こんなメールが来た。


「Kindle ダイレクト・パブリッシングをご利用いただきありがとうございます。

KDP セレクト グローバル基金の 8 月の金額は 16 億 1,797 万円となりました。

この 8 月も、米国、英国、およびドイツで最も本が読まれた著者の皆様、および最も読まれた本を "KDP セレクト オールスター" として表彰いたします。すべてのボーナスは、該当する月に読まれた Kindle 版の本の合計ページ数を標準化した値に基づいて支払われます。さらに、子供向け絵本のボーナスを新たに追加します。米国で最も多く読まれた上位 100 冊と、英国での上位 25 冊にボーナスが支給されます。」

日頃国内だけでのランキングに終始している世界にいきなり現われた黒船みたいな話である。
なんかとんでもないもんに関わっちゃったなー、って感じ。まあ、グローバル展開をしている方からすると、どこで売れてもいいわけで、プロモーションに国境を設ける方が遅れてるってことなんだろうけど。
日本語の本が日本以外でどれほど売れるのか、なんて悩むのも馬鹿らしいが、こういうのを見せつけられると、やっぱ英語で本書けるってのはすごい強みだよなーなんて思ったりする。

もっとも言語別の人口で言えば、中国語には誰も勝てないはずなんだが、アマゾンの世界では全く存在感を感じない。中国人ってのは本読まないのかね。

ま、こんなはるか天の上のような話はともかく、こちらとしては、同じページにその道のプロ作家さんたちの作品が並んでいる中に自分の作品が並んでいるのを見るだけでお腹いっぱいなんですけど。

アダルトの小説コーナーに並んでいるものの大半はどうやら私のようなアマ作家さんの作品のようだ。それも何故か大半がSM絡み。最近はアダルト小説ってのはSMじゃなきゃいけないのだろうか。もはや純愛はいかに中身がエッチでもアダルトではなく普通の小説になってしまうのかい? なんか奇妙な気もするが。まあ何にしても昔だったらネットサーフィンを繰り返しながら好みの小説を探したものだが、プロアマ入り乱れ、そして有償・無償入り乱れている様はいろいろな意味で感慨深い。なかでも価格情報ってのは斬新だ。アマゾンのシステムでは価格もある意味変動相場制なのだ。つまりタダの時もあったりするのである。それはいろいろなタイプの条件があっての話だが、その昔、有償と無償の作品の間にはすごく大きなギャップがあって当たり前と考えていた時代を思い浮かべると、何をやっていたんだかと呆れてしまう。値段なんてその程度の話だったんだって。

いかに自分が日本の本屋さんたちの作り出していた常識に縛られていたのか、改めて思い知らされた次第。