みなさまこんにちは!ラブボディスタッフAです!

前回、「リニューアルオープンまで、まだしばらく時間がかかりそうなため、今後は、リニューアルオープンまでスタッフブログにて月に1度アップしていくことになりました」と言いましたが、状況が変わってしまったため、不定期更新と致します。

コロコロ変わってしまいすみません



それでは、早速【みんとワールド】へ行ってらっしゃい


続きを読むからどうぞ!
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その日は予想に反して晴天だった。

「雨だと思ったのに……」


晴れ渡った青空を見上げ、多栄子は残念そうにつぶやく。


「六月にガーデンウエディングなんて、チャレンジャーだよね……田辺らしいよ」


苦笑いを浮かべながら、話しかけてきたのは、新郎の友人杉原文也だった。

今日結婚する田辺幹夫の高校時代からの友人で、多栄子も何度か会ったことがある。

コンピューター関係の仕事をしていて、幹夫曰く「コンピューターオタク」らしい。

いつもは無精ひげによれよれのTシャツとジーンズ姿だが、さすがに結婚式に参加するのにTPOはわきまえていたようだ。
いつもの黒縁眼鏡をかけていないところをみると、コンタクトレンズでも入れているのだろう。


タイトなブランドもののスーツに身を包んだ彼は、長身のせいもあってかスタイリッシュなイケメン風。

そのせいもあってか、参列している女性たちは、胸をトキメかせている。

ただ、誰もが多栄子に気を使い近付いてさえ来ないのに、彼だけは周囲の空気などものともせずに話しかけてくる。

「ジューンブライド、六月に結婚すると幸せになれるんだよ」

だからといって、無視するワケにもいかない。

「よく知ってるんだね」

(当然よ、本当だったら彼の隣に立っているのは私だったんだから……)

多栄子は、幸せそうに微笑む新郎新婦を複雑な気持ちで眺める。

 

 

数か月前。

「俺、結婚するから……」

ベッドの中でタバコをふかしながら幹夫が言った。

「……ミッキー」

待ち望んだプロポーズに、多栄子は声を詰まらせた。


田辺幹夫とは、大学の頃から付き合い始めて八年……、お互い二十九歳になる。

結婚するには遅いくらいだ。

「私、嬉しい……」

「マジで! 良かったぁ~! オレさぁ~、やっと結婚したいと思うような娘と出会えたんだよなぁ~、フラれるの覚悟でプロポーズしたら、なんと、オーケーもらえてさ、マジ、ハッピーって感じだよ」

「え?」

なんだか会話がかみ合っていない。


「ミッキーが結婚したい娘って……私、だよね?」

恐る恐る聞いてみると……。

「はぁ? 何言ってんだよ。たえちゃんと結婚とかないから、俺、これでも大企業のエリート社員だよ、それなりの奥さん貰わないとシメシつかないじゃん……、あっ! でもでも、結婚式には呼ぶからさ、ご祝儀ハズんでくれよなっ!」

「なに……それ……」


思ってもいなかった返答に、驚きが隠せない。

「冗談、だよね……?」

やっと絞り出した声は震えていた。

彼は笑って「冗談、冗談、俺が結婚したいのはたえちゃんだけだよ」と言ってくれると思った。


しかし……。

 

 

雲一つない青空に、チャペルの鐘が鳴り響く。


愛を誓いあったばかりの新郎新婦が現れ、色とりどりの花びらによるフラワーシャワーに迎えられる。

多栄子の彼氏だった幹夫と結婚したのは、彼の取引会社で受付をしているという今岡利理亜二十三歳。

スラッしたモデル体型で、マーメイドラインのウエディングドレスがとてもよく似合っている。

加えて息を呑むほどの美人。

料理だけが取り柄の地味な多栄子とは正反対。

どんなに悔しくても、利理亜には敵わない。

「たえちゃん、大丈夫……?」

文也は、幹夫と多栄子のことを知っているので、ずっと心配そうに寄り添ってくれている。


いや、文也だけではない。


この結婚式に参列している多くのゲストが、幹夫と多栄子の関係を知っている。

彼の友人も、二人の大学時代の友達も、会社の人も、ご両親でさえ、幹夫と多栄子がいつか結婚すると思っていたのだ。

そのため、誰も多栄子にかける言葉が見つからず、遠巻きに様子を窺うばかり。


「気にしないで」

多栄子は作り笑いを浮かべると、そっと唇を噛んだ。

チャペルでの結婚式が終わると、噴水のある広い庭で、ガーデンパーティーが始まった。

ビュッフェ形式の立食パーティーで、ゲストたちは雑談を楽しみながら、二人を祝福している。

先程までそばにいた文也は、独身であることがバレて、若い女性たちに囲まれている。

多栄子は一人ぽつんと、噴水の側に立ち、幹夫と利理亜から視線が逸らせない。


まだ、現実味がない。

彼は、みんなから(ミッキー)とあだ名で呼ばれる、人当たりのいい誰からも好かれる優しい男。

いつも笑顔で、周囲の人を笑わせてばかり。

浮気クセがあるのが欠点だが。

多栄子と付き合っている間も、何人もの女性と浮気を繰り返していた。

それでも「本命はたえちゃんだから……」と、いつも戻ってきた。

母親からは「男の胃袋を掴んでいれば大丈夫」と教えられ、お料理の腕を磨いてきた。

今では立派な料理学校のインストラクターにまでなっている。


「それなのに、どうして……?」

彼は別の女と結婚してしまった。

もう多栄子の元に戻ってくることはない。

涙が出そうになって空を振り仰いだ。


そのとき、頬にポツリと水滴が落ちた。

見上げると、先程まで晴天だったのに、すっかりグレーの雲に覆われ、大粒の雨が落ちてくる。

ポツリ、ポツリ……と降り出した雨は、すぐに土砂降りになった。

誰もが悲鳴をあげて、近くの建物の中へと避難していく。


「やっぱりね……」

(私を裏切っておいて、幸せになれるワケがない……)

どす黒い感情が多栄子の心にジワジワと広がっていく。

ズブ濡れたになった新郎新婦が、それでも幸せそうに笑いあっている。


多栄子は、持っていたパーティーバッグから、小さな果物ナイフを取り出し、ギュッと握りしめた。

(ミッキーを殺して、私も死ねばいい……こんな結婚式ぶち壊してやる……)

ふらふらと歩きだした多栄子の腕を誰かが掴む。


「たえちゃん、ダメだよ」

文也だった。

彼もズブ濡れで、せっかくのスーツが台無しだ。

醜い自分を見られ、急に恥ずかしくなった。

と同時に、心の箍が外れた。

「私、すごく惨め……ずっと、ミッキーからのプロポーズを待ってたのに……彼が浮気したって我慢して、いつか私と結婚してくれるんだって自分に言い聞かせて……ずっと、ずっと待ってたのに……」

未練たらしい愚痴が後から後から溢れてくる。

「あんな……あんな若くて美人な娘……かなわないよ……」

彼に言ったって仕方のないこと……そう分かっていても止められなかった。


「たえちゃん……おいで……」

文也は掴んだ手を引っ張り、強引に式場から連れ出す。

 

 

連れて来られたのは、隣接するホテルの一室だった。

「お互いズブ濡れだね」

彼は少し緊張した面持ちで、ジャケットを脱ぎ捨てると、ネクタイを抜き取った。

「たえちゃん、シャワー使ってくれていいから……」

立ち尽くす多栄子を、彼はバスルームに押し込んだ。

「はぁ~」

多栄子は一人になると大きなため息を吐き、ふと目の前の大きな鏡に視線をやった。

そこには雨に濡れそぼった惨めな女がいた。

セットした髪は乱れ、化粧は流れて黒い涙が頬を汚している。

身体に張り付いたワンピースは透け、下着が丸わかりの状態だ。

「こんな私、フラれて当然だよね……」

のろのろと服を脱ごうとして、まだナイフを持っていることに気付いた。

(こんな惨めなまま、生きていたくない……)

それならいっそ……。

ナイフを胸の前にかざすと、ひとおもいに……。

「たえちゃんっ!」

 タイミングよく顔をのぞかせた文也に、慌てて取り押さえられてしまう。

ナイフが床に落ちて金属音が響く。

「死なせてよっ! もう生きてる意味なんてないっ!」

(きっと死んだら楽になれる……)

「ダメだっ! 死なせないっ!」

暴れる多栄子を、文也がギュッと抱き締める。

「ひどいことされたのに、まだミッキーのことが好きなの……好きなのよぉ~っ! わぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

多栄子は文也にしがみついて大声で泣いた。

「たえちゃん……」

泣き縋る多栄子の震える背を、彼は優しく、優しくさすってくれる。

「ヒック……ヒック……まだこんなに好きなのに、ミッキー他の娘と結婚しちゃったよ……うううっ……」

どんなに涙を流しても、どんなに想って泣いても、もう多栄子の元に彼は戻って来ない。

「好きなんだもん……忘れることなんてできない……こんな気持ちのまま、どうやって生きて行けばいいの……」

そう吐き出した瞬間、フワッと身体が浮きあがった。

「えっ!」

突然のことに驚いていると、多栄子を軽々と抱き上げた文也は、足早にバスルームを出る。


「きゃっ!」

そうして、ベッドに押し倒される。

「す、杉原くん……?」

今まで見たこともない、真剣なまなざし。

「忘れられないなら、俺が忘れさせてやる」

深い漆黒の瞳が、まっすぐに多栄子を捕らえて離さない。

「冗談は……やめて……」

幹夫の紹介で何度か彼と会ったことはあったが、いつも無精髭にボサボサ頭、黒縁眼鏡の奥の黒い瞳は、眠そうに歪められていた。

口数も少なく、まともに話したことすらなかった。

多栄子の印象は、無害な草食系男子。

だから安心しきっていた。

まさかこんな風に欲望を剥き出しにされるなんて、考えてもいなかった。

「もう……大丈夫だから……」

起き上がろうとするが、強い力で押さえ付けられていてできない。

「あんな奴、忘れればいい」

「ふぅんっ! んんんっ!」

文也の顔が近付いたかと思うと、キスされていた。


少し開いていた隙間から、彼の舌が強引に入ってきて、口腔を舐め回す。

歯列をなぞられ、上顎をくすぐられ、逃げようとする舌を絡め取られ吸い上げられる。

「はふん……んん……くちゅ……ぬちゅ……」

チュ……クチュ……チュル……クチャ……グチュ……。

溢れ出すお互いの唾液が混ざり合い、卑猥な水音が耳を犯す。

ザラザラとした舌が擦れると、ゾクゾクっと背筋に快感が走る。

(ん……気持ちいい……)

文也のキスは、荒っぽく、それでいて、優しく……多栄子のカラダをトロけさせる。

チュッと音をさせて唇が離れても、その余韻にずっと浸っていたくなるほど……。

「杉原くんって、キスが上手いんだね……」

知り合ってから一度も、文也に女の影はなかった。

幹夫からも「あいつコンピューターオタクだから彼女いないんだよ」と聞かされていた。

だからキスが上手くて驚いた。

「今だけ……今だけでいいから……俺のことだけ考えて……」

 文也は呻くように告げると、再び口づけをする。

(杉原くん……どうして私にこんなこと……するんだろ……?)

疑問に思ったけど、彼とのキスが気持ちよくて、思考が拡散していく。

背後に回された手が、ワンピースのファスナーをおろして、ブラジャーのフックを外し……。


彼は慣れた手つきで、肌に張り付いた服を一気に脱がせてしまう。

露わになったピンク色の乳首は、プックリと蕾になって、摘み取られるのを待っている。

文也は躊躇うことなく、それをペロリと舐め、口に含んだ。

「あんっ……んん……はぁぁ……」

優しく舐められたかと思うと、強く吸い上げられ、コリッと甘く歯を立てられる。

「ん……あぁ……っ!」

巧みな愛撫に、卑猥な喘ぎ声が抑えられない。

「ん……どうし……て……あぁん……」

(どうしてミッキーじゃないのに、感じちゃってるの……?)

好きでもない男に襲われているというのに、ろくな抵抗もせず、受け入れてしまっている。


それどころか……。

いつ
もキーボーの上で踊っている繊細で、それでいて大きな暖かい手に、全身を撫でまわされると、マッサージされているような心地よさと安心感を覚える。

もしかして愛されているのかもしれない……そんな勘違いをしそうなほど、優しい手つきだ。

文也は身を起こすと、濡れて身体に張り付いたシャツを脱ぎ捨てた。

広い肩幅、程よく鍛え上げられた胸筋、そして、引き締まったウエスト。

ずっとパソコンの前に座っているのに、贅肉の無い均整のとれた身体をしている。

彼は、もどかしげにズボンの前をくつろげると、堅く立ち上がった逸物を取り出した。

「ひっ!」

それは見たこともないくらい、長大でエラの張った凶器で。

身長に比例するのか、幹夫のものよりもずっと大きい。

「そんなの、ムリだよ……」

(あんなに大きなもの入れられたら……私、どうなっちゃうの……)

「たえちゃん、大丈夫だから……」

恐怖に身をすくませる多栄子の頭を優しく包み込み、何度もキスを繰り返す。

そして、ギュッと閉じた太腿を撫でられながら、大きく足を広げられた。

指で割れ目をなぞられると、そこがすっかり濡れてしまっていることを知られてしまう。

「たえちゃん、気持ちいいの……?」

耳元でささやかれ、思わず「うん」と答えそうになって、グッと堪えた。

彼にいやらしい女だと思われたくない。

しかし、アソコからはどんどん蜜が溢れ、身体はそれを求めている。

「欲しい……」

無意識に呟いていた。


子宮がキュンキュンと切なげに疼き、空っぽのそこを熱いモノでいっぱいにされたいと訴えている。


「たえちゃん……」

彼の苦しげな声がして、秘裂に指がそっと差し込まれる。


クチュ……。

愛液が溢れ出て、彼の手を汚した。

チュクチュクチュ……グチュグチュグチュ……チュプ……ヌチュヌチュゥゥ……。

彼が指を蠢かせるたびに、卑猥な音が聞こえてくる。

焦りがあるのか、乱暴に指を増やすと、膣壁を広げるように指を回して、中を解していく。

「あん……はぁ……あぁん……んん……」

親指で熟れたクリ●リスをクリクリと転がされながら、膣壁を何本もの指でぐちゃぐちゃに掻き混ぜられる。

(なにこれ……なにこれ……すごく……気持ちいい……)

「はぁ……はぁ……早く……早く、欲しいの……あぁん……」

多栄子はおねだりするように、クネクネと腰をうごめかして、彼の指の動きに応じた。

「煽らないで……ちゃんと慣らさないと、辛いのはたえちゃんだよ……」

そう言う彼のモノは、すでにギンギンに勃起していて、今にも暴発しそう。

さっき見たときよりも、更に大きくなっているようだ。

「杉原くん……杉原くんの……ちょうだい……」

(私、なんてこと言ってるの……?)

自分の大胆な発言に驚きつつも、もう限界だった。

きっと彼も同じはず。

文也は多栄子の足の間に身を割り込ませると、先走りを滴らせる亀頭を蜜口に押し付けた。

「入れるよ……」

 言うが早いか、グポッと先がめり込み、ゆっくりと侵入してくる。

「ひぁっ! あぁ……入ってくる……はぁぁん……んん……」

指で散々解されていたのに、彼のものは巨大で、メリメリと肉を裂いて、奥へと進んでくる。

その存在感は凄まじく、ドクドクと脈打っているのが感じ取れる。

彼は緩慢な動作で抜き差ししながら、徐々に奥へと入ってくる。

「たえちゃんの中……すごく狭い……」

(杉原くんのが大きすぎるんだよ……っ!)

「もう……入らない……」

自分でも知らない未知の場所まで暴かれそうで、怖くなって彼の胸を押しとどめた。

そんな多栄子の手をベッドに押さえ付けると、文也はとんでもないことを言った。

「あと……半分だから……」

(まだ、半分も……っ!)

お腹の中は彼のモノでいっぱい。

これ以上入るとは思えない。

「やぁ……怖い……そんなに奥まで……入れないで……壊れちゃう……」

「壊れないよ……大丈夫……」

彼はグッと腰に力を入れると、最奥まで貫いた。

「ひゃぁんっ! あぁぁぁ……うそ……んんん……」

 鋭敏になった子宮の中まで犯されて、衝撃で身体が跳ねた。

「やぁ……なに……これ……」

 初めての感覚に、どうしていいか分からない。

「たえちゃん、ダメだよ……そんなに締め付けられたら、すぐにイッちゃいそうだ……」

混乱するあまり、ギュウギュウ締めつけてしまっているようだ。

彼は押し寄せる絶頂に耐えると、抽挿を始める。

グチュ……ヌチュ……グッポグッポグッポ……ズチュズチュズチュ……。

「はぁ……はぁ……たえちゃん……すごい……気持ちいい……気持ちいいよ……」

文也は箍が外れてしまったかのように、一心不乱に腰を振り続ける。

「あんっ……あんっ……はぁん……んん……あぁん……ひうっ……ふひっ……」

敏感になった軟襞をゴリゴリと擦り上げられると、ビリビリと痺れるような快感が突き抜け。

暴かれたばかりの、慣れない最奥を抉られるたび、目の前がチカチカと明滅して、悦楽だけに支配されていく。

「たえちゃんはどこがいいの? ここ……? それとも、こっち……? 俺に教えて……?」

摩擦によって蕩けきった膣内を縦横無尽に突き上げられ、ぶっ続けに与えられる愉悦に意識が混濁する。

「ひゃっぁぁぁんっ! ダメっ! ダメダメダメっ! おかしくなっちゃうっ! あぁぁぁぁぁぁんんんっ!」

「おかしくなればいい……それで、あいつのことなんて、忘れてしまえよっ……」

精力的に腰を打ちつけられ、パンパンパンパンッ! と乾いた音が聞こえる。

「やぁ……杉原くん……もう……だめぇぇぇっ……」

激しいピストンに体力がついていかず、多栄子は根をあげるが、文也は行為を緩めてはくれない。

「はぁ……はぁ……たえちゃん……今だけは……今だけは文也って呼んでくれ……」

荒い息づかい。

彼は多栄子の全てを貪りつくすかのように求め続ける。

「ふ……ふみ……や……」

与えられ続ける快感に、思考は停止、意識を保つこともままならない。

「たえちゃん……好きだ……っ!」

文也は多栄子をギュッと抱き締めると、律動を速める。

より深い場所ばかりを責められ、あまりの刺激に膣内が痙攣をはじめた。

「あぁん……やぁああんっ!」

淫らな喘ぎ声が抑えられず、嬌声が喉を鳴らす。

(杉原くん、なんて言ったの……? よく聞こえなかったよ……)

彼の告白は多栄子の耳には届いていなかった。

「たえちゃん……たえちゃん……っ!」

それでも文也は、多栄子の名を呼びながら、ラストスパートをかける。

「やぁあぁ……ふみ……や……、ふみやぁぁぁぁぁっ!」

熱に浮かされたように、何度も彼の名を呼びながら、絶頂に継ぐ絶頂に……頭の中が真っ白になっていく。

意識が薄れた瞬間、彼が自分の中ではじけるのが分かった。

ドクドクと注がれる熱い飛沫に満たされ、何故か幸せを感じた。


目を覚ますと、カーテンの隙間から朝の光が漏れているのが見えた。

起き上がろうとして、文也に抱きしめられていることに気付く。

(私……昨日……杉原くんと……)

急に恥ずかしくなって、ベッドから逃げ出そうとしたが、ウエストに腕を回されてできない。

振り返ると、彼が眠そうに目をしばたたいていた。

「お、おはよう……」

おずおず挨拶をすると、彼は多栄子を引き寄せ、耳元で「おはよ」とつぶやいた。

背中に彼の体温を感じて、昨日の行為を想い出し、つい赤面してしまう。

「昨日は……ごめん……傷心のたえちゃんに付け込むようなマネをして……」

彼はどこまでも優しく、多栄子を気遣ってくれている。

「杉原くんだけが悪いワケじゃない……杉原くんのお陰で、ミッキーのこと忘れていられたよ」

本音だった。

こんなに穏やかな気持ちで朝を迎えられたのは、全て文也のお陰なのだ。

「ずっと別れればいいと思っていたんだ……田辺から初めて紹介されたあの日から……ずっと好きだった」

彼の告白からは、幹夫になかった誠実さが伝わってくる。

「ありがと……嬉しい……」

多栄子は文也の方に向きを変えると、自分から彼にキスをした。

 

 

ホテルのロビーは、宿泊客で賑わっている。

文也が精算している間、多栄子はソファに座って彼を待った。


「あれ、たえちゃん……?」

ふらふらと一人で通りかかったのは、幹夫だった。



彼は結婚式の後、このホテルのスイートルームに泊まる予定になっていたのだ。

幹夫は多栄子を見つけると、驚いたように目を見開き、ニヤニヤと笑いながら近付いてくる。

「もしかして、ストーカーってやつ?」

「はぁ?」

「おまえさぁ、そんなに俺のことが好きなんだったら、セフレくらいしてやってもいいけど」

多栄子が幹夫のことを忘れられず、同じホテルに泊まったと勘違いしているようだ。

昨日までの彼女なら、このゲスな提案に飛び付いていたかもしれない。

しかし……。



バチンッ!


多栄子は立ち上がりざま、幹夫の頬を平手打ちした。

「た、たえ……ちゃん……?」


幹夫はあっけにとられ、呆然としている。

そこに、文也が戻ってきた。


彼は幹夫と多栄子を交互に見ると、心配そうに「大丈夫?」と尋ねる。

「さよなら」

幹夫に別れを告げると、文也の手を取って、ホテルを後にする。

栄子
の心に、もう幹夫への未練はなかった。


 

END