京都ボランチ日記

京都というスタジアムで、季節の一瞬の輝きをボールのように追い、感じたことや身の回りの出来事などを書き留めています。

「仙境」南画の聖地ここにあり

IMG_20241122_110325_1
水越松南「乾坤瑞相図」秋の特別展に何回か来てたんですが
コロナ禍もあってか数年ぶり
大好きな南画がたっぷり見られる
和歌山県立近代美術館へ。

豊かな山と水に恵まれた和歌山は
中国古典に登場する仙境と重ねられ
数多くの南画家が作品に描いていて
それらの優品が並んでいます。

水越松南の上を向くのと下に首を曲げた
対照が面白い二羽の丹頂鶴の作品は
吉祥のマツやカメなどの構成が印象的。

山村の風景を水墨を用いて描いた
湯川三舟の「山村初冬図」は
なんとも包まれるような
空気感が伝わり好かったです。
湯川三舟「山村初冬図」

石岡瑛子 I デザイン

IMG_20241121_110649
IMG_20241121_105445
石岡瑛子の名前が強く刻まれたのは
京都dddギャラリーの展覧会で見た
前田美波里やPARCO、角川書店などの
センセーショナルなポスターが
彼女の制作と知ったとき。

その瑛子さんの作品が400点以上も
一挙公開されている兵庫県立美術館。

依頼主の注文に寄りそう表現を目指すのが
普通のデザイナーなのに、まず「 I =私」。
この自分力に魅力を感じ
圧倒的なパワーを放つビジュアルを
数多く目にできて好かったです。

地獄の黙示録の映画ポスターや
タマラ・ド・レンピッカの肖像神話なんか
石岡瑛子にしかデザインできないでしょう。IMG_20241121_104525

花 いのち みらい

IMG_20241118_102711_1
この時季になると開催される池坊のいけばな展。
しばらく来ない間に、会場が高島屋から替わって大丸ミュージアム京都。
展示室に入る前から作品が並び、様々な自由花まで花々しいです。
6階の同じフロアーには、華々しい活躍をしたドジャースの大谷選手も。
IMG_20241118_103137

線表現の可能性

241114国立国際美術館
ゲルハルト・リヒター「STRIP」
福田美蘭「手紙を読む女性」大阪中之島美術館の2階にある連絡橋を
渡っていけるようになった
隣の国立国際美術館は「線表現の可能性」。

約150点で線表現の多様性を紹介する中で
特に目に留まったのは
シンプルな横の直線だけなのに
色彩が鮮やかでスッキリときれいな
ゲルハルト・リヒターの線画。

強烈なカラーチャート作品を思い出し
これもリヒターらしい線なのを確認。

コレクション展は「彼女の肖像」。
「手紙を読む女性」を断片にした
福田美蘭は別れの暗示のようです。

帰り道の関電ビル前にはミャクミャク。
241114関電ビル前のミャクミャク

塩田千春 つながる私 アイ

241114大阪中之島美術館
インターナルラインベルリンを拠点に国際的に活躍する
塩田千春の大規模個展は天井の高い
大阪中之島美術館 5階展示室。

赤い布が赤いシャワーの中で
揺らめくのを見上げながら
エントランスから入ると

大きなプールの水面には
ポタッポタッと水滴が落ち
波紋が広がっていきます。

赤い糸でつないだベッドや古靴は
見たことあるんですが

A4の紙に書いたテキストを募集して
無数の赤い糸でつなぎ
企画室を目いっぱい埋め尽くした
宇宙空間は壮大!
宇宙とつながる




特別展 法然と極楽浄土

241113エントランス
241015京都国立博物館全国から浄土宗ゆかりの名宝の数々が
一堂に集結している京都国立博物館は
特別展「法然と極楽浄土」。

国宝の「綴織當麻曼陀羅」は
蓮糸で織られた伝説をもつ
縦横4メートルの極楽浄土図。
伝説の秘仏らしいですが劣化が・・・。

阿弥陀さんが二十五菩薩を引き連れ
雲に乗って下りてくる国宝の「早来迎」。
修理前の展示でも印象的でしたが
このお迎えの場面は何度見ても荘厳!

釈迦入滅の仏涅槃の画像はよくありますが
2メートル超の横になった寝釈迦と
羅漢、八部衆、動物など26体による
立体涅槃群像はとてもユニークです。241015仏涅槃群像

朝日新聞連載小説「夫を亡くして」

241103朝日新聞連載小説
「エ〜ッ、こんなんで終わんの〜」?!
連日、ワクワク感があった前作に期待が大きくなりすぎてガッカリ。
最初からこの本数の連載だったのか知りたいぐらいです。
次は門井慶喜の明治時代のお話で「夫を亡くして」。
主人公のミナの個性が際立っているので、面白い展開になりそうです。

特別展「呉春」

241031大和文華館ー画を究め、芸に遊ぶー
特別展「呉春」は大和文華館。

所蔵の呉春作品が出てると思っていたら
ほとんどが関西のあちこちからで
特に寺院の襖絵などの大作も交えて
集められた名品がめじろ押し。

応挙一門による襖絵のある大乗寺から
山水と四季耕作の2点が来ていて
応挙風に仕上がっているように映ります。

残念なのは展示スペースが狭いので
襖14面のうち6面とか12面のうち4面しか
出品がないのはいささか消化不良気味。

粋なのに気取らない親しみやすさが
呉春の魅力です。

モダニスト「福田豊四郎」秋田を描く

241030京都府立堂本印象美術館
京都では初の、福田豊四郎の回顧展は京都府立堂本印象美術館。
福田豊四郎が、郷里秋田の風景を詩的でモダンに描いた作品を中心に展示中。
福田平八郎との血縁はないけど、京都市立絵画専門学校で習っています。
秋田の自然をうまく表現しているのですが、残念だったのは
師である土田麦僊と川端龍子の作品が出てくると、比べてしまうことに・・・。

日本 現代 美術 私観

241023東京都現代美術館日本の現代美術の質・量ともに最高峰の
高橋龍太郎コレクションを総覧する
「日本 現代 美術 私観」と称した
展覧会を開催中の東京都現代美術館。

草間彌生、合田佐和子を出発点として
100人を超える重要作家の初期作品から
代表作が展示室にあふれ返って刺激的!

大山椒魚と戯れる裸の少女という
あり得ないセットは会田誠らしいです。

西尾康之の6メートルに及ぶ巨大像や
「肖像 九つの顏」で東洋人の森村泰昌が
9名の西洋人を演じ切ればお見事の一言。

ダイナミックな空想美術館が面白い今津景、
師とするヴラマンクのフォーヴが特徴の
里見勝蔵の晩年、石に描いた「石顏」は意外。
会田誠「大山椒魚」
西尾康之「Crash セイラ・マス」
森村泰昌「肖像 九つの顏」
今津景「Repatriation」
里見勝蔵「石顔」
livedoor プロフィール

ヒロ

京都生まれの京都育ち
京都を何回か離れた時も
あったが、ここ10数年は
妻と二人で京都在住
50代前半の営業マン
1975,76年に
欧州のスタジアムで
サッカーを見て以来
サッカーを愛するファンの一人

クリックをよろしく!
登録していますのでクリックを!


月別アーカイブ
お気に入り
最新コメント






QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ