました。

午前中の3時間は、講義で、レーザーの科学的、物理的な仕組み、レーザーの種類とその使用用途、歯周疾患へのレーザー適応例、 レーザーを使った治療計画、レーザー使用時の安全対策と術者の義務、などについてたっぷり学びました。昼食後、午後からは、いよいよ実習が始まりました。ブリッジの補綴物をトマトに押し込み、ブリッジに沿った擬似歯肉壁の完成です。幸いなことに、受講者は合計4人と少人数クラスだったので、一人一人、講師の手ほどきを受け、存分に練習することが出来ました。実習の後は、質疑応答に続いて、具体的な症例を使って治療計画をたて、患者さんへの説明の仕方、スケジュールの立て方、レーザーを使った治療の流れ、費用、PMT (Perio Meintenance) への移行の手順などを学びました。

レーザー治療は、従来は、中度から重度の歯周疾患の患者さんで、歯周専門医の治療を受けたくない患者さんに、一般歯科の領域で、外科的な治療に進むことなく、歯周疾患の処置ができる、一つの選択肢として考えられてきました。しかし、レーザーの、細菌の数をコントロールすることができる能力を考えて、LBR (Laser Bacteria Reduction)は、全ての人、健康な歯茎の人にも予防処置として施術できるということが、今回のセミナーでの大きな収穫のひとつでした。口腔内常在菌のうち、Actinomyces, Porphyromonas Gingivalisなどの、細菌感染の原因菌を、可能な限りコントロールし、スケーリング時に歯肉の血管から全身に流れ、心臓などの臓器に到達して、細菌感染を起こすリスクを下げることができるのです。歯周疾患をもつ患者さんが心臓疾患を起こすリスクが高く、その因果関係は、早くから研究の結果として、発表されています。もちろん、すでに歯周疾患の症例に対しても、レーザーを使つて、病的歯肉壁掻爬を、ほとんど出血なしに行うことができます。外科的処置に比べ、はるかに、患者さんの経済的負担や痛みの軽減、術後の不快感の軽減をする事が出来ます。レーザーでの処置後、経過観察とメインテナンスに入りますが、アレステインに代表される抗生物質を、ポケット内に挿入して、細菌数を管理出来るのは、およそ3週間なのに対し、続けてレーザーを使って細菌数を管理すると、その効果を3ヶ月維持することができます。これは、歯周疾患の患者さんを、SRP(ディープスケーリング)の後、PMTといって、3ヶ月ごとに予後を観察していくプロトコールを実施するのに、大変理にかなっていると言えます。

レーザーでの、Bacteria Reductionにご興味のある方は、どうぞ私までご連絡下さい。Pan Amビル内、
Dr. Jacqueline Brownのオフィスで、お待ちしています。


  image

ハワイで歯科衛生士・スタッフ研修会を!
Three-quarter, Inc.のWebサイトをご覧ください➪

今週は、90歳、92歳、93歳、95歳の患者さんの予防診療をしました。写真の患者さんは、95歳で、まだ20本の歯があります。元祖バイリンガルで、95歳の今でも、日本語と英語を巧みに話し、6ヶ月に一度の検診に通ってきます。杖もつかず、補聴器も"片一方、修理中だけど、別に聞こえるし…"とあまり頼る様子もなく、まだまだお元気です。伺うところによると、時々お料理もするんだそうで、自慢のレパートリーは、ラザニアと、お稲荷さん (ビックリ!) とのことです。

この様に、米国では、いくつになっても、基本的に、患者さんが歯科医院に通ってきます。私達、歯科衛生士の方から、患者さんの施設や、自宅に出向くということはありません。それは、例えば、車椅子になっても、脳梗塞などの後遺症で、身体がうまく動かなくなっても、100歳になつても、かわりません。残念ながらお亡くなりになってしまいましたが、去年まで、実際に100歳の患者さんが、お嬢さんに手を引かれて歯のクリーニングに通ってきていました。

介護施設などで、歯磨きを含めたホームケアは、准看やケアギバーの仕事です。嚥下障害などのリハビリには、スピーチセラピストが担当します。患者さんが最後まで歯科医院に通ってくる背景には、徹底的な、寝たきり老人を作らない、クオリティーライフ追求システムの確立があります。出産後も、48時間で自宅に帰されます。脳梗塞や、心筋梗塞などの大病、大怪我をした後も、体力の回復を待って、リハビリが始まります。ゴールは自力で最低限のことができる様に、身体機能を回復させ、自宅に戻り、クオリティーライフがおくれる様にすることです。このリハビリのシステムは、けっして、寝たきりを生み出しません。寝たきりに、しない、させない、作らない、のです。

私達、歯科衛生士は、口腔内ケアーや、予防診療を通して、高齢者の方々のクオリティーライフに貢献しています。20歳の頃から、ずっと続けてきた、6ヶ月毎の検診とクリーニングに、通って来ることによって、患者さんは、自分の人生は、まだまだ変わりなく続いていっていると、さらに生きてゆく力にしていくのです。


 image


ハワイで歯科衛生士・スタッフ研修会を!
Three-quarter, Inc.のWebサイトをご覧ください➪

カルテによると、この患者さんを初めて担当したのは、2008年でした。それから、7年、長いお付き合いになりました。彼は、いつも陽気で、おしゃべり好きで、各国を旅行しているので、見聞も広く、世界平和のためのNPOを立ち上げて、色々な企画を作る、とても楽しい患者さんです。

その彼が、"僕は、すごーく頑張ったんだ。ある人に、僕の歯は世界一ピカピカだといわれたよ。僕もそう思うね"と、待合室から、私の部屋に来る間、堰を切ったように、興奮して話し始めたのです。"君に言われたように、毎日欠かさずフロスをして、毎食後、必ず歯を一生懸命磨いたんだ!"

私は、何がそんなに彼の強力なモチベーションになったのか、不思議に思ったので、聞いてみました。彼は、"Kyokoに散々怒られて、おどかされて、(私は叱った記憶も、おどかした覚えもないのですが…)ついに気持ちが固まって、よし、ちゃんとやって、結果を出してやろうと思ったんだ!!"

それでは、お口の中をさっそく拝見。フーン、明らかな縁上歯石は見られませんでした。スケーリングを開始します。出血もほとんどみられず、歯肉の状態は良好です。本人は、完璧だと思っていたようなので、残念がっていましたが、下顎の前歯部と、臼歯部の隣接面に少しだけ着いていました。

過去のカルテをたどってみると、2008年時には、4段階評価中3(沢山歯石が着いている)で、縁上、縁下、隣接面とかなりの量が着いていました。歯周病特有の口臭もみられていました。2010年、2011年と、4段階中の評価は、3-2になり、歯石の量もお口全体から、部分的に変わってきていて、患者さん本人の、少しづつの努力が見られてきました。
この頃も、私が、口をすっぱくして何回も、フロスを毎日するように言っていましたが、なかなか習慣にするには、道は長く見えました。去年、2014年も状態はあまり進展はなく、時には、超音波スケーラーに頼ることもありました。

このようにして、患者さんがいつの日か、気づき、そして、その口腔衛生状態を劇的に変えてきたりすることは、私達、歯科衛生士にとって、何にも代え難い、喜びです。私達は、いつも感謝されるのですが、(Kyokoが言ってくれたから)毎日努力を惜しまなかったのは、患者さん本人で、なし得たのも、本人。そして、それにより、健康な歯茎と衛生的な口腔を手に入れて、一番の恩恵を受けるのは、患者さん本人なのです。

写真の彼のピッカピカの真っ白い綺麗な、輝く歯を見てあげてください。本当に、歯科衛生士冥利に尽きるというものです。image


ハワイで歯科衛生士・スタッフ研修会を!
Three-quarter, Inc.のWebサイトをご覧ください➪

今回は、ハワイ大学歯科衛生士学課の学生、マライアを紹介しましよう。彼女は、この8月から始まる秋の学期にシニア(3年生)になる、国家試験受験を控えた、卒業間近の生徒です。夏休みを利用して、実際の職場に身を置くことによって、学校では逆に学べない、診療室での毎日の流れを体験しようというのです。マライアは、衛生士学課の教員のその友人をつたって、私のパートタイム先のクリニック、Dr. Brownのオフィスに、月曜日と金曜日の週2日、午前中だけ来ることになり、彼女は私という、実際に歯科衛生士として働いている人を、観察し、アシストしながら、色々なことを吸収していくことになりました。imageまず朝一番には、衛生士の部屋の、デンタルチェアーをセットし、患者さんを迎える準備を整えます。衛生士の部屋のコンピューターを立ち上げ、その日1日のスケジュールを把握し、カルテの記入などいつでも入力できるようにしておきます。ここで使う、Dentrixに代表される歯科用専門ソフトについて学べるのは、大きなメリットと言えます。大学では、決して学ぶチャンスはありませんが、歯科業界全体のコンピューター化に伴い、就職後は、殆どのオフィスで毎日使うことになるので、知っているか否かは、スタート時に差を生みます。歯科衛生士としての技術や知識のみならず、コンピューターを使いこなせるかどうかは、今や必須と言えます。

続いて、診療開始直前の簡単なスタッフミーティング (モーニングハドルといいます)で、その日1日の流れや、患者さんに関する注意事項、スタッフ間での連絡事項、全員がどの様に連携して、診療をスムースにしていくか、などの打ち合わせが行われます。具体的には、ベリオチャート(歯周ポケットの深さを測定して数字を記録していく)や、レントゲン撮影時にアシストが必要な場合、衛生士と歯科助手とタイミイグについて取り決めをしたりします。余談ですが、医院長の方針により、この時、短い祈りが捧げられるところもあります。アメリカならではですね。この様にして、クリニツクの一人のチームプレーヤーとして協力し合って働くことを学んでいきます。

実際に診療が始まると、患者さんとのコミュニケーションの取り方、扱い方、時間配分、など、一日のスケジュールをそつなくこなしていく様子を見学します。中でもタイムマネージメントは、学生歯科衛生士が就職する時の、最も大きな課題です。マライアがとても驚いたことの一つに、FMXという種類の、18枚のフイルムからなるレントゲンを、私が10分もかからず撮り終えてしまったことがあります。学校では同じものを撮るのに、40分間与えられているのですから、無理もありません。 時には、歯科医の許可のもと、実際の患者さんに、レントゲン撮影をしたり、フッ素塗布をするチャンスもあります。この様にして実際の職業としての歯科衛生士という仕事を間近に見、資格取得までのあと少しの学生生活のモチベーションとするのです。

ハワイで歯科衛生士・スタッフ研修会を!
Three-quarter, Inc.のWebサイトをご覧ください➪

↑このページのトップヘ