2016年09月

今日の最後の患者さんは、新患です。
スケジュールには、子供のクリーニングとあります。さぁ、どんな患者さんなんでしょう。

名前は、パトリック。3歳で、まつ毛の長い、印象的なクリっとした目の、ハンサムな男の子です。ママと、1歳半になる、お茶目な妹と共に、生まれて初めての、歯医者さん訪問です。お家の近くの歯医者さんが、子供は見ないと言うので、車で30分ほどかけて、ママの通う、私達のオフィスにやって来ました。

受付で、名前を呼ばれるのを待つパトリックは、ちょっと緊張気味。私は、自己紹介をする時も、膝を折って、パトリックと同じ目線になり、握手をした後、手をつないで、彼を私の部屋までエスコートしました。右手は、私とつなぎ、左手には、彼の親友の小さな羊のぬいぐるみがしっかりと、抱かれています。勇気を出して、デンタルチタェアーに一人で座ってみました。ママと妹も一緒について来て、パトリックが見えるところに座ってくれています。

さぁ、生まれて初めての歯医者さん。パトリックは、とっても緊張しています。私は、普段ならつける、マスクも、ループも、フェイスシールドもつけずに、パトリックに話しかけ始めます。今日は、まず、歯医者さんで使う、色々な器具、用具の紹介して、その後に、歯の本数を数え、お口の中にばい菌がいないかどうか、チェックするからね、っと伝えました。

マウスミラー、3ウェーシリンジ、排唾菅、研磨用のプロフィーアングル(今日は、シマウマさんのにしてみました)、バブルガム味のプロフィーペースト、そして、ライトを紹介しました。

お椅子を倒して、いよいよ、お口の中をチェックする段階になると、パトリックは、しっかりと、彼の親友の羊を握りしめながら、でも、ライオンが怒った時みたいに、ガォーって大きくお口を開けてね、っというと、とても上手に口を開けました。数えた歯は、全部で20本、プリスクールのお友達にも、是非、自慢してね、と言うと、うんうん、と頷くパトリック。上顎全歯の着色を虫歯ではないかと、心配していたお母さんには、少し様子を見ましょう、と伝えました。今日は、なにしろ生まれて初めての歯医者さんなので、短針やスケーラー等、先の尖ったものは一切使わず、スロースピードハンドピースのエンジンの音に、びっくりして、ちょっと泣きだしそうになったので、今回は、研磨もせず、パトリックの選んだイチゴ味のフッ素塗布で、終了しました。

最後に、ご褒美のおもちゃ箱へ。スポンジボブのおもちゃを嬉しそうに選び、新しい歯ブラシと子供用歯磨きをもらい、"I went to dentist today!"のシールを胸に貼ってもらって、にっこり笑うパトリック(下記写真参照)。 又、Auntie Kyokoに会いに来てね、と言うと、うんうんと再度うなずき、ハグして別れました。

この様に、子供の最初の歯科医訪問は、まず、子供に、恐怖感を与えないこと、歯医者が楽しいところだという印象を与えること、歯科衛生士や、ドクターが、友達だと思わせること、といったように、その子供との、信頼関係を作ることが、重要な目的です。治療は、すでに痛みがある、緊急の場合を除いて、通常は行いません。メインテナンスの開始の第一印象は、その後のその患者さんの、一生の歯医者との関係を左右するといっても、過言ではありません。このように、米国のオーラルケアは、早い子供で2、3歳から、100歳等、亡くなるまでずっと続くのです。

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四月の中旬に、最初のA型肝炎のケースが見つかってから、ハワイ州における、A型肝炎の急激な流行とその拡大が、ここオアフ島に住む、私達にも及んできたのは、記憶に新しいところです。

その後五ヶ月の間に、提供していた実際の食品自体から、A型肝炎ウィルスが発見されて、名のある、回転寿司チェーン店に、休業の令が下されました。又、従業員から、A型肝炎が発見されたとして、店内殺菌作業の為に、数日間の休業を強いられた、ラーメン屋、鮮魚店、ベーカリー、レストラン、など、多くの食品、レストラン業界に打撃を与えたことは、言うまでもありません。

この事態を受け、関係業界に従事する人々、又、医療関係者などが、A型肝炎ウィルスの、ワクチン接種に押しかけました。私達医療関係者は、B型肝炎ワクチンの接種は、義務付けられていますが、A型は、任意です。私も、今回の状況を重く受け止め、A型肝炎ウィルスワクチンの接種に行ってきました。

A型肝炎ウィルスワクチンの接種は、二回のシリーズで、一回目と二回目の間を六ヶ月明けて接種する事により、一生抗体が体内に出来上がります。何年かに一度、抗体量を調べて、低くなっていれば、又、ワクチン接種をしなければならないB型肝炎と異なり、このA型の場合は、一生に一度で良いのです。殆どの場合は、健康保険でカバーされ、無料です。わざわざ、医療機関が空いてる時間に行かなくても、大手のドラッグストアーや、最近では、スーパーの中にもできている、ミニクリニックのようなところで、夜遅くまで、接種を受ける事が可能になりました。この場合、かかりつけの医師からの、処方箋が必要ですが、大手スーパーのセーフウェイでは、患者がハイリスク(A型肝炎が発見されたレストランで一週間以内に食事をした等) であると自己申告した場合、様々な手続きを免除して、直ちに接種を施すサービスを提供しています。

私も、この度のA型肝炎流行を受け、医療従事者の一人として、自らもワクチン接種で、自身をA型肝炎から守り、又、広く正しい情報を人々に提供して、啓蒙し、今回のような事態に備えることが、重要だと、改めて実感しました。
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HJDSの常任理事、定例ミーティングが、先日行われました。何回か、メンバーが欠けていましたが、今回は、久しぶりに、全員揃ってのミーティングでした。

先ずは、それぞれの近況報告。特に、わたくしごとですが、主人が亡くなって、まだ日が浅いので、皆さん、心配してくださっていたようです。主人の葬儀以来、会っていないメンバーもいましたので、私の元気な様子をみて、安心して下さいました。

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ドクター方は、昨今の歯科技工に関しての話で盛り上がっていらっしゃいました。特に、セレックについての、将来性や、コストパフォーマンス、精密性へのチャレンジなどなど、お互いの意見や、情報交換で持ちきりでした。

ここハワイでの、更なる、日本組の活躍について、アップデートの必要性を確認し合い、そのサポートの仕方についても、意見の交換をしました。日本人で、夢を持って、ここ米国でも、歯科医師、歯科衛生士のライセンスを取ったりしている人、又、これから取りたい人、そして、私達の日々の臨床を支えてくれる、歯科技工士さん達のビジネスに対しても、HJDSのメンバーは、全力で応援していくことを、改めて確認したミーティングとなりました。

最後に、新しいニュースとしては、NYで活躍する日本人歯科衛生士との、コラボレーションの可能性です。NYで歯科衛生士の資格を取り、日本に里帰りし、日本の歯科衛生士達のレベルを上げたいと考えている歯科衛生士さんで、ハワイ研修の為の、私達への援助要請が始まりました。ここハワイ、日本だけにとどまらずに、全米の歯科業界で活躍する多くの日本人と、手を取り合って、さらなる、日米双方の歯科業界の発展を目指していくことに、満場一致して、ミーティングは幕を閉じたのでした。







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