さて、妄想の時間です。

今回は本編へ入る前の導入です。一気に書くと長くなるから、導入してしまいます。

「それにしても前回の更新からどんだけ経ったんだよ?え?」

という皆様、ほんとすいません。でも、嫌で嫌で仕方ない仕事をやめて個人事業主になって、仕事を立ち上げるまでが結構大変だったのです。

で、今回はまななさんと一緒に妄想です。

いつもはまななさんとストーリーのコラボですが、今回は私が書いたお話にまななさんがイラストを描いてくださるという豪華なコラボです。

多彩。その一言に尽きます。マジで。

私みたいに埼玉の片隅でそっと太っている場合じゃないですよ、時代は多彩です。多様性とか言ってる場合じゃないです。多彩です。

そして、まななさんからはもう一つ宿題をいただきました。

以下の曲に合わせてお話を・・・ということで、ワタクシは今頭をフル回転させて皆様を「きゅん⭐︎」へお連れします。
※今回はミニョとヨンファのお話にします。6月は2人のお誕生月なので。

※初めて読む方に・・・「私」と表記されているのはヨンファの彼女で「先輩」と表記されているのはミニョクの彼女という設定です。感情移入しやすいように名前をあえて決めていません。

この物語の女性たちは読者の皆さんです。

早速、妄想!!


「へえ、こういう曲を聞かれるんですね」

イヤホンを外しながらヨンファが驚いた顔で言いました・

「こればっかりじゃないけどね・・・」

ヨンファは「先輩」とどんな音楽を聴くのかという話に夢中です。

「こういう曲は聞かない方かと思っていました」

「そう?なんでも聴くのよ」

「他は?」

音楽プレーヤーをお互いに見せ合いながら夢中で話しています。

「えーっとね、例えば・・・」

⭐︎

「先輩、楽しそうだな・・・・」

「ヨンも・・・・」

4人は6月が誕生日のヨンファとミニョクを祝うためにヨンファの家に集まっています。

料理の担当は「私」とミニョクです。

「お肉できたようですね」
フライパンの上で香ばしく焼き上がった肉を見ながらミニョクが言いました。

「あ、じゃあお皿に並べて上からソースをかけますね」

「全部やってもらってすいません・・・」

「ていうか、ミニョクくんってお誕生日なんだから座っててもいいのよ」

「いや、俺、座ってると落ち着かなくて・・・・」

「そう、助かるけれど」

「それに、あの2人の盛り上がり方を見るとちょっと入れないですし・・・・」

「実はヨンってミニョクの彼女さんがちょっと苦手なの」

「え!!」

「だから、今日は彼女と仲良くなろうって頑張っているのよ、今必死なの、可愛いところあるでしょ、ヨンも」

「そ、そうなんですか?」

「見てよ、いつもすましてるヨンが鼻を膨らませてるわ、あれが必死の合図よ、ウフフ」

「ほんとだ、あんな顔見たことないよ」

「でしょ、ヨンにとって今日は克服記念日なのよ、誕生日というより」

「俺、煮卵作ってきたんです。食べましょう、切ってもらっていいですか」

「もちろん」

⭐︎

「例えば、苦手だなという曲を聞いたときには・・・」

「そうね、好きになろうと思って聴くわね」

「そういう聞き方はなかったな」

「でも、自分は嫌いでも、他の誰かがこの曲を愛しているわけでしょ?その気持ちを知りたいのよね」

「僕もそういう感じで音楽をもっと広く聞いてみようかな・・・」

「ヨンファ様はそんな聞き方しなくても、結構ストライクゾーンが広いでしょ」

「ヨンファ様??」

「あ、私はそうお呼びしてるのよ。ヨンファ様」

ニヤリとした「先輩」の顔を見てキッチンからミニョクは慌てて飛び出してきました。

「先輩、わっるい顔して・・・。兄さん、他意はないですよ」

「わかってるよ」

「ファンの人がライブの会場でみんなそう呼んでるわよ、ヨンファ様」

「僕はそう呼ばれているんですか?」

ヨンファは「私」の方へ視線を移すと「私」も深く頷いています。

「知らなかった、そんなこと言われていたのか・・・」

「そう、どう?感想は?」

「先輩」は追求の手を緩めずに言い放ちます。

「そうですね、なんか変な感じです」

「そういう受け答え、王子よね」

面白いおもちゃを見つけたような顔をして「先輩」は次の言葉を何か浴びせようとしていますが、大皿を持ってミニョクが再びカットに入りました。

「さ、できましたよ」

「私」もテーブルに料理を並べて手招きをしています。

「このソース初めて、早く食べましょう」

⭐︎

「へえ、これモーリョソースって言うんですか、美味しいな」

「そうなの、お肉にかけて食べると美味しいのよ。夏野菜で作ると美味しいから夏は作り置きをたくさん作るのよ」

「でもタマネギのみじん切り大変でしょう」

「ブンブンチョッパーよ、大活躍よ」

「ナニソレ??」

「みじん切りをしてくれる便利グッズです、フル稼働ですよ、うちは」

「へえ、便利そう」

「便利よ、そんなに高くないわよ」

「へえ・・・」

「王子、誕生日に差し上げればよかったわ・・・」

「ははは!欲しかったな」

「先輩」とヨンファがゲラゲラ笑っている様子に、なんとなく次の会話の隙間を見つけられず寂しげな顔をするミニョクに「私」が話しかけました。

「ヨン、楽しそう。ああいうふうに雑に扱われるの結構好きなのよ、普段会社では真面目な人だって思われてるから、みんなヨンにああいう態度取らないのよ、彼女さん上手ね、会う人会う人によって少しずつ態度を変えて整えてくれるのよね、私もああいうふうになりたいわ」

「俺から見ると、いつもぎりぎりの橋を渡っているようにしか見えないんですよね・・・」

「あの人と一緒に仕事したら楽しいだろうな」

「俺は同じ部署じゃないんで、先輩の働きぶりを細かく知らないんですけれど、とりあえず今隣の席に座っている入社3年目くらいの男が羨ましいです」

「あははは!」

「笑い事じゃないですよ・・・」

「心配なの?取られそうで?」

「はい」

「大丈夫よ、彼女はそんなに簡単にどうでもいい男になびかないでしょ」

「そうでしょうか・・・・?」

「たまに2人で会うけれど、その隣に座っている男の子のこと、どうでもいいって感じよ」

「え、話題に上がるんですか?」

「個人じゃなくて、会社の人全般の話してて、この間『話しても手応えがなくて蒟蒻に話ているみたいなの』って言ってたよ」

「そ、そうなんですか????」

「大丈夫よ、蒟蒻とミニョクくんだったら間違いなくミニョクくんの勝ちよ」

「・・・・嬉しくないな・・・・蒟蒻と戦って勝っても・・・・」

「お肉冷めちゃうわよ、このシーズニングもかけるんでしょ?」

「私」はケイジャンスパイスを肉にふりかけミニョクに渡しました

「このスパイス、以前どこかのハンバーガーショップでフライドチキンにかかってて、めちゃくちゃうまいなって先輩に話したら次の日にこれを買って来てくれて・・・」

「そういうところ、気が利いてるわ・・・」

「俺、こういうの売ってるなんて知らなくて」

「彼女、詳しいよね、こういうの」

「俺の前ではこういう洒落たものはあんまり食べないんですよ」

「へえ・・・」

「だから、こういう洒落たもの知ってると、誰かと食べたのかな・・・・とかなってしまって」

「ミニョクくん・・・これはそんなに洒落たものじゃないのよ、昔インスタント食品でこの味のものが発売されてたことがあるから、ミニョクくんより少し年上の人は結構馴染みの味かも・・・・」

「そうなんだ・・・・」

「安心してよ、彼女は裏表ないと思う」

「・・・・わかりました。姉さんがそういうなら信じます」

⭐︎


さて、宴もたけなわではございますが導入はここまでとさせていただきます。

現実、あんにょん!!!