あけましておめでとうございます。

当事務所も、本日1月6日より執務を開始いたします。
さて、波乱の年明けとなっていますね。
2020newyear
仕事納めの日に今や羽根よりも軽くなったかの感のある「閣議決定」で発表された海上自衛隊の中東地域への派遣、大晦日を揺るがしたゴーン元会長の不法出国、アメリカによるイランの司令官の殺害…。
特に自衛隊派遣は、中村哲医師の死をも顧みずにいかなる暴挙かと呆然とさせられます。

しかし、手をこまねいて立ち尽くすわけにもいきません。
私たちは、私たちが今できることに、しっかりと地に足を付けて、ひとつひとつ取り組んで行かなければなりません。

1月7日には、障害者自立支援法違憲訴訟について、国(厚生労働省)と和解し「基本合意」を結んで10年の節目として、これを記念する全国集会が参議院会館講堂で開催されます。
障害者自立支援法が、障害者・家族の尊厳を深く傷つけたことを認め、法の廃止と障害者の人権に根ざした新たな法律の制定を約したこの合意、その約束に反して、法律そのものは廃止されず、「総合支援法」と名を変えたものとなりました。
それでもこの10年間、障害者基本法の改正、障害者差別解消推進法の制定、障害者権利条約の批准、各自治体における障害者差別解消条例の制定など、地道な動きはたしかにあり、昨年の参院選では重度全身障害を持つ方が当選し、国会に登壇するなど、瞠目すべきこともありました。
10年目を期に、あらたな気持ちで、昨年末に福岡でも提訴した旧優生保護法違憲国賠訴訟が提起する、今まさにそこにある優生思想の問題にも向き合いながら、真に多様性を認める社会とは何なのか、考えていこうと思います。

また、緒方と久保井が取り組んでいるLGBTQ+のこと、同性婚訴訟の提起については既に報告しましたが、大晦日の某国民的歌番組で、番組のコンセプト自体が「男と女」の二項対立を示しているにもかかわらず、性的マイノリティの自由を歌い、それを袖で聴く出演者らがレインボーフラッグを振る姿に、みょうに複雑な気持ちを抱いたりもしていました。

さて、わが事務所あげて取り組んでいるHPVワクチン薬害訴訟ですが、こちらは年明け早々、1月20日(月曜日)午後2時より口頭弁論期日が開かれます。
同時多発的に、思春期の女性達の、既知の疾患では説明できない多様で重層的な症状が、比較的困難な疾病に取り組んできた専門医達の目に触れたことで、はじめて明らかになったHPVワクチン薬害の存在。
被害者のみなさんの切実な訴えにより、何とか止まっているワクチン接種の積極的勧奨については、製薬企業側から再開を求める強い働きかけが続いています。
事実上接種がほぼ止まっているために、新たな被害の発生が最小限にとどめられていますが、それゆえに、時間の経過と共に、この被害自体が見えにくいものとなっていることは否定できません。
接種当時、大半が中学生や高校生であった被害者のほとんどは成人し、社会にでるべき年を迎えていますが、いまだ癒えない症状を抱え、苦しんでいる方も多いのです。

それから、家族の問題も含めたハンセン病問題の解決に向けた取組、司法修習生の給費制に関する取組など、今年も私たちが取り組むべき課題には事欠くことはありません。
一同、それぞれの課題に真摯に取り組んでいきたいと思いますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。