ここ数年程は、開発業者が幾度も拙宅を訪れています。

つい先日も私が外出から戻って来たタイミングでした。

米寿をすぎた父が、業者持参の町長宛開発願いに判を押したところでした。

もう少し早く戻っていれば、こんなことはさせません。残念至極です。

私が関知しないままに判を押されたのは、これで3度目になります。
父が地権者です。父の判が必要になります。

父母だけだと業者は「皆が押したから押せ」とばかりに、押し切ってしまいます。

業者のやり方は先に簡単に判を押してくれそうな家を、まわります。

「何処何処の家も押した」と云ってまわり、一軒一軒潰していきます。

押し売り商法のやり方です。

最後に家のように簡単に判を押しそうもない家をまわります。

その時には既に8割方の判を、取っている状況のようです。

実際は過半数程度かもしれませんが、農家側は確認しきれません。

その言葉で判を押させます。

現状では農家が判を押すまで、開発業者が何度でもやって来れます。

地権者は高齢者です。

幾度も来られては、ストレスです。脅迫です。結局、根負けです。

農家は当然、農地を守りたいとは思っています。

ただ、米価が安いし、後継者不足です。

後継者問題は農家に限らず個人商店・個人事業者に企業内技術の後継にまで及んではいます。

息子はサラリーマンで、耕作は他家に任せているケースが多い状況です。

農地を所有していても未来が描けない現状が背景にあります。

だからと云って唯一食料供給の出来る農地を安易に潰していいわけではありません。

でも開発に積極的な人は、高度な土地利用と謳いこの点を理由にしてきます。

この人達は、約2割のです。同じく約2割の人は農地守護です。

残り6割が中間派という2対6対2の法則が当てはまります。

サラリーマンに例えれば2割の人が給料以上に働き、6割が給料並、残る2割が給料以下です。

開発業者はこの2割を利用して2+6で8割という多数派を形成してしまいます。

こうなると自分の家だけが残ってもという判断になります。

水田は排水路を断たれると、水の出し入れができず稲作はできません。

過去、最後まで同意せず残された田が、孤立無援状態で野ざらしになるという悲惨な状況を見て知っています。

その恐怖から最後は渋々と判を押してしまうのです。

開発反対に立ち上がってくれる人は、誰もいません。

農家地権者の賛成確認ができれば、行政サイドは文句なく開発手続きに着手します。

理不尽です。

でも残念ながら今、農家の味方をしてくれる人はいません!

農家を喰いモノにしようとしている人達ばかりです。

この事実について農家側の問題認識は薄いようです。

では何か、手はないのか?です。

一つだけあります。「アポなし訪問禁止法」の成立です。

条例ではなく国会レベルの話になります。

開発業者は訪問前に必ず各農家からアポを取った上でないと地権者農家を訪れることができません。

もし禁を破った場合は当該地域内での業者活動が年数制限(5年~10年)されます。

事実上の営業停止処分です。

アポなし訪問禁止法は、農家側には大きな武器になります。

この法律があれば、エンドレスに続く農地つぶしに歯止めを掛けられます。

しかし、業者側には致命傷的な法律なので、徹底的に反対するでしょう。

農家へのアポなし訪問禁止法の成立というアイディアを、農家の人達は多いに知るべきです。



圏央道高架からの光景
バイバス沿いに大型ショピングモールが展開

圏央道高架からの光景 バイバス沿いに大型ショピングモールが展開_1


圏央道高架からの光景 バイバス沿いに大型ショピングモールが展開_2






Vol.5 ―了―