2016年03月

ドライマウス

様々な理由で、唾液腺からの、唾液の分泌が充分でなくなることによって起こる、口の乾く症状を、ドライマウスと言います。

ドライマウスの原因は、いくつかありますが、ここに主要なものをあげてみましょう。
1. 服用薬の副作用 (代表的なものとし
ては、 血圧降下剤、コレステロー
ル降下剤、精神安定剤、抗うつ剤)
2. 放射線治療により、一時的に唾液
線が損傷を受けるケース。
3. ハシモト病、ショウグン症候群、
等、特別な疾患によって、唾液の
分泌が低下するケース。

ドライマウスになると、本来あるはずの、口腔内の唾液による、自然な自浄作用機能が低下するため、バクテリアの口腔内繁殖が増え、う蝕や、歯周疾患のリスクを上げます。口腔内が、充分に湿っていないので、時に食べ物の咀嚼も、困難になる時さえあります。口腔内のみならず、唇が乾いたり、口角が切れたり、頬の皮膚の硬直の為に、口が開きずらくなるなど、ドライマウスがもたらす症状は、決して、歓迎できる物ではありません。

先週来た患者さんの一人に、抗うつ剤を服用している患者さんがいました。口腔内の所見では、明らかなる、ドライマウスの症状が確認できました。服用薬と、ドライマウスとの因果関係を説明し、対応策を説明しました。

1. Bioteneなどの、唾液腺分泌促進
商品を口腔内ケアに取り入れる。
2. 1日2L以上の水分補強で、口腔内
を常に湿っている状態に保つ。

ドライマウスの患者さんには、薬の副作用であること、水分補強不足で、口腔内のみならず、全身も乾燥していることを伝えると、皮膚の乾燥に気がついていたと言います。ペットボトルの水を常に持ち歩き、気がついたら、水を口に含むと言う、とても簡単な習慣を身につけることで、ドライマウスによって起こる、様々な症状を予防することができます。心当たりがある方は、是非試してみることをお勧めします。
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3月の初めに行ったセミナーは、もう4年ほどの、長いお付き合いのある、四国の歯科衛生士学校の、学生の皆さんへのものでした。少人数のグループでしたが、やる気満々の、元気な学生さんばかりで、2時間のレクチャーの間にも、沢山の質問や、コメントが出る、活気にあふれたセミナーになりました。

去年の帰省時、この学校を訪問し、施設や、設備の内容を見学させていただいたり、歯科衛生士学部の教員の方々と、色々お話をさせていただく機会に恵まれました。今回のセミナーは、先方の状況を知らないでの、一方通行の内容から、先方の状況を踏まえた、さらにバージョンアップした内容の、レクチャーとなりました。

今回の参加学生の1人の人は、私と日本で去年会っていて、今回のハワイでの再会を、楽しみにしていてくれたと言います。また、ここにも素敵な出会いが出来ていました。

私が、長年、ライフワークとして続けてゆきたい、と願っている、"歯科衛生士として、日米の架け橋になりたい" という思いと目標が、こうして、少しづつではありますが、時間をかけて、実りつつあります。

このブログを通しても、1人の歯科衛生士の、ハワイからの小さな発信が、毎月、700人から1000人の、ハワイでの歯科事情に興味を持つ人達に、届くようになりました。

一対一の個人的なセミナーから、70人を超える大きなクラスに教える時も、どんな時でも、私の思いは同じです。今回の5人の学生の皆さんにも、どうか、レクチャーから私の思いが伝わって、日本の歯科衛生士界で活躍する、優秀な歯科衛生士が誕生することを、心から願っています。
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休日のはずの、日曜日の朝も早くから、8:00am。続々と、オアフ島在住の歯科衛生士達が、集まってきました。この日のミーティングのスケジュールは、よくあるCE creditの、最大3時間のセミナーをはるかに超す、8:00-3:00までの、7時間のミーティングです。それにもかかわらず、およそ20人を超える、経験の長い現役の歯科衛生士と、現役学生歯科衛生士達が、集まりました。

ゲストスピーカーは、米国本土からの、Luncetteと言う、British Columbia出身の歯科衛生士でした。議題は、どの様に、米国歯科衛生士協会を運営して行くか、どの様に、歯科衛生士の権利を守ってゆくか、どの様に、歯科衛生士の仕事をしやすいようにしていくか、歯科衛生士としての将来の展望、などでした。

本来ならば、休日である、日曜日の朝から、7時間のミーティングに出てこよう、という情熱的な歯科衛生士達の集まりです。情熱に満ち溢れた、経験30年近く臨床の経験のあるベテランの歯科衛生士達に混ざって、ハワイ大学を代表して、学生歯科衛生士達も、積極的に意見を戦わせます。自分達の仕事に誇りを持ち、これからも、後進の歯科衛生士達のためにも、患者さん中心の歯科医療の高い質を保ちながら、常に、働きやすい環境を保ってゆくためには、どうしたらよいかの議論です。

レクチャーでは、全米レベルと、ハワイ州歯科衛生士協会の活動の様子が報告されたり、歯科衛生士に関する、州の立法の経過が発表されたり、自分達のいる位置を確認する、とてもよい機会が与えられました。
レクチャーの合間、合間に盛り込まれるグループディスカッションでは、自分達の、短期、中期、そして長期目標を立て、それをどの様に、実践に移してゆくかを、いろいろな角度、可能性から、膝を付き合わせて、話し合っていきました。

持ち寄りの飲み物、スナック、ランチを、皆んなでシェアしながら、自分達のキャリアについて、考え、話し合った、とても充実した日曜日でした。この様な、意識の高い、歯科衛生士の仲間に入れた事を、光栄に思い、全米、そして、ハワイ州の歯科衛生士の将来に向かって、何か貢献できればと、ミーティング後、あらためて、思ったのでした。
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これは、私達の患者さんに、実際に起こった事です。患者さん、27歳、5歳の一人娘の父親です。その週末は、娘にせがまれて、プールに行きました。すると、一緒に泳いでいる最中に、右の前歯(右上1番、#8) の差し歯が取れてしまいました。更に、運の悪いことに、泳いでいたので、取れた差し歯を水中に、流してしまいました。もう、見つけることはできませんでした…

前歯ですから、緊急の処置が必要でした。その歯無しでは、笑うこともできません。あいにく、かかりつけの歯科医院は、週末のため、休診していたので、本意ではありませんでしだが、仕方なく、その日、その時間に開いている歯科医院に、とりあえず、応急処置(差し歯の代わりになる、仮歯を、とりあえず作ってもらう)をお願いして、その後は、自分のかかりつけの、歯科医院(つまり、私達のオフィス) に戻るつもりだったといいます…

ここからが、悪夢のはじまりです。
レントゲンを撮られた後の診断は、抜歯でした。真ん中の前歯を今、抜くというのです。患者さんは、何もわかりません。先生がそう言えば、それに従うより、他に道はなかったといいます。仮歯を作って欲しくて、飛び込んだ歯科医院で、真ん中の前歯を抜かれてしまったのです。

月曜日、歯無しの状態で、患者さんはやってきました。私の上司の歯科医師は、患者さんが週末にかかった、別の歯科医師に、レントゲン、治療計画等を含む、患者さんの診断、治療計画、治療の情報の開示を求めました。抜歯に至ったからには、残根部分の骨折が疑われる、と私達は考えていましたが、レントゲンでの所見では、根の骨折は見られず、充分保存できる状態の歯でした。しかも、一根の単純抜歯のはずなのに、複雑抜歯ということで、約2倍の治療費が請求されています。抜歯二日目の口腔内の所見でも、切開や、縫合の跡は見られません。これも、不正請求と言えます。その後に続く治療計画には、高額なインプラントが提示されていました。

私達の、歯科治療の中心は、常に患者さんの希望であるべきで、私達側の営利であってはなりません。今回のようなケースは、むやみに、不必要に歯を失うなどの、犠牲者を生み、そこから、お金を取ろうという、本当に医療の本質からかけ離れた行為です。この様な、malpractice に対して、憤りをおぼえるとともに、倫理に従った、正しい診療、治療が日々行われることを、願ってやみません。

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