2015年11月

11月の第3週は、ハワイ大学カピオラニ校 (以下、KCC) にて、同じ週に2つのレクチャーを抱え、大変多忙な週となりました。KCCの担当者からの打診に、翌週の感謝祭の週末にゆっくりできるのでと思い、お引き受けすることにしました。どちらの学校も、すでに、お付き合いのある歯科衛生士学校だったので、教員の皆さんとも、すでに顔なじみでしたから、嬉しい再会でした。

1校目は、毎年、60-70人の大きなクラスで、私のレクチャーを聞きに来てくれています。この歯科衛生士学校の卒業生で、数年前に私のレクチャーを聞いた学生が、来年の5月に、ニューヨークの歯科衛生士学校を卒業するそうです。私の話に刺激を受けて、日米ダブルライセンスの歯科衛生士が、また一人誕生することは、最高の喜びです。今年の夏に、学校を訪問し、設備など、見学してきました。そのおかげで、従来の様な一方通行のレクチャーではなく、私も、実習室などの施設を思い出しながらお話できる様になりました。これから、さらにこの学校との信頼関係が深まっていくことに、間違いありません。
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2校目は、福岡からの歯科衛生士学校でした。学生10人の少人数グループでしたが、日本人の学生としては珍しく、とても活発に意見や質問をしてくれる、やる気満々の学生さん達でした。どうしてアメリカで歯科衛生士になろうと思ったか、アメリカで仕事を始めて、戸惑ったことは?など、全員から沢山の質問が出ました。レクチャーのみではなく、一緒にディナーに会し、お喋りをする交流の時間もあり、更に打ち解けた様子でした。終了証書授与式で、もう一人のインストラクターと共に、記念写真を撮って、セミナーは無事終了しました。

60歳代の患者さんに、"右側でも噛めるようになるように、ブリッジを入れた方が良いと思いますよ"、とアドバイスすると、"いやぁ、私は、あと何年生きるかわからないから、もうお金をかけなくてもいいんです。"
という患者さんがいると思えば、今回のように、70歳で、ついに、素晴らしい笑顔を取り戻した患者さんもいます。長年連れ添って、見慣れて、でも嫌で嫌で仕方がなかった自分の歯並びと、70歳にして、ついに決別して、美しい歯並びを手に入れた患者さんの物語です。

下顎の前歯部4本がひどく混み合っていて、まるで扇を広げたかのような重なり方をしていました。(写真上参照) いつか、綺麗な歯列にしたいと望みながら、気がついたら、70歳になってしまっていました。それでも、治療の選択肢を探り、資金の工面を始めたと言います。
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選択肢は、2つ。時間をかけて、歯科矯正治療により、整った歯列を取り戻すか。4本抜歯し、インプラントか、ブリッジで、早く結果を見るか。いずれの選択肢も、見積もり金額は、約$5000と、変わらず。インプラントは、高額すぎて、予算が立たないので諦めたそうです。この、70歳の勇気ある女性が選んだのは、4本抜歯+ブリッジでした。

6ヶ月ぶりに、クリーニングに訪れた、彼女のトータルメークオーバーに、私は、大変感激してしまいました。Before & Afterの写真も分けていただき、このブログでシェアする許可もいただき、クリーニング中、ずっと私は、その勇気ある決断をたたえていました。とても綺麗に仕上がった、下顎の前歯部。4本抜歯し、ブリッジは、合計5歯連結で、美しい歯並びを実現させていました。施術前、後の写真をご覧下さい。ご本人も幸せそうで、とても満足しているようでした。

このように、アメリカでは、何歳になっても、美しい歯並びへの熱い想いは、尽きることがありません。この患者さんの得た、審美的恩恵もさることながら、正しい歯列によってもたらされる健康な歯肉は、他に代えがたいものがあります。この患者さんには、これからの人生、ついに手に入れた、輝く笑顔で、ますます幸せを満喫していって欲しいと、願うばかりです。

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アメリカでは、歯科関連専門メーカーの、販売促進によるセールスがとても盛んです。日本で、歯科衛生士として、仕事をしていた頃は、ほとんどの決定権は、院長先生が持っていましたから、私達、歯科衛生士やスタッフが、製品について、学んだり、吟味したり、という機会はありませんでした。最近、私のパート先の歯科医院で、二週間続けて、二つの製品についてのプレゼンテーションがあったので、それについてお話ししましょう。

ここハワイで、一番良くあるタイプのプレゼンテーションは、ランチミーティングです。貴重な一時間のお昼休みを使って、メーカーのセールスの人が、紹介したい新製品について、パワーポイントなどを使ってプレゼンテーションします。私達は、休憩を返上して、話を聞くので、セールスの人が、代わりにランチを提供してくれます。院長の歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、受付まで、全員でランチをご馳走になりながら、新製品について、学びます。

第一週は、フィリップ社から、エリーという販売促進の人がプレゼンテーションに来てくれました。今まで、ライバル会社の、クレスト社の電動歯ブラシのことは、何回か勉強する機会がありましたが、フィリップ社のソニケアーについて学ぶのは、初めてでした。エリーは、臨床経験の長い、歯科衛生士でもあるので、自らの、患者さんへの口腔衛生指導の実体験に基づいて、二つの製品の違いや、ソニケアーの良さを話していきました。

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二週目は、ウォーターピックについてのランチミーティングでした。サンディーという、ハワイ歯科衛生士協会の、会長も務める歯科衛生士が、プレゼンテーションをしてくれました。ウォーターピックのことは、色々なところで見聞きしていましたが、きちんとした説明を聞くのは初めてでした。ウォーターピックの歯垢除去率が、99%以上だということ。そのジェット水流で、深いボケットの清掃ができるので、歯周疾患患者に適した製品である事など、新しく学ぶ事が出来ました。

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ミーティング後、参加者全員で話し合い、価格なども吟味したのち、この歯科医院では、ウォーターピックの購入を決め、ソニケアーも順次、検討していく事となりました。更に、ミーティング参加者は、特別価格で、自己使用分を購入できる事も魅力です。このようにして、受付も含めた、診療、治療に関わる全てのスタッフが、同じ知識を共有し、同じ目線で患者さんのケアーができるように、従業員教育が行き届いているのは、アメリカの大変良いシステムの一つだと思います。

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この月曜日は、数ヶ月前に、一緒にレーザーの講習を受けた、同僚の歯科衛生士と、レーザーによるバクテリアリダクション (以降、LBR) の相互診療をしました。今回は、その患者体験レポートです。

毎日、患者さんを診療している私ですが、いざ、患者さんの立場になると、面白いことに、緊張している自分に気がつきます。でも、同僚の歯科衛生士は、歯科衛生士学校時代の元クラスメート、学生時代の相互実習の思い出が蘇ってきます。誰より信頼のおける歯科衛生士ですから、リラックスすることができました。

さぁ、いよいよレーザーの先が、私の口の中に入ってきます。鏡で、施術中の自分を観察しながら、診療を受けます。レーザーの先端部分が、赤く光っています。熱いのかな?レーザーの先端が、歯と歯茎の隙間に、2mmほど入ってきました。全く熱くありません。同僚の歯科衛生士が、5点法といって、歯と歯茎の隙間を、各歯のそれぞれ頬側と、舌側を歩くようにレーザーの先端を動かしながら除菌していきます。痛いのかな?
何かが、歯茎に触っている感じはしますが、痛みは全くありません。歯周ポケットの測定時に感じる、プレッシャーと同じぐらいです。

先日の講習では、1人の患者さんにつき、LBRに要する時間は、全口腔、約5分、と言っていましたが、本当にそんなに、簡単に、早く終わるのでしょうか? 計算をしてみましょう。答えは簡単です。1本の歯に、10秒づつですから、親知らずまで32本、全部ある患者さんでも、5分とちょっとです。私のように、歯科矯正治療の為に抜歯して、24本しかない人は、4分で終わる計算になります。

こんなに簡単で、早く済み、痛みもないLBRで、口腔内の虫歯や歯周病の原因となるバクテリア数を、3ヶ月、可能な限り低い値に抑えておけることは、お口の中を理想的な状態に保つのに、大変効果的です。皆さんも、是非一度、試してみませんか?
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今月来月と、私の常勤、パート、両方の勤務先の歯科医院では、ハワイ大学カピオラニ校、デンタルアシスタント科より、インターンシップの学生と、ボランティアの研修生を受け入れています。image


学生にとっては、決められた日数、歯科医院で働くことが、コースを修了する、一つの条件でもあります。更に、監督歯科医師、又は、歯科助手に、勤務状況、勤務態度、実地学習の成果等の評価を貰い、担当教員に提出しなければなりません。教室で、教科書から学ぶのとは違い、実際の患者さんと接するので、最初は、相当緊張して見えます。私達のクリニックでは、私の上司のドクターや、歯科衛生士の私の方針で、見学観察だけではなく、私達の指導監督の元で、どんどん臨床に、飛び込んできてもらう事にしています。例えば、レントゲン撮影中も、難しい症例で、滞っている様なら、私達が途中で入って、手本を見せ、手助けします。時には、少し高度に見える事にも、挑戦してもらい、それをクリアする事によって、自信をつけ、次のレベルを目指してもらう事もしたりします。最初は、どうして良いのかわからず、おどおどして、何もできなかった学生も、仕事中の姿が、だんだん楽しそうになってきました。最近は、ドクターや、私達に冗談を言う余裕さえでてきました。

一方、研修生は、大学に通学しながら、コースを修了して、労働許可が下りるまでの間、少しでも、自分の志望の分野で学びたい、との希望で、歯科医院での、歯科助手のボランティアを選びました。無給で、雑用から何から何まで、猫の手となって働きます。時には、チェアーサイドで、治療を見学する事ができたり、沢山の事を学ぶ機会に恵まれます。更に、ドクターやスタッフと仲良くなり、自分を売り込み、気に入って貰えば、そのまま採用につながる可能性もあるので、ボランティアといえども、皆、一生懸命です。

この様な機会を引き受ける、受け入れ側の私達は、これらの学生達や、ボランティアの人達を、常に励まし、勇気付け、手本を見せ、導くことが、とても大切です。また、ありがたいことに、患者さんも、私達が、この様な学びの場を提供していることに、とても理解を示し、温かく見守り、協力してくれます。私達がやれば、10分で済むことが、2倍以上も時間がかかることがあっても、じっと辛抱してくれます。米国には、この様なコミュニティーをあげての、サポート体制があるので、日々、優秀な医療従事者が生まれているのです。

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