2016年12月14日午後2時、全国4地裁に、HPVワクチン薬害による被害者57名が一斉に提訴行動を行いました。
 福岡地裁にも、九州各県の被害者20名が提訴し、新たな原告となりました。
 HPVワクチン薬害の概要と、訴訟の意義については、当事務所サイトや、当ブログの第1次提訴に関する記事でご紹介していますので、そちらをご参照下さい。
 また、今回の第2次提訴、全国の状況は、全国弁護団のサイトに記事が掲載されていますので、こちらもご覧下さい。

hpv2
 九州訴訟の1次原告は12名、このワクチン接種の積極的勧奨を再開させようとする各方面からの強い働きかけや、被害者に対する数々のバッシングが色々な形で仕掛けられている中、はたしてどれほどの方が、私たちにアクセスし、被害を語っていただけるのだろうかと、不安を感じていましたが、思いのほか多くの方々が、立ち上がって下さいました。
 原告のほとんどは、副反応と思われる症状が発生した当初は、ワクチンとの関係には気付いていません。多くの方は、突然に生じた不可解な症状に苦しめられ、何とか原因を明らかにして有効な治療を受けたいと、さまざまな医療機関を訪ねています。しかし、検査をしても原因が分からず、心因的なものと決めつけられたり、診療自体を拒否されたりするなどしています。
 全身性の疼痛や、倦怠感、不眠や過眠などの睡眠障害、記憶障害・学習障害をはじめとする高次脳機能障害、不随意運動、歩行障害など、被害者が訴える症状は実に多様です。
 そうではありますが、ひとりひとりのお話を聴いていくと、その生じ方や症状の変化は、奇妙なほどに似通っています。
 ですから、被害者のみなさんからお話を聴くたびに、これがワクチンの副作用でなくて何だろうという思いを強くしています。
 今回の提訴、九州訴訟の原告20人のうち、何と半数の10名が鹿児島の方です。これは、鹿児島大学において、このワクチンの副反応に対する積極的な治療が試みられ、実際に効果をあげていること、そのために全国から多くの患者が治療を求めて受診していることと切り離して考えることはできません。要するに、鹿児島在住の方は地元の鹿児島大学の受診につながりやすく、したがって、HPVワクチンの副反応であると診断される機会によりめぐまれていると考えられるのです。
 九州では次に多い福岡は、これまで何度となく社会にひろくワクチン被害を知っていただくための集会やシンポジウムを開き、マスコミに報じてもらっています。
 そう考えると、みなさんの身近なところにも、不可解な症状に苦しめられながら、HPVワクチンの副反応であることに気付いておられない方が隠れている可能性があるのではないでしょうか。
 ぜひ、たくさんの方に、この問題を知っていただき、理不尽な苦しみの中にある隠れた被害者のみなさんに情報が届くようになればと心から願います。
 さて、昨日の提訴行動後の記者会見では、原告の庵原佑香さんがご自身の被害について話をされましたので、そのお話をご紹介します。

 私は、中学を卒業して、ある高校の服飾デザイン科に進みました。
その高校で毎年3年生がおこなうファッションショーにあこがれたからでした。

 高1のとき、HPVワクチンの接種を3回受けました。何度も市から催促の手紙やハガキがきて、もうタイムリミットだというし、将来、がんにならないのであればと思って、受けました。

 高2の12月頃から急に体調が悪くなり、夜眠れず、朝はなかなか起きられないようになりました。
3年の5月には自宅で発作を起こしました。口から泡をふいて倒れ、全身が硬直していたそうです。救急車で病院にはこばれました。
 それからは、遅刻しないように早く起きることができず、何とか登校しても保健室で過ごすような日が続きました。
 母が学校と話し合ってくれましたが、「保健室では登校と認めない、とにかく教室に入って」と言われました。
 けれど、どうしても、間に合う時間に教室に入ることができません。3年生の夏休みであきらめ、退学しなければなりませんでした。

 そのあとも、何とか前向きに生きたいと思って、アルバイトをしたり、服をつくってネットで販売したりしました。
 でも、どれもなかなか続かず、しだいにからだのあちこちに変調がでてきました。
 今年の春さきからは、歩くのが難しくなりました。
 整形外科を受診したとき、母が、高1のときに受けたワクチンの話をしたら、「すぐに接種を受けた病院に行きなさい!」と言われました。
 結局、それがきっかけでワクチンとの関係が分かり、大学病院で「副反応だ」と言われました。

 今は、ひとりで起き上がることはできません。移動するときは車椅子ですが、手の力がないので、ひとりで動かすことはむりです。
 話をするのもむずかしい。
 目も見えにくくなりました。
 常に頭痛があります。
 また、くびは、前屈みだと何とか頭を支えることができますが、あおむくと支えられず、息ができなくなってしまいます。
 あおむけに寝ると息苦しいので、うつむいて座ったような状態で、家の中でじっとしています。

 ワクチンの被害を受けた人たちが、裁判を起こすというニュースを、3月頃、テレビで見ました。
 代表の梅本さんの話を聞いて、母が私の症状とそっくりだと言いました。
 原告のあつまりに、私も母と一緒に参加し、ほかの原告と直接話をして、自分も原告になることを決めました。

 母は、私が歩けなくなってから、仕事をやめて、24時間私をみまもってくれています。
 からだは、もう元にはもどせないけれど、これから生きていくために、きちんと賠償してほしい。
 こんなからだの子を、二度と出してほしくない、そう思って、ここに来ました。

 どうか、応援をよろしくお願いします。


 佑香さんは今20歳。こんな大変な状況にありながら、ご本人も佑香さんもとっても前向きで明るく、笑顔を忘れません。今は全く有効な治療を受けることができず、症状は極めて深刻ですが、佑香さんの未来を取り戻すためにも、みなさんのご支援をお願いします。
 九州訴訟の次回口頭弁論期日は、2017年1月11日(水)14時30分〜15時半、福岡地方裁判所3階301号法廷です。原告と弁護士の意見陳述を行う予定です。どうか沢山の方にご参加いただきたいと思います。
(久保井)