インターネット上の書き込みで名誉が傷つけられた場合、接続業者(プロバイダー)にどの程度の賠償責任があるかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は13日「重大な過失により、一見明白な権利侵害を見落とした時だけ、賠償責任がある」とし、責任範囲を極めて限定的にとらえる初判断を示した。そのうえで、接続業者への賠償請求を退ける一方、発信者情報の開示を命じる判決を言い渡した。

 ◇発信者情報の開示は命じる

 02年施行のプロバイダー法は、被害者が接続業者に発信者の情報開示を求めて断られた場合に発生した損害について、業者側は「故意」か「重過失」がないと賠償責任を負わないと定めている。

 訴訟では、神奈川県小田原市の女性が「ネット上で侮辱する文言を書き込まれた」として、接続サービス「DION」を運営する「KDDI」(東京都新宿区)に発信者情報の開示と100万円の賠償を求めた。

 小法廷は「文言は一語のみで、意見や感想に過ぎない。社会通念上許される限度を超えていない」として、一見明白な権利侵害はないと判断した。判決により開示される発信者情報に基づき、書き込んだ相手を特定できれば、女性は相手に賠償を請求できる。

 1審東京地裁は08年6月「表現に人格攻撃の意図はない」として請求を棄却。2審の東京高裁は同12月「極めて強い侮辱的表現で、業者側に重過失がある」と指摘し、情報開示と15万円の支払いを命じていた。【伊藤一郎】

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