今宮神社の湯立神事(2018.5.6 覚え書き)

「平安の世より、神輿の巡幸を通りで迎える人々で地域一帯賑わし続ける「今宮祭」
神幸祭から還幸祭まで8日間にわたって行われます
今宮祭は平安時代の「紫野御霊会(むらさきのごりょうえ)」に始まって以来、由緒と伝統のある「西陣の祭」として、毎年5月に営み続けている。
祭礼は、毎年5月1日の神輿(みこし)出し、5日の神幸祭15日(現在はこれに近い日曜日)の還幸祭とつづき、19日の神輿おさめを以って終わる。神幸祭は「おいでまつり」還幸祭「おかえりまつり」とも呼ばれて親しまれている。神幸祭(しんこうさい)当日には、午前中の神事ののち午後神幸列を整え、車太鼓を先頭に、祭鉾、八乙女、伶人、御神宝等が続き相殿の御牛車、神輿三基の順に渡御、神職がこれに供奉、今宮通より所定の道筋に従って町々を巡幸し御旅所に入御する。還幸祭(かんこうさい)には御旅所に出御、所定の道筋に従って町々を巡幸し、夕刻東参道より本社に還御する。」━以上、今宮神社のHPより

今宮祭は、神輿が御旅所まで巡行する神幸祭に始まり、今宮神社に戻る還幸祭までのお祭り。ここでご紹介する湯立神事は、神幸祭と還幸祭の間に御旅所で行われますが、今年は、5月6日の午後2時から斎行されました。
この湯立神事は、煮えたぎった釜の中に塩や米、お酒等を入れ、笹を使ってその湯を辺りに振り撒いてお祓いをするというもの。

今年はじめて、この湯立神事を見学(でいいのかな。こういう場合の言葉遣いって難しい)しましました。
14時頃、御旅所に行くと、ご祭神であるオオムナチノミコト、コトシロヌシノミコト、クシイナダヒメノノミコトを乗せた3基の神輿が安置されており、前庭の注連縄が張られた中にはお湯を入れた釜があり、その脇には笹の葉の束が。周辺には数十人の人が集まっていました。権殿の中では、祝詞があげられ、続いて巫女による神楽が奉納され、神事が粛々と執り行われていました。

神楽の舞の奉納が終わると、白い装束の宮司さんが権殿の前で御幣を振ってお祓いをし、権殿に引き揚げると、入れ替わるように、白い装束の巫女が現れ、草履を脱いで釜の前の台にあがります。

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神楽の音楽が流れる中、巫女が御幣と鈴を手に祈りを捧げ、その後、御幣を振り、鈴を鳴らしながら、私たち見学者のお祓いをしながらぐるりと回るのですが、始まった途端、風がビュービューと吹き始め、その風によって紙垂が激しく揺れ、巫女の装束も風にたなびきます。
その様子を見ていると、結界が一瞬取り払われ、ご神気が振りまかれた……何だかそんなことが起こったような気がして、言葉ではうまく言い表せない何か、取り立ててこうこうで、と説明できない何か、けはいというものの姿、かたちを見せられたような気になりました。


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その後、権殿に引き揚げた巫女が白装束のたすき姿で再び現れ、釜の前に立って、塩、米、お酒を捧げ持ち、祈りながら天に捧げるようにした後、煮えたぎった釜の中に入れてゆきます。その祈りの姿や立ち居振る舞いの敬虔さと圧倒されるような迫力。
クライマックスは、巫女が熱い湯の中に入れた笹束を引き上げながらダイナミックに四方に湯を振りまく場面。この笹の葉の湯しぶきに当たると、厄除・無病息災などの加護を受けられるそうなので、釜の周囲に人々が集まります。
最後に、ご神酒が振る舞われ、使用した笹の葉と御札をいただいて、神事は無事終了しました。